2022年スプリンターズS 全頭評価。その4。

下線は加筆・修正した箇所です。継続してお読みいただいている方は、下線の部分だけお読みください。

<ナランフレグ>・心肺機能はやや低く、パワーはある、瞬発力は低い。

・トップスピードの質はやや高く、持続力はやや高い。

”2019年セプテンバーS”では平均バランスを中段の前から、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったが伸びずに5着。”2019年奥多摩S”ではスローバランスを中段やや後ろから、3,4コーナー中目を回して直線外からスムースだったが届かず7着。”2020年浜松S”ではややスローバランスを中段の後ろから、3,4コーナー中目を回して直線外からスムースに伸びて差し切り。”2020年シルクロードS”ではハイペースバランスを後方から、3,4コーナー外目を回して直線外からスムースに追い込み3着。”2020年春雷S”ではややハイペースバランスを中段のやや後ろから、3,4コーナー外目を回して直線スムースだったが伸びずに6着。”2020年朱鷺S”ではハイペースバランスを後方から、3,4コーナー内目を回して直線内から外へサイドチェンジしたが伸びずに凡走。”2020年信越S”では平均バランスを後方から、3,4コーナー内目を回して直線外からスムースだったが伸びずに凡走。”2021年淀短距離S”では平均バランスを中段から、3,4コーナー内目を回して直線前が壁になってから伸びて2着。”2021年春雷S”ではハイペースバランスを後方から、3,4コーナー中目を回して直線入り口でやや狭くなり伸びなかった。”2021年鞍馬S”ではハイペースバランスを中段の後ろから、3,4コーナー内目を回して直線スムースに伸びて2着。”2021年TVh賞”ではややハイペースバランスを後方から、3,4コーナー中目を回して直線ス入り口で詰まってしまい4着まで。”2021年朱鷺S”ではややハイペースバランスを後方から、3,4コーナー内目を回して直線進路変更したが凡走。”2021年セントウルS”ではハイペースバランスを後方から、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。”2021年オパールS”では平均バランスを後方から、3,4コーナー内目を回して直線外に出すのが遅れて2着まで。”2021年タンザナイトS”ではややハイペースバランスを中段の後ろから、3,4コーナー内目を回して直線スムースに差し切り。”2022年シルクロードS”ではややハイペースバランスを中段の後ろから、3,4コーナー中目を回して直線スムースに伸びて3着。”2022年オーシャンS”ではハイペースバランスを後方から、3,4コーナー中目を回して直線スムースに伸びて2着。”2022年高松宮記念”では重馬場でハイペースバランスを中段の後ろから、3,4コーナー内目を回して直線スムースに差し切り。”2022年安田記念”ではスローバランスを中段の後ろから、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。

「スプリンターズSへ向けて」好材料:コース適性。 悪材料:届くかどうか、休み明け。

<心肺機能について>春雷Sではややハイペースバランスを中段のやや後ろから、自身も平均バランスくらいに入っていて、直線スムースだったが伸びがイマイチ、後ろから一気に交わされているので心肺機能はあまり高くないと思う。

<パワーについて>中山ではダートを含めて3走して全て凡走しているし、奥多摩SでもL2の坂では前に付いて行くのがやっと、L1が坂上でここでジリジリ差を詰めているので、パワーはやや低いと思う。浜松Sは中京でL3が下り坂なので、勢いを付けられれば克服できそう、なので阪神は問題ないと思う。2022年オーシャンSでは後方から2着に、坂を苦にしなくなった。

<瞬発力について>2021年TVh賞では直線入り口で詰まって凡走、再加速に手間取る感じがあったので、瞬発力は低い。2021年朱鷺Sでも直線で進路変更して伸びなかった。

<トップスピードの質について>奥多摩SのL3,L2のレースラップが10.9でこれに追走しているので、高くはないが低くもないと思う。この時は1400では珍しい程のスローバランスだったし、浜松Sでも1200でややスローバランスなので、流れた時に速い上がりを使うには後方に位置しないとダメ。これがシルクロードSで後方からだったので、この馬のトップスピードの質では届かなかった。2020年信越Sでは平均バランスを後方からで届かず、トップスピードの質が高くないことを見せた。

2021年鞍馬Sでは中段の後ろから2着、ハイペースバンスで4コーナーで内から外へスムースにコースを取れたので恵まれていた。2021年セントウルSではいつも通り後方かrだが届かず凡走、このクラスでは勝負にならない。2021年オパールSでは平均バランスを後方から2着、4コーナーで内を通して、直線入り口で外に出すのが遅れたために届かなかったが、上がり最速だし1着のサヴォワールエメは51㎏だったので、トップスピードの質は見せた。

2021年タンザナイトSではややハイペースバランスの消耗戦を差しきり、4コーナーで最内を回して射程圏に入れて、直線スムースに差し切れた。2022年シルクロードSでは3,4コーナーで中目を回していることで、前との距離を詰められず届かず3着までなので、キレッキレのトップスピードの質は持っていない。2022年オーシャンSでは後方から、直線入り口でスムースに外に出して2着まで持ってきたので、トップスピードの質を見せた。2022年高松宮記念では重馬場でバテ差しになり差し切り、全てが噛み合った感じもあるが噛み合えば爆発的な末脚を発揮できる。

<持続力について>シルクロードSでは自身ややスローくらいのはずなので、あまり高い評価はできないがシッカリとL1まで伸びてはいるので、やや高いという評価で良いと思う。2021年淀短距離Sでは中段から進めて2着、直線前が壁になったがL1でしっかり伸びたので持続力は見せた。2022年安田記念ではスローバランスを中段の後ろから、直線L2までは良かったがL1で減速率が大きくなったので、1F長い感じ。

<その他について>新潟、中京、京都での好走歴から、恐らく坂上ゴールを苦手にしている。2020年シルクロードSと2021年鞍馬Sは外枠で、直線外からスムースだった。2021年淀短距離Sでは内枠で中段から、直線で進路変更しているが、L1の減速地点だったので影響がなかった感じ。

好材料はコース適性で、3走前のオーシャンSで0.1差2着、1200mは高松宮記念を勝っているので好相性で良いと思う。悪材料は届くかどうかで、どうしても後ろからになるので届かない可能性が高くなる。高松宮記念のように重馬場になればバテ差しが届く可動性はあるが、それでもスムースに捌けるかも不安。GⅠ馬にクラス負けの危険を指摘するのは失礼だが、オーシャンSの1着がジャンダルムだし、0.1差4着がダディーズビビッドでセントウルSでメイケイエールに大きく見劣り、良馬場でまともなレースになると苦しいかも。休み明けも不安材料で、3カ月以上の間隔は2021年春雷S6着だけなので、未知数だが非ノーザンF生産馬だし悪材料だと思う。

適性:竹

<マリアズハート>・心肺機能はやや低い、パワーは有る、瞬発力は低い。

・トップスピードの質はまぁまぁ、持続力は高い。

”2019年葵S”では平均バランスを中段の後ろから、3,4コーナー外目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走、この時は初輸送でプラス10㎏。”2019年白川特別”では稍重でハイペースバランスを中段のやや前から、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったが3着まで。”2019年初風特別”ではややハイペースバランスを中段の後ろから、3,4コーナー中目を回して直線スムースに差し切り。”2019年南総S”では平均バランスを中段やや後ろから、3,4コーナー最内を回して直線スムースに差し切り。”2020年春雷S”では稍重でややハイペースバランスを後方から、3,4コーナー外目を回して直線外からスムースに伸びて2着。”2020年函館SS”ではややハイペースバランスを後方から、3,4コーナー内目を回して直線外に出すのに手間取り届かず凡走。”2020年UHB賞”ではハイペースバランスを中段のやや後ろから、3,4コーナー内目を回して直線伸びずに凡走。”2021年京都牝馬S”では平均バランスを中段の後ろから、3,4コーナー内目を回して直線コースが無くなり凡走。”2021年春雷S”ではややハイペースバランスを中段から、3,4コーナー内目を回して直線スムースに伸びて2着。”2021年ラピスラズリS”ではややハイペースバランスを中段の後ろから、3,4コーナー外目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。”2022年カーバンクルS”ではハイペースバランスを中段から、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったが2着まで。”2022年オーシャンS”ではハイペースバランスを中段のやや後ろから、3,4コーナー内目を回して直線詰まって凡走。”2022年韋駄天S”では平均バランスを中段のやや前から、スムースに抜け出し快勝。”2022年アイビスSD”では平均バランスを中段の後ろから、スムースだったが伸びずに凡走。

「スプリンターズSへ向けて」好材料:コース適性。 悪材料:クラス負けの危険。

<心肺機能について>新馬戦はダートだったがハイペースバランスを逃げて圧勝、ただ後半の3Fが39.3も掛かっている。2019年白河特別でハイペースバランスを中段のやや前からで、3着に粘っているが後半3Fが35.2も掛かっている、この時は51㎏だったので前半が速くなると、後半苦しくなるんだと思う。2022年韋駄天Sでは平均バランスを中段のやや前から差し切り、大外枠で恵まれたが平均バランスだったことが大きかった。

<パワーについて>中山で追い込んでいるので、L1の急坂でも失速していないしパワーは十分。2022年カーバンクルSではL1でもしっかり、1着サンライズオネストよりも2㎏重かったので、パワーは十分にある。

<瞬発力について>2020年函館SSでは後方から、4コーナー内目を回して直線入り口で外に出すのに手間取り届かず凡走した、酷いコース取りだったがコースが空いてからの伸びもイマイチだったので、瞬発力の低さを見せてしまった。

<トップスピードの質について>追い込みに回って好走しているので、低い訳はないが11.0迄で、どちらかというとバテ差しで来ている。2021年春雷Sでは中段から進めたこと、3,4コーナー内目を回して直線入り口では前を射程に入れたことで2着まで持ってきた。2021年ラピスラズリSでは中段の後ろから、スタートは五分だが出して行く素振りも見せず、直線ではノーワンやダイメイフジにも見劣っているので、トップスピードの質が高くないことを見せた。

<持続力について>後方から追い込み勝負に徹するようになり、特にL1のバテ差しで好走してきたので、持続力は高い。2022年カーバンクルSでは中段から、ハイペースバランスを2着まで差してきたので持続力の高さを見せた。

<その他について>非ノーザンF生産馬の割に休み明けを苦にしないし、菊沢厩舎所属だが大事に使われているのは好印象。好走と凡走を比較すると、ラップ推移には大きな差はなく、重賞扱いの葵Sと函館SSはクラス負けと考えた方が良さそう。春雷Sは稍重で最後方からド嵌りしたと考えれば、OP以上では不安が増す。2021年京都牝馬Sでは中段の後ろから、3,4コーナーで内へ行ってしまい万事休す。2022年オーシャンSでは直線詰まってしまい凡走。2022年アイビスSDでは平均バランスだったが3枠で伸びなかった。

好材料はコース適性で、カーバンクルS2着、春雷Sでも2021年、2020年2着と好相性。悪材料はクラス負けの危険で、重賞では勝負になっていないし、後ろからだと届かない。だからと言って内枠を引いても菊沢騎手だと捌けない危険がある。

適性:梅

<メイケイエール>・心肺機能は高い、パワーは高い、瞬発力は不明。

・トップスピードの質はやや高い、持続力は高い。

”新馬戦”ではハイペースバランスを3番手先行、3,4コーナー中目を回して直線スムースに抜け出し持ったまま圧勝。”小倉2歳S”では重馬場でハイペースバランスを中段から、3,4コーナー外目を回して直線スムースに差し切り。”ファンタジーS(阪神)”ではややハイペースバランスを中段から、3,4コーナー中目を回して直線スムースに差し切り。”阪神JF”ではややスローバランスを中段の後ろから、3,4コーナー外目を回して直線スムースだったが4着まで。”チューリップ賞”では稍重でスローバランスを中段から、3コーナー手前で先頭に立ちスムースに押し切り1着同着。”桜花賞”ではややハイペースバランスをスタートで遅れてから大暴れしながら先頭に立ったが凡走。”2021年キーンランドC”ではハイペースバランスを逃げて凡走。”2021年スプリンターズS”では平均バランスを中段の後ろから、3,4コーナー外目を回して直線スムースだったが4着まで。”2022年シルクロードS”ではややハイペースバランスを中段の前から、3,4コーナー内目を回して直線スムースに抜け出し差し切り。”2022年高松宮記念”では重馬場でハイペースバランスを中段のやや前から、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったが5着まで。”2022年京王杯SC”では平均バランスを中段から、3,4コーナー中目を回して直線スムースに伸びて差し切り。”2022年セントウルS”ではハイペースバランスを中段のやや前から、3,4コーナー内目を回して直線スムースに抜け出し圧勝。

「スプリンターズSへ向けて」好材料:コース適性。 悪材料:特になし。

<心肺機能について>新馬戦、小倉2歳Sがハイペースバランス、ファンタジーSでもややハイペースバランス、これを中段から差し切っているので心肺機能はかなり高い。3走とも前半かなり掛かっているので、これで押し切ってしまうのは距離もあるが、心肺機能が高くないと説明が付かない。

<パワーについて>ファンタジーSが阪神開催でⅬ1の坂も克服して快勝している。小倉2歳Sで重馬場を快勝しているので、パワーは高いものを見せている。チューリップ賞でも阪神のL1でしっかり粘っているので、パワーは十分にある。

<瞬発力について>現状では不明。

<トップスピードの質について>阪神JFでは掛かりながらも外から一旦先頭まで出ている、L2は11.4なのでそれ以上は出しているはずでトップスピードの質は見せた。2022年シルクロードSではL2の11.2で先頭に立ったので、自身10秒台に入っていた可能性がありトップスピードの質を見せた。2022年高松宮記念では外枠で不利だったが、直線ジリジリ着て5着なので、トップスピードの質は悪くないと思う。2022年京王杯SCでは中段から、終始掛かっていたがL2で先頭に立ち押し切ったので、トップスピードの質を見せた。2022年セントウルSではハイペースバランスを中段のやや前から、上り32.9で差し切り圧勝なのでトップスピードの質はやや高いものを見せた。

<持続力について>心肺機能に関係していると思うが、とにかく先行してもバテないどころか、掛かりながらももう一足使ってくるので、持続力はかなり高い。もちろん現状では1400mしか経験していないので、マイル以上でも持続力を発揮できるかは未知数だが。チューリップ賞では3コーナー手前で先頭に立ち、11秒台を連発してL1は12.3迄落としたが、稍重を考えれば後半5F戦にしているので持続力は高い。

<その他について>新馬戦から掛かりまくっていて、2戦目の小倉2歳Sから手綱を取った豊騎手も、スタートはソロっと出していた。それでもレースが始まるとスイッチが入ってしまい、重馬場でもお構いなしに掛かっていたので、今後は距離とともに折り合いがカギになりそう。マイル以上では内枠が欲しい。阪神JFでも掛かりっぱなしで、L1で垂れてしまった。

チューリップ賞では内枠で前に馬を置いたが危険なほど掛かってしまい、3コーナーで先頭に立った。これで折り合えていたので、先頭に立つと落ち着くリーダー気質なんだと思う。桜花賞ではスタートで遅れてしまい、馬群の中で大暴れしてしまいそのまま先頭、直線入り口で力尽きて凡走。2021年キーンランドCではスタートイマイチだったが、押さえが効かずに逃げの手に出た、前半34.0なので先頭に立ってからは折り合いが付いている。これでL1失速しているので、プラス20㎏も含めて走れる状態ではなかった。2021年スプリンターズSでは位置も通りスタートがやや遅れた、これでタイセイビジョンを吹き飛ばしながら外へ出して上がって行き、3,4コーナーも外目を回して伸びて4着、内前優位の展開と馬場だったのでこの4着は驚異的。

2022年シルクロードSでは馬具を工夫して暴走を抑えられた、やや掛かったが許容範囲でトップスピードの質と持続力を見せた。2022年京王杯SCでは終始掛かりっぱなし、1400mで持ったがこれ以上伸びると大きな不安になる。

好材料はコース適性で、昨年のこのレースで4着、外を回していたので着差はあったが高評価で良いと思う。今年は昨年の上位3頭が居ないので、クラス負けの危険もない。悪材料は特になく、外枠だと昨年のように届かない可能性もあるし、前に馬を置けずに掛かる可能性もある。

適性:松