2023年AJCC 全頭評価。その4。

下線は加筆・修正した箇所です。継続してお読みいただいている方は、下線の部分だけお読みください。

<レッドガラン>・心肺機能はやや低い、パワーは高い、瞬発力は不明。

・トップスピードの質はまぁまぁ高い、持続力は高い。

”2019年蓬莱峡特別”ではスローバランスを中段から、3,4コーナー外目を回して直線外からスムースに差し切り。”2019年ムーンライトハンデ”ではスローバランスを中段の前から、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。”2019年逆瀬川S”ではスローバランスを中段から、3,4コーナー中目を回して直線スムースに差し切り。”2020年白富士S”では平均バランスを後方から、3,4コーナー外目を回して直線スムースだったが3着まで。”2020年大阪城S”では稍重で平均バランスを2,3番手先行、3,4コーナー内目を回して直線スムースに差し切り。”2020年新潟大賞典”ではややスローバランスを中段の後ろから、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったが6着まで。”2020年鳴尾記念”では平均バランスを中段の前から、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったが伸びずに5着。”2021年洛陽S”ではスローバランスを中段から、3,4コーナー内目を回して直線前が壁になり追い出しが遅れて3着まで。”2021年東風S”では重馬場でハイペースバランスを中段の前から、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったがL2で一杯になり凡走。”2021年ポートアイランドS”では平均バランスを中段のやや後ろから、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが3着まで。”2021年カシオペアS”ではスローバランスを中段の前から、3,4コーナー内目を回して直線外に出して4着まで。”2021年リゲルS”ではスローバランスを中段やや後ろから、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが3着まで。”2022年中山金杯”ではスローバランスを中段の前から、3,4コーナー内目を回して直線スムースに抜け出し快勝。”2022年京都記念”では稍重でスローバランスを中段のやや前から、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。”2022年大阪杯”ではスローバランスを中段の前から、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが4着まで。”2022年新潟大賞典”ではややスローバランスを中段のやや後ろから、3コーナー手前で中段の前まで上がり、3,4コーナー中目を回して直線スムースに差し切り。”2022年札幌記念”ではハイペースバランスを中段のやや後ろから、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。”2022年京都大賞典”では稍重だが実質超高速馬場でスローバランスを中段の後ろから、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。”2022年天皇賞(秋)”ではハイペースバランスを離れたメイン集団の後方から、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。

「AJCCへ向けて」好材料:コース適性。 悪材料:距離適性。

<心肺機能について>2020年大阪城Sで平均バランスを先行して押し切り、後半5F戦を圧勝しているので心肺機能はまぁまぁ。2021年東風Sではハイペースバランスを中段の前から、L2で一杯になったので心肺機能で見劣り。2021年ポートアイランドSでは平均バランスを中段のやや後ろから、自身はスローだったがこれでも末脚が鈍っているので、前半はゆったり入った方が良さそう。

<パワーについて>阪神での好走歴が多く、L1の坂でも失速していないのでパワーは高い。

<瞬発力について>2021年洛陽Sではスローからの4F戦で、直線前が壁になり再加速に手間取って届かず。

<トップスピードの質について>2019年逆瀬川SでL3が11.0を踏んでいる、ただしこの地点は下り坂だし当日は超高速馬場なので額面通りに受け取らない方が良いと思う。2020年白富士Sで後方からになり届かなかった、この時は前走の反動が出た可能性もあるが、届かなかったのは事実なので高くは評価できない。2021年リゲルSでは直線入り口ですぐ後ろに居たエアロロノアに見劣り、トップスピードの質が高くないことを見せた。2022年天皇賞(秋)では後方から全く届かず凡走、トップスピードの質で見劣り。

<持続力について>これは武器になる程の高さを持っている、まず2019年蓬莱峡特別が後半5Fのロンスパ戦、これでL1まで11秒台で押し切った。2019年逆瀬川Sでもスタート後の1F目以外は全て11秒台のラップで差し切りと、驚異的な持続力を見せた。2022年中山金杯ではスローからの5F戦を、中段の前から押し切ったので持続力を見せた。2022年大阪杯ではスローバランスだが、中緩みがなかったことでL1甘くなって4着。2022年新潟大賞典では初手は中段のやや後ろから、3コーナー手前で中段の前に上がり、3,4コーナーでは中緩みが出来て3F戦、L1で差し切っているので持続力を見せた。

<その他について>この馬は社台F生産馬で休み明けは不安定、ムーンライトハンデが7着に凡走したが、3カ月の間隔空けだった逆瀬川Sは勝ち切っている。更にロードカナロア産駒なので反動が出る、2020年白富士Sでは出遅れ届かず、2020年新潟大賞典でもスタートイマイチで中段の後ろからになり届かなかった。

2020年鳴尾記念では終始中目を回して直線スムースだったが5着まで、クラス負けの感もある。2021年カシオペアSでは中段の前から、直線で伸びない外に出してしまい4着まで。2021年リゲルSではスタート出たが、スローバランスにも拘わらずジリジリ下げてしまったので届かなかった。2022年京都記念では中段のやや前からで、展開的には合っていたがL1で失速したので距離が長かった感じ。2022年札幌記念では中段のやや後ろから、前残りの馬場で伸びずに凡走。2022年京都大賞典では距離が長かった感じで、馬場は合っていたはずだが伸びなかった。

好材料はコース適性で、昨年の中山金杯を圧勝しているので好相性。悪材料は距離適性で、2000mまでは好走するが、2200m以上になると別馬のように走らなくなる。京都大賞典と京都記念を見ても、2000mを過ぎてからやや苦しくなる感じで失速しているので、2200mは1F長い可能性がある。

適性:梅

<ユーバーレーベン>・心肺機能はまぁまぁ、パワーは有る、瞬発力は不明。

・トップスピードの質はまぁまぁ、持続力は高い。

”新馬戦”では不良馬場でスローバランスを中段やや後ろから、3,4コーナー内目を回して中段まで上がり、直線スムースに抜け出し差し切り。”札幌2歳S”ではハイペースバランスを後方から、3,4コーナー中目を回して直線スムースに粘って2着。”アルテミスS”ではスローバランスを中段から徐々にポジションを下げて後方、3,4コーナー内目を回して直線やや待たされたが届かず。”阪神JF”ではややスローバランスを後方から、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったが3着まで。”フラワーC”ではスローバランスを中段やや後ろから、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったが3着まで。”フローラS”ではスローバランスを離れた追走集団の中段から、3,4コーナー外目を回して直線スムースだったが届かず3着まで。”オークス”では平均バランスを中段の後ろから、3,4コーナー中目を回して直線スムースに伸びて1着。”秋華賞”ではスローバランスを後方から、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。”2021年ジャパンC”ではスローバランスを中段から、3,4コーナー中目を回して直線若干狭くなり進路変更して6着まで。”2022年京都記念”では稍重でスローバランスを中段の前から、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。”2022年札幌記念”ではハイペースバランスを後方から、3,4コーナー外目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。”2022年天皇賞(秋)”ではハイペースバランスを離れたメイン集団の後方から、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。”2022年ジャパンC”ではスローバランスを後方から、3,4コーナー外目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。

「AJCCへ向けて」好材料:コース適性、距離適性。 悪材料:間隔、近走の不振。

<心肺機能について>札幌2歳Sでハイペースバランスを後方から進めた、自身はスローバランスだがL4から大捲りに行って僅差2着と、心肺機能がまぁまぁであることは見せた。

<パワーについて>新馬戦、アルテミスSとL2の坂自体は克服しているので、パワーは十分にある。特に新馬戦は不良馬場だったので、その中で坂区間のラップが11.3というのは好印象。フラワーCでは4F戦でL1バテ差して来たのでパワーは高いものを見せた。

<瞬発力について>フローラSではL2で差を詰められなかったので、瞬発力は低い。

<トップスピードの質について>新馬戦は不良馬場だし、アルテミスSは後方からになって届かず、トップスピードの質はまぁまぁまで。阪神JFでは後方からショート捲りで3着まで、まぁまぁのトップスピードの質を見せた。フローラSではL2までは差を詰めていないので、トップスピードの質はまぁまぁまで。2021年ジャパンCでは直線すぐ前に居たコントレイルに見劣り、トップスピードの質が高くないことを見せた。2022年天皇賞(秋)では直線でトップスピードの質で見劣り凡走。2022年ジャパンCでは向正面で捲り上がったが、外目を回したこともありトップスピードの質で見劣り凡走。

<持続力について>高い持続力を見せたのが札幌2歳Sで、L4から大捲りに行って僅差2着、この時の1着がソダシなので高評価で良いと思う。ゴールドシップ産駒らしさが出た感じで、後半の持続力が最大の武器になりそう。阪神JFでも後方からショート捲りを打って3着まで来たので、持続力は高い。フラワーCでは4F戦でL1バテ差して来たので持続力は高い。オークスでは中緩みのない平均バランスで、トップスピードの質が問われなかったことで持続力が活きた。

<その他について>アルテミスSの直線で首を右に向けていたのが気掛かり、右回りの方がスムースな可能性がある。持続力の項でも書いたが、この馬はゴールドシップ産駒でお父さんによく似ている。スタートが不安定部分までそっくりで、そのため自分でレースを作れないのは弱点ですね。ハイペースバランスになれば縦長になりまくっても距離ロスが最小限、これが札幌2歳Sだった。ただ前に持続力と心肺機能の秀でた馬が居ると差し切れないことも見せてしまった。

阪神JFではややスローバランスをショート捲りで3着、この日は直線だけ含水率が上がった馬場で、パワーと持続力を見せた。秋華賞では消耗戦を後方からで、適性的には合っていたが全く伸びず、この時は休み明けだった。2022年京都記念では休み明けで凡走。2022年札幌記念では休み明けで凡走。

好材料はコース適性で、フラワーCで休み明けながら3着、京都記念で阪神内回りをこちらも休み明けで5着なので、中山コースは好相性のはず。距離もオークスを勝っているので2200mは好相性。悪材料は2カ月弱の間隔で、一旦放牧に出しているので仕上がるかどうか。近走の不振も不安材料で、休み明けだったり展開合わずで負けている。ドバイシーマクラシックではPyledriver(キングジョージ6世&クイーンエリザベスS)と半馬身差なので、状態と展開次第では好走してもおかしくないが。

適性:竹

エピファニー ・心肺機能は不明、パワーは有る、瞬発力はまぁまぁ。

・トップスピードの質はやや高く、持続力は高い。

レース名 着順 内容
東京未勝利戦 3着 スローバランスをスタートやや遅く3,4番手先行で掛かっている、3,4コーナー内目を回して直線詰まってしまい3着。
中山未勝利戦 1着 スローバランスをスタート五分に出て3番手先行で掛かり気味、3,4コーナー中目を回して直線スムースに伸びて差し切り。
1勝クラス 1着 スローバランスをスタート五分に出て2番手から先頭へ、3,4コーナー内目を回して直線スムースに押し切り。
白井特別 1着 スローバランスをスタート五分に出て少頭数の中段のやや前から掛かり気味、3,4コーナー中目を回して直線スムースに抜け出し圧勝。
ノベンバーS 1着 スローバランスをスタート五分に出て2番手先行からやや掛かり気味、3,4コーナー内目を回して直線スムースに差し切り。
東京未勝利戦では前半かなり掛かっていて折り合いが悪かったし、直線ではL1標識まで詰まってしまい3着。L1からは再加速しているので、まぁまぁの瞬発力を見せた。中山未勝利戦ではスタート五分に出て3番手先行、掛かり気味でここでも折り合いの悪さを見せた。向正面で折り合いL1で突き放して差し切り、パワーの高さを見せた。

1勝クラスではスタート五分に出て2番手からやや掛かり気味、向正面で先頭に立つと折り合い、3F戦をスムースに押し切り。L3から11.2‐11.2なのでまぁまぁのトップスピードの質とまぁまぁの持続力を見せた。白井特別ではスローバランスを中段のやや前からやや掛かり気味、スローからの4F戦でやや高い持続力を見せたし、このレースはL1が最速で11.4を自身で出しているので、やや高いトップスピードの質とパワーも見せた。

ノベンバーSではスタート五分から2番手先行、ここでもやや掛かり気味。後半L5から11秒台に入って、L3が11.0でL2は地震0.8くらいのはずでやや高いトップスピードの質と、高い持続力を見せた。

「AJCCへ向けて」好材料:コース適性。 悪材料:距離適性、クラス負けの危険。

好材料はコース適性で、中山は1800mだが2戦2勝と好相性。悪材料は距離適性で、これは1800mしか走っていないので未知数。叔母さんにミッキークィーンが居るので、2200mはこなせると思うが。前走は条件戦なので初の重賞がいきなりのGⅡ、当然クラス負けの危険はある。ただ前走を見ても着差は0.1秒だが、ゴール前は余裕があったし、走破時計も優秀なのでいきなりでも通用しそう。

適性:竹