2020年マイラーズC 予想。開幕週の京都で前が止まらない。


まずは馬場状態ですが土曜日は良馬場でした、10Rの六波羅特別が2勝クラスのマイル戦で1:34.2、3着ナリスの上り3Fが32.8。11Rの彦根Sが3勝クラスの1400mで1:20.8、1着ラセットの上り3Fが33.4でしたから、標準やや高速くらいでしょうね。明日は晴れで気温も20度を超える予報なので、今日よりも遅くなることはないでしょうから、やや高速と見ておきます。

◎フィアーノロマーノ

○インディチャンプ

▲ベステンダンク 

△ヴァルディゼール

★ヴァンドギャルド

☆ブラックムーン

Xレッドヴェイロン

馬連  ⑪=①④⑤⑦⑩⑫  6点

三連単 ⑪=①=⑤  6点


逃げるのはランスオブプラーナ、外からレッドヴェイロンが切り込んできて逃げ争いまではしない2番手、三番手は内からベステンダンク、フィアーノロマーノが出遅れなければ3番手の外。先行勢を見る形で内からインディチャンプ、リコーワルサー、カルヴァリオ、ヴァンドギャルドが中段を形成、中段の後ろからになりそうなのがブラックムーン、バルディゼール、タイムトリップ、後方からロードクエストという並びを想定。

事前のコメントはなるべく見たくないのですが、今回はレッドヴェイロンの石坂調教師が「ハナが理想 」と言っていたのを見てしまったので、レッドヴェイロンが逃げ争いまでは行かないまでも、二番手には着けてくるのではないかと思っています。レッドヴェイロンは大外枠に入ってしまったので、先頭に並びかけるまでにかなりスピードを求められると思います、これにより前半からある程度流れる可能性があり、例年のこのレースのようにかなりのスローバランスということはないと思っています、平均バランスまで引き上げてくるかはわかりませんが、平均にかなり近いペースで前半入ってくるのではないかと考えています。 

ランスオブプラーナとレッドヴェイロンを行かせる形で3番手に入りそうなのがベステンダンクで、前走はミルコが乗って中段からの競馬で凡走しています、その前のチャレンジCでもスローバランスを容認して凡走しているように、後半のトップスピードの質は期待できませんが、前半からある程度流れてしまえば粘りは期待できます。藤岡佑騎手に乗り替わりですが、そこを考えて乗ってくれれば先行すると思います。インディチャンプはスタートが抜群に良いというほどではないので、出たなりで中段の前あたりだと思います。

前走スタートが良くなかったフィアーノロマーノですが、川田騎手がすかさずリカバリーして中段の前から進めているように、前に行く意識というものはあるようです。このあたりは馬の特性をよく考えて乗っている川田騎手らしい騎乗なので、大きく出遅れさえしなければ外枠でもあり、リカバリーはしやすいと思います。そういう意味ではフィアーノロマーノの外枠はとても良い枠だと思いますし、掛かりやすいインディチャンプの内枠もとても良い枠だと思います。

ブラックムーンが好調な松山騎手に手が戻るので、中段を取ってくる可能性はあると思います、 開幕週の京都コースで後方からでは届かないと考えれば、前半からある程度ポジションを取ってくるのではないでしょうか。逆に前走スタート出遅れてしまったヴァンドギャルドですが、外からレッドヴェイロン、フィアーノロマーノ、リコーワルサーあたりに切り込んで来られた時に、ポジションを主張できるのかどうかが難しい部分です。 

4コーナーから直線入り口です、内の隊列に大きな変化はないと思いますが、外からヴァンドギャルドが上がって行こうとするのではないかと思います。岩田望騎手なので焦れるような早仕掛けがありそう、当然この部分はペースが上がっている地点なので、ここで外から動いてしまう可能性のあるヴァンドギャルド、ヴァルディゼール、ロードカナロアあたりは直線で苦しくなりそう。内で足を溜めそうななベステンダンク、インディチャンプあたりは、コースロスもなくスムーズに直線に入れそうです。

直線L2標識付近です、この辺りではまだランスオブプラーナは先頭列で頑張っていると思います、レッドヴェイロンがランスオブプラーナに並びかけ間からベステンダンクが顔を出してきそう、フィアーノロマーノはレッドヴェイロンの外からスムースに直線に入ってくると思います、これに続くヴァンドギャルドがさらに外、フィアーノロマーノを目標にしそうなのがヴァルディゼールです。 内回りコースとの合流点にスペースができるために、馬群が密集してスペースが狭くなるようなことはないと思います。

直線L1標識付近です、この辺りで距離不安のあるランスオブプラーナ、ロードクエストが一杯になりそう。 ベステンダンクがランスオブプラーナを交わせば、そこにできるスペースをインディチャンプが突いて来そうです、このスペースを利用してインディチャンプがどこまで伸びることができるか。外からスムースなレッドヴェイロンをさらに外からフィアーノロマーノが交わして抜け出しを図ります。 3、4コーナーで無理をしそうなヴァンドギャルドとヴァルディゼールがどこまで伸びるか、 内からスムーズな競馬ができそうなカルヴァリオとブラックムーンも直線伸びてきそうですが、開幕週の高速馬場だと前が止まらず届かない可能性が高くなると思います。

では一頭ずつ見ていきます。

◎フィアーノロマーノ ・心肺機能とパワーの両立型で瞬発力は低い。・トップスピードの質は高く持続力も高い。・休み明けでも走る。・左回りは良くない可能性がある。好材料:休み明け2走目、距離適性。 悪材料:スタート不安。栗東坂路38.2-12.5、単走強め、バランス良い。

前走は直線で不利があり3着に入線して2着に繰り上げと後味の悪いレースでした、スタートが悪かったのですが、すかさずリカバリーして中段のやや前あたりを確保したのは好印象です。マイルチャンピオンシップや安田記念で大敗していますが、マイルCSでは休み明けでしたし、安田記念は苦手な左回りだったので度外視して良いと思います。2019年のダービー卿CTでハイペースバランスを先行して押し切る非常に強い内容だったので、マイル戦への不安は全くありません。スローバランスになってしまうと、阪神Cで取りこぼしたように不安が出てきますが、レッドヴェイロンとランスオブプラーナが多少なりともやりやってくれれば、スローバランスになるようなことはないと思います。8枠を引きましたがリカバリーがしやすい枠なのでとても良い枠だと思います。

○インディチャンプ ・ステゴ産駒で掛かりやす。・休み明けでも走る。・心肺機能とパワーの両立型で瞬発力はまぁまぁ。・下り坂で加速できれば瞬発力は補えるが、L3が平坦だと加速に手間取る。・トップスピードの質は高く持続力も高い。好材料:コース適性。 悪材料:・・・。栗東坂路38.1-13.6、強め半馬身遅れ、バランスは良い。

昨年春秋のマイルGⅠを制してマイル王になっているので、距離適性はとても高く昨年のマイルCSを勝っていますから、コース適性もとても高いです。福永騎手なので内枠に入ってしまったことは詰まる不安が出てきましたが、この馬は掛かることがあるので、前に馬をおける内枠は非常に良い枠だと思います。実際安田記念やマイルCSでも内枠で勝っているので、馬群を割る闘志は再三見せています。唯一の不安材料はGⅠ馬なので58㎏を背負うことで、この馬が取りこぼす時は、大抵自身よりも斤量の軽い馬を捉えきれずに負けています。昨年の毎日王冠、今年の中山記念がこのパターンでした。昨年のマイラーズCでも4着に取りこぼしましたが、この時は前の3頭がL1まで全く落とさず捉えられませんでした、今年もこのパターンになってしまう可能性があるので、1着は苦しいかもしれません。 

▲ベステンダンク ・心肺機能は高く、パワーは有る、瞬発力はやや低い。・トップスピードの質は低く、持続力は高い。好材料:コース適性。 悪材料:休み明け。栗東坂路40.3-13.4、単走持ったまま、バランスは良い。

前走はミルコが乗って中団からの競馬になり全く伸びずに凡走、2走前のチャレンジCでは先行しましたがスローバランスを容認してしまい凡走しているように、平均バランスくらいで流れた時に最も力を発揮する馬です、もちろん差しに回ってはトップスピードの質で見劣るので、逃げもしくは3番手以内で先行することが絶対条件です。2018年の米子Sがまさにこのパターンで、高速馬場のマイル戦を逃げて平均バランスで圧勝しています。逆に2着でしたが良くなかったのがポートアイランドSで、この時はやや高速馬場をスローバランスで2番手先行、ミエノサクシードにトップスピードの質で見劣りクビ差でした。 

今回はランスオブプラーナが逃げると思いますが、逃げ宣言とも取れるコメントがあったレッドヴェイロンが、どこまでランスオブプラーナにプレッシャーをかけるか、 平均バランスくらいまでペースが上がるようならこの馬の好走もあると思います。

 

△ヴァルディゼール ・心肺機能はまぁまぁ、パワーは不明、瞬発力は低い。・トップスピードの質はやや低く、持続力は高い。好材料:コース適性。 悪材料:特になし。栗東坂路38.9-12.5、単走強め、バランスまぁまぁで首が高い。

ロードカナロアの産駒なので前走の洛陽Sを勝っているのは、反動が出る不安を抱えています、ただリステッド競走だったし2ヶ月間隔が空いているので、走れる状態まで戻っている可能性もあります。この馬の場合はシンザン記念を勝っているようにコース適性、距離適正がとても高いのですが、とにかくズブくトップスピードに乗るまでに時間がかかります、乗り慣れた北村友騎手なのでその辺りは分かっていると思いますが、キレッキレのトップスピードの質を持っているわけではないので、開幕週の高速馬場を中段から進めてしまうと、取りこぼす可能性が非常に高いと思います。

★ヴァンドギャルド ・心肺機能はまぁまぁ、パワーは有る、瞬発力は低い。・トップスピードの質はやや低く、持続力は高い。好材料:コース適性。 悪材料:騎手弱化、休み明け。栗東w37.3-11.6、単走持ったまま、バランス良い。

前走東京新聞杯ではスタートで遅れてしまいリカバリーしましたが6着まででした、この枠でうまく中段までリカバリーできるかどうかは未知数ですから出遅れは致命的です。今回は岩田望騎手に乗り替わりです、ウェルカムSを勝っていますが未だに重賞では3着以内がない騎手なので、大きな不安材料になります。加えて今回は2ヶ月半の休み明けです、この馬は非ノーザンFで社台F生産なので外厩は期待できません、 東京新聞杯も2ヶ月半の休み明けだったのでここでも取りこぼす可能性はあります。 

☆ブラックムーン ・心肺機能は低く、パワーはある、瞬発力は低い。・トップスピードの質はまぁまぁ、持続力はやや高い。好材料:コース適性。 悪材料:使い詰め、クラス負けの危険。栗東w37.1-12.3、一杯1馬身遅れ、反応悪い。

今年になって毎月コンスタントに使われ今回で5走目です、さすがに使い詰めの不安が大きくなります。今回は少頭数なので上手くスタートを決めれば中段あたりが取れる可能性があります、開幕週で前が止まらない流れならば後方からでは届かないので、手が戻る松山騎手がどう考えて乗るかにかかっています。その松山騎手が今季絶好調なので、馬には多くの不安がありますが騎手に期待して印を回しました。

Xレッドヴェイロン ・心肺機能は高く、パワーは高い、瞬発力は低い。・トップスピードの質はまぁまぁ、持続力は高い。好材料:・・・。 悪材料:コース適性、クラス負けの危険。栗東坂路38.1-13.2、単走強め、バランスは良い。

石坂調教師から逃げ宣言とも取れるコメントが出たようです、この一族はトップスピードの質はそれほど高くありません、しかし府中ワンタンへの適性の高さからも、持続力の高さはトップクラスと言っても過言ではありません。前走ルメール騎手が乗って中段の後ろからになってしまったことが大きな敗因ですが、大外枠を引けたことで無理にでも前に行けば、高い持続力を生かして押し切ってしまう可能性も十分にあります。懸念材料はキングカメハメハの産駒で5歳になるということです、オカルトみやや論をを主張している身としては、キンカメ産駒の蓄積疲労が出てきてもおかしくないと思っているので、前走の凡走も含めてそろそろ危険な領域に入ってきたのかなと思っています。

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コメント

  1. ションボリルドルフ より:

    いつも参考にさせていただいております。

    フィアーノロマーノ除外でしたね!
    残念です…。
    フィアーノロマーノとインディチャンプのフォーメーション2頭軸相手5頭のワイド10点買っていたのでヒヤリとしました…。半分返還されました。
    なんとか1-5ワイドだけ当てて、しょっぱいながらもプラスでした。とほほw

    • みやや より:

      ションボリルドルフさん、コメントありがとうございます。
      ワイド的中おめでとうございます、フィアーノロマーノが出走する前提では、ベステンダンクの2着は買いにくいですよね。
      1Rから大きな事故があったので、直前でしたが出走取りやめになって良かったと思っています、あのまま走っていたら大事故になっていたかもしれませんからね。