2022年金鯱賞 全頭評価。その3。

下線は加筆・修正した箇所です。継続してお読みいただいている方は、下線の部分だけお読みください。

<シャドウディーヴァ>・心肺機能とパワーの両立型で瞬発力もまぁまぁ。

・トップスピードの質はまぁまぁで持続力は高い。

・前向き過ぎるところがあって、馬群の外だと掛かる。・輸送はダメ、新潟も。

”11月未勝利戦”ではスローバランスを中段から、直線は詰ったが馬群を割って伸びる、ドスローからのトップスピード戦になり瞬発力とトップスピードの高さを見せた。”フリージア賞”ではスローバランスを馬群の外で進めて掛かり気味、直線もバランスを崩しながらで伸びきれず3着、中盤迄掛かっていた。”フラワーC”ではスローバランスを中段の後ろから、最内を進めて折り合えたが直線は4着まで。”フローラS”ではスローバランスを中段の最内から、直線は詰ってL1でバテ差しハナ差2着、ここでもやや掛かり気味、詰まってから馬群を割る闘志は見せた。”オークス”では平均バランスを中段の最内から、直線はジリジリまで、疲労の影響かも。”ローズS”ではスローバランスを中段の前から、直線全く反応なく凡走、初輸送の影響だと思う。”秋華賞”では平均バランスを中段から、稍重で消耗戦になりバテ差し4着、直線入り口で狭くなり一瞬待たされているので、スムースだったら・・・。”2019年エリザベス女王杯”ではスローバランスを後方から、直線スムースだったが届かず、この時が休み明け3走目。”2019年常総S”では平均バランスをやや離れた追走集団の前から、3,4コーナー中目を回して直線スムースににけだし押し切り。”2020年東京新聞杯”では平均バランスをやや離れた追走集団の中段やや後ろから、終始最内を回して直線スムースに伸びて2着まで。”2020年阪神牝馬S”では平均バランスを中段の後ろから、3,4コーナー外目を回して直線伸びずに凡走。”2020年ヴィクトリアMではややスローバランスを中段の後ろから、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。”2020年エプソムCでは不良馬場でハイペースバランスを後方から、3,4コーナー外目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。”2020年クイーンS”ではハイペースバランスをやや離れた追走集団の中段の後ろから、3,4コーナー外目を回して直線スムースだったが4着まで。”2020年府中牝馬S”では重馬場でハイペースバランスを中段の後ろから、3,4コーナー外目を回して直線スムースに伸びて2着。”2020年エリザベス女王杯”では平均バランスを離れた追走集団の中段から、4コーナーで詰まってしまい直線でも進路変更があり伸びなかった。”2021年東京新聞杯”ではややスローバランスを中段から、3,4コーナー中目を回して直線スムースに伸びて3着。”2021年中山牝馬S”では不良馬場でハイペースバランスを後方から、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったが5着まで。”2021年マーメイドS”ではスローバランスを中段やや前から、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが3着まで。”2021年関屋記念”では平均バランスを中段から、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。”2021年府中牝馬S”ではスローバランスを中段の後ろから、3,4コーナー内目を回して直線スムースに伸びて差し切り。”2021年ジャパンC”ではスローバランスを2,3番手先行、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが7着まで。”2021年有馬記念”ではハイペースバランスを中段の前から、3,4コーナー内目を回して4コーナーで一杯になり凡走。

「金鯱賞へ向けて」好材料:距離適性。 悪材料:輸送。

馬群割る闘志や瞬発力の高さなど、ハーツクライ産駒らしからぬ馬でヌーヴォレコルトに近い感じかな。フローラSでは内枠から中段の最内を進めたが、それでもやや掛かり気味だったので気持ちが前向き過ぎる感じ。直線詰まってしまい普通のハーツ産駒ならここでレースは終わるはず、ところがここから馬群を割って一気に伸びた、もちろんL1は11.5とバテ差しの形だが自身は11.2くらいは出ているはずで、持続力を発揮している。オークスでは平均バランスを中段やや前からレースをして、まずまずの結果だったので、心肺機能はまずまずのものを持っていると思う。フローラSからもトップスピードの質が高いとまでは言えないと思う、瞬発力はまぁまぁの物を持っているが、スムースに持続力を生かした方が良いと思う。

ローズSは初輸送、初右回りでレースにならなかったが、本番の秋華賞では栗東滞在でしっかり調整してきた。中段から進めたが直線入り口で狭くなり一瞬待たされてしまった、松山騎手の弱い部分が出てしまった感じ。前が空いてからの伸びは良かったのでスムースなら2,3着はあったと思う。2019年エリザベス女王杯では後方から凡走、休み明け3走目で疲労の影響が疑われる。2019年常総Sでは平均バランスを離れた追走集団の前からなので、自身はややスローくらいだと思うのでややロンスパと考えて良いと思う、これを3,4コーナー早目に捲り追い込みで押し切っている、その上L2最速戦で11.5だからまぁまぁのトップスピードの質を見せた。ただ直線入り口で手前を替えたタイミングだと思うが、体がやや左に流れているので右回りにはやや不安がある。2020年東京新聞杯では中段後ろからで最内を回りコースロスなく、直線は内から前がポッカリ空いてスムースに伸びたが2着まで、左回りで非常にスムースだったし2カ月の間隔空けでフレッシュだった。2020年阪神牝馬Sでは中段の後ろから進めて凡走、この時は輸送の影響があった感じ。

2020年ヴィクトリアMでは中段の後ろから、前残りのレースで出番なし。ただし似たような位置から進めたプリモシーンも8着なので、東京新聞杯と着差は同じような物、これを考えるとこの2頭の現状は同じような能力の可能性があり、東京新聞杯のその他の馬を見ると、大したメンバーではない。3着クリノガウディ―はマイルがやや長かった可能性があるし、サトノアーサーも骨折休養明け以降ピリッとしない、ダービー卿CTを勝ったクルーガーも8歳のキンカメ産駒で、相手関係を見ると疑問が出てくる。現段階で結論は出ないがあまり高い評価は禁物だと思う。2020年エプソムCでは不良馬場でハイペースバランスを後方から、3,4コーナー外を回して全く伸びず、クラス負けの危険が露呈したと思う。

2020年クイーンSでは後方かから溜めての競馬で展開は合っていたが、休み明けの影響で伸びずに凡走した。2020年府中牝馬Sでは重馬場で2着、3,4コーナーから馬場の良い外目を通したし、左回りの適性も見せた。2020年エリザベス女王杯では中段の最内から、4コーナーでブレーキした上に直線でも進路変更を強いられて、伸びきれずに凡走。2021年東京新聞杯では中緩みの無い展開を中段から、スムースに伸びたので持続力の高さを見せた。2021年中山牝馬Sでは不良馬場のハイペースバランスを後方から、直線差を詰めて5着だったが、外からホウオウピースフルに差されたところを見ると、1800mの不良馬場で距離適性が出た可能性が高い。

2021年マーメイドSではスローバランスを中段のやや前から、終始内で脚が溜まりスムースに差しに行ったが3着までだった、この時はハンデ戦で55㎏だったので高評価で良いと思う、加えて栗東滞在だった。”2021年府中牝馬Sでは中段の後ろから、直線スムースに差し切り、トップスピードの質と持続力の高さを見せた、この時が輸送なし。2021年ジャパンCでは先行して7着、溜めた方が良かったかも。2021年有馬記念ではハイペースバランスを中段の前からで、4コーナーで一杯になり凡走、心肺機能と距離適性が出た感じ。

この馬はノーザンF生産馬だがどうも休み明けがピリッとしない、フリージア賞では1番人気に支持されながら3着、道中掛かっていたし直線もバランスを崩していた。同じコースで行われたフローラSとは別馬のようだった。ローズSは休み明けだけでなく、初輸送の影響もあったと思う。疲労の影響が顕著に出たのが2019年エリザベス女王杯で全く良いところなく凡走、間隔空けず出走した常総Sを勝ち切っていることを考えると、肉体的な疲労よりも精神的な疲労の影響が大きいと思われる。輸送も懸念材料で、阪神牝馬Sでは2度目の輸送競馬だったが凡走した、輸送に慣れる可能性もああったが淡い期待だったようで、今後は関西圏のレースでは滞在競馬で買い、輸送では見送りで良いと思う。2021年マーメイドSが栗東滞在で3着に好走。2021年関屋記念ではスムースだったが伸びなかった、この時は新潟への輸送があった影響だと思う。

好材料は距離適性で、2000mはマーメイドSで3着、この時は自身55㎏に対して1着シャムロックヒルが50㎏、2着クラヴェルが51㎏なので3着でも高評価。悪材料は輸送、この馬はとにかく輸送が良くなく新潟でも良くなかった。

適性:梅

<ショウナンバルディ>・心肺機能はまぁまぁ、パワーは有る、瞬発力は低い。  

・トップスピードの質は低く、持続力はやや高い。

レース名 着順 内容
2020年中日新聞杯 4着 スローバランスを中段の前から、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが4着まで。直線入り口ですぐ横に居たシゲルピンクダイヤにトップスピードの質で見劣り。
2021年中山金杯 13着 スローバランスを中段から、3,4コーナー中目を回して直線挟まれて伸びずに凡走。直線で進路を確保できなかったことは、瞬発力で見劣ったからで、中段からでは勝負にならない。
2021年小倉大賞典 15着 ハイペースバランスを離れた追走集団の中段から、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。トップスピードの質が低いことを見せた。
2021年福島民報杯 16着 不良馬場でハイペースバランスを逃げて凡走。重馬場を苦にすることはないので、心肺機能が低いことを見せた。
2021年都大路S 3着 スローバランスを逃げて3着。スローバランスで心肺機能を問われず、5F戦にしてトップスピードの質も問われなかった。1着マウントゴールドが58㎏だったので、1馬身遅れたのは印象が悪い。
2021年鳴尾記念 2着 スローバランスを2番手先行、3,4コーナー内目を回して直線スムースに粘り2着。スローからの4F戦に対応して持続力の高さを見せた。
2021年七夕賞 3着 稍重でハイペースバランスを中段から、3,4コーナー内目を回して直線外に出してから伸びて3着。持続力を見せた。
2021年小倉記念 5着 稍重でスローバランスを2番手先行、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。瞬発力で見劣り。
2021年新潟記念 14着 スローバランスを逃げて凡走。トップスピードの質で見劣り。
2021年ケフェウスS 8着 重馬場でスローバランスを中段の前から、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。トップスピードの質で見劣り。
2021年中日新聞杯 1着 スローバランスを逃げ切り。やや高い持続力を見せた。
2022年日経新春杯 12着 スローバランスを2番手先行、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。トップスピードの質で見劣り。
総評
2020年中日新聞杯では直線入り口ですぐ横に居たシゲルピンクダイアにトップスピードの質で見劣り、同じ斤量だったのでトップスピードの質が高くないことを見せたし、L1で後ろから差されているので持続力も高いとは言えない。2021年中山金杯では直線入り口で進路を確保できず、瞬発力の低さを見せた。2021年都大路Sでは逃げ切り、スローバランスからの5F戦に持ち込んだので、弱点を誤魔化せた。

2021年鳴尾記念では前日の雨で直線乾ききっていなかった感じで、差し勢の末脚が鈍ったのも好走できた要因だと思う。2021年七夕賞では稍重でハイペースバランス、中段の最内からロスなく進め、直線では外に出すのにやや手間取ったが、L1で12.8迄落ちたので3着に届いた。2021年小倉記念ではスローバランスを2番手先行から、L5から11秒台の前半に入っったところでやや下げて、L2では12.2にラップが下がっている、ここからL1で11.9に上がったが対応できなかったので、再加速に手間取った感じで瞬発力の低さを見せた。

2021年新潟記念では逃げたがL2の11.0に対応できずに凡走、トップスピードの質で見劣り。2021年ケフェウスSではスローからの3F戦を中段の前から、トップスピードの質で見劣り凡走。2021年中日新聞杯ではスローからの5F戦を逃げ切り、L1が12.6迄落ちているので持続力はやや高いくらい。上がり3FをケフェウスSと比較すると、ケフェウスSは34.3に対して、中日新聞杯は35.0なので、上がりが掛かる展開で逃げか先行が好走条件になりそう。2022年日経新春杯ではスローからの4F戦を2番手先行、直線L1でも11.9なのでトップスピードの質で見劣り凡走。

「金鯱賞へ向けて」好材料:コース適性。 悪材料:クラス負けの危険。

好材料はコース適性で、2走前の中日新聞杯を逃げ切り、鳴尾記念でも2着に好走しているので、コース適性は高い。悪材料はクラス負けの危険で、前走の日経新春杯GⅡで凡走、重賞で好走した中日新聞杯ではL1が12.6迄落ちているし、鳴尾記念では前日の雨で直線が伸びない馬場に助られた。なにか外的要因に助けられないとこのクラスでは苦しいと思う。

適性:竹-

<ジャックドール>・心肺機能は不明、パワーは有る、瞬発力は不明。 

・トップスピードの質はまぁまぁ、持続力はやや高い。

レース名 着順 内容
プリンシパルS 5着 スローバランスを逃げて5着。トップスピ度の質で見劣り。
1勝クラス 1着 スローバランスを2番手先行、3,4コーナー中目を回して直線スムースに抜け出し快勝。持続力を見せた
浜名湖特別 1着 スローバランスを逃げ切り。持続力を見せた。
ウェルカムS 1着 スローバランスを逃げ切り。持続力を見せた。
2022年白富士S 1着 スローバランスを逃げ切り。持続力を見せた。
プリンシパルSでは逃げたがスローからの3F戦、トップスピ度の質で見劣り5着。1勝クラスではスローからの4F戦を2番手先行、持続力の高さを見せた。浜名湖特別ではスローからの4F戦を逃げ切り、L2で10.8を出しているが差を広げていないので、トップスピードの質はまぁまぁまで。ウェルカムSではスローからの4F戦を逃げ切り、このレースはL3で11.0が出ているがここでは差を広げていないので、トップスピードの質はまぁまぁ、L2からの減速区間で差を広げたので、パワーと持続力を見せた。

2022年白富士Sではスローバランス、開幕週で高速馬場だったので、中緩みで12秒台に入らなかった、実質4F戦でL1が12.4まで落ちたところで、アドマイヤハダルに0.2まで詰められたので、持続力はやや高い位。

「金鯱賞へ向けて」好材料:コース適性。 悪材料:クラス負けの危険。

好材料はコース適性で、浜名湖特別で同コースを逃げ切り圧勝、1勝クラスも快勝しているのでコース適性は高い。悪材料はクラス負けの危険で、前走OPに上がっていきなり1着と結果を出した。2着アドマイヤハダルが中山記念3着なので、大きな不安はないが・・・。不安は心肺機能でこの馬はスローからの4F戦で好結果を出している、ハイペースバランスや平均バランスまでペースが上がった時に対応できるかどうか。

適性:竹+