<種牡馬研究>ルーラーシップ その1

初年度から菊花賞馬キセキ、皐月賞3着のダンビュライト、2年目にはオークス2着のリリーノーブルを輩出しているルーラーシップについて研究していきます。
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ルーラーシップの現役時代

キンカメXエアグルーヴという超良血で期待されましたが、国内ではG1勝ちが無かったのは意外でしたね。香港のクィーンエリザベスCで念願のG1勝ちを勲章に種牡馬入りしました。現役時代から高い心肺機能と、パワーを上手くスピードに変換する走り方でオールマイティーに活躍しました。重馬場でも好走するのはパワーがある証拠でこれは父系のミスプロ、母系のトニービンから受け継いだものでしょう。

ルーラーシップ産駒の特徴

休み明けは苦にしませんし、尻上がりに調子をあがてくるのも産駒に受け継がれています。使い減りしないタフさも産駒に受け継がれ、キセキは秋3走目のジャパンCでアーモンドアイの2着に好走。リリーノーブルも春3走目のオークスでアーモンドアイの2着に好走しています。瞬発力が乏しいのは父譲りですが、溢れるパワーと底なしの心肺機能が最大の武器なので、それを生かす騎乗が求められます。休み明けは調子が上がらないのもルーラー産駒の特徴です、この辺りは相手関係もありますから勝ち切ってしまうこともありますが、本調子ではないことは確かでしょう。瞬発力はあまりないタイプが多く、特に古馬になってからは上がり33秒台の決着では分が悪くなります。

使い減りしないタフさ

ルーラー産駒最大の特徴がこれでしょう、とにかくタフで休み明けでも走りますが2走目、3走目としり上がりに調子を上げて行きます。キセキを見てみましょう、GⅠ勝ちとなった菊花賞までのローテーです。3月末の毎日杯の後休養に入り復帰したのは7月半ばの古馬混合500万条件、ここを勝つと続く8月の1000万条件も連勝、休み明け3走目で迎えた神戸新聞杯ではダービー馬レイデオロの2着に好走。そして本番の菊花賞は休み明け4走目で圧勝しました、3000mの長距離戦で不良馬場と完全に消耗戦になったレースを後方から、3,4コーナーからの仕掛けで突き抜けてしまいました。ジャパンCへのローテーも見てください。10月の毎日王冠で復帰するとGⅠ馬アエロリット、後のGⅠ馬ステルヴィオの3着と好走、2走目の天皇賞秋でもレイデオロ、サングレーザーに次ぐ3着に好走しました。この両レースは超々高速馬場での高速決着になり続くジャパンCでは疲労が懸念されて4番人気。なんとサトノダイヤモンドよりも低い評価だったのは意外でした。予想でもさんざん書いたとおりジャパンCではキセキを本命にした理由は使い減りしないから。予想通り2着に好走してくれました。

 リリーノーブルも見てみましょう、まず初のGⅠ挑戦となった阪神JF、デビューから1カ月間隔で使われ連勝、中1週で阪神JF2着になりました。ここでも3走目で好走しています。オークスへのローテーも見てみましょう、休み明けのチューリップ賞では負けるはずのないマウレアに2馬身も離された上にサラキアにクビ差まで詰め寄られています。明らかに休み明け初戦の影響ですね。続く桜花賞では3着でしたが、1着がアーモンドアイでしたので調子を上げて来たのは明らかです。そして問題のオークス、なぜラッキーライラックに先着で来たのか。このレースはブログ開設前で予想を公開していませんでしたが、アーモンドアイーリリースノーブルーラッキーライラックの3連単1点勝負で的中させました。まさに休み明け3走目でしり上がりに調子を上げるルーラー産駒に 賭けた格好です。

心肺機能

キセキの天皇賞秋、ジャパンCを見ての通り化け物クラスの心肺機能を有しています。しかも高い運動強度を長時間継続できる、大排気量の高性能エンジンって感じの心臓ですね。ここではダンビュライトの皐月賞を見てみましょう、1000m通過は59.0、走破時計は1:57.9と4F戦、これを中段やや前の外目を追走して他馬が苦しくなったところを粘り込みました。3,4コーナーのコース取りを考えると相当苦しい競馬をしているはずで、アルアイン、ペルシアンナイト相手に差のない3着は立派なものです。L4から11秒台を連発していることからも、馬場を考えても相当な心肺機能を有しているはずです。

もう1頭リリーノーブルのオークスも見てください、レースはアーモンドアイが勝ちましたが、走破時計2:23.8は過去2番目の好タイムです。1000m通過59.6でこの時期の牝馬にしてはかなりのハイペース、これを3番手で追走して上がり3F33.9としっかり纏めて来ました。リリーノーブル自身の走破時計は2:24.1、過去のオークスでこれ以上のタイムを記録しているのはジェンティルドンナ、ソウルスターリング、そしてアーモンドアイの3頭だけです。ソウルスターリングの年は1000m通過61.7なので前半スロー、対して2018年のオークスは1000m通過59.6と2秒も速いんです。川田騎手はルーラー産駒の高い心肺機能をよく理解しているのでしょう。

今回はここまでです、次回その2では休み明け、瞬発力について書きます。

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