2020年毎日王冠 回顧。乾ききらない馬場で明暗が。

走破時計1:45.5  前半800m46.2  上り3F35.4   46.2-47.5ハイペース

稍重  含水率 ゴール前 19.7%  4コーナー 19.0%

クッション値 7.8 やや軟らかめ

まずは馬場状態ですが稍重で行われました、想定よりも乾いていない感じで、12R2勝クラス1400mで1:22.3ですから、標準的な稍重馬場ですね。昨年までの府中ならば稍重でも1400で1分20秒台が出ていました、2019年10月14日国立特別が稍重の1400mで1:21.4ですから、1秒くらいは遅かったはずです。同日の府中牝馬Sが1:44.5ですから、やはり1秒は重かったはずです。だからこそダイワキャグニーが2着に粘り、サンレイポケットが3着に差し込めたのでしょうね。逆にトップスピードの質で勝負したいザダルやカデナ、アイスストームは伸びがイマイチでしたね。

  

上のグラフはラップタイムをグラフにしたものです、レース映像と見比べると面白いと思います。ラップタイムがマイナスになっているのはグラフ製作上の都合ですのでお気になさらずに。クリックで大きくなります。青は今回、赤は2019年毎日王冠、緑が2018年毎日王冠のグラフです。

2020年稍 走破時計1:45.5 前半800m46.2 上り3F35.4

46.2-47.5ハイペース

2019年良 走破時計1:44.4    前半800m47.0    上り3F34.3

47.0-45.9スロー

2018年良 走破時計1:44.5    前半800m47.3    上り3F33.8

47.3-45.5スロー

今年は稍重表記で結構時計が掛かっていましたが、この辺は京都大賞典も一緒ですね。グラフを見てもらえばわかる通り木幡育騎手のペースは速過ぎ、これで勝てるなら今頃GⅠを勝ちまくってるはずです。逃げるであろう騎手の能力もっと加味した予想をしないとダメですね。これは2番手で進めたコントラチェックも一緒、丸山騎手の能力の無さを見せています。

逆にここでファインプレーを見せたのがダイワキャグニー内田騎手です、1F目は押して押して前の2頭と並んでましたが、2F目では前に付き合わずにペースを上げずに前と間隔を空けました。2F目のレースラップは10.7!!、この地点でダイワキャグニーは1秒程前と間隔を空けているので、ダイワキャグニーの2F目は11.7ですね。これが前に行った2頭とダイワキャグニー、というか木幡育、丸山騎手と内田騎手の大きな差になってしまいました。まぁ内田騎手にしてもサリオスにベタマークされたのは想定外だったでしょうが。

ということでダイワキャグニーとサリオスは平均バランスで進めています、ザダル以下はややスローだったはずです。青のグラフは後半ペースアップしていませんから、消耗戦のバテ差しレースだったと言ことです。L1で0.2上がっていますがこれはサリオスのラップなので、サリオスにとってはまだ余裕があったはずです。改めてサリオスの心肺機能の高さを見せたし、持続力の高さも見せましたね。

逃げたのはトーラスジェミニ、2番手にコントラチェック、離れた追走集団の前からダイワキャグニー、サリオス、中段からザダルとサンレイポケット。中段やや後ろからアイスストームとカデナ、中段の後ろからワンダープチュックとサトノインプレッサ、後方からカイザーメランジェという並びでした。

逃げたのはトーラスジェミニとコントラチェック、完全にオーバーペースですがどうやら当の本人は意識が無いようですね、レース後のコメントを見ても自分がオーバーペースにしてしまったというニュアンスはなかったです。これは丸山騎手も一緒ですね。ダイワキャグニーの内田騎手は前のオーバーペースに気づいて下げて行きました、追走集団の前からですぐ後ろにサリオス、調教ではやや掛かっていましたがしっかり折り合っていました。

サンレイポケットが中段を確保、荻野極騎手のレース後のコメントはしっかりしたもので、意外な感じがしましたがこれは高評価で良いと思います。アイスストームが控えたためにザダルが楽にサリオスの後ろに取り付き、カデナも三浦騎手がいつもより前の位置を取ってきました。サトノインプレッサは大きく出遅れました、ゲートが開いた瞬間大きく立ち上がり最後方からなんとか中段の後ろまでリカバリー、嫌な出遅れでこれが癖にならないと良いのですが。

4コーナーです、トーラスジェミニとコントラチェックが追走集団を大きく引き離しています、2F目からラップは落ちていますが、グラフを見れば分かる通り中緩みではなくて、徐々にスピードが鈍ってきた感じですね。昨年のような超々高速馬場ならばこれでいいんですが、さすがに稍重でこの馬場状態ではね~。ダイワキャグニー以下は隊列に変化なく進めています。これはカイザーメランジェが遅れてしまったので、中段がスムースだったためですね。

直線L2標識付近です、トーラスジェミニとコントラチェックのスピードが伸びないところで、ダイワキャグニーがジリっと差を詰めてきました。これは内田騎手が後ろにサリオスが居ることを考えて、ギリギリまで我慢したんでしょうね。ここからサリオスが一気にペースアップします、軽い馬場ではなかったはずですが、L3から11.4-11.0-11.7というラップでL1標識で先頭に並びます。ダイワキャグニーのL2が11.5くらいなので、これでは勝負になりませんね。

瞬発力勝負では分が悪いカデナ、ザダルもサリオスには付いて行けず、特にザダルはL2標識付近ではサリオスのすぐ後ろに居ましたから、改めて瞬発力の低さを見せましたね。これは3着に入ったサンレイポケットも一緒でした。

直線L1標識付近です、トーラスジェミニとコントラチェックがここで一杯、ダイワキャグニーとサリオスが並びかけて、サリオスはここから持続力を発揮して3馬身突き放します。サリオスのL1は11.7ですがこれは休み明けの分でしょうね、ルメール騎手もムチを2発入れて気合いを付けていました。プラス10kgで余裕残しでしたから、100%の状態になったらさらに上積みが期待できますね。

サンレイポケットが3着に差し込んできました、L2ではサリオスに付いて行けませんでしたが、L1でジリジリ伸びて前に居たカデナとザダルを捉えました。この馬はジャングルポケット産駒で不良馬場のジューンSを勝っている程の道悪巧者、この馬が3着にきていることからも馬場は良くなかったはずで、ザダルとカデナにとっては馬場にも泣かされたレースだったと思います。サトノインプレッサは大敗でしたが、直線早々に戸崎騎手が諦めていたので、着順は気にしなくていいと思います。

では1頭ずつ見て行きます。

1着はサリオス、稍重馬場で自身は平均バランスと楽な展開ではなかったはずですが、L2で勝負を決める圧勝でした。皐月賞が稍重で自身平均くらいと同じような展開、これでコントレイルと半馬身差なので、こういう心肺機能と持続力、瞬発力にトップスピードの質と、総合力が問われる展開が向いているのでしょうね。54㎏で斤量には恵まれましたが、着差以上に強かったですね。ダービーではスローバランスをコントレイルが先行していてかなり楽をしていますから、着差以上にサリオスの方が強い内容なんですよね。上り3Fは0.1しか違わないので、サリオスがコントレイルの近くに居れば着差はもっと縮まったはずです。この世代がコントレイル1強ではないところを、改めて見せたと思います。次走は天皇賞(秋)ですかね~、騎手の問題があるので分かりませんが、3歳で斤量2㎏貰えるので1着があっても・・・、それ以上は言わないでおきます。

2着がダイワキャグニー、去勢明けでしたが調教がいつも通りでしたから仕上がっていましたね。こういうトップスピードの削がれる馬場は得意ですし、コース適性は最高ですね。今回は内田騎手のファインプレーが好走要因です、高速馬場になってしまった時は不安が出てきますが、道悪なら安定した成績が望めそうです。

3着がサンレイポケット、道悪適性が出ましたね。ジャングルポケット産駒なので道悪は得意、不良馬場のジューンSを勝っているくらいですから、ザダル、カデナを撃破できた要因はそこでしょうね。前走は大外が嵌ったようなレースでしたが、それでも上がり32秒台は伊達ではないので、展開次第でこのクラスでもやれますよね。残念なのは2着に入って賞金加算出来なかったことでしょうね。

4着がカデナ、5着がザダル、この2頭は道悪適性が出てしまいましたね。似たような特性の2頭でトップスピードの質はやや高いくらいで、キレッキレの物はないんですよね。持続力は高いのでジリジリ伸びるタイプ、一緒に走れば似たような着順になりそうです。

気になったのはワンダープチュック、前走先行して勝ち上がってきたにもかかわらず、出して行く素振りも見せずに中段の後ろから。柴田大騎手のレースセンスの無さなのでしょうかね~。サトノインプレッサは社台F生産馬で休み明けの不安が出ましたね、スタートの立ち上がりは休み明けの影響かどうか分かりませんが、馬体重プラス2㎏の割にかなり発汗が目立っていました。着順は気にすることはないので巻き返せるでしょうね。

馬券の方は馬連だけ、当然トリガミでした。京都大賞典もですが、レースセンスの無い騎手が先行してもダメですね、そういう騎手を軸にしてしまうのはもっとダメで、これは次回以降に生かさないといけません。次回は府中牝馬Sと秋華賞です。