2022年中山記念 回顧。仕掛け所が難しいレース。

今回のレースは軸選びについて大失敗をやらかしました。パンサラッサを2番手に評価しましたが、ウインイクシードとパンサラッサの位置取りの可能性としてはパンサラッサは出遅れさえなければ逃げる確率が非常に高い、対してウインイクシードは前走も差しに回ったし、パンサラッサをベタマークするかどうかは確率的に高いとまでは言えなかった。このポジション想定の確率で考えたら、パンサラッサを本命軸にすべきでした、猛省しています。

走破時計1:19.9    前半600m34.0   上がり3F 34.5


まずは馬場状態ですが良馬場でした、中山では土曜日に散水をしていないので、含水率が下がりクッション値は10.1まで上がり”やや硬め”でした。今年の走破時計は1:46.4で昨年よりも1.5秒遅かったので、昨年よりは馬場が遅かったですね。昨年の含水率はゴール前8.9%、4コーナー9.9%、クッション値12.2、上がり3F最速は1,2着のヒシイグアスとケイデンスコールで34.2でした。今年は上がり3F最速がカラテで36.0なので、後半時計が掛かっていますね。

上のグラフはラップタイムをグラフにしたものです、レース映像と見比べると面白いと思います。ラップタイムがマイナスになっているのはグラフ製作上の都合ですのでお気になさらずに。青は今回、赤は2021年中山記念のグラフです。

目につくのは後半の2Fですね、一気にラップが落ちて消耗戦になっています。昨年はL2標識でウインイクシードが先頭に立ったので、ラスト2Fはほぼウインイクシードのラップです。パンサラッサは前半800m46.3で入り、後半800mを48.8で粘り切りました。ここからも心肺機能と持続力の高さを見せましたね。当然馬場が軽くなかったし、このコースはL1が急坂なのでパワーの高さも見せました。2走前の福島記念では800m45.5、L3から12.4-12.1-13.1で纏めているので、今回よりも後半のスピードを維持していますね。高速馬場ならば2000mまで守備範囲だと思います。

ウインイクシードは中途半端なレースでした、パンサラッサから3,4馬身の差で3コーナーに入りましたが、ここでパンサラッサに引き離されます。グラフを見ると分かるのですが、3コーナーL4区間ではパンサラッサは加速していないどころか、ジワっと減速し始めているんですね。L3標識ではパンサラッサとトーラスジェミニの差が6馬身程に開いています、つまりトーラスジェミニが苦しくなったにもかかわらず、ここで付き合ってしまったんですね。内に居たので動けなかったのですが、初手でパンサラッサをベタマークする位置ならば、このロスはなかったはずです。動ける位置に居たワールドリバイバル津村騎手、コントラチェック丸山騎手も動いていないので、松岡騎手含めてペース認識が悪いですね。

逃げたのはパンサラッサ、2馬身程離れて第二先行の形がトーラスジェミニ、ワールドリバイバル、その内にウインイクシード、その外にコントラチェック。ここから5馬身程空いてメイン集団の前からマルターズディオサ、中段のやや前からレッドサイオン、アドマイヤハダル。中段からゴーフォザサミット、ダノンザキッド、カラテ。中段のやや後ろからガロアクリーク、中段の後ろからヒュミドール、ワールドウィンズ、後方からルフトシュトロームという並びでした。

逃げたのは想定通りパンサラッサ、トーラスジェミニが控えたので単騎でマイペースでした。トーラスジェミニは2,3馬身離れて第二先行のような形、その後ろにワールドリバイバルとウインイクシード、コントラチェックでした。ここから5、6馬身離れてメイン集団の前にマルターズディオサ、内にレッドサイオンが居て、メイン集団の中段のやや前からアドマイヤハダル。

目視手動計測ですがメイン集団はパンサラッサから2秒程離れていましたから、メイン集団は平均バランスくらいのはず。ダノンザキッドは中段のやや後ろから、向正面で上がって行ってアドマイヤハダルの後ろへ、その内にカラテが居ました。更に2,3馬身離れてガロアクリーク、ヒュミドール、ワールドウィンズが中段の後ろから。ルフトシュトロームは追走一杯と言うか、促しても居なかったので前が速過ぎると思ってポツンを選択した感じですね。

4コーナーです、L4でパンサラッサが後続を引き離した、と言うかトーラスジェミニが一杯になっているにもかかわらず、津村、丸山、松岡騎手がこれに気づかず、トーラスジェミニと一緒にペースダウンしてしまいました。ここでウインイクシードの好走の目は消えましたね。第2先行の集団にメイン集団が追い付き、アドマイヤハダルが動く形で内から3頭目、ダノンザキッドは更に1頭分外でしたね。カラテはアドマイヤハダルの後ろ、その後ろにガロアクリークが上がってきました。

直線Ⅼ1標識付近です、パンサラッサが減速しながら粘りに粘って逃げ切りました。コントラチェックがこの辺りで一杯になり距離適性の限界を見せましたね。直線入り口ではウインイクシード、アドマイヤハダルが並んでいました、当然差しに回ればウインイクシードは勝負にならず粘って5着まで。ダノンザキッドはこの辺りで一杯になりました。カラテが外からスムースに伸びて2着、上り36.0なのでトップスピードの質が問われなかったことが大きかったですね。その後ろからガロアクリークが上がり2位の36.1で伸びてきましたが4着まで、初手でもう少し前に居たかったですね。マルターズディオサはこの距離では前半が速かったですね。

では1頭ずつ見ていきます。

1着はパンサラッサ、このペースで逃げられると、追いかける方は迷惑ですよね。どこで追いかけ始めるかのタイミングが非常に難しくなりますからね。L1が13.5迄落ちるほどの馬場状態ですから、後続もトップスピードの質が問われなかったのですが届きませんでした。自身2.5のハイペースバランスで心肺機能と持続力、パワーの高さを見せましたね。この結果から次走は大阪杯だと思いますが、高速馬場ならば十分チャンスがあると思います。道悪だとちょっと不安ですね。

2着はカラテ、1800mの距離が最大の不安材料でしたが、全く心配なかったですね。スタートが良くないので初手のポジションも不安でしたが、ギリギリ届く位置に居たことでなんとか2着でした。馬場状態も味方してトップスピードの質が問われなかったし、向正面でダノンザキッドに釣らて動かなかったことも、菅原騎手の好判断だったと思います。

3着がアドマイヤハダル、ちょっと難しいレースになりましたね。大逃げの先行勢を見ながら、向正面でダノンザキッドに追い出しを掛けられた格好ですから、自分のペースで走れなかった感じですね。それでも持続力は見せているので、怖がらずにもう少し前で勝負しても面白いかも。

4着はガロアクリーク、この馬が上がり2位で36.1、それでもカラテから0.4秒離されたので、トップスピードの質では勝負できませんね。今回はトップスピードの質は問われていませんが、初手の位置取りが後ろ過ぎました、もう少し前で勝負すればどこかで好走しそうですね。

5着はウインイクシード、松岡騎手が中途半端なレースをしてしまいましたね。パンサラッサをベタマークしていれば結果は違ったはず、この馬は差しに回っても良くないことを前走分かったはずですがね~。

ダノンザキッドは7着でした、馬体重はマイナス6㎏でしたが、パドックでは落ち着きがなかったですね。輸送の問題か中山を嫌っているのか分かりませんが、地元で買った方が良いと思います。マルターズディオサはこの距離では前半ゆったり入った方が良い、今回はメイン集団の前で息が入りませんでしたね。

馬券の方はハズレ、パンサラッサを軸に出来なかったことを大いに反省して、来週のオーシャンS頑張ります。

コメント

  1. そだしれいなす より:

    私はコントラチェックとマルターズディオサ頭の縦目(´・ω・`)
    阪急杯の馬連を当ててた川島さんもウインイクシードがパンサラッサを追尾してから離すという展開予想をしていた気がしますね。
    ダノンザキッドは。強かったときは無観客だったはずなので、人目の影響が大きい気がします。。

    • みやや より:

      ソダシさん、こんばんは。
      コントラチェックは調教師さんも馬もラスらレースだったので気持ちが入りますよね。
      マルターズディオサはこの距離だとペースが速過ぎた感じですね。
      ダノンザキッドは無観客に慣れてしまった可能性はありますね、もう一回関西圏で見たいですね。