2019年中京記念　回顧。思ったほど乾かず、特に直線が荒れていた。

走破時計　1:33.6　　前半800m　46.7　　上り3F　35.6

馬場状態は想定したよりも乾きませんでしたね、稍重表記でどちらかと言うと重馬場に近い重さでした。これは含水率の影響ではなく、どちらかと言うと最終週で馬場が悪化していた影響ではないでしょうか。走破時計は33秒台が出ていますからね、普通なら上がり最速で33秒台が出てもおかしくないのですが、レインボーフラッグの34.2が最速でした。難儀な馬場でしたね～。

上のグラフはラップタイムをグラフにしたものです、レース映像と見比べると面白いと思います。ラップタイムがマイナスになっているのはグラフ製作上の都合ですのでお気になさらずに。クリックで大きくなります。

まずL1で12.3までラップが落ちていますね、直線はかなり重い馬場になっていた感じで、直線以外の部分の方が軽かったのではないでしょうか。直線部分は見た目以上に悪化していたのかもしれませんね。前半800mが46.7で後半800mが46.9ですからほぼ平均バランスです、これで中段に居た3頭で決まりましたから、前半は割と楽なペースだったはず。2番手からのグランドボヌールや中段やや前の最内に居たジャンダルムが5着、6着に粘っているので心肺機能は求められていないと思います。その上で稍重と悪化した直線部分のおかげで、トップスピードの質も求められなかった、そんな珍しいレースになりましたね。

逃げたのはツーエムマイスター、内からグランドボヌールが2番手で外からキャンベルジュニアが切れ込んで3番手に。その後ろに内からヴェネト、グルーヴィット、プリモシーンがポジションを上げてこの位置でした。ジャンダルムの外にクリノガウディ―、中段の後ろからカテドラル、エントシャイデン、ロワアブソリュー、ミエノサクシードが中段馬群の一番後ろ。後方からロードクエスト、レインボーフラッグ、ヒーズインラブという隊列でした。

プリモシーンがやや掛かりながら中段の前に上がって行きましたね、結果的にこのポジションが正解で福永騎手の好判断だと思います。想定外の位置取りとしてはヒーズインラブが二の足が遅く最後方、ミエノサクシードが二の足が遅く中段の後ろ、ジャンダルムが中段を取ったことくらいでしたね。ジャンダルムは藤井騎手への乗り替りで、いいチャレンジをしたと思いますね、色々試行錯誤しているのでしょう。

4コーナーから直線入り口に掛けてです、3コーナー辺りからカテドラルは手応えが怪しくなりましたね、川田君が押しているのに全然反応していませんでした。馬場の影響なのか体調の問題かはっきりしませんね。ここではミエノサクシードがコーナーの最内を回して中段に取り付いてきました、馬場は内も外も差が無かったんでしょうね。レインボーフラッグもコーナーリングで馬群に取り付きました。

直線L1標識付近です、ここでグランドボヌールが先頭に出ますが、すぐにグルーヴィットとプリモシーンに交わされてしまいます、ここからが12.3のラップでかなり減速しています、前が消耗して垂れれば差し馬の出番ですが、外からカテドラルも、エントシャイデンも伸びませんでしたね。ミエノサクシードが詰まって詰まって4着まで来ているので、中目を通した方が伸びる馬場だったんですね。

では1頭ずつ見て行きます。

1着はグルーヴィット、中段のやや前から直線は上手く中目に誘導して、プリモシーンを目標によく伸びましたね、元々ハイペースバランスのダートで2連勝した馬なので、心肺機能とパワーは非常に高い馬、今回はトップスピードの質を問われなかったことも良かったですね。松山君の差しには不安が有ったのですが、上手く福永騎手がエスコートしてしまった感じですね。NHKマイルCでも軽い高速馬場で走れているので、今後もマイル前後で活躍しそうです。

2着はクリノガウディ―、スプリングSで平均バランスを逃げて凡走しているので、心肺機能は低いはずなんですが今回2着まで来ました、ということは前半心肺機能を問われるほど速くなかったでしょうね。特に今回はL1で12.3まで落ちているのでトップスピードの質よりも、パワーと持続力が生きる展開でしたね。朝日FSの時もL1で11.9まで落ちたところをバテ差して来ましたから、こういう展開が合っているのでしょう。この感じだと重馬場の方が向いている感じですね。

3着はプリモシーン、55.5㎏だったので頑張りましたね、トップスピードの質を生かせない展開で、パワーを見せたのは収穫です。スタートも上手く決めたしやや掛かるところもありましたが、前半のポジションも中段の前に納められたのは今後に繋がりますね。今回は斤量負けでしょう。

4着がミエノサクシード、前半中段の後ろになってしまいましたが、4コーナーで最短コースを通して馬群に取り付きました。ここまでは良かったんですが、直線で前が壁になりなかなか追い出せませんでした、L1の伸びを考えればスムースなら勝っていたでしょうね、実にもったいないレースでした。マーメイドSで3着があるので1800や2000でも安定して走れそうです。

5着はグランドボヌール、6着がジャンダルムでした、この2頭が5，6着に残っているのが前半の緩さを証明しているのではないでしょうか。ジャンダルムはマイルは長いと思っていたので、前半が緩んだことでの6着でしょう、グランドボヌールは前半35秒台なら好走できる馬ですが、このクラスなら前半が35秒台なら上がり3Fが33秒台に入りますから、いかに直線が重かったかですね。この2頭にとっては馬場と展開が向いたのだと思います。

8着にカテドラル、レースを見ていて3コーナー過ぎから手応えが怪しくなったので、馬券の方は早々に諦めました。休み明けでも走るタイプなので、何か突発的な体調悪化でもあったのか?中京の水が合わなかったのか？もちろん直線も馬場が悪いので、絶好調でもあの位置からでは勝ち切れなかったと思います、ただすぐ前に居たクリノガウディ―が僅差の2着ですから、体調に問題が無ければいい勝負はしたはずですけどね。原因不明の負け方だったので、今後に引きずらないと良いのですが。

馬券の方は馬連にしても当りませんでした(´；ω；｀)こうなると買い方じゃなく何か悪いものに取り付かれているとしか思えん。