2020年フェブラリーS 全頭評価。その2。

<ケイティブレイブ>・心肺機能はまぁまぁ、パワーは有る、瞬発力は低い。

・トップスピードの質は低く、持続力は高い。

”2017年フェブラリーS”ではハイペースバランスを中段の前から、終始外目を回して直線スムースだったがジリジリで6着まで。”2017年平安S”ではハイペースバランスを3番手から向正面で先頭、直線粘ったが5着まで。”2017年チャンピオンズC”では平均バランスを3番手先行、終始最内を回して直線中目からスムースだったが伸びずに4着。”2018年フェブラリーS”ではハイペースバランスを2番手先行、直線スムースだったが凡走。”2018年JBCクラシック”ではハイペースバランスを中段から、3,4コーナー外目を回して直線バテ差し1着。”2018年チャンピオンズC”ではスローバランスを中段から3,4コーナー外を回して直線はトップスピードの質で見劣り凡走。

「フェブラリーSへ向けて」好材料:・・・。 悪材料:クラス負けの危険。

2017年フェブラリーSで先行して6着、心肺機能はまぁまぁの物を見せたがスピード不足を露呈した。この感じは2017年平安Sでも見せていて、ハイペースバランスを途中から先頭に立つ謎騎乗もあったが、直線ゴール前で一気に捉えられて5着、1着グレートパールには直線入り口で早々に交わされたが、後続に対して粘れなかったのは無駄に先頭に立ったためだと思う。

2017年チャンピオンズCでは平均バランスを先行したが、トップスピードの質で見劣り、2018年フェブラリーSではハイペースバランスを先行して凡走しているので、心肺機能もまぁまぁレベルであることを改めて見せた。良かったのが2018年JBCクラシックでハイペースバランスを中段から進めた、4コーナーからバテ差しに行って1着と展開が向いた。このレースはL4から減速戦に入る程の消耗戦になっていて、これで1着ということは心肺機能はまぁまぁ、持続力は高いという事だと思う。

2018年チャンピオンズCではスローバランスにも拘わらず、前走のJBCクラシックで中段から勝ち切ったために中段待機、当然のようにトップスピードの質で見劣り凡走した、騎手は「西日が・・・」と言っているようだが、馬の特性を考えたら当然の結果で、スローバランスを中段待機で動かない時点で勝負にならなかった。

好材料はなし、悪材料は過去のフェブラリーSでも好走歴がないように、コース適性や距離適性、特にマイルではスピード不足の感が強いので、このレースとは相性が良くないと思う。

<サンライズノヴァ>・心肺機能は低く、パワーは有る、瞬発力は低い。

・トップスピードの質は高く、持続力は高い。

”2017年グリーンチャンネルC”ではほぼ平均バランスを中段の後ろから、直線スムースに外から加速して差し切り、トップスピードの質と持続力の高さを見せた、この時は3歳で54㎏。”2017年武蔵野S”ではスタートが偶々出てしまい、ハイペースバランスを中段馬群の中から、馬群に流され前半で11秒台のラップを踏まされてしまい、直線も狭くなって凡走、心肺機能と瞬発力の低さを見せた。”2018年根岸S”ではハイペースバランスを後方から、直線入り口で一瞬内から外へ体勢を変えた分だけスピードが乗り切らずに、後ろからノンコノユメに差され2着。”2018年フェブラリーS”ではスタート良くハイペースバランスを中段からになりやや足を使った、4コーナーで外からゴールドリームに来られて瞬発力の差で一気に引き離され4着、後方からノンコノユメに差されているので心肺機能と瞬発力の低さを見せた。”2018年オアシスS”ではややハイペースバランスを後方から、前半が遅かったことと58㎏の斤量で届かず2着、トップスピードの質と持続力の高さは見せた。”2018年欅S”ではややスローバランスを後方から、前半の800mが48.0と遅く先行したドリームキラリを捉えられず2着、この時も58㎏。”2018年武蔵野S”ではハイペースバランスを後方で溜めるだけ溜めて直線スムースに外に出して追い込み一気で1着、この時が56㎏。”2018年チャンピオンズC”ではスローバランスを後方から、直線はスムースだったが伸びきれず、1800mは長い。”2019年根岸S”ではハイペースバランスを中段の後ろから、直線スムースだったが伸びず、540㎏になったことが影響しているのか上がり3F順位も3着以内を外した。”2019年フェブラリーS”ではややスローバランスを中段の後ろから、直線は外からスムースだったが伸びずに凡走、ここでも上がり3F順位3位以内を外している。”2019年プロキオンS”では稍重でハイペースバランスを後方から、届かず4着まで。”2019年武蔵野S”ではハイペースバランスを3番手先行、終始外を回して直線スムースだったが5着まで、この時59㎏。

「フェブラリーSへ向けて」好材料:コース適性。 悪材料:特になし。

この馬は強烈なトップスピードと持続力を持っている馬で、ハイペースバランスを後方から差し切るのが必勝パターン。2018年の春にオアシスSから2着2着1着1着1着と東京でトップスピードの質と持続力を存分に発揮した、2着の2回は58㎏だったことを考えても高評価。

心肺機能の低さを見せたのが2017年の武蔵野S、2018年フェブラリーS、2019年武蔵野Sで先行や中段からになると末脚が鈍ってしまう。瞬発力の低さを見せたのが2018年の根岸Sで、直線入り口で内外を迷ったのか一瞬バランスを崩した、これでトップスピードに乗せきれずに2着だった。2019年プロキオンSでは稍重手ハイペースバランスを後方から、直線届かず4着と上がり1番時計だったがイマイチ。2019年武蔵野Sではハイペースバランスをなぜか先行した、直線よく粘ったが5着と脚質を考えると疑問が残る騎乗、これは音無調教師の指示の可能性もあるし59㎏を考量した可能性もある。このレースでは59㎏の斤量と合わない先行策の割によく粘れた、一時の不調は脱した可能性があり、この時はマイナス10㎏と絞れていたのも良かったのかもしれない。

好材料はコース適性で2018年のこのレースで4着と相性は良い、府中は成績が非常に良く展開次第だが期待が持てる。悪材料は特になく休み明けでも好走実績があるので問題ないはず、もちろんこの辺りは当日の馬体重も考慮すべき。松山騎手への乗り替りはプラスだと思うが、差し・追い込みに関してはあまり信用できない。

<タイムフライヤー>・心肺機能とパワーの両立型で瞬発力が少ない。

・直線で詰まって進路変更すると再加速に手間取る。・休み明けは良くない。

・トップスピードの質はまぁまぁ、持続力は高い。 

”2017年ホープフルS”は直線外を回して1着。 ”2018年若葉S”では直線進路変更なくスムースだったが、休み明けの影響で凡走。”2019年中山金杯”でも休み明けで凡走。”2019年エルムS”ではハイペースバランスを4番手先行、3,4コーナーで捲り追い込みに行ったがL1で力尽き5着、この時が休み明け。”2019年シリウスS”ではハイペースバランスを先頭からやや離れた4番手で先行、4コーナーで先頭に並び直線スムースだったがL1で力尽き6着。”2019年武蔵野S”ではややハイペースバランスを中段から、直線スムースに外に出して伸びたが2着まで。”2019年チャンピオンズC”ではややスローバランスを中段から、終始最内を回して直線もスムースだったが伸びずに凡走。

「フェブラリーSへ向けて」好材料:コース適性。 悪材料:クラス負けの危険、騎手弱化。

2017年のホープフルSを勝っているGⅠ馬だがその後は凡走を繰り返してしまった、皐月賞、ダービー、神戸新聞杯と内に詰まってしまい凡走、菊花賞では展開が合わなかったが6着まで持ってきた。ハーツクライ産駒らしく直線で進路変更すると再加速に手間取るタイプで、スムースならまぁまぁのトップスピードの質と高い持続力を見せられる。休み明けだったが2019年の中山金杯で復調気配を見せたが、なぜか次走の京都記念で逃げの手に出て凡走、更に休みを挟んでダートに矛先を変えてきた。

エルムS、シリウスSとハイペースバランスを先行したことで、L1力尽きたがレースにはなっていた。武蔵野Sではややハイペースバランスを中段から追い込んで2着と、レース内容は良かったと思う。ただ後ろからワンダーリーデルに差し切られているので、ダートでもトップスピードの質はまぁまぁだと思う。2019年チャンピオンズCでは終始最内を回して直線もスムースだったが、L2の11.6に反応できなかった、トップスピードの質と瞬発力を問われない方が良いと思う。この時は8月から使い詰めだったことも影響したかもしれない。

好材料はコース適性で武蔵野S2着がある、悪材料はクラス負けの危険で、前走のチャンピオンズCでも凡走したので、このクラスではあまり信用できない。もちろん使い詰めの影響もあったと思うのでその分は考慮して。ただ武蔵野Sでも上がり35.5だったので、このタイムでは中段からでは届かない可能性が高い。マーフィー騎手からの乗り替りなので可哀想ではあるが、フォーリー騎手ははっきりマイナス。