2019年朝日FS 全頭評価。その3。

<タガノビューティー>・心肺機能はまぁまぁ、パワーは有る、瞬発力低い。

・トップスピードの質は高く、持続力は高い。

”新馬戦”ではハイペースバランスを後方から、3,4コーナー外から捲り追い込みに行って差し切り。”プラタナス賞”では平均バランスを後方から、4コーナー外を回して直線外からスムースに伸びて1着、稍重だが上がり3Fは良かった。

「朝日FSへ向けて」好材料:・・・。悪材料:初芝、初コース。

新馬戦では追走に苦労して後方からになってしまったが、3,4コーナーで捲り追い込みに行って差し切ってしまった、3コーナーから外を捲くって行っているので持続力の高さは相当なもの。ただ追走で苦労していたのでスタートは課題だと思う。プラタナス賞では芝スタートで追走も克服してきた、後方からになったが4コーナーで外に出し直線外からスムースに伸びて差し切り、上がり3F34.8と稍重ではあったが非常に良いタイムだった。走破時計とペースは全く違うが2016年重馬場のフェブラリーSで、ノンコノユメが追い込んで2着に入った時の上り3Fに迫る程だったので、トップスピードの質と持続力の高さを見せた。もちろんダートではだが。

好材料はなかなか見つけにくく、いい意味で未知数なところでしょうね。ご存知のようにヘニーヒューズの産駒だとアジアエクスプレスがダート2連勝から朝日杯を勝っています。アジアエクスプレスの場合はオキザリス賞で良馬場1:37.9、実はこのタイムはタガノビューティーのプラタナス賞と同タイムなんですが、プラタナス賞は稍重馬場だったのでどこまで評価できるか微妙なんですよね。当日で言うと最終レースが同じダートマイル戦で3歳以上500万条件で1:37.7なので、大きな期待はできないが芝のペースに対応したうえでプラタナス賞で見せた末脚を出せるなら勝負になると思う。

悪材料は初芝になる点でこれはやってみないと何とも言えない、ただ前走は芝スタートでシッカリと追走できたので、案外あっさりと克服しそうな気がする。阪神は初めてになるが栗東所属馬で輸送も無いのは良いと思うし、直線の長いコースも東京で適正を見せているので悪くはないと思う。右回りはどうでしょうね~。

<トリプルエース>・心肺機能はまぁまぁ、パワーはある、瞬発力は低い。

・トップスピードの質はやや低く、持続力はまぁまぁ。

”新馬戦”では稍重でスローバランスを中段の前から前半掛かっていた、3,4コーナー中目を回してL1バテ差す形で1着。”小倉2歳S”では重馬場でハイペースバランスを後方から、3,4コーナー中目を回して直線スムースに進路が取れてバテ差し2着。”デイリー杯2歳S”ではスローバランスを中段から、直線入り口で待たされてからジリジリ伸びて4着、トップスピードの質はやや低い感じ。

「朝日FSへ向けて」好材料:騎手強化。悪材料:クラス負けの危険。

新馬戦では稍重でスローバランスをバテ差す格好で勝ち切った、直線での反応がイマイチだったので瞬発力やトップスピードの質は高くないと思う。小倉2歳Sは重馬場でハイペースバランス、これをバテ差しているので心肺機能はまぁまぁで持続力の高さは見せた。デイリー杯では直線入り口で待たされてしまったが、コースが空いてからもジリジリとしか伸びずに4着までだった、トップスピードの質と瞬発力は低いと思う。

好材料は騎手強化でビュイック騎手へ乗り替り、和田騎手からなので当然プラスの評価。悪材料はクラス負けの危険で、前走のデイリー杯でも直線待たされたとはいえ4着と良くなかった。

<ビアンフェ>・心肺機能は高く、パワーはある、瞬発力は低い。

・トップスピードの質は低く、持続力はまぁまぁ。

”新馬戦”では稍重で平均バランスを中段の前から、直線内目から抜けたが外からオータムレッド(阪神JF11着)に差されて2着。”未勝利戦”では稍重でややハイペースバランスを逃げて1着、心肺機能と持続力の高さはまぁまぁ。”函館2歳S”ではハイペースバランスを逃げて圧勝、2着タイセイビジョンが直線入り口でやや待たされたし脚色はタイセイの方が良かった。”京王杯2歳S”ではややスローバランスを逃げて2着、1着タイセイビジョンにはトップスピードの質で見劣り。

「朝日FSへ向けて」好材料:・・・。悪材料:マイルへの延長。

新馬戦では平均バランスを中段から差しに行って抜け出したが、決定的なリードを奪えなかったこともありゴール前で差されてしまった。未勝利戦では逃げて良さを見せてきて、ややハイペースバランスを押し切っているので心肺機能は見せたが、L1で12.0まで落としているので持続力はまぁまぁ。これは続く函館2歳Sでも見せていてL1が12.4とかなり落としている、この時は2秒のハイペースバランスで後続の脚を削いでしまったので圧勝しているが、タイセイビジョンは上記のように力を出し切っていなかった。1F延長の京王杯2歳Sでは何を思ったかややスローバランスにしてしまった、当然直線ではトップスピードの質で勝るタイセイビジョンに圧倒されてしまった、それでも2着は確保したが騎手の判断には大いに不安にさせられる結果。

好材料は見つけにくくマイルへの適正は微妙なところ。悪材料はその距離適正で現状では1200mがベストに見える、1400mでもハイペースバランスなら好走できそうだが。もう一点騎手に関しても藤岡佑騎手の継続騎乗で不安がある、前走1400mへ1F延長することでビビってしまいややスローバランスにしてしまった、当然のようにタイセイビジョンに差し切られている。馬の能力を把握できていれば1F延長したとしてもややスローに落すことはないはずなので、騎手不安は大いにある。