2019年ジャパンカップ 全頭評価。その3。

<タイセイトレイル>・心肺機能はまぁまぁ、パワーはまぁまぁ、瞬発力低い。

・トップスピードの質は低く、持続力はまぁまぁ。

”2019年サンシャインS”ではスローバランスを2,3番手先行、L2最速戦を出し抜かれて2着、1着パリンジェネシスに瞬発力で見劣ったし、トップスピードの質も低い。”2019年緑風S”ではハイペースバランスを後続を離した先頭集団の2,3番手から、トップスピードの質で見劣り2着、トップスピードの問われない展開になって2着に。”2019年グリーンS”ではハイペースバランスをやや離れた中段やや後ろから、4コーナー中目を回して直線L1で12.9をバテ差し1着、持続力とまぁまぁの心肺機能を見せた。”2019年札幌日経OP”ではスローバランスを中段から、3コーナーで捲りに行って4コーナー中目を回し直線粘って3着、L1で垂れてしまったのでこのクラスでは持続力もまぁまぁ。”2019年丹頂S”ではスローバランスを中段の前から、3,4コーナー中目を回して直線粘って3着。”2019年アルゼンチン共和国杯”ではスローバランスを中段のやや後ろから、終始最内を回して直線しっかり伸びて2着。

「ジャパンCへ向けて」好材料:コース適正。悪材料:クラス負けの危険。

2019年緑風Sでハイペースバランスを3頭で逃げて2着に粘った、もちろん超高速馬場で先行優位だったがトップスピードの質を問われない展開で、心肺機能と持続力を見せてきた。2019年サンシャインSではパリンジェネシスに完敗だった、かなりのスローペースで3F戦になり、L2最速戦で出し抜かれて2馬身離されてしまった。瞬発力でははっきり見劣ったというよりも、パリンジェネシスだってそんなに瞬発力は高くないので、これで出し抜かれてしまったのは印象が悪い。

OPに上がって札幌日経OPでスローから3コーナーで捲りに行くも、捲り切れずに中目を回して直線粘って3着、この時の1着カフジプリンスが休み明け、2着ハッピーグリンが海外帰りの休み明けだったので、着差は僅差だったが好評価はできない。2019年アルゼンチン共和国杯でかなりのスローバランスを中段から、直線内からしっかり伸びて2着と好走してきた、スローバランスになればまぁまぁのトップスピードの質を見せられることを証明した、ただこの時は55㎏だったしアルゼンチン共和国杯で2,3着の馬はその後活躍していないので、あまり高い評価はできないかな~。

好材料は緑風S2着のコース適正、アルゼンチン共和国杯も2着なので府中は合うはず。騎手はミルコですね。悪材料はクラス負けの危険でアルゼンチン共和国杯2着はあるが、レースレベルには疑問もあるのでこのクラスで果たしてどうか。

<ダイワギャクニ―>・心肺機能は高く、パワーは有る、瞬発力は低い。

・トップスピードの質は高くはなく、持続力は高い。

”2018年中山金杯”ではスローバランスを中段から、3,4コーナー外を回して直線スムースだったがジリジリと5着まで、後ろからブラックバゴに交わされてしまっているのでトップスピードの質は高くない。”2018年東京新聞杯”ではスローバランスを中段やや前、外から、直線外からスムースだったが3着まで、1着リスグラシュー、2着サトノアレスにはトップスピードの質で見劣った。”2018年メイS”ではハイペースバランスを中段から、直線中目からスムースに加速して押し切り、心肺機能と持続力の高さを見せた。”2018年エプソムC”では重馬場で平均バランスを中段から、4コーナー内から先団に取り付いたが、直線はのめってしまったのか伸びずにL1で諦め凡走。”2018年毎日王冠”ではスローバランスを中段から、直線中目からスムースだったが伸びずに凡走、2着ステルヴィオに並ぶ間もなく交わされてトップスピードの低さを見せた。”2018年キャピタルS”ではスローバランㇲを中段から、直線やや狭くなったがトップスピードの質で見劣り7着。”2019年白富士S”ではスローバランスを最後方から、直線外からスムースだったが4着まで、この馬のトップスピードの質では届くはずもない。”2019年東風S”ではややスローバランスを中段から、4コーナー外を回して直線バテ差し3着まで。”2019年ダービー卿CT”ではハイペースバランスを中段やや後ろから、4コーナー外を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。”2019年メイS”ではスローバランスを3番手先行、直線外からスムースに加速して押し切り、3F戦で持続力が生きた。”2019年新潟記念”では平均バランスを中段から、直線は伸びずに凡走、この時が休み明け。”2019年オクトーバーS”ではスローバランスを2,3番手先行、直線スムースに伸びて辛勝。

「ジャパンCへ向けて」好材料:無し。悪材料:クラス負けの危険、距離適正。

2018年のメイSを見てもトップスピードの質は高くはないが、心肺機能と持続力は高いのでハイペースバランスを先行して押し切るのが合っている、ところがスローバランスを容認してしまうレースが続いて、トップスピードの質で見劣り凡走してしまう。特に酷かったのが2018年の白富士Sで、横山典騎手お得意のポツンで届かずだった、東風Sやダービー卿CTでも中段以降からレースをして、東風Sこそ3着にバテ差してきたが、ダービー卿CTは凡走している。2019年のメイSではスローバランスだったが3F戦に持ち込んで圧勝、この時は57㎏のトップハンデだったが相手も弱かった。ここでもトップスピードの質は低く、上り33.5は平凡だった。

社台F生産馬で休み明けは良くない、2018年毎日王冠、2019年新潟記念で大敗なので重賞では苦しいが、2018年メイSを勝っているようにメンバーが手薄なOPなら、好走の可能性はある。

好材料はなし、悪材料は初のGⅠでクラス負けの危険、重賞では東京新聞杯の3着があるが、覚醒前のリスグラシューに1馬身以上離されたし、他のメンバーは手薄だった。距離も2400mはダービーで大敗しているし、血統的にも合うとは思えない。

<ダンビュライト>・休み明けは良くないが使い減りしない。

・心肺機能とパワーの両立型で瞬発力は低い。

・トップスピードの質は高くなく、持続力は高い。

”2018年AJCC”ではスローペースを2番手追走から4F戦に持ち込み1着。”2018年大阪杯”ではスローバランスを2番手先行、後半の高速ロンスパに対応できずに6着まで、前半が遅く後半57.1では走れなかった。”2018年宝塚記念”ではややハイペースバランスを中段やや前から、3,4コーナー中目を回して馬群に詰まってしまい、直線外に出したが、瞬発力とトップスピードの質で見劣り5着まで。”2018年オールカマー”ではスローバランスを中段から、4コーナーで前が壁になり待たされてしまい、直線も進路変更してからバテ差し3着まで。”2018年天皇賞(秋)”では本馬場入場時に暴れて放馬、除外になってしまった、調教からバランスが悪く非常に悪く見えた。”2018年チャレンジC”では平均バランスを中段の後ろから、トップスピードの質で見劣り4着まで。”2019年AJCC”ではスローバランスを中段の前から、3,4コーナーで最内を回して待ってしまい、外からスムースだった1着シャケトラ、2着フィエールマン、3着メートルダールにトップスピードの質で見劣り6着。”2019年京都記念”ではスローバランスを3番手先行、L2で11.1に反応して持続力を発揮して1着、下り坂を利用出来てL2の11.1を克服できた。”2019年大阪杯”ではスローバランスを中段のやや前、3,4コーナー外を回して直線も外からで伸びなかった、外が伸びない馬場で苦しかった。”2019年京都大賞典”では平均バランスを逃げて2着、終始緩めないペースで心肺機能と持続力勝負に持ち込んだ。

「ジャパンCへ向けて」好材料:休み明け2走目。悪材料:クラス負けの危険。

まず2019年大阪杯の後に左第1指骨剥離骨折が判明した。トップスピードの質と瞬発力は高くはないが、持続力が高い馬で好走する時は持続力勝負になった時。皐月賞では平均バランスを中段やや前から、バテ差す形で3着にまで追い込んだ。2018年のAJCCでも先行して持続力を生かせていた。2019年京都記念が意外にもL2で11.1に反応してきたが、京都は3コーナーから下りなので瞬発力は評価すべきではない。それよりも持続力が生きる展開に持ち込めたことが大きかった。

2018年のチャレンジCで平均バランスを中段の後ろからになり、トップスピードの質で見劣った。トップスピードの質では勝負にならないのは2018年の大阪杯でも見せているので、前半からある程度のペースで後続にも足を使わせた方が良いはず。2018年天皇賞(秋)で本馬場入場時に暴れて、放馬してしまい除外になった。この時は調教でもバランスが悪くイヤイヤ走っていたので、調教はよく見た方が良いと思う。ノーザンF生産のルーラーシップ産駒なので休み明けでも走るが、ピリッとしない感じで、神戸新聞杯でも4着だった。使い減りしないので尻上がりに調子を上げて行く。

2019年京都大賞典で骨折休養明けを2着に好走してきた、ここでもノーザンFの外厩力を見せつけた感じで、ルーラーシップ産駒を仕上げる術を見つけたんだと思う。このレースは平均バランスを淡々と12秒台の前半を刻んで4F戦に持ち込んだ、心肺機能と持続力がモロに問われる展開にしたことでの好走で、非常に上手い騎乗だったが同じ騎乗が何度もできるかは未知数、京都記念で良いレースをしたと思ったら、大阪杯でスタートイマイチだったキセキを待ってしまったので、松若騎手に同じ騎乗を求めるのは不安かな~。

好材料は休み明け2走目の上積みで、ノーザンF生産馬なので前走のように休み明けでも走るが、ルーラーシップ産駒なので2走目以降の上積みが期待できる。悪材料はクラス負けの危険で、2018年、2019年大阪杯、2018年宝塚記念も悪くはないが今一歩。前走の京都大賞典もドレッドノータスに負けてしまったし、相手も一線級ではなかった。2019年京都記念も相手に一線級が居なかったので、このクラスでは厳しいかもしれない。