2020年エプソムC 全頭評価。その5。

赤いアンダーラインは加筆・修正した箇所です。継続してお読みいただいている方は、赤いアンダーラインの部分だけお読みください。

<マイネルハニー>・心肺機能はやや低く、パワーは有る、瞬発力はまぁまぁ。

・トップスピードの質はまぁまぁ、持続力はやや高い。

”スプリングS”ではややスローバランスを逃げて2着。”2016年アイルランドT”ではややスローバランスをやや離して逃げて2着。”2017年エプソムC”ではスローバランスを逃げて2着。”2017年福島テレビOP”ではスローバランスを2番手先行でやや掛かり気味、3,4コーナー外目を回して直線スムースだったが2着まで。”2017年関屋記念”ではややスローバランスをやや離れた3番手で第二先行の形、直線早々に一杯になり凡走。”2018年白富士S”ではややスローバランスを逃げ切り。”2018年中山記念”ではややハイペースバランスを出遅れ離れた追走集団の中段やや後ろから、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。”2019年中山金杯”ではややスローバランスを中段のやや後ろから、3,4コーナー最内を回して直線ジリジリまでで凡走。”2019年ディセンバーS”ではスローバランスを中段から、3,4コーナー最内を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。”2020年中山金杯”ではややスローバランスを中段から、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが5着まで。”2020年白富士S”では平均バランスを中段の前から、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。”2020年メイS”ではスローバランスを2番手先行、3コーナーで先頭に並びかけ直線は早々に一杯になり凡走。

「エプソムCへ向けて」好材料:なし。 悪材料:コース適性。

<心肺機能について>好走したレースはいずれもスローバランスで、4F戦に持ち込んでいる、中山記念なんかはハイペースバランスを追走集団の中段からでも全くレースにならなかったので、心肺機能は低いと見て良いと思う。

<パワーについて>3歳時になるがスプリングSでも中山の急坂を粘っているし、2017年ディセンバーSでもしっかりとこなしているので、パワーは十分にあると思う。

<瞬発力について>2017年のエプソムCで意外な瞬発力を見せていて、L4の11.7からL3で10.8に急加速している、高速馬場で前半がスローなので高い評価はできないが、出し抜くだけの瞬発力は持っている。

<トップスピードの質について>大きな弱点で2017年エプソムCのL3が10.8、これは逃げた自身のラップなので一見良いように見える、ただこの時は高速馬場でスローバランスと条件が揃い過ぎ、他のレースを見ても勝負になるトップスピードは見せていないので、まぁまぁで良いと思う。

<持続力について>好走したレースは大体スローからの4Fになっているが、11秒台の後半を連発している。ここが重要で11秒台の前半に入ると、そこで筋持久力が一杯になる感じで一気に減速してしまう。

<その他について>トップスピードの質はまぁまぁの物は見せたが、それを2F連発出来ないどころか、11秒台の前半に入ってしまうと一気に減速してしまう。最近の日本の芝は高速化していて、この馬には合わなくなってきた感じがする。もちろん年齢を重ねて徐々にトップスピードの質が落ちてきた感もあるので、馬場と自身の能力落ちの相乗効果で成績も下降線。中山ですら11秒台の前半を求められる馬場だし、良馬場では苦しいはず。ましてや府中では稍重でも11秒台の前半を求められるので、ローカルで道悪に期待したいところ。なのですが、2018年巴賞でボロ負けしている、ローカルで道悪と条件は良かったが、スローバランスを容認してL2の11.3には対応しているが、その反動でL1一気に減速している、この辺りはマイネル軍団の騎手に大いに問題がある部分ですね。

好材料はなし、悪材料はコース適性で、実は2017年に3着しているレースだが、この時は4歳でまだトップスピードの質もまぁまぁの物があった、それでもL1で交わされているので、この頃から11秒台前半のラップ後の反動はあったね。今の府中なら稍重位でも軽く11秒台前半は求められるし、場合によっては10秒台もザラ。現状のこの馬では苦しいと思う。

<マイネルファンロン>・心肺機能は低い、パワーはある、瞬発力は低い。

・トップスピードの質は低く持続力は高い。

”2018年習志野特別”ではスローバランスを中段から、1000m過ぎから先頭に立ち押し切り圧勝、この時はモレイラ騎手。”2018年ノベンバーS”ではスローバランスを離れた追走集団の先頭から、直線はトップスピードの質で見劣り3着まで。”2019年アメジストS”ではスローバランスを先行、トップスピードの質で見劣って5着。”2019年但馬S”では平均バランスを中段から、なぜかL5から動き始めて一旦先頭に立つもL1で息切れ凡走。”2019年湾岸S”ではスローバランスを逃げて、後半58.2で纏めて逃げ切り。”2019年巴賞”ではハイペースバランスを中段やや前から、L2で一杯になり凡走。”2019年函館記念”では平均バランスをやや離れた2番手先行、直線で一旦先頭に並んだが差し返されて2着、L2の11.6には反応できた。”2019年毎日王冠”ではスローバランスを中段やや前から、3,4コーナー中目を回して直線早々に一杯になり凡走、この時が休み明け。”2019年福島記念”ではハイペースバランスを中段の前から、3,4コーナー中目を回して直線入り口で一杯になり凡走。”2020年金鯱賞”ではスローバランスを2番手先行、直線L1で一杯になり凡走。”2020年福島民報杯”では重馬場でハイペースバランスを中段の前から、3コーナー手前で先頭に立ち最内を回して直線スムースだったが5着。

「エプソムCへ向けて」好材料:なし。 悪材料:コース適性、クラス負けの危険。

習志野特別でモレイラ騎手が勝たせた時が、後半58.2で稍重馬場を考えるといいペースだった、これを圧勝しているのでメイショウテッコンのようなタイプなのかもしれない。スローバランスからのロンスパで良さが出るタイプなんだと思う。同じように2走前にスローバランスから後半58.2で纏めて、アクート相手に勝ち切っているからね。

函館記念の2着も平均バランスをやや離れた2番手先行、自身はややスローバランスくらいだが、後半59.0くらいで纏めている、マイスタイルには差し返されたが持続力は見せた。トップスピードの質を問われない時に台頭するのは明白で、もちろん瞬発力もないが持続力だけなら異様に高い。これを生かすには前半はややスローであまり無理をしない方が良い、後半は緩めずにロンスパに持ち込めば好走が見込める。

2019年毎日王冠は休み明けで凡走、この馬は非ノーザンF生産馬なので休み明けは良くない。2019年福島記念はハイペースバランスを先行して直線入り口で一杯、心肺機能の低さを見せてしまった。直線入り口で騎手が左後肢を気にしていたので、どこか痛めた可能性も。2020年金鯱賞では2番手先行、超スローバランスになったことでL1まで頑張ったが力尽き凡走。2020年福島民報杯では重馬場でハイペースバランスを中段の前から、何を思ったか3コーナー手前で先頭に立っち最内を回して直線バテて5着、騎手のペース認識が悪くてL1は13.2迄落としているので、この馬自身は13.6くらいのはず、ここまで落ちるのは誰も来ないのに3コーナー手前から先頭に立ったためで、この騎手では今後も苦しいと思う。

好材料はなし、悪材料はコース適性でノベンバーSで3着があるが条件戦だし相手も相手、トップスピードの質は低いしこのコースは苦手なはず。稍重位でも上り3F33秒台を求められるはずだし、稍重の中でトップスピードの質を問われない展開に持ち込めるかと言われると、今回は三浦騎手に乗り替わり、昨年のこのレースでダノンキングダムでスローバランスを容認しているので、全く期待できない。クラス負けの危険も十分にありローカル重賞ならまだしも、中央4場では毎日王冠だけだが結果が出ていない。

<レイエンダ>・心肺機能は低い、パワーは有る、瞬発力はまぁまぁ。

・トップスピードの質は高く、持続力は高い。・ハイペースバランスではトップスピードが削がれてしまう。

”夏木立賞”では離れた追走集団の後方からで平均バランスくらい、L2から一気に伸びて先頭を捉えL1も落とさず1着、馬場を考えればタイムは物足りないがこの時は骨折明け。”松前特別”ではやや離れた3,4番手追走でややスローバランス、L3から徐々に掴まえに行って圧勝、L1最速戦という珍しい展開なのでレースレベルは低い。”セントライト記念”では離れた追走集団の後方から、4コーナーも中目を回して伸びたが2着まで、トップスピードの低さを見せてしまった。”2018年チャレンジC”ではスローバランスを離れた追走集団の中段から、コーナーは中目を回してロスが無かったが、直線伸びずに凡走、すぐ前に居たステイフーリッシュにも離されてしまったので、トップスピードの質は低い。”2019年東京新聞杯”ではややハイペースバランスを最後方から、直線は馬群に取り付くまでで凡走、上がり32.8で1番時計だが最後方から全くレースに参加していないので評価はできない。”2019年メイS”ではスローバランスを中段の後方から、直線はスムースだったが伸びずに凡走、同じ位置で直線に入ったショウナンバッハに直線だけで3馬身も離されてしまったのは印象悪い。。”2019年エプソムC”ではスローバランスを2番手先行、直線はトップスピードの質と持続力を生かして差し切り。”2019年新潟記念”では平均バランスを中段から、直線中目を通してスムースだったが全く伸びずに凡走。”2019年富士S”ではスローバランスを後方から、直線はすぐ前に居たノームコアを追走してスムースに伸びて2着、前半がスローだったので末脚が生きた感じ。”2019年マイルCS”ではスローバランスを後方から、終始外を回されて直線も伸びずに大敗。”2020年東京新聞杯”では平均バランスをやや離れた追走集団の前から、終始内目を回して直線スムースだったがL1で一杯になり凡走。”2020年ダービー卿CT”ではハイペースバランスを中段から、3,4コーナー内目を回して直線内からスムースに伸びて3着。

「エプソムCへ向けて」好材料:コース適性、騎手強化。 悪材料:キンカメ産駒の蓄積疲労。

言わずと知れたレイデオロの全弟で、デビュー前から期待されていたが新馬戦後の軽度の骨折で1年弱の休養、復帰してからは2連勝でセントライト記念で2着まではマズマズだったが、その後古馬混合の重賞でボロが出ている。まずチャレンジC、初めての関西輸送もあったので当時は大目に見てあげようかと思っていた、ただそれでもステイフーリッシュに直線で離されたのは印象悪い、ステイフーリッシュもトップスピードの高い馬ではないからね~。このトップスピードの低さはセントライト記念でも見せていたので、ここで改めて確認された格好になってしまった。セントライト記念や条件戦にはなるが松前特別で持続力の高さは見せたが、最近はスタート後の行き脚が悪く後方からになり凡走を続けている。

年明けの東京新聞杯で異変があった、ここまで継続騎乗だったルメール騎手が、非ノーザンのゴドルフィン・タワーオブロンドンを選択してきた、ノーザンFxキャロットクラブxルメール騎手の関係を考えれば、この乗り替りは3者が納得したもののはず、ということはルメール騎手はレイエンダに見切りをつけたのか?とも思ったが2019年エプソムCで再度ルメール騎手が乗って1着。展開もかみ合ったがルメール騎手に戻ったとたんこれではね~。

そのエプソムCでは稍重でドスローを先行させて、上がり3F32.7で勝ち切った。前半が遅かったことで東京特有の雨でも速い馬場を味方にした感じ。ただ東京新聞杯でも最後方から上がりだけは1番時計を出していたし、能力の片鱗は見せていたと考えても良いと思う。当時は最後方から全く別のレースをしただけで、評価は出来なかったがトップスピードの質は高いと思って良いと思う。キンカメ産駒なので突如覚醒する馬もいる、ラブリーデイなんかがこれに当たるんだけど、ここで覚醒したと見るかどうかはまだ未知数かな。

2019年新潟記念でこの馬の特徴が固まったと思う、心肺機能の問題で凡走していたことがはっきりした。この時は平均バランスを中段から直線全く伸びなかった、エプソムCのようにドスローならトップスピードを引き出せるが、平均バラン以上で流れてしまうと心肺機能が一杯になってしまうんだと思う。良馬場では前半が速くなって息切れしてしまうか、後方からになり息は持っても届かない。稍重になるとドスローを先行したり、スローバランスを中段の後ろからでも、バテ差しが効いて好走すると。こういうタイプなのかもしれませんね。それに追加して2019年のマイルCSでもう一つの特徴が見えた、この時は前半47.2で好走条件だったが、終始外を回されたこともあり大敗、どうも1回おきに走るタイプで好走後に反動があるんだと思う2020年東京新聞杯では先行したが凡走、この時が休み明けでこの馬は休み明けが良くない。2020年ダービー卿CTではハイペースバランスを中段からで、3,4コーナー最内を回して直線スムース、これで8歳のクルーガーにボロ負けしたし、4コーナーですぐ前に居たボンセルヴィーソをハナ差だが捉えきれなかった。この時は前半45.4でこの馬の適性に合わないかと思ったが、マイルなので最後まで持った感じ。

好材料はコース適性で昨年のこのレース1着、富士Sでも2着なのでコース適性は良い。加えて今回は主戦のルメール騎手に乗り替わり、前走の丸山騎手もそつなく乗ったが実績を考えれば、大幅な騎手強化で良いと思う。悪材料はキンカメ産駒の蓄積疲労で、5歳になるので大きな不安要素ではある。お兄ちゃんのレイエンダも5歳の春から急に走らなくなったし、同じキンカメ産駒でレッドヴェイロンも最近急に走らなくなった。前走は3着だったが同じキンカメ産駒で8歳のクルーガーが勝ってしまうレベルということを考えると、高くは評価できないしここでも大きな不安がある。

<サトノガーネット>・心肺機能は不明、パワーは有る、瞬発力は低い。

・トップスピードの質はやや高く、持続力も高い。

”2018年近江特別”ではスローバランスを後方から、3,4コーナーで外を回して直線はスムースだったが3着まで、軽い高速馬場で前が止まらなかったがトップスピードの質と持続力の高さを見せた。”2018年フォーチュンC”ではスローバランスを最後方の最内から、直線自分から壁に突っ込み凡走、これは度外視。”2019年糺の森特別”ではハイペースバランスを大きく離れた追走集団の中段から、追い出しのタイミングが遅く、直線も狭いところに突っ込み届かず凡走。”2019年オーストラリアT”ではスローバランスを最後方から、ここでも追い出しが遅く前が止まらずに2着まで。”2019年三田特別”ではややハイペースバランスを離れた追走集団の中段から、4コーナーで外に出して直線スムースに伸びて差し切り、持続力を見せた。”2019年五稜郭S”ではスローバランスを中段から、直線は外からスムースに伸びてハナ差1着、2着がすぐ前に居たカリビアンゴールド。”2019年クイーンS”ではスローバランスを後方から、L2で待たされてすぐ前に居たスカーレットカラーに瞬発力で見劣り6着。”2019年府中牝馬S”ではややスローバランスを最後方から、追走一杯で凡走、高速馬場で道中付いて行けなかった。”2019年エリザベス女王杯”ではスローバランスを中段やや後ろから、直線ジリジリまでで上り33.2だが前半がドスローなので届かない。”2019年中日新聞杯”ではスローバランスを中段やや後ろから、直線外からスムースに伸びて差し切り。”2020年日経新春杯”ではスローバランスを中段の後ろから、3,4コーナー外目を回して直線スムースだったが伸び酢に凡走。”2020年金鯱賞”ではスローバランスを後方から、超スローバランスになり全く届かず凡走。”2020年阪神牝馬S”では平均バランスを後方から、3,4コーナー外目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。”2020年ヴィクトリアMではややスローバランスを後方から、3,4コーナー中目を回して直線伸びずに凡走。

「エプソムCへ向けて」好材料:距離適性、ペース。 悪材料:コース適性。

ディープ産駒らしく高いトップスピードの質と持続力が武器で、直線で進路変更すると再加速に手間取っているので瞬発力は低い。フォーチュンCと糺の森特別は騎手で負けたレースで馬に責任はない、ここで馬群に詰まってからの瞬発力の無さを見せた。トップスピードと持続力の高さは近江特別やオーストラリアTで見せていて、2019年三田特別、五稜郭Sでも外からスムースに差す競馬で良さを見せた。最後方からでは余程前が止まる展開でないと差し切れないことは、オーストラリアT で見せたので、中段からの競馬になっているのは、成績の安定感としては良いことだと思う。初の重賞となったクイーンSでは出遅れてしまい後方から、L2で待たされてしまい瞬発力で見劣った、ただ0.4差の6着と初重賞にしては格好を付けてきたかな、この時は使い詰めだったので、出遅れは精神的な疲労の可能性が高い。

2019年府中牝馬Sでは道中のペースに付いて行けずにレースにならなかった、高速府中で前半から追走一杯になっていたので、このクラスになるとスピード負けしてしまう。2019年三田特別の800m通過が48.7で1着、五稜郭Sの800m通過が49.6で1着、2019年クイーンSの800m通過が48.4で6着、2019年府中牝馬Sの800m通過が46.7で8着。クイーンSは騎手で負けたレースなので度外視したいが、800m通過が速くなってしまうと苦しくなるんだと思う。2019年エリザベス女王杯でまさにこの前半が遅いパターンになって上がり2位の33.2を出したが、このクラスでは前が止まるはずもなく凡走した。2019年中日新聞杯ではスローバランスを直線外からスムースに伸びて1着、この時は斤量53㎏のハンデ戦で上り33.3で届いてしまった。この時の前半800mが48.5なので、追走も楽だったはず。2020年日経新春杯ではスローバランスを中段の後ろから、スタートの悪さが改善されていない。3,4コーナー外目からスムースだったが伸びずに凡走、この時はハンデ戦で55㎏、1~3着が自身よりも軽ハンデの牡馬だった。この時は休み明け4走目で疲労の影響が大きかった可能性がある。2020年金鯱賞では後方から進めたが、超スローバランスになり届かず凡走、この時は調教でもパートナーに見劣っていたので体調の問題もあったかもしれない。2020年阪神牝馬Sでは後方から進めたが、3,4コーナーで先に動いてしまい直線伸びなかった、3,4コーナーで我慢していたスカーレットカラーが2着に来ているので、騎手の差が出た1戦だった。2020年ヴィクトリアMでは後方から届かず、超高速馬場で前が止まらず出番なし、調教も良くなかった。加えて府中牝馬Sでも凡走しているので、輸送が苦手な可能性も出てきた。府中牝馬Sが2カ月強の間隔開けだったがプラス10㎏、ヴィクトリアMがマイナス12㎏だったので、輸送で体調を崩している可能性もあるので、今後の見極めが必要。

この馬はディープインパクト産駒で、GⅠではやや足りないがGⅢでは安定して活躍する可能性がある。ディープインパクト産駒にはこういうタイプが結構居て、サトノノブレスやステファノスが代表格。

好材料はなし、条件戦だが近江特別1800mで3着、中日新聞杯も2000mで1着なので距離適性は合うと思うと思う。今回は道悪の可能性があるので、前半が遅くなればこの馬の出番は有りそう、こればかりは馬場状態次第。悪材料はコース適性でヴィクトリアMと府中牝馬Sは前半のペースが速過ぎ、単に輸送の問題かどうかは未知数。特に府中牝馬Sは2カ月強の間隔を空けていた、この馬は社台F生産馬で休み明けは良くないのでそこも考慮すべき。悪材料というよりはやや不安という感じかな~。ただ大きなハッキリとした不安材料は騎手で、前走に引き続き吉田豊騎手が鞍上、似た脚質のショウナンバッハで毎回詰まって届かずのレースだったので、大きな悪材料。

<サラキア>・心肺機能は低い、パワーはまぁまぁ、瞬発力は低い。

・トップスピードの質はまぁまぁ、持続力は高い。

”チューリップ賞”ではスローバランスを離れた追走集団の後方から、直線は外に出せるのにわざわざ狭い内へ行って、スムースに加速できずに4着まで。”白百合S”では離れた追走集団の中段から実質スローバラン、直線は外からスムースに加速してL1でバテ差し2着、この時の1着がメイショウテッコン。”ローズS”ではスローバランスを中段から、直線は外からスムースに加速して2着、この時の1着がカンタービレ。”秋華賞”ではやや離れた追走集団の中段最内から、4コーナーではスムースの外に出せたがL2まで追い出しを待ってしまい、アーモンドアイだけでなくカンタービレにも差され、瞬発力の無さを見せる。”2019年京都金杯”では平均バランスを中段馬群の中から、直線では包まれて全く追えずに凡走、脚を余しているので心肺機能は高そう。”2019年阪神牝馬S”ではスローバランスを中段最内から、直線は前に詰まって凡走。”2019年エプソムC”ではスローバランスを逃げて2着、ドスローからトップスピードと持続力を生かした、レイエンダにはマークされた分差された。”2019年関屋記念”ではややスローバランスを中段から、直線スムースだったがトップスピードの質で見劣り5着まで、先行しなかったことでリードを保って直線に入れなかった。”2019年オクトーバーS”ではスローバランスを逃げて3着、直線リードを保って入れずにトップスピードの質で見劣った。”2019年エリザベス女王杯”ではスローバランスを4,5番手追走から、かなり消極的な競馬で直線は内へ進路を取って一瞬前が壁、再度内に入ってジワっと伸びたが6着まで。”2020年愛知杯”では重馬場でややハイペースバランスを中段やや前から、3,4コーナー中目を回して直線全く追わずに凡走。”2020年福島牝馬S”では平均バランスを中段から、3,4コーナー内目を回して直線ジリジリしか伸びずに5着まで。

「エプソムCへ向けて」好材料:コース適性。 悪材料:近走の不振。

この馬は瞬発力は低いが、トップスピードの質と持続力が高いので、直線詰まらなければ好走できるタイプ。今まで凡走したレースは殆ど直線で詰まっているか、追い出しを我慢してトップスピードに乗せきれないかのどちらかだった。ローズSでは直線スムースに外に出したがカンタービレは捕まえられなかった、直線まで待ってしまい瞬発力の無いこの馬は、トップスピードに乗るのに時間が掛かってしまった感じ。持続力は高いのでL1で一気に伸びては来ているが、秋華賞も含めて騎手とは手が合っていなかった。2019年京都金杯で平均バランスを直線詰まったが、レースにはなっていたわけで、心肺機能は十分あるから逃げの手は悪くなった。エプソムCでは稍重馬場を超スローバランスに持ち込み逃げ残り2着、もちろんスロー過ぎてレイエンダにトップスピードの質で見劣ったが、スムースな競馬をさせるという意味では悪くない騎乗だったと思う。東京の場合稍重位だと高速馬場で、スローに落とす必要はなかったんだけどね。ノーザンファーム生産馬なので休み明けは苦にしないと思う、2019年の京都金杯で十分走れているし、2か月強の間隔開けになった青島特別も勝ち切っているので休み明けでも走るタイプのはず。

2019年関屋記念は先行しなかったので完全にトップスピードの質で見劣ったし、オクトーバーSでも逃げたがスローバランスからの3F戦、ここでもトップスピードの質で見劣っている。心肺機能が低くないので怖がらずに平均バランスくらいで進めれば後続も脚を削がれるが、ディープインパクト産駒という先入観があるのか、どうしても溜めてからのトップスピード戦にしたがるんだよね。2019年エリザベス女王杯では消極的な騎乗になってしまった、クロコスミアにドスローで逃げられてしまい、道中も動けず直線で内へ行って前が壁になってしまった、テン乗りだったことと川田騎手のリズムが悪かったことが大きく響いた感じ。

2020年愛知杯では重馬場でややハイペースバランス、これで中段やや前から進めたが、3コーナー辺りで川田騎手が足元を気にして直線早々にやめてしまった。2020年福島牝馬Sでは平均バランスを中段から、最内を回したがトップスピードの質ではっきり見劣った、4コーナーですぐ外に居た1着フェアリーポルカに一気に引き離されているし、ジリジリしか伸びなかったことを見ても心肺機能が下がっている可能性も。3歳時に白百合Sで平均バランスをメイショウテッコンの2着しているで、心肺機能は高いと思ったが、スローバランスでの好走が多いし、愛知杯、福島牝馬Sと心肺機能で見劣った感じなので、古馬になって顕著に心肺機能が下がったのかもしれない。

好材料はコース適性で昨年のこのレース2着、稍重で超スローバランスを自ら作り出してのもので、高い評価はできないが同じように乗れば・・・。ただ最近スタートからの行き脚も良くないからね~。悪材料は近走の不振で愛知杯、福島牝馬Sと展開が合わなかったが、人気よりも下の着順。特に福島牝馬Sですぐ外に居た1着フェアリーポルカに、瞬発力、トップスピードの質で明確に見劣ったのは印象が悪い。