2022年秋華賞 回顧。一番強いレースをしたナミュール。

走破時計1:58.6    前半1000m59.7   上がり3F 34.8

まずは馬場状態ですが良馬場でした、土曜日に散水しましたがゴール前はやや乾いて9.4%でした。クッション値もほぼ変わらずなので、引き続きやや高速馬場という感じですね。3,4コーナーでは内の方が良いかと思いましたが、ナミュールを見るとあまり気にしなくて良さそうですね。

上のグラフはラップタイムをグラフにしたものです、レース映像と見比べると面白いと思います。ラップタイムがマイナスになっているのはグラフ製作上の都合ですのでお気になさらずに。青は今回、赤は2022年紫苑Sのグラフです。

注目は両レースの5F目で今回は12.3から11.7に加速、紫苑Sでは12.2から12.7に減速しています。結局この部分の差がそのまま走破時計の差になりましたね。正直言って何で5F目で加速するのか全く理解できませんね、捲りがあってペースが上がったならともかく、誰も来ないのになぜペースアップしてしまうのか。秋山騎手のペース認識の悪さが出ましたね。サウンドビバーチェが直線粘れなかった理由もこの辺にありそうですね。まぁⅬ1の手応えの悪さを見ると、本質的には1800mまでかもしれませんが。

逃げたのはブライトオンベイズ、2番手にサウンドビバーチェ。中段の前からウォーターナビレラ、アートハウス、中段のやや前からタガノフィナーレ、スタニングローズ。中段からメモリーレゾン、エグランタイン、中段のやや後ろからウインエクレール、ナミュール。中段の後ろからラブパイロ―、ストーリア、エリカヴィータ、後方からスターズオンアース、プレサージュリフト、ポツンとライラックという並びでした。

まずスタート前にアクシデントがありました、サウンドビバーチェがオークスを再現するように放馬、幸いすぐに捕まったようですが、1度やらかしているにもかかわらず、再度放馬させてしまったのは頂けませんね。岩田望騎手はテン乗りですが、情報は得ていたはずですし擁護できませんね。

さらにスタートでアクシデントがありました、スタニングローズが大きく外へ寄れ、その煽りを受けナミュールも外へ、スターズオンアースを挟んでアートハウスも若干内側に寄れました。これでスターズオンアースが大きく遅れて後方からになりました。スタニングローズはこれまで寄れることがなかったので、これは偶々だと思います。むしろアートハウスが若干ですが内へ寄れたこと、こちらの方が問題で、オークスでもローズSでも寄れているので、この馬の両隣りの馬は今後もリスクがありますね。

スタートが特別良かった馬はおらず、スターズオンアースが挟まれて後ろから、エリカヴィータがすぐに内へ行き後ろからになったくらいでした。二の足が速かったのウォーターナビレラ、、その内にスタニングローズ、外からブライトオンベイズが前に行き、中目からアートハウス、最内からタガノフィナーレ。ウインエクレールはスタート五分から、出して行く素振りも見せずに中段のやや後ろ、ライラックも前に行く気がなかったように最後方でポツン。

ナミュールはスタートで何とか立て直して中段のやや後ろ、内から3頭目でした。その後ろは弱冠間隔が空いてラブパイロ―、ストーリア、エリカヴィータでした。スターズオンアースはスタートの不利が大きく後方から、プレサージュリフトも二の足が遅く、後方からになりました。

4コーナーです、ブライトオンベイズが先頭でしたが、この辺りでサウンドビバーチェが先頭に並びかけ、その外からアートハウス。スタニングローズはアートハウスをマークして内から3頭目、その後ろで内から4頭目がエグランタイン。ナミュールは中段の外で、内から5頭目を回していました。スターズオンアースは最内からスムース、このL3区間でウォーターナビレラの手応えが悪くなりました。

直線Ⅼ1標識付近です、サウンドビバーチェが先頭でアートハウスがその外、さらに外にスタニングローズで3頭が並んでいました。前から2列目に苦しくなったブライトオンベイズとウォーターナビレラ、外から上がってきたエグランタインと、大外からグイグイ来たナミュール。この2列目に内を上手く捌いたスターズオンアースが突っ込んできます。

ここから一旦アートハウスが苦しくなり下がります、外からスタニングローズが抜け出し、大外からナミュールが追い込み、中目をスムースに伸びてきたのがスターズオンアースでした。一旦アートハウスを競り落としたサウンドビバーチェは、残り100m辺りから減速率が大きくなり、アートハウスに差し返されているので、2000mの距離適性はアートハウスの方が上でしょうね。

では1頭ずつ見ていきます。

1着はスタニングローズ、もうスムースでしたね。オークスでも強い内容で2着でしたし、スターズオンアースが出遅れてしまったこともあり完勝。今回は強いレースをしたというよりも、上手いレースをしたという感じで、単純な力の評価ではスターズオンアースとナミュールの方が上でしょうね。ただ上手いレースが出来るということが、力の評価を逆転できることを見せていますから、今後も安定した成績を見せそうですね。今回はスローからの4F戦で、途中の無駄な加速にも対応していますから、適性の幅が広そうですね。

2着はナミュール、4コーナーはかなり外を回しているので、1番強いレースをしているのはこの馬でしょうね。スタートで不利を受けているし、終始馬群の外を回しているので、この半馬身はいつでも逆転可能だと思います。今回は休み明けでプラス20㎏、やはり使い減りするようで疲労には要注意ですね。

3着はスターズオンアース、スタートが全てですね。3,4コーナーで最内を回してポジションを上げ、直線はトップスピードの質と持続力、操縦性の良さで3着まで持ってきました。スムースだったら勝っていたと思います。

4着は驚きのメモリーレゾン、3,4コーナー中目を回して流れ込んだ感じですね。今後この馬が強くなるという感じはないですね。

5着はアートハウス、オークスで1.0秒差7着なので、妥当な結果かなと思います。川田騎手が思い入れで乗っていますが、正直勝負師としては悪手だと思いますね。

ウォーターナビレラは12着、Ⅼ3区間で手応えが悪くなっているので、距離でしょうね。9着のプレサージュリフトは4コーナーで外からライラックに前に出られているので、右回りが良くなさそう。

馬券の方はトリガミでした、3,2,1番人気で決まってしまったので仕方ないですね。来週は富士Sと菊花賞の予定です。