走破時計 1:31.4 前半 45.2 上がり3F 34.7
まずは馬場状態ですが良馬場でした、含水率は下がりクッション値も若干硬化しました。レースレコードを0.3秒更新しているので、やや高速馬場でしたね。内外はフラットと見て良いでしょう、上位3頭は外からでしたが、内を選択した馬は先行していましたから、馬場で苦しくなったというより、ペースで苦しくなった感じですね。
上のグラフはラップタイムをグラフにしたものです、レース映像と見比べると面白いと思います。ラップタイムがマイナスになっているのはグラフ製作上の都合ですのでお気になさらずに。青は今回、赤は東京新聞杯、緑は2021年赤松賞、黒は2022年秋色Sのグラフです。
まずは我らがナミュールですね、青の今回、赤の今年の東京新聞杯、そしてやや古いのですが緑の赤松賞のグラフを見てください。今回はハイペースバランス、東京新聞杯は平均バランス、そして赤松賞はスローバランスで、それぞれ1着2着1着。適性の幅が広いことを見せましたね。
この馬はペースや展開の条件は不問であることは上記の通り、ではなぜ凡走があるのかというと、恐らく反動。凡走した阪神JF、桜花賞、エリザベス女王杯は間隔が約1か月でした。1か月強のオークスで3着に来ていることを考えると、いわゆる〇✕血統で、肉体的な反動よりも精神的な反動が出るタイプではないでしょうか。
黒のグラフは2022年秋色S、ジャスティンスカイが勝ったレースです。この時は自身上がり3F33.2差し切りました。今回との比較では前半1秒遅いのですが、それにしても今回は全く伸びませんでした。まるで別馬。今回の方が初手のポジション取りがやや前でしたが、反応が悪過ぎました。これはもしかしてトップスピードの質が落ちたのでは?キタサンブラック産駒はサンプルが少ないので、ハッキリしたことは言えませんが、宝塚記念の時のイクイノックスがイマイチだったのは、これのせいかもしれません。いずれにしても来週ハッキリすると思います。
逃げたのはまさかのダノンタッチダウン、スタートやや早く出たし、内でスタートやや早かったユニコーンライオンがなぜか行かない、坂井騎手は促す素振りも見せなかったことで、横山典騎手が一気に先頭を奪いました。事前の調教師さんのコメントからも、ダノンタッチダウンは休み明けで一叩きしたいレース、着は度外視していた感じですね。スタート出たもんだから前に行って、強めの調教をしたということでしょう。
2番手はなぜか逃げなかったユニコーンライオンと、長休明けにしてはスタート、二の足共に良かったステラヴェローチェ。中段の前からスタートやや良かったエターナルタイム、スタート五分だったイル―シヴパンサー。中段のやや前からスタート五分のジャスティンスカイ、マテンロウオリオン。
中段からスタート五分に出たソーヴァリアント、中段のやや後ろからスタート五分のナミュール。中段の後ろからスタート遅かったタイムトゥヘヴン、スタート五分に出たレッドモンレーヴ。後方からスタート遅かったキラーアビリティ。
スタート遅かったタイムトゥヘヴンとキラーアビリティは、ゲートから出た瞬間に、それぞれ個別に寄れてバランスを崩していました。レッドモンレーヴとナミュールは無理に前に行く気を見せていませんね、二の足はやや遅いのかもしれません。
ペースは45.2-46.2のハイペースで、レースの上り3Fは34.7でかなり掛かています。上位3頭は中段よりも後ろに居た馬で、前は苦しくなりました。ユニコーンライオンが逃げていれば、恐らく他馬は追いかけなかったはず。今回逃げたのはダノンタッチダウンですから、行かせるとそのまま逃げ切られてしまう恐れがあったので、他の騎手も追いかけてしまいましたね。
この画像は3コーナーの手前ですが、ここからナミュールがソーヴァリアントの内に入れ、3,4コーナーは最内をスムースに回します。この辺りモレイラ騎手のコース取りはさすがですね、この1頭分だけでも相当距離を稼いだはずです。
4コーナーです、ダノンタッチダウンが先頭で、ユニコーンライオンが内の2番手ですが、外に居たステラヴェローチェがジワっと前との差を詰めてきます。イル―シヴパンサー、ジャスティンスカイ、ソーヴァリアントは内から3頭目。この3頭は距離ロスしています。
直線L1標識付近です、L3区間は11.4で、L4からは0.1秒しか加速していないので、瞬発力は問われていませんね。ダノンタッチダウンが先頭で、2列目にエターナルタイムが並びかけます。イル―シヴパンサーがその外で、3列目からマテンロウオリオン、ナミュール、ジャスティンスカイ。ソーヴァリアントはその後ろで、更に後ろからレッドモンレーヴ。
ナミュールは前をイル―シヴパンサー、内にマテンロウオリオン、外にジャスティンスカイが居て抜け出せません。ただここではペースが流れているので、ブレーキする程のことはないですね。ここからジャスティンスカイの反応が悪かったことで、ナミュールが外に張りながらコースを確保します。勿論ジャスティンスカイに不利があるようなことはなく、あくまでスムースにコースを確保する、まさにモレイラマジックでした。ここで勝負ありでしたね。
直線L1標識付近です、L2区間でナミュールが先頭に立ちます。内からエターナルタイム、L2標識付近ではイル―シヴパンサーと並んでいましたが、2馬身程引き離しています。L2区間のラップタイムは11.7で、これはほぼダノンタッチダウンのモノです。なのでエターナルタイムはダノンタッチダウンと、イル―シヴパンサーに対して、0.3秒から0.4秒くらい速いラップを踏んでいますね。
このL2区間のラップではナミュール>エターナルタイム>イル―シヴパンサーというトップスピードの序列ですね。ソーヴァリアントはイル―シヴパンサーと互角、レッドモンレーヴはナミュールと互角でした。
ここからナミュールとレッドモンレーヴが、トップスピードを維持することで1,2着。ソーヴァリアントがジリジリ伸びて3着まで持ってきました。注目はエターナルタイムで、L1区間でジリジリ後退、イル―シヴパンサーとマテンロウオリオンに差し返されています。この感じからエターナルタイムは1400mがベストの可能性がありますね。
では1頭ずつ見ていきます。
1着は我らがナミュール、この馬は休み明け、マイルで左回りと条件は最高でしたね。全頭評価と予想の方で書きたいことは書いたのでそちらをどうぞ。ただ次走は不安がありますね、エリザベス女王杯だと中3週、マイルCSだと中4週で反動が不安。一番良さそうなのは阪神Cですが、右回りですからね~。
2着はレッドモンレーヴ、京王杯SCを勝っていますから順当な2着、しかも他馬に対して斤量が1㎏重いので、ナミュールに0.2秒差なら高評価ですね。二の足が遅いので安田記念のような展開では届かいので、そこが今後も不安になる点ですね。
3着はソーヴァリアント、初めてのマイル戦でどうかと思いましたが、しっかり3着を確保してきましたね。正直今回は展開に恵まれたと思います。ハイペースバランスでトップスピードの質が問われなかったこと、これがこの馬の持続力で3着に好走した要因ですね。自身の上り3Fが34.4で、ナミュールは33.8、レッドモンレーヴは33.7なので、マイル戦ではやや分が悪い感じです。
4着はイル―シヴパンサー、L2でエターナルタイムに見劣ったことが、この馬の特徴をよく表していますね。トップスピードの質が高くないバテ差し型。持続力が高いのでL1で差し返してきたということだと思います。展開的に合っていますが、ソーヴァリアントに見劣った辺り、クラス負けした印象ですね。パドックから舌を出していたので、集中力を欠いていた感じもしました。
5着はマテンロウオリオン、この馬もL2区間でエターナルタイムに見劣りましたが、L1で差し返していますね。1400mベストマイルは1F長いかと思いましたが、距離ではなく速いラップを踏むのが苦手なタイプ。ダービー卿CTを見ると、速いラップを踏める距離が短い感じですね。
エターナルタイムは6着、L1標識までは良かったのですが、L1区間で減速率が大きくなったので、恐らく1400mがベストなんでしょうね。条件戦では相手が弱くマイルでも誤魔化しが効いたんだと思います。ジャスティンスカイが10着でした、得意の条件で自身の上り3F35.3、L1は追っていなかったのでタイム自体には意味はないと思います。ただL2区間の反応が悪過ぎでしたね、ナミュールの加速に全く付いて行けませんでしたから、これはトップスピードの質が下がった可能性があると思います。
馬券の方はハズレ、我らがナミュールが来てくれたのですが、印を絞って紐抜け。しかも抜けたのソーヴァリアント、そうです札幌記念でも僕の馬券を紙くずにしてくれた馬です。相性悪いですね~。
コメント
お疲れ様です。こちらは残念でしたが菊花賞はほぼ3連単でしたね!すばらしいです!!
イクイノックスについてはなかなか重要な論点(´・ω・`)ですな。フムフム(現実逃避)
来週は買いたい馬を買おうと思います。
そだしさん、こんばんは。ありがとうございます。
イクイノックスについては天皇賞で見てみないと分かりませんけどね。
ジャスティンスカイの負け方見ていると、若干不安になるんですよね~。