2024年エプソムC 回顧。どこ走ってるの?

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走破時計1:44.7    前半800m 46.7  上がり3F 34.6

まずは馬場状態ですが良馬場でした、走破時計が1:44.7ですし、8Rの3歳以上1勝クラス2000mが1:59.5、上がり最速33.1ですからかなり速い馬場ですね。ただ内が荒れていて、特に3,4コーナーは内から3頭目あたりまで芝が剥げて、ハッキリと色が違っていましたね。この馬場の悪い部分を走った馬は着順が悪かったです。

上のグラフはラップタイムをグラフにしたものです、レース映像と見比べると面白いと思います。ラップタイムがマイナスになっているのはグラフ製作上の都合ですのでお気になさらずに。青は今回、赤は今年の小倉大賞典のグラフです。

まず逃げたセルバーグです、逃げたのは良いのですがペースが遅いんですよね。小倉大賞典と比較すると、先頭に立ってジリジリとペースを落としています。1000m通過で比較すると今回は58.3、小倉大賞典は57.2と1.1秒も遅いんですね。走破時計は0.4秒差なので、馬場状態は大きな差がなかったと想像できます。後半に速いラップを求められて対応できなかった感じですね。

もちろん3,4コーナーで馬場の悪い最内を回す謎騎乗もあったので、一概にペースだけに敗因を求められませんが、今回のレースは上がり34秒台が求められているので、セルバーグの末脚では対応できないことは、分り切っていると思うのですが。

勝ったレーベンスティールは中段のやや前から、終始内から4頭目あたりで馬場の良い部分、加えて距離ロスのないギリギリのラインを通しています。これでL2の11.5で前に並んでいたので、自身のL2は10秒台に入っていますね。1勝クラスを勝った時も10秒台のラップを叩き出しているので、高いトップスピードの質を持っていることは間違いないと思います。

逃げたのはセルバーグ、やや離れた2番手からシルトホルンが先行。中段の前からトゥデイイズザデイ、アルナシーム。中段のやや前からニシノスーベニア、レーベンスティール、ラケマーダ。中段からヴェルトライゼンデ、サイルーン、ノースザワールド。中段のやや後ろからグランディア、タイムトゥヘヴン、ルージュリナージュ、カレンシュトラウス。中段の後ろからグランスラムアスク、レッドランメルト。後方からマイネルケレリウス、ワールドウインズという並びでした。

グランスラムアスクはスタート五分に出ていますが、下げて行ったので作戦でしょうね。スタートはノースザワールドがやや遅かった、ルージュリナージュはやや遅い位でしたね。シルトホルン、レーベンスティール、サイルーン、ラケマーダがやや早かったですね。

4コーナーです、ここが勝負処でしたね、内から3頭目ぐらいは芝が剥げていて、ハッキリ色が変わっていました。日曜日の芝のレースでは内を空けて走っていたので、内の馬場が悪いのは分かっていたはず。ですが、ここで内目を走った騎手がいるんですよね~・・・。

勝ったレーベンスティールは内から4,5頭目、芝の悪い部分を避けて、ギリギリ距離ロスのないラインを選んでいました。3着シルトホルン、2着ニシノスーベニア、4着のサイルーンも馬群の外を走っていました。

直線Ⅼ2標識付近です、セルバーグが先頭でシルトホルンが並びかけます、内からトゥデイイズザデイ、アルナシーム、中目にニシノスーベニア、外目からレーベンスティールがスムース。ルージュリナージュはここで外に出せません、カレンシュトラウスにが外に居て接触していました。

直線Ⅼ1標識付近です、セルバーグとシルトホルンが並んでいるところ、外からレーベンスティールが並びかけます。ニシノスーベニアはL2区間でレーベンスティールに見劣り、アルナシームもジリジリまででした。ルージュリナージュはカレンシュトラウスが外に寄れてからで、加速に手間取った感じですね。

ここからレーベンスティールが抜け出したので、トップスピードの質を持続して押し切りましたね。ニシノスーベニアがこれに続いているので、L2では見劣りましたが、持続力では互角のものを見せました。シルトホルンはトップスピードの質では見劣りましたが、持続力の高さと高速馬場を生かして粘り込み。サイルーンは4着まで持ってきましたが、L2区間でレーベンスティールに離されたので、トップスピードの質で見劣り持続力は互角という感じだと思います。

では1頭ずつ見ていきます。

1着はレーベンスティール、強かったんですね。1勝クラスを勝った時に10秒台のラップを叩き出していますから、トップスピードの質は高いものを持っていますが、あの時は超スローペースでしたからね。今回も自身はスローのはずなので、恵まれた展開ではありましたが、他馬との比較では斤量含めて圧勝ですね。このクラスは完全に通過点だと思います。もちろんルメール騎手のコース取りが光ったので、他の騎手だと取りこぼしの可能性はありますね。

2着はニシノスーベニア、L2区間でレーベンスティールにトップスピードの質で見劣りましたが、L2区間でシルトホルンとの差を詰めているので、やや高いトップスピードの質は持っていますね。L1もしっかりだったので持続力もあるし、このクラスで目途が立ちました。

3着はシルトホルン、この馬もギリギリ平均バランスくらいのペースだったはずで、まぁまぁの心肺機能と持続力の高さを見せましたね。トップスピードの質では見劣っているので、今回のように馬場の助けと、直線入り口である程度リードを取って入った方がいいですね。

4着はサイルーン、この馬もL2でレーベンスティールに見劣った口ですが、やや高いトップスピードの質と持続力の高さは見せたので、相手次第ではこのクラスで好走できますね。

5着はアルナシーム、3,4コーナーで内目を回しているので、馬場の悪いところを走った割には着順が良かったですね。これがこの馬のポテンシャルで、外目を回していれば勝ち負けできたのではないでしょうか。

セルバーグは7着、L1標識まで踏ん張っているので、前半のペースと3,4コーナーのコース取りが残念でした。

馬券の方はハズレ、セルバーグに期待していたので、この騎乗は残念でした。次回は1週お休みして宝塚記念の予定です。