2022年宝塚記念 全頭評価。その3。

下線は加筆・修正した箇所です。継続してお読みいただいている方は、下線の部分だけお読みください。

<ギベオン>・心肺機能とパワーの両立型で瞬発力は低い。

・トップスピードの質は低く持続力の高い先行粘り込みタイプ。

・良馬場で2000mまで、渋れば1800までだったが、良馬場でもペースが上がると2000mでも長い。

”2018年NHKマイルC”では平均バランスのハイペースを中段の前から直線L2で抜け出したところをトップスピードの差でケイアイノーテックに差される。”2018年セントライト記念”では大きく離れた追走集団の3番手で実質スローバランス、L3から仕掛けてしまいL1で息切れ大敗。”2018年中日新聞杯”では離れた追走集団の中段から実質スローバランスをL2手前から仕掛けて、一旦ショウナンバッハに前に出られるも差し返して辛勝、トップスピードの質では見劣ったが、2Fの持続力で勝ち切った感じ。”2019年金鯱賞”ではスローバランスを先行したが稍重の影響かL1で失速、休み明けだったがL1まで踏ん張っていたので休み明けも走るが・・・。”2019年ダービー卿CT”ではハイペースバランスを先行集団の5番手から、L1の坂で苦しくなって5着、斤量が57.5㎏でハイペースを追走してしまい力尽きた。”2019年鳴尾記念”ではスローバランスを躓き後方から、直線外に出すもトップスピードが足りずに4着まで。”2019年毎日王冠”ではスローバランスを中段から、直線内からスムースだったがトップスピードの質で見劣り7着まで、この時が休み明け。”2019年チャレンジC”ではスローバランスを中段から、4コーナー馬群の中から進め直線も前が壁になり押し出せずに凡走。”2020年中山金杯”では中段やや前から、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走、この時が57.5㎏。”2020年金鯱賞”ではスローバランスを中段の前から、3,4コーナー最内を回して直線詰まって4着まで。”2020年新潟大賞典”ではスローバランスを中段の後ろから、3,4コーナー最内を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。”2020年エプソムCでは不良馬場でハイペースバランスを中段やや前から、3,4コーナー中目を回し直線スムースだったがL1で一杯。”2020年中日新聞杯”ではスローバランスを中段やや後ろから、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。”2021年白富士S”ではスローバランスを2,3番手先行、3,4コーナー内目を回して直線狭くなって流れ込むだけ。”2021年金鯱賞”では重馬場でややスローバランスを逃げ切り。”2021年マイラーズC”ではハイペースバランスを離れた追走集団の中段のやや前から、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったがL1で失速して7着。”2021年安田記念”ではスローバランスを中段やや前から、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。”2021年新潟記念”ではスローバランスを中段の前から、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったがL3で一杯になり凡走。”2022年金鯱賞”ではスローバランスを3番手先行、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが5着まで。”2022年鳴尾記念”ではスローバランスを中段の前から、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが4着まで。

「宝塚記念へ向けて」好材料:休み明け2走目。 悪材料:距離適性、クラス負けの危険。

2019年ダービー卿CTは57.5㎏で前半800m45.1というハイペースバランスを、先行集団に取り付いていた。L2までは踏ん張っていたがさすがにバテて、後方からも差されているが、差してきたプリモシーンは54㎏、ダイアトニックは55㎏、同じ位置に居て3着のマイスタイルは55㎏、前に居て勝ち切ったのが55㎏のフィアーノロマノだから、斤量を考えれば大健闘かもしれない。NHKマイルCを見ても分かるようにトップスピードの質は高くないし瞬発力も低い、しかし持続力は高いので平均バランスを先行すれば垂れない。

2019年金鯱賞ではスローバランスを先行してL1で失速、これは休み明けと稍重馬場で1F長かったのかも。2018年中日新聞杯でも平均バランスを中段からバテ差す格好で伸びた、ショウナンバッハにあわやの所まで詰め寄られてしまったのは、おそらく休み明けの影響でしょうね。2019年毎日王冠でもトップスピードの質で見劣り7着だったが、この時も休み明け。2019年チャレンジCではデットーリ騎手が中段から進めてしまい、終始馬群の中から直線に入って前が壁になり凡走、トップスピードの質と瞬発力の無さを露呈してしまった。

弱点のトップスピードと瞬発力を誤魔化せるのが阪神コースで、阪神は1-1-0-1、これはL3、L2が下り坂で動き出しの瞬発力をごまかせるからでしょうね。2020年中山金杯ではややスローバランスを中段やや前から、スムースにレースをしたが直線伸びずに凡走した、この時は57.5㎏を背負っていた。L1で一杯になっていたので2000mは1F長い可能性が高い。2020年金鯱賞ではスローバランスを3,4番手から最内を回したが、直線入り口で福永騎手お得意のどん詰まりで4着まで、瞬発力とトップスピードの低さを見せた。この馬は社台F生産馬なので休み明けが良くない、セントライト記念、2019年金鯱賞、2019年毎日王冠と良くなかった。

2020年新潟大賞典では中段の後ろから、終始スムースだったが伸びずに凡走した、トップスピードの質が低いにもかかわらず出たなりで中段の後ろだったので、騎手が岩田望騎手なので調教師の指示だった可能性がある。57.5㎏で斤量も重かったし2か月の間隔空けも良くなかったが、L1で一杯になっているので距離も2000mは長くなってきたかもしれない。2020年エプソムCでは不良馬場で1F長くなってしまいL1で一杯になった。2020年中日新聞杯では中段やや後ろから、直線スムースだったが伸びなかったのはトップスピードの質が低いから、岩田望騎手は3度目の騎乗で前走と同じような負け方。

2021年白富士Sでは先行したが、直線で狭くなってしまい追い出しが遅れて5着まで、この時は59㎏も影響したはずだが、スムースでなかったことが致命傷になった。2021年金鯱賞では重馬場でややスローバランスを逃げ切り、トップスピードの質が問われない展開に持ち込んだことで良さが出た。2021年マイラーズCではL1で失速してしまった、トップスピードの質では勝負にならなかったが、内へ行ったことで馬場の影響もあったかもしれない。    

2021年安田記念ではスローバランスを容認してしまい凡走、トップスピードの質では勝負にならない。2021年新潟記念ではスローバランスを中段の前から、L3で一杯になったので斤量57.5㎏が影響した感じ。2022年金鯱賞では先行から粘って5着、スローからのロンスパでトップスピードの質は問われなかったが、昨年よりも1㎏重かったのでよく粘った方だと思う。2022年鳴尾記念ではスローからの5F戦で、L1で見劣ったのは休み明けの影響だと思う。

好材料は休み明け2走目で、この馬は社台F生産馬で休み明けは良くない、一叩きされて上積みが見込める。悪材料は距離適性で、2000mでギリギリ、セントライト記念では休み明けの分もあったと思うが、Ⅼ2で一杯になってしまった、クラス負けの危険もあって、金鯱賞を勝っているが重馬場だったので展開に恵まれた。

適性:梅

<キングオブコージ>・心肺機能はまぁまぁ、パワーはある、瞬発力はまぁまぁ。

・トップスピードの質はやや低く、持続力は高い。

”2019年東京3歳1勝クラス”ではややハイペースバランスを中段から、3,4コーナー最内を回して直線スムースだったがジリジリまでで凡走。”京都1勝クラス”ではスローバランスを2番手先行、3,4コーナー内目を回して直線最内で一瞬待たされたが空いてから伸びて差し切り。”2020年潮来特別”ではスローバランスを2番手先行、3,4コーナー最内を回して直線スムースに抜け出し1着。”2020年湾岸S”ではスローバランスをやや離れた追走集団のやや前から、3,4コーナー内目を回して直線スムースに抜け出し差し切り。”2020年目黒記念”ではややスローバランスを中段の後ろから、3,4コーナー内目を回して直線スムースに抜け出し1着。”2020年京都大賞典”では稍重で平均バランスを中段のやや後ろから、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったが3着まで。”2021年オールカマー”ではスローバランスを中段の後ろから、3,4コーナー外目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。”2021年中日新聞杯”ではスローバランスを中段の前から、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが伸びずに5着。”2021年AJCC”ではスローバランスを後方から、3,4コーナー中目を回して直線スムースに差し切り。“2022年大阪杯”ではややハイペースバランスを後方から、3,4コーナー外目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。

「宝塚記念へ向けて」好材料:コース適性。 悪材料:クラス負けの危険。

<心肺機能について>2020年目黒記念がややスローバランスだが、中盤以降の1600mを95.4で走り切っている、かなりのロンスパ戦になっていて、心肺機能が低ければ到底最後まで持たない。これを54㎏とは言え差し切っているので心肺機能はまぁまぁで。

<パワーについて>潮来特別で先行して押し切り、L1の坂でもグイグイ上がっているので、パワーは十分にある。湾岸SでもL1の坂で2番手以下を圧倒している。

<瞬発力について>京都1勝クラスでは2番手先行から、直線最内で一瞬詰まったが空いてからしっかり伸びている、ラップタイムには表れていないが自身は一瞬ブレーキしているはずで、再加速は出来ているのでまぁまぁの評価で良いと思う。

<トップスピードの質について>東京の1勝クラスで差し損ねている、この時は新馬戦でも上がり33秒台出ている府中の標準的な馬場、ややハイペースバランスを中段最内で自身は平均くらいのはず、これで直線スムースだったがジリジリしか伸びなかった。休み明け2走目で走り頃だったので、トップスピードの質が低いと言わざるおえない。この馬は母系がサドラーズウェルズ系なので、血統通りのトップスピードの質だと思う。

京都1勝クラスでさすがの騎乗を見せてきた、前走差し損ねた反省からしっかりと先行、クラスを考えてもスローバランスは容易に予想できたはずで、後方からの選択肢はなかったはず。横山典騎手らしい騎乗で直線一瞬詰まったが押し切っている。2020年京都大賞典では稍重で平均バランス、4コーナーですぐ前に居たグローリーヴェイズに見劣り3着までだった。2022年大阪杯では後方から伸びずに凡走、この馬のトップスピードの質では苦しい展開だった。

<持続力について>京都1勝クラスで後半12.0前後を4連発して押し切っているので、持続力の高さを見せた。この日は新春Sでもマイルで1:36.8だったので時計は掛かっていたので、休み明けの分も含めて十分なパフォーマンス。潮来特別では3F戦を先行押切、L1でも11.8で纏めているので持続力は見せている。湾岸Sでも4F戦を圧勝する程の持続力を見せている。2020年目黒記念では超ロンスパ戦を押し切り、後半1600mの勝負になっていて11秒台後半から12.1で纏める持続力の高さはかなりのもの。

2021年中日新聞杯では中段の前から先行、このレースはスローからの5F戦で持続力勝負になっているが、直線入り口ではすぐ後ろに居たボッケリーニにL1で差されている。斤量はこちらが0.5㎏軽いので斤量負けではなく、Ⅼ1で差されたことから全盛時の持続力に戻っていない感じ。2021年AJCCでは中緩みのない消耗戦を差しきり、出遅れが幸いした。

<その他について>母父がGalileoなのでサドラーズウェルズの影響が色濃く出ている、まぁまぁの心肺機能と高いパワー、持続力が武器でトップスピードの質では勝負にならない。この辺りは主戦の横山典騎手が分かっている感じなので、乗り替わった時は要注意。2020年目黒記念を初重賞で制しているが、この時は54㎏だったことは考慮した方が良い。2着アイスバブルが直線で詰まっていたし55㎏、3着のステイフーリッシュは57.5㎏も背負っていた。横山典騎手が馬場を読み切っていたようで、この日はダービーデイでかなり重い良馬場、これでスタート出して行かずに中段の後ろから前半は我慢、残り8Fからペースが上がっての持続力勝負になり、トップスピードの質が問われなかったことも良かった。

2020年京都大賞典では稍重だったが対応してきた、ロードカナロア産駒で道悪が不安だったが、母系のサドラーズウェルズの影響で対応できたのかもしれない。

2020年京都大賞典後に骨折。2021年オールカマーでは骨折休養明けで10カ月強の間隔で凡走、内優位の馬場だったし、休みが長かったので息が持たなかった印象もあった。

好材料はコース適性で、今年のAJCCを快勝、中山の2200mなので阪神内回りには対応可能なはず。悪材料はクラス負けの危険で、GⅡは勝っているがGⅠでは前走11着と結果が出なかった。3,4コーナーでかなりの外を回したので、通ったコースを考えると度外視して良いと思うが。良馬場で上がり勝負になると苦しくなるので、消耗戦をバテ差しの展開になれば。

適性:竹

グロリアムンディ 特性 ・心肺機能はまぁまぁ、パワーは有る、瞬発力は不明。   

・トップスピードの質はやや低く、持続力は高い。

   レース名   (ペース) 着順(馬場状態) 内容
春日井特別(スローバランス)
6着(良)
スタート~道中
スタート五分に出て少頭数の中段の後ろから。
3,4コーナー
内目をスムース。
直線
スムースだったが伸びずに凡走。
阪神1勝クラス①(スローバランス) 2着(良) スタート~道中 スタート五分に出て中段から。
3,4コーナー 中目をスムース。
直線 スムースだったが2着まで。
阪神1勝クラス②(スローバランス)
6着(良)
スタート~道中
スタート良く少頭数の中段のやや前から。
3,4コーナー
内目をスムース。
直線
スムースだったが伸びずに凡走。
2022年名古屋城S(ややスローバランス)ダート 1着(稍) スタート~道中 スタート五分に出て中段のやや前から。
3,4コーナー 中目をスムース。
直線 スムースに差し切り快勝。
2022年アンタレスS(ややハイペースバランス)ダート
2着(良)
スタート~道中
スタート五分に出て中段のやや前から。
3,4コーナー
外目をスムース。
直線
スムースに抜け出したが差されて2着。
春日井特別ではスローバランスを少頭数の中段の後ろから、直線スムースだったが伸びずに凡走。L2の11.4では追走までで差を詰められなかったので、トップスピードの質は高くない。阪神1勝クラス①ではスローからの5F戦を中段から、直線スムースだったが2着まで。直線入り口では同じ位置に居たプリュムドールに差されているので、トップスピードの質で見劣ったが、5F戦を0.1差なので持続力の高さを見せた。

阪神1勝クラス②ではスムースなレースだったが凡走、L4から11.4‐11.3の部分で追走一杯になっているので、AT値の低さを見せた。2022年名古屋城Sでは中段のやや前からスムースに差し切り、初ダートだったが後半12秒台だけのラップで押し切れた。2022年アンタレスSではややハイペースバランスを中段のやや前から、自身は平均くらいで心肺機能はまぁまぁ、直線でオメガパフュームに差されてしまったので、トップスピードの質で見劣り。

「宝塚記念へ向けて」好材料:距離適性。 悪材料:スピード負け、クラス負けの危険。

好材料は距離適性で、すみれSで2着があるので2200mは合うはず。悪材料はスピード負けの危険で、芝で11秒台前半が求められると対応できないので、良馬場だと苦しいはず。クラス負けの危険もあって、GⅡ未経験なので芝のGⅠで対応できるかは大きな不安材料。

適性:梅

<ステイフーリッシュ>・心肺機能とパワーの両立型で瞬発力はない。

・トップスピードの質はやや低くロンスパ向き。・休み明けでも走るが疲れやすい。

・先頭に立ちたくない病を患っている疑惑有。

”2017年ホープフルS”では平均バランスを後方で折り合い直線バテ差しで3着。”2018年共同通信杯”ではドスローから質の高いトップスピードを問われて凡走。”2018年京都新聞杯”は休み明けだが初コース、初めての先行策で刺激が入って1着。”2018年神戸新聞杯”でもトップスピードの質で見劣り5着。”2018年チャレンジC”では離れた追走集団の中段から、L3から追い出して持続力勝負を粘って3着。”2019年中山金杯”ではややスローバランスを序盤後方から、向正面で緩んだところを押し上げて3番手へ、4F戦になり持続力を生かして2着、この時の1着がウィンブライトで58㎏を背負っていたので、2㎏貰っていて差し切られてしまったのは印象悪い。”2019年京都記念”ではスローバランスを中段のやや前から、4コーナー外から直線スムースに加速してL2最速戦に反応したが2着まで、この時の1着がダンビュライトなので、展開を考えるとこの2頭がL2最速戦に反応している不思議なレースだった、実際のラップでは自身0.6くらいの加速なので、これくらいなら対応できるのだろう。”2019年大阪杯”ではスローバランスを中段のやや後ろから、終始外々を回されて4コーナーで一杯になり凡走、この時は昨秋から使い詰めで疲労の影響だと思う。”2019年鳴尾記念”ではスローバランスを中段から、直線はトップスピードの質で見劣り3着まで。”2019年函館記念”では平均バランスを離れた追走集団の前から、ペース認識が悪くスムースだったが届かず。”2019年札幌記念”では平均バランスを中段やや前から、4コーナーで苦しくなり凡走、この時が休み明け3走目。”2019年福島記念”ではややハイペースバランスを中段から、4コーナー中目を通して直線粘って2着、1着は2.5㎏軽いクレッシェンドラブなので悪くない、この時が休み明け。”2019年チャレンジC”ではスローバランスを中段から、直線はトップスピードの質で見劣り凡走。”2020年AJCC”ではスローバランスを2番手先行、3,4コーナー最内を回してスムースに抜け出したが差されて2着。”2020年京都記念”では重馬場でハイペースバランスを離れた追走集団の先頭から、直線外に出してスムースだったが3着まで。”2020年大阪杯”ではスローバランスを中段から、3,4コーナー中目を回して直線伸びずに凡走。”2020年目黒記念”ではスローバランスを中段の前から、3,4コーナー内目を回して直線L2まで待たされてから抜け出し3着。”2020年オールカマー”ではスローバランスを2番手先行、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったが3着まで。”2020年京都大賞典”では稍重で平均バランスを中段の前から、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったがやや内を走って伸びなかった。”2021年AJCC”では不良馬場でスローバランスを中段の前から、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったが4着まで。”2021年京都記念”では平均バランスを2番手先行、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが2着まで。”2021年札幌記念”では平均バランスを中段の前から、心房細動で競走中止。”2021年オールカマー”ではスローバランスを中段やや前から、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが5着まで。”2021年京都大賞典”ではスローバランスを中段の前から、3,4コーナー内目を回して直線狭くなるシーンもあったが伸びずに凡走。”2021年福島記念”ではハイペースバランスを離れた4番手を単騎先行、3,4コーナー外目を回して直線スムースだったが4着まで。

「宝塚記念へ向けて」好材料:コース適性。 悪材料:休み明け、クラス負けの危険。

京都新聞杯でややハイペースバランスをメイショウテッコンが離して逃げた展開を、2番手追走だったので自身平均バランスくらい、これを4コーナーで捉えて圧勝した、心肺機能の高さと持続力を見せた。2018年のチャレンジCから中山金杯で好走、小回りコースでトップスピードの質を問われない持続力勝負だったのが大きい。これは京都記念でも一緒で外回りの割にトップスピードが問われなかっただけでなく、かなり重い馬場でステイゴールド産駒向きの馬場だった。

2019年大阪杯は格負けというより使い詰めの疲労が原因だと思う、さすがに2018年の秋から休みらしい休みなく使われて来たので、精神的にも肉体的にも限界だったはず。2019年札幌記念も休み明け3走目で凡走しているので、疲労への弱さを見せた。この馬は社台F生産馬の割に休み明けを苦にしない、2019年鳴尾記念、福島記念を休み明けで好走しているので、フレッシュな方が力を出せるだと思う。

2019年福島記念で休み明けを2着とまぁまぁの結果、ややハイペースバランスを中段からで自身は平均くらい、これを3,4コーナー中目を進めて直線入り口で先頭に立ったが、2.5㎏軽いクレッシェンドラブに差された、心肺機能と持続力を改めて見せたが、トップスピードの質に関してはやや低いことを改めて見せた。2019年チャレンジCではスローバランスを中段から進めて直線トップスピードの質で見劣り凡走、かなりのスローバランスを中段からになり勝負にならなかった。2020年AJCCでは稍重でスローバランスを先行、3,4コーナー最内を回して抜け出したがブラストワンピースに差されて2着、改めてパワーと持続力を見せた。2020年京都記念では離れた追走集団の先頭から、前を追いかけマークされる形になり直線差されてしまった、先頭に立つとどうもフワッとしてしまう感じで、先頭に立ちたくないのかもしれない。2020年大阪杯ではスタートで行き脚が付かずに中段から、当然後半で勝負できるタイプではないので凡走、この時は昨秋からの使い詰めで疲労の影響だと思う。

2020年目黒記念ではスローバランスを中段の前から、L2標識付近まで追い出しを待たされてしまい3着だったが、この時の1着キングオブコージが54㎏、2着アイスバブルが55㎏に対して、この馬は57.5㎏のトップハンデだったので、直線スムースでなかった分を考えても高評価で良いと思う。この時は馬場がかなり重く含水率が高かったので、トップスピードの質はそれ程問われず、持続力勝負になったことも良かったはず。2020年オールカマーでは超スローバランス容認して2番手先行、3,4コーナーで前にカレンブーケドールを外から抜きに行ってコースロス、直線スムースだったが3着まで。2020年京都大賞典では稍重が良くなかったのか、中1週が良くなかったのか直線伸びなかった、直線のコース取りがやや内だったので馬場の差が出た感じ。その後骨折が判明。

2021年AJCCでは中段の前からスムースだったが4着まで、スローロンスパで展開的には合っていたが、不良馬場と骨折明けで踏ん張れなかった感じ。2021年京都記念では2番手先行、4コーナーで先頭に立ってしまい直線スムースだったが2着まで。先頭で引っ張ってくれたハッピーグリンが、4コーナーで一杯になってしまい目標が無くなったことは不運だった。2021年札幌記念では心房細動で競走中止。2021年オールカマーでは中段のやや前から、心房細動明けでは悪くない結果だと思う。2021年京都大賞典では8Fの超ロンスパになり凡走、さすがにここまでの消耗戦は適性外だった。

好材料はコース適性で、昨年の京都記念2着なのでコース適性は良い。悪材料は休み明けで、この馬は社台F生産馬なので休み明けはピリッとしない、札幌記念は競走中止してしまったし、2021年AJCCでは4着、2020年オールカマーも3着とスピードが落ちるような負け方だった。クラス負けの危険もあって、GⅡでは好走歴があるが、2年連続大阪杯で凡走している。近3走が海外でレッドシーターフHでは60㎏を背負って逃げ切り、前走のドバイゴールドCは57.5㎏を背負って差し切りと結果を出してきた。特に前走は差し切ったので、海外に行って”先頭に立ちたくない病”が治った感じ。

適性:竹-