2021年天皇賞(秋) 全頭評価。その3。

下線は加筆・修正した箇所です。継続してお読みいただいている方は、下線の部分だけお読みください。

<サンレイポケット>・心肺機能はまぁま、パワーは有る、瞬発力は低い。

・トップスピードの質はまぁまぁ、持続力は高い。

”2020年許波多特別”ではハイペースバランスをやや離れた追走集団の中段の後ろから、3,4コーナー中目を回して直線外からスムースに伸びてハナ差2着。”2020年中京スポニチ賞”ではスローバランスを後方から、3,4コーナー内目を回して直線狭くなったが馬群を縫って伸びて差し切り。”2020年下鴨S”ではスローバランスを中段の後ろから、3,4コーナー外目を回して直線スムースだったが届かず2着。”2020年ジューンS”では不良馬場でややスローバランスを中段のやや後ろから、3,4コーナー最内を回して直線スムースに抜け出し差し切り。”2020年新潟記念”ではスローバランスをやや離れた追走集団の中段やや後ろから、3,4コーナー外目を回して直線外からスムースだったが3着まで。”2020年毎日王冠”では稍重でハイペースバランスを中段から、3,4コーナー内目を回して直線スムースに伸びたが3着まで。”アルゼンチン共和国杯”ではややハイペースバランスをやや離れた中段から、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが6着。”2021年日経新春杯”ではスローバランスを中段から、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが4着まで。”2021年白富士S”ではスローバランスを後方から、3,4コーナー中目を回して直線スムースに伸びて2着まで。”2021年金鯱賞”では重馬場でややスローバランスを中段の後ろから、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。”2021年新潟大賞典”ではハイペースバランスを離れた追走集団の中段の後ろから、3,4コーナー内目を回して直線スムースに差し切り。”2021年鳴尾記念”ではスローバランスを中段のやや後ろから、3,4コーナー外目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。”2021年毎日王冠”では平均バランスを中段の後ろから、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。

「天皇賞(秋)へ向けて」好材料:距離適性。 悪材料:クラス負けの危険。

<心肺機能について>2021年新潟大賞典ではハイペースバランスを離れた追走集団の中段の後ろからだったが、自身も平均に入っていての差し切りは、まずまずの心肺機能があるからだと思う。

<パワーについて>2020年ジューンSでは不良馬場をものともせず伸びてきた、L2の坂でもグイグイ伸びているのでパワーはかなり高い。

<瞬発力について>2020年毎日王冠ではL2標識まですぐ前に居たサリオスにあっさり引き離された、カデナやザダルにも若干見劣ったので瞬発力は低い。

<トップスピードの質について>2020年下鴨Sではスローバランスで4F戦、これを外から2着まで持ってきた、L2では10秒台に入っているはずでまぁまぁの評価。2020年新潟記念では外からスムースだったが3着まで、上がり3F32.4だが54㎏だったし、55㎏のサトノガーネットが31.9で1番時計なので、トップスピードの質は高いとは言えない。2021年白富士Sでは後方から、直線スムースに伸びて2着まで持ってきたが、12Rの1勝クラスで上がり3F33.2が出ているので、トップスピードの質が高いとは言えない。2021年毎日王冠では平均バランスを中段の後ろから、中緩みがある3F戦でトップスピードの質で見劣り。

<持続力について>2020年中京スポニチ賞でハナ差差し切り、後方から直線狭くなったが馬群を縫って伸びたし、この時はスローバランスでL5から11秒台に入るロンスパ戦、L1のレースラップは12.3なので、この馬自身は11秒台で上がった可能性があり、高い持続力を見せた。2020年新潟記念でも4F戦で外から伸びて僅差の3着、持続力勝負ならこのクラスでも通用するところを見せた。2020年毎日王冠ではL1でジリジリと伸びて3着を確保した、この地点でカデナとザダルを撃破してきたので持続力を見せた。2021年日経新春杯では6F戦で4着、ゴール前で外からミスマンマミーアに差されたが、斤量差があったので持続力は見せた。

<その他について>ジャンポケ産駒らしく重馬場を苦にしないことは2020年ジューンSで見せた、特にこの時はスタートでいつもより前を取れたことは覚えておきたい。2020年毎日王冠では稍重で3着に激走、この馬はジャングルポケット産駒で道悪適性の良さを見せた。2020年アルゼンチン共和国杯では、直線馬場の悪い内へ行ってしまい伸びなかった。2021年金鯱賞では重馬場で伸びず、中緩みが無く直線入り口で取り付けず、重馬場で末脚も発揮できなかった。2021年鳴尾記念では中段のやや後ろから凡走、まず前日の雨で直線は乾いていなかった感じ、その上でスローからの4F戦に持ち込まれたので、初手の位置取りが不味かった。

この馬は非ノーザンF生産馬だが休み明けを苦にしない、下鴨S2着、新潟記念3着と休み明けでも実績がある。この馬はトップスピードの質は高くないので、好走条件としては4F戦か道悪。

好材料は距離適性で新潟大賞典で2000mを勝っている。白富士Sで好走したのでコース適性も問題ないと思う。悪材料はクラス負けの危険で、稍重の毎日王冠で3着があるが、メンバーが弱かった。それ以外ではローカル重賞でしか好走例がないので、このクラスでは苦しいと思う。

適性:梅

<トーセンスーリヤ>・心肺機能はまぁまぁ、パワーは高い、瞬発力はまぁまぁ。

・トップスピードの質はまぁまぁ、持続力はやや高い。。

”中山2勝クラス”ではややスローバランスを2番手先行、3,4コーナー内目を回して直線スムースに抜け出し1着。”2020年初富士S”では稍重でスローバランスを2番手先行、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが差されて2着。”2020年飛鳥S”ではスローバランスを中段から、3,4コーナー最内を回して直線スムースだったが3着まで。”2020年美浦S”では稍重でスローバランスを離れた追走集団の中段やや前から、3,4コーナー中目を回して直線スムースに差し切り。”2020年新潟大賞典”ではややスローバランスをやや離れた追走集団の中段の前から、3,4コーナー最内を回して直線スムースに抜け出し差し切り。”2020年宝塚記念”では稍重でハイペースバランスを逃げて7着。”2020年札幌記念”ではスローバランスを中段のやや前から、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。”2021年中山記念”では平均バランスを離れた3番手から、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったが5着まで。”2021年福島民報杯(新潟)”では不良馬場でハイペースバランスを2,3番手先行、3,4コーナー外目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。”2021年新潟大賞典”ではハイペースバランスを離れた追走集団の前から、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったが4着まで。”2021年函館記念”ではハイペースバランスを離れた追走集団の前から、3,4コーナー中目を回して直線スムースに抜け出し圧勝。”2021年新潟記念”では中段やや後ろから、3,4コーナー外目を回して直線スムースだったが2着まで。

「天皇賞(秋)へ向けて」好材料:距離適性。 悪材料:コース適性、クラス負けの危険。

<心肺機能について>2019年須磨特別が稍重でハイペースバランス、この時は2頭が離して逃げたので自身平均くらい、これで直線ジリジリしか伸びなかった。後ろからショウボートにも差されているので、トップスピードの質が更に鈍った感じで、心肺機能は評価できない。2020年宝塚記念では稍重でハイペースバランスを逃げて7着、1着クロノジェネシスから2.8秒も離されたので、ハイペースバランスまで上げるのは良くないはず。2021年福島民報杯(新潟)では不良馬場でハイペースバランス、これを先行してしまい直線半ばで一杯になっているので、心肺機能は評価できない。2021年新潟大賞典ではハイペースバランスを離れた追走集団の前から、4着は悪くないがL1でサトノソルタスに差されたので、心肺機能で一杯になっている。2021年函館記念ではハイペースバランスを離れた追走集団の前から押し切り、自身は平均くらいだったので心肺機能はまぁまぁ。”2021年新潟記念”ではスローバランスを中段やや後ろから、3,4コーナー外目を回して直線スムースに伸びて2着。

<パワーについて>稍重の美浦Sで競り勝っているように、パワーは十分にある。

<瞬発力について>2020年初富士SのL2で0.7の加速をしている、もちろんこの時はスローバランスなので高い評価はできないが、まぁまぁの評価で良いと思う。

<トップスピードの質について>2020年飛鳥Sが印象悪くこの時は大野騎手が乗っていた、二の足が遅いにもかかわらず出して行かなかったことで中段からになり、トップスピードの質で見劣っている。2021年新潟記念ではスローバランスを中段やや後ろから、このレースは4F戦だが、自身Ⅼ5からジリジリ上がって行ったので5F戦のはず、これでL2の11.0では追走までだったので、トップスピードの質はまぁまぁまで。

<持続力について>2着だった初富士Sや勝った美浦Sでは3F戦で好走しているが、新潟大賞典では4F戦になっていてL1が12.8まで落としている、このラップは自身のものなので4F戦になると苦しくなると思う。2020年札幌記念ではまさに4F戦、これでL1一杯になっているので持続力はまぁまぁで良いと思う。2021年中山記念では離れた3番手から、4コーナーで中目を回してしまい距離ロス、これが響いて直線差されてしまい4着だった。2021年新潟記念では自身5F戦になりL1の12.1迄踏ん張っている、新潟は平坦なので高評価は出来ないが持続力はやや高いと思っていいはず。

<その他について>二の足の遅さは再三見せていて、先行するレースが多いが出して行って促してのもの、須磨特別ではその辺が騎手に伝わっていなかったようで、出たなりになると中段がやっとということを見せた。

好材料は距離適性で、2000mは直近の2走でも1,2着と好相性。悪材料はコース適性で、府中では2018年になるがマイルと2400mで共に二桁着順、府中はトップスピードの質が問われることが多いので、適性的に合わない可能性がある。クラス負けの危険も大いにあって、重賞で好走したのはローカルだけなので、主要4場のGⅠの中でも最高格付けの天皇賞で勝負になるか大いに疑問。

適性:梅

<ヒシイグアス>・心肺機能はやや低く、パワーは有る、瞬発力は低い。

・トップスピードの質はまぁまぁ、持続力はやや高い。

レース名 着順 内容
スプリングS 5 平均バランスを2番手先行、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが5着。この時は自身も平均バランスで心肺機能の問題かもしれない。
ラジオNIKKEI賞 9 不良馬場で平均バランスを中段から、3手前で下げていき4コーナーでは最後方を中目を回して、直線伸びずに凡走。この時は54㎏だったが不良馬場で前半が速く、追走に苦労した感じ。
2020年中山2勝クラス 2 稍重でスローバランスを中段の前から、3,4コーナー内目を回して直線待たされてから抜け出し2着。4コーナーから直線入り口で待たされてしまい、瞬発力が高くないことを見せてしまった。ついでにスローバランスでの好走からも、心肺機能は低い可能性がある。
2020年冨里特別 2 スローバランスを中段の前から、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったが2着まで。スローバランスから直線スムースだったが、L4から全て11秒台でトップスピードの質で若干見劣った、持続力は見せている。
2020年石和特別 1 スローバランスを中段やや前から、3,4コーナー中目を回して直線スムースに差して1着。ここでもスローからの4F戦でまぁまぁのトップスピードの質とやや高い持続力を見せた。
2020年ウェルカムS 1 スローバランスを中段の前から、3,4コーナー中目を回して直線スムースに差し切り1着。ここでもスローからの4F戦でゴールへ向けて加速していくイレギュラーなラップ推移、これでスパッと切れたわけではなく力でねじ伏せた感じなので、トップスピードの質はまぁまぁ、持続力はやや高いものを見せた。
2021年中山金杯 1 スローバランスを中段のやや前から、3,4コーナー中目を回して直線スムースに伸びて差し切り。ここでもスローからの4F戦で、L1の坂もグイグイ上ているのでパワーも見せた。ただしこの時は54㎏。
2021年中山記念 1着 ”2021年中山記念”では平均バランスを離れた追走集団の前から、3,4コーナー内目を回して直線スムースに伸びて差し切り。自身はスローバランスで4F戦に持ち込んだ、得意のパターンにした松山騎手の好騎乗。
総評
スプリングSが平均バランスを先行してL1で一杯になっているので、心肺機能は不安要素。2020年石和特別からの3連勝は全てスローからの4F戦で、まぁまぁのトップスピードの質と持続力で押し切っている。2021年中山記念では自身スローバランスだったので心肺機能は問われず、パワーと持続力で押し切った、L2の11.5では差を詰めていないのでトップスピードの質はまぁまぁかな~。

「天皇賞(秋)へ向けて」好材料:コース適性。 悪材料:クラス負けの危険。

好材料はコース適性で、2020年ウェルカムSで休み明けながら1着、府中では石和特別も勝っているので好相性だと思う。悪材料はクラス負けの危険で、GⅡの中山記念を勝っているが、この時のクビ差2着がケイデンスコールで安田記念10着、0.1秒差3着がウインイクシードで中山金杯でも3着だった馬、ウインイクシードがその後パッとしないのでいきなりのGⅠでどこまでやれるか。斤量も始めて58㎏を背負うので不安はある。

適性:竹-