2024年東京新聞杯　回顧。内優位の馬場。

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走破時計 1:32.1　　　　前半800m　46.1　　上がり3F 34.3

まずは馬場状態ですが良馬場でした。午前中にパラっと降りましたが、これが馬場状態に影響した感じで、ハッキリ内優位でした。タイムからは弱冠の高速馬場で、前が止まらない流れでした。

上のグラフはラップタイムをグラフにしたものです、レース映像と見比べると面白いと思います。ラップタイムがマイナスになっているのはグラフ製作上の都合ですのでお気になさらずに。青は今回、赤は2023年の東京新聞杯のグラフです。

これがウインカーネリアンの得意パターンですね、中緩みの小さい平均バランスで、持続力勝負に持ち込めば好走する。これを三浦騎手が意図してできないんですね。今回は11.7の中緩みがあったので、この分だけL1で減速しなかったので、差されて2着になった感じですね。

1着のサクラトゥジュールはキレッキレのトップスピードの質を持っているタイプではなく、どちらかと言うと持続力タイプ。メイSを勝った時もレースラップは10秒台に入りませんでしたから、持続力勝負に強い馬ですね。勿論キング騎手の位置取りが良かったし、内優位の馬場も味方しましたね。

逃げたのはウインカーネリアン、スタート良く楽に先手を取れました。スタートが良かったのは他にホウオウビスケッツ中段の前、マテンロウスカイ中段のやや前、トゥードジボン2番手先行、サウンドビバーチェ3番手先行、フリームファクシ中段。そしてアヴェラーレがなぜか中段の後ろでした。

スタート五分に出たのはサクラトゥジュールで中段、他にルジュリナージュ中段やや後ろ、ジャスティンカフェ中段の後ろ、ウンブライル中段のやや前、コナコースト中段の前。スタートやや遅れたのがドルチェモアで後方、出遅れたのがマスクとディ―ヴァで、リカバリーして中段のやや前から。

アヴェラーレはスタート良かったのですが、キングスコート騎手がさかんに内を気にして下げて行き、結局中段の後ろからになりました。ジャスティンスカイも出して行く素振りも見せずに中段の後ろ。ウンブライルは二の足が遅い感じでしたが、ルメール騎手が促して中段のやや前まで上がっていきました。

このレースは平均バランスで中緩みの小さい展開、こうなると後ろになった馬は押し上げが出来ないんですよね。リカバリーで足を使ったマスクトディーヴァは、末脚が鈍って感じで届きませんでした。馬場も内優位でしたから、内の中段よりも前で決まりました。

4コーナーです、中緩みが小さいので縦長で4コーナーに入ってきました。こうなると中段よりも後ろにいる馬には苦しくなりますね。1～4着の馬は最内を回していますから、ここで最内を回した馬はかなりの恩恵があったはず。

直線L2標識付近です、ウインカーネリアンが先頭で、サクラトゥジュールが内から2頭目。この内にアスクコンナモンダが並びかけるように差を詰めてきます。ジャスティンカフェ、アヴェラーレは中段の後ろ、マスクトディーヴァも中段のやや後ろから。コーナーで押し上げられなかったために、前との差がある状態で直線に入ってきました。

直線L1標識付近です、ここでもウインカーネリアンが先頭で、トゥードジボンとサウンドビバーチェが苦しくなり失速。サクラトゥジュールがアスクコンナモンダの頭を抑えるように内に切れ込み、ホウオウビスケッツはスムース。外からのマスクトディーヴァ、アヴェラーレ、ジャスティンカフェは伸びて来ません。

ここからウインカーネリアンが粘るところ、サクラトゥジュールが差し切って1着。ホウオウビスケッツが3着に粘り、アスクコンナモンダがハナ差の4着に伸びてきました。マテンロウスカイは持続力でやや見劣った感じで、この馬は前半ゆったり入った方が良かったですね。

中段よりも後ろに居たマスクトディーヴァとアヴェラーレは、L1区間でジリジリ伸びましたが6,7着まで。直線入り口で前を射程に入れられなかったので、届きませんでしたね。ジャスティンカフェはアヴェラーレと同じ位置に居ながら12着、加速で見劣っているので、エピファネイア産駒は古馬になって、瞬発力が下がるんでしょうね。

では1頭ずつ見ていきます。

1着はサクラトゥジュール、内枠から終始最内を進めたことで、馬場の恩恵を大きく受けましたね。展開的にもキレッキレのトップスピードの質を求められなかったし、直線のコース取りもキング騎手が上手く導きました。今回はウインカーネリアンに1㎏貰っていたし、マスクトディーヴァ、ジャスティンカフェ、アヴェラーレが力を発揮できなかったので、恵まれた感もありますね。

2着はウインカーネリアン、これでいいんですよね。このペースがこの馬にはぴったりで、スローに落とすと凡走する。ここを主戦騎手の三浦騎手が分かっていないので、今後も騎手不安は付き纏います。

3着はホウオウビスケッツ、この馬もウインカーネリアンと同じで、トップスピードの質が問われると苦しくなるタイプで、調教で乗った岩田騎手が見抜いていましたね。来るならウインカーネリアンと一緒に、と思いましたが、まさに一緒に来ているので、展開に左右されるタイプですね。

4着はアスクコンナモンダ、この馬が僅差の4着に来ているので、やはり内が優位でしたね。トップスピードの質が問われなかったことも大きく、この馬も展開に左右されるタイプですね。

5着はマテンロウスカイ、内から3頭目を回していたし、一本調子の持続力勝負よりも、スローからの3F戦で本領を発揮するので、今回は展開的にも通ったコース的にも苦しかったですね。

マスクトディーヴァは6着、大きな出遅れからよく巻き返したなという感じですが、この出遅れは今後を考えると印象悪いですね。お父さんのルーラーシップも出遅れ癖があったし、同じルーラーXディープのキセキも出遅れ癖がありましたから、血統的も治るのか不安ですね。

馬券の方はハズレ、1着のサクラトゥジュールが無印では完敗です。次回は京都記念の予定です。