2024年札幌記念 回顧。

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走破時計1:59.6   前半1000m  60.5  上がり3F 35.5

まずは馬場状態ですが良馬場でした、走破時計が1:59.6なので札幌では速い方ですね。ラップ的には1度も11秒台の前半に入っていませんが、これはアウスヴァ―ルが絶妙なペースを刻んだからで、馬場自体はやや高速馬場だったはずです。

上のグラフはラップタイムをグラフにしたものです、レース映像と見比べると面白いと思います。ラップタイムがマイナスになっているのはグラフ製作上の都合ですのでお気になさらずに。

グラフを見るとアウスヴァ―ルが上手く逃げたことが分かりますね。大きな中緩みが無く、後半6Fを11秒台後半で淡々と進めています。これをやられると後ろは動きにくいですね。プログノーシスが捲りに行けなかった要因が、このラップ推移だと思います。さすがに向正面から11秒台の前半で捲りに行くのはリスキーですから、動くに動けなくなりましたね。

ノースブリッジにとっては最高の展開でした。スタート早く前に行ったことで、楽に自分の競馬が出来ました。この馬の場合はキレッキレのトップスピードの質がないので、ロンスパになって速いラップを問われない方が良い。今回はまさに得意パターンになりましたね。

逃げたのはアウスヴァ―ル、やや離れた2番手にノースブリッジ、中段の前からホウオウアマゾン。中段のやや前からジオグリフ、シャフリヤール。中段からステラヴェローチェ、チャックネイト。中段の後ろからトップナイフ、モズゴールドバレル。後方からドゥラエレーデ、プログノーシスという並びでした。

スタート遅かったのがドゥラエレーデとプログノーシスで、リカバリーできずに後方からになりました。ステラヴェローチェも若干遅れましたが、内へ切り込み中段を確保しました。トップナイフもやや遅く、こちらは出たなりのポジションでした。

スタートが良かったのはシャフリヤール、ジオグリフでこの2頭は中段のやや前辺りを確保。モズゴールドバレルもスタート良かったのですが、こちらは下げてしまい中段の後ろでした。ノースブリッジはスタート五分から、抑えながら前に行き折り合いも付きました。

ノースブリッジは向正面でアウスヴァ―ルから3,4馬身差、レースの1000m通過が60.5ですから、ノースブリッジの位置で61.5くらいでしょう。かなりゆったり入りましたね。そして残り6Fを11秒台後半で淡々と進めていきました。

4コーナーです、アウスヴァ―ルが先頭ですが、2番手からノースブリッジがジワジワ差を詰めてきます。このジワジワ差を詰めたことは良かったですね、ノースブリッジはトップスピードの質が高い訳ではないので、11秒台の前半に入れて一気に差を詰めていたら、足に来てL1辺りで失速していた可能性がありますね。

1~3着馬は全て最内を回していたので、Cコースに替わって内が優位でした。シャフリヤールはホウオウアマゾンが下がってきた影響で、内から3頭目を回したことで伸びがイマイチ。プログノーシスは外からで、この地点で11.9‐11.7のラップ推移ですから、外を回して11秒台前半は苦しかったですね。

直線L1標識付近です、アウスヴァ―ルが苦しくなったところで、ノースブリッジが抜け出し、ジオグリフとステラヴェローチェが続きます。外からシャフリヤールとプログノーシスがスムースでしたが、ジリジリしか伸びて来ません。

ここからノースブリッジが持続力を発揮して押し切り、ジオグリフとステラヴェローチェも持続力が生きて2,3着を確保しました。シャフリヤールとプログノーシスはジリジリまで、ロンスパになったことで11秒台前半のスピードが問われなくなり、4コーナーでも内に入れられずにロスもありました。

では1頭ずつ見ていきます。

1着はノースブリッジ、馬場と展開を上手く味方に付けましたね。まず馬場は内優位で、前に居たことも良かった。このポジションが展開に嵌りました、スローからの6F戦になり、トップスピードの質が問われなかったというか、トップスピードの質が問われる展開にしませんでしたね。岩田康騎手好騎乗だったと思います。特にアウスヴァ―ルとの差を詰めていく時に、一気に加速しないでジワジワ差を詰めたこと。これが良かったですね。今後もトップスピードの質が問われない展開では、安定した成績を出しそうです。

2着はジオグリフ、この馬もトップスピードの質よりは、パワーと持続力で勝負するタイプですね。最内を回してノースブリッジをマークしていたので、流れ込んでの2着という感じでした。

3着はステラヴェローチェ、スタートで若干遅れましたが、内にスペースがあると見るやすぐさま最内に入り、中段にリカバリー。この判断が良かったですね。前に居る方が優位な馬場と展開でしたから、流れ込んでの3着は及第点ですね。

4着はプログノーシス、動けませんでしたね。まずスタートで大きく遅れたので、リカバリーできずに後方からになってしまいました。そしてこの馬には最悪の展開になり、動けず届かなかった。スタート出ていれば中段から届いたと思いますが、ゲートの中で煩かったので今後も不安ですね。

5着はシャフリヤール、4コーナーでホウオウアマゾンを交わすのに、1頭分外へ行ったのが痛かったですね。馬体重が464㎏で過去最高ですから、スーパーGⅡですが叩き台にしてきましたね。

馬券の方はハズレ、プログノーシスの凡走は想定外でした。内優位の馬場、出遅れ、スローからのロンスパと3重苦でしたね。次回はキーンランドCの予定です。