2023年皐月賞 回顧。ダービーに繋がるか?

走破時計2:00.5    前半1000m 58.5  上がり3F 37.2

まずは馬場状態ですが重馬場でした。朝から重馬場で含水率も高く、クッション値はやや軟らかめに入るくらいでした。走破時計は2:00.5で遅くはないので、晴れて気温ががったことでレース時間にはかなり乾いたんでしょうね。14:30頃ににわか雨がありましたが、大きな影響はなかった感じ。もちろん外の方が良く伸びていました。

上のグラフはラップタイムをグラフにしたものです、レース映像と見比べると面白いと思います。ラップタイムがマイナスになっているのはグラフ製作上の都合ですのでお気になさらずに。青は今回、赤は今年のスプリングS、緑は今年の京成杯のグラフです。

まず1着のソールオリエンスですが、”恵まれたな”というのがグラフを見ての第一印象ですね。どちらも足を溜めての2F戦ですね。今回のレースは後方から進めているので、前半は全く足を使っていません。それでL3が12.7迄落ちていますから、足を使わずにポジションを上げておいて、直線ズドンっと差し切ってしまったわけです。このパターンは京成杯と一緒なんですよね。この馬は未だに3Fの持続力を見せていないので、長くいい脚を使えるのか、それとも使える脚が短いのかハッキリしません。

2番手評価に期待したべラジオオペラは心肺機能で見劣り、赤のスプリングSのグラフと比べると、前半が今回の方が厳しいラップになっていますね。今回は同じ重馬場で1000m通過が0.9秒も速い、自身のポジションから目視手動計測で割り出した1000m通過タイムは、スプリングS 61.1秒、皐月賞58.9秒ですから、いかに今回のラップが苦しかったか分かりますね。田辺騎手なので仕方ないのですが、何で前に行ったのか?明らかに速いのになぜ下げなかったのか?桜花賞でルメール騎手が見せたペース認識には程遠く、ペースに関しては全く期待できません。前走横山武騎手がお手本を見せてくれているのにこれですからね~。

これは嶋田騎手も一緒ですね、馬のとこなんかまったく考えずに、とにかく逃げれば何でもよいという騎乗で、タッチウッドが掛かり気味に上がって来る前のラップが速過ぎますね。豊騎手が上がってきたのが40秒過ぎくらい、そこまでで10.9を含めて11秒台を連発しています。これは4着に負けたスプリングSと同じなので、スプリングSの敗因を分析していないんでしょうね。

逃げたのはグラニット、スタートから押して押してムチ迄入れて先頭に立ちました。1F目を過ぎてすぐに隊列が決まりましたが、そこで緩めないんですよね。この辺りのペースコントロールが無茶苦茶で、無駄に馬を疲労させるだけでしたね。これは田辺騎手も一緒ですね、そのべラジオオペラが中段の前、内にグリューネグリーン。スタートで行き脚が付かなかったタッチウッドが2コーナー辺りから上がって2番手。

スタート五分に出たダノンタッチダウンは中段のやや前で、内にホウオウビスケッツ、外にスタート五分に出たタスティエーラ。中段にスタートやや早かったラスハンメル、前に行くかと思いましたが控えましたね。その外にメタルスピードが居て、この後ろからスタートやや良かったフリームファクシとファントムシーフ。

スタートやや良かったショウナンバシットが中段のやや後ろで最内、全く出して行かなかったので、ミルコはペースが速くなる方に賭けたんでしょうね。その外にウインオーディンとシャザーン。中段の後ろからソールオリエンス、スタート五分から全く出して行かずに、外へ外へと寄せて行ったので、横山武騎手も外からの一発狙いに決めていた感じですね。

後方になったのはまずトップナイフ、スタートでホウオウビスケッツに寄られれてしまい、行き脚が付きませんでした。お父さんから息子へ雷が落ちそうですね(´∀`*)ウフフ ワンダイレクトは立ち上がってしまい後方、マイネルラウレアはスタート五分でしたが、出して行かなかったので後ろからと決めていた感じですね。

上位3頭は馬群の外を回していました、4着のメタルスピードも外でしたね。その中ではショウナンバシットが内目を走って5着ですから、荒れた馬場を苦にしないんでしょうね。タスティエーラの位置ではややハイペースバランスくらいのはずで、息が入るラップ推移でしたが、悪くない心肺機能を見せましたね。お父さんが勝った時の宝塚記念、あの時が中盤で追い出しを掛けて、自身は息を入れてのバテ差しでしたから、やっぱりよく似た馬だと思います。

ソールオリエンスは前半全く無理をしていませんね、個別のラップが分からないので正確なことは言えませんが、恐らく前が11秒台を踏んでいる時も、12.0くらいを踏んでいたのではないかと。なので恵まれた印象が拭えないんですが、それでも恵まれるってことは持ってるってことですから、それも含めて強いですね。

4コーナーです、グラニットが先頭でタッチウッドが2番手、間にグリューネグリーン。ショウナンバシットがL4からの12.5-12.7で内からスルスル上がって来ました、この減速を見逃さない辺りさすがミルコですね。タスティエーラはL4から押っ付けていて、この辺りにもズブさを見せていました。メタルスピードを挟んでファントムシーフもスムース。ソールオリエンスはこの時点では最後方でした。L3標識付近でべラジオオペラが苦しくなったのか、外へ逃避するシーンがありました。

直線L1標識付近です、タスティエーラが先頭でショウナンバシットが2番手、その後ろからメタルスピード。3列目は内で苦しくなったグラニット、グリューネグリーン、タッチウッド。外からファントムシーフ、シャザーン。フリームファクシはこの辺りで苦しくなりました。この地点でもソールオリエンスは先頭から5,6馬身は離れていました。

ここからソールオリエンスが前を捉えて差し切り、L1のラップは12.0なので自身は11.5くらいを出しているはずです。見た目にも他馬とは脚色が違いましたから、1頭だけ別のレースをしていますね。タスティエーラは正攻法で勝ちに行ったが2着、メタルスピードが粘るところをファントムシーフが差して3着でした。この2頭は持続力でファントムシーフが上回りましたね、こういう馬場でのスピードは互角でしょう。

では1頭ずつ見ていきます。

1着はソールオリエンス、運も実力の内ですね。ここまで恵まれた展開になると、持っているとしか言いようがない。今回までで見せた適性としては、2Fだけなら凄い脚を使うということだけ、心肺機能、瞬発力、そして何より大事な持続力を未だに見せていません。まだ出していないのか、それとも持っていないのか未知数です。ダービーへ向けては、持続力が大事なレースなので軸には出来ないですね。

2着はタスティエーラ、正攻法の競馬をして惜しい2着でした。今回心肺機能も見せたので、益々お父さんに似ている馬だと再確認。今後もサトノクラウンだと思って評価すればよいと思います。

3着はファントムシーフ、この馬の地点でも平均バランスくらいだったはずで、まぁまぁの心肺機能を見せましたね。L1までバテていないので持続力も見せたし、ダービーへ向けては一番信用できるかも。

4着がメタルスピード、13番人気での激走でした。前走のスプリングSでも重馬場で3着に好走したので、こういう馬場は合いますね。この馬も心肺機能は見せているので、もう少し前で競馬が出来れば面白い。

5着はショウナンバシット、この馬も12番人気での激走でした。ミルコが決め打ちしたような乗り方で、それがドンピシャに嵌った感じ。それでも5着なのでGⅠではここが精一杯ですかね。ただ3コーナーから荒れた内をスルスル上がって、L1まで粘っているので、荒れ馬場を苦にしないというのは収穫ですね。

ダノンタッチダウンは殿負け、L4で苦しくなって下がっていきましたから、距離ではないはずです。ダノンザキッドの弟なので輸送の可能性もありますが、馬場の可能性の方が高いのかなと思います。向正面での走りを見ていたら、前脚と後ろ脚が別の方を向いていたりで、のめってまともに走れていない感じがしました。良馬場のダービーで見直したいですね。

馬券の方は複勝だけ、全通り流すなら馬連にしておけば良かったですね。来週はマイラーズCの予定です。

コメント

  1. そだしれいなす より:

    こんばんは。いろいろ買って馬連だけのガミでした。当たってたので気持ちはセーフ?w
    ・3連複フォーメーション→なぜ1頭流しにしなかったのか…1000円も違わないのに
    ・3連単→タスティエーラがやらかしたときに来るものとしてソールオリエンスを頭に買ったのが、展開がまさにそうなったのに3着が不在(´・ω・`)
    ・馬連→ガミ、3連複と配当がほぼ同じとはw
    詳細は下記→https://jyakusyadansei.com/?p=2580

    実は上記のような感じで自分でもブログを作りはじめてまして、いろいろ雑記を書いているところです。形はどうであれ、一応お互いに連続的中ではありますので来週も頑張りましょうぞ(`・ω・´)
    来週は…Mデムが意外と安定してるのでグラティアスなんかあってもとか思ったりしてます。

    • みやや より:

      そだしさん、こんばんは。馬券に落とし込むのは難しいですね、それでも馬連おめでとうございます。
      それにして調教評価さすがですね、今後もよろしくお願いします。

      そだしさんのページ拝見しました、特に”世界の裏側”が良いですね、こういうの大好きです。
      宣伝までしていただきありがとうございます、こちらもリンクを貼らせていただきました。