2023年京都大賞典 回顧。ディープボンドは想像以上に強かった。

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まずはブローザボーンが無事でよかったです。

走破時計2:25.3    前半1000m 61.6  上がり3F 35.9

まずは馬場状態ですが重馬場でした、日曜日の夜から月曜日にかけて8.5㎜の雨が降り、朝には止んでいましたがレース時間まで重馬場でした。金曜日に散水していることもありますが、乾くのが遅い印象ですね。

予想の段階で書いたように、内外はハッキリ内優位、上位5頭の内ディープボンドを除く4頭は、3,4コーナーと言うか向正面から最内を回していました。

上のグラフはラップタイムをグラフにしたものです、レース映像と見比べると面白いと思います。ラップタイムがマイナスになっているのはグラフ製作上の都合ですのでお気になさらずに。青は今回、赤は今年の京都記念のグラフです。

まず我らがアフリカンゴールド、惜しくも5着でした。昨年の京都記念のグラフと比べると、違いは残り1200~1400m付近のラップが速い事ですね。今回重馬場ですからここでスピードをコントロールしていれば、もう少し粘れたかもしれませんね。結局ここで無理をした分だけ、L3から減速戦になってしまったんだと思います。たださすがにそこまで国分恭騎手に求めるのは酷、最高の騎乗ではありませんが、十分納得の騎乗をしてくれたと思います。

ディープボンドは騎手不安が的中しましたね、ただそれ以上に馬が強かった。L4で加速した中で中目を回しているので、距離ロス含めて苦しい競馬でした。先捲りに行くチャンスもなかったし、初手の位置取りが全てですね。レース後のコメントでは陣営からも溜める競馬を指示されていたようで、騎手も調教師もこの馬の良さを殺す作戦だったということですね。

逃げたのはアフリカンゴールド、スタート五分でしたが激しく促すことなく逃げられたのは大きかったですね。やや間隔を空けて中段の前からアイアンバローズ、中段のやや前からプラダリア、ウインマイティ―。中段からブローザボーンが下がっていき、ボッケリーニ、ビッグリボン、ヒートオンビート、インプレス。中段のやや後ろからヒンドゥタイムズ、ディープボンド、中段の後ろからヴェラアズール、後方からマイネルウィルトス、ゼーゲンという並びでした。

1コーナーのは入りでプラダリアとボッケリーニが内に切れ込んだことで、ディープボンドの進路が狭くなり後退、結局この位置取りが最後まで影響しました。「逃げても良い」くらいの積極性があれば、こういうことにはならないはずで、陣営と騎手が考えを変えないと、今後も同じようなことが起きるでしょうね。向正面でブローザボーンが心房細動で下がったスペースを、ヒンドゥタイムズが入って最内。結局上位5頭の内、ディープボンドを除く4頭はこの地点で最内に居ました。そのことからもディープボンドがいかに強いかが分かりますね。

4コーナーです、アフリカンゴールドがスローからの4F戦にしているので、捲ってくる馬も居らず隊列に変化なく回ってきます。ウインマイティが外へ出す動きをしたのは悪手ですね。ディープボンドも詰まっていたわけではなく、追走一杯で11秒台にやっとこさ対応した感じでした。ここでもディープボンドを除く上位4頭は、最内をスムースでした。

直線L1標識付近です、アフリカンゴールドが粘っているところ、2列目からプラダリア交わすところ、内からボッケリーニがプラダリアを外に弾いて進路確保。ヒンドゥタイムズが内から中目に出してスムースに伸びますが、外からディープボンドがジリジリ伸びてきます。

ここからアフリカンゴールドが踏ん張り切れず、プラダリアとボッケリーニが並んで1,2着。外からディープボンドが伸びて3着、ヒンドゥタイムズが4着まででした。

では1頭ずつ見ていきます。

1着はプラダリア、この馬はトップスピードの質が低いんですよね、今年の京都記念を含めて勝ち切れないレースが続いていました。今回は重馬場でトップスピードの質が問われず、パワーと持続力で差し切りましたね。直線では内からボッケリーニに1発もらいましたが、怯むことなく差し返しているので闘志も見せてくれました。

正直このレースで評価が上がるわけではなく、今後も好走するには条件が揃う必要があるでしょう。ただ今回は先行して結果を出しているので、今後も前に行けば成績は安定するかもしれません。

2着は我らがボッケリーニ、頑張ってくれました。浜中騎手のコメントだとソラを使うようで、仕掛け所が難しいのでしょう。内からコースを抉じ開ける闘志も見せたし、今後もGⅡなら、条件不問で安心して買える馬ですね。

3着はディープボンド、初手の位置取りが全てですね。これは陣営と騎手がこの馬の評価を間違えているから、これまでも再三差し損ねて負けているのに分からないようです。このコンビが続くようだと、今後も同じように負ける可能性が高く、それ程時間も残されていませんからGⅠ未勝利で終わりそう。

4着はヒンドゥタイムズ、やっぱり平坦巧者ですね、加えてトップスピードの質が落ちているので、重馬場も良かったし、ブローザボーンが下がったスペースを使って最内に入れたことも良かった。これでディープボンドに差されてしまったので、この辺りは力負けですね。

5着は我らがアフリカンゴールド、頑張りました、もう言うことはないです。

ヴェラアズールは7着でした、4コーナーではディープボンドがすぐ前に居たので、付いて行けなかったのは印象が悪いですね。昨年のこのレースでは目が覚めるような末脚でしたが、あのころの面影は全く見られません。旬を過ぎてしまったような感じで、今後の巻き返しは期待できない感じですね。

馬券の方は的中、ちょっとズレればな~という感じでした。ゴール前では今年一番興奮しましたが、応援が足りなかったようです。次回は府中牝馬Sと秋華賞の予定です。