2021年AJCC 全頭評価。その1。

下線は加筆・修正した箇所です。継続してお読みいただいている方は、下線の部分だけお読みください。

<アリストテレス>・心肺機能は不明、パワーは有る、瞬発力はやや低い。

・トップスピードの質はやや低く、持続力はまぁまぁ。

”すみれS”ではスローバランスをやや離れた3番手から、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが差されて2着。”2020年プリンシパルS”ではスローバランスを中段から、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。”2020年出雲埼特別”ではややスローバランスを中段やや前から、3,4コーナー内目を回して直線スムースに差し切り。”2020年小牧特別”ではスローバランスを3番手先行、3コーナー手前で先頭に立ち内目を回して直線は壮絶な叩き合いで1着。”菊花賞”ではスローバランスをやや離れたメイン集団の中段やや前から、3,4コーナー外目を回して直線スムースだったが2着。

「AJCCへ向けて」好材料:距離適性。 悪材料:特になし。

<心肺機能について>現状では不明。

<パワーについて>すみれSでL1の坂を苦にせず2着、この時の1着がレクセランスでクビ差なので、パワーは十分にある。

<瞬発力について>出雲崎特別でも小牧特別でも出し抜けるほどの瞬発力は見せていない。

<トップスピードの質について>プリンシパルSで上がり33秒台に対応できずに凡走。好走している時も上がりが掛かる時だし、出雲崎特別では新潟なので33秒台を出しているが、トップスピードの質で勝負するタイプではない。

<持続力について>小牧特別で早目先頭から押し切ったし、出雲埼特別でも3F戦を勝っているので、持続力はまぁまぁ。菊花賞でがL1までしっかり伸びて2着、この時はコントレイルとクビ差だったので持続力はまぁまぁ。

<その他について>菊花賞では終始コントレイルをベタマークするルメール騎手の執念の騎乗で2着、スローからの3F戦だったのでレースレベルには疑問もあるが、近親にリンカーンが居る血統で長距離適正を見せた。

好材料は距離適性で、小牧特別で2200mを勝っているし、すみれSでもタイム差無しの首差2着なので、非根幹距離だが好相性と言っていいと思う。ルメール騎手の継続騎乗の予定も好材料でしょう。悪材料は特になく、菊花賞でタイム差無しクビ差のコントレイルがジャパンCで2着、カレンブーケドールやグローリーヴェイズを完封しているので、クラス負けの危険はないと思う。ノーザンF生産馬だし休み明けの不安もない、出雲崎特別が3カ月の休み明けで圧勝しているからね。重賞で良馬場ならルメール騎手で取りこぼす不安は少ないし、血統的にも道悪で割り引く必要はないと思う。

適性:松

<ウィンマリリン>・心肺機能はやや高い、パワーは高い、瞬発力は低い。

・トップスピードの質はやや低く、持続力はまぁまぁ。

”新馬戦”ではスローバランスを2番手先行、3,4コーナー内目を回して直線押し切り圧勝。”若竹賞”では稍重でスローバランスを中段やや前から、3,4コーナー内目を回して直線外に出したが伸びずに5着。”ミモザ賞”では稍重で平均バランスでやや離れた追走集団の中段から、3,4コーナー中目を回して直線スムースに抜け出し押し切り。”フローラS”ではハイペースバランスを中段の前から、3,4コーナー最内を回して直線スムースに抜け出し押し切り。”オークス”ではややスローバランスを2番手先行、3,4コーナー最内を回して直線スムースに抜け出したが2着まで。”秋華賞”では稍重でハイペースバランスを3番手先行、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。”2020年エリザベス女王杯”では平均バランスを離れた追走集団の2番手から、3,4コーナー最内を回して直線一瞬待たされてから伸びたが4着まで。

「AJCCへ向けて」好材料:コース適性、距離適性。 悪材料:騎手不安、休み明け

<心肺機能について>フローラSがハイペースバランスを先行して押し切っている、直線かなりの向かい風でトップスピードの質を問われなかったことも良かったが、L1を12.1で纏めているので、心肺機能は高い。

<パワーについて>新馬戦、ミモザ賞で小回り急坂の中山と阪神内回りを快勝、新馬戦ではL1も12.0で纏めているので、パワーは武器になるほど高い。

<瞬発力について>若竹賞でL2の11.6に反応できずに手応えが悪かった、直線入り口でも一瞬待たされてしまい、再加速できずに凡走している。逆に快勝した新馬戦、ミモザ賞、フローラSでは直線スムースだったので、特にミモザ賞ではL2で出し抜いているので、まぁまぁの評価。

<トップスピードの質について>現状ではまぁまぁの評価しかできないが、良馬場でドスローだった新馬戦でもL2が11.5なので、武器になる程のトップスピードの質はないと思う。オークスでは先行して押し切るところをデアリングタクトに差された、この日は良馬場だが結構かかっていたので、トップスピードの質は問われなかった展開も含めて嵌った印象が強い。2020年エリザベス女王杯では4コーナーで一瞬待たされてしまい、トップスピードの質で見劣った。

<持続力について>快勝したレースはいずれも3F戦になっていて、3Fまでで持続力の高さを見せている。現状では4F以上の持続力については不明だが、血統的にもフローラSの感じからも対応できそう。

<その他について>ミモザ賞でも4コーナーで馬群を割ってコースを確保したし、フローラSでも内からこじ開けてきた、かなりの闘志を持っているようで馬群に怯まない。オークスでは2番手先行、やや間隔を空けて絶妙なペースで追走して、4コーナーでミルコが仕掛けたがそこで”待って”、直線L2から追い出して2着と横山典騎手が好騎乗を見せた。大外から2番手を取れたしコーナーは終始最内、仕掛けのタイミングもドンピシャでこれ以上の騎乗は出来ない程完璧だったので、同じことをもう一度できるかは微妙。秋華賞では先行したが凡走、この時はオークス以来の休み明けでプラス12㎏、直線も伸びない内を通して全く伸びなかった。更にこの時は初輸送だったことも影響したはず。

好材料はコース適性で中山は2-0-0-1、若竹賞で5着に負けたがこの時は4コーナーで前に詰まっているので、瞬発力とトップスピードの無さを確認できたレース。このレースはロンスパになりやすいので、脚質的にも先行できれば好相性。距離適性もエリザべし女王杯で0.4差4着、この時はL2最速戦に付き合ってしまったので、適性から外れてしまったが、それでも4着に粘ったのは高評価。悪材料は騎手不安で横山武騎手の予定、、エリザベス女王杯でも動くべき時に動けず4着、昨年は94勝だが重賞はフローラSしか勝っていないどころか、勝率0.038、連対率0.077、複勝0.115と重賞では来たら事故ってレベル。休み明けも不安材料で、秋華賞がプラス12㎏で15着、非ノーザンF生産馬で外厩はどうしても劣るので、休み明けからしっかりと仕上げられないのだと思う。騎手については例年のAJCCの流れなら大きな不安はないが、休み明けは不安が残るので、重い印は回せないが無印にもしにくいので、

適性:竹

<サトノフラッグ>・心肺機能はまぁまぁ、パワーは高い、瞬発力はやや低い。

・トップスピードの質はやや低く、持続力は高い。

”新馬戦”ではスローバランスを中段の後ろから、3,4コーナー外目を回して直線伸びずに凡走。”未勝利戦”ではややハイペースバランスを中段のやや前から、3,4コーナー内目を回して直線外からスムースに差し切り圧勝。”3歳1勝クラス”ではスローバランスを中段やや前から、3,4コーナー中目を回して直線スムースに抜け出し圧勝。”弥生賞”では重馬場でややハイペースバランスを中段やや後ろから、3,4コーナー外目を回して直線外からスムースに抜け出し圧勝。”皐月賞”ではハイペースバランスをやや離れた追走集団の中段から、3,4コーナー中目を回して直線馬場の良い外目を通したが伸びずに5着まで。”ダービー”ではスローバランスを中段の後ろから、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。”2020年セントライト記念”ではスローバランスを中段から、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったが2着まで。”菊花賞”ではスローバランスをやや離れたメイン集団の中段の後ろから、3,4コーナー外目を回して直線スムースに伸びて3着。

「AJCCへ向けて」好材料:コース適性。 悪材料:クラス負けの危険。

<心肺機能について>未勝利戦でややハイペースバランスを中段から、自身も平均に入っているはずで、3,4コーナー外からねじ伏せているので、心肺機能はまぁまぁの物を見せた。

<パワーについて>3歳1勝クラスで中山の急坂をものともせず伸びたし、弥生賞で重馬場を圧勝しているのでパワーは高い。

<瞬発力について>未勝利戦や1勝クラスでL2の加速を見せているが、やや物足りないので武器になるほど高いものではない。

<トップスピードの質について>新馬戦で中段の後ろから行って35.4、前で34秒台を使われてしまい凡走しているし、その後3連勝しているがトップスピードの質で上回っているわけではない。ダービーでも上がり34秒台がやっとで全く届かなかった。

<持続力について>弥生賞で3,4コーナー外を回しながら圧勝したように、非常に高い持続力見せた。1勝クラスでもL1が11.9を維持するなど高評価。2020年セントライト記念で改めて持続力の高さを見せた、中段からロンスパに対応して2着、この時は良馬場だが重馬場以上に時計が掛かっていて、この馬に合った馬場だった。菊花賞では道中動かず直線に賭けた騎乗で、L1までしっかり伸びているので持続力は見せた。

<その他について>現状ではディープ産駒らしい瞬発力やトップスピードの質を見せていない、おそらく切れないディープ産駒なのだと思う。スタートがやや不安定で、前のポジションを取れないため、展開待ちになる可能性が高い。皐月賞では中段から進め、3,4コーナーも馬場の良い中目を回したが、コントレイルの捲り追い込みに全く反応できずに5着がやっとだった。現状の能力がモロに出た感じで、弥生賞の1着は重馬場とメンバー構成を考えれば納得。

好材料はコース適性で、セントライト記念で同コース2着、中山では2-1-0-1で皐月賞5着で掲示板を外していない。戸崎騎手の継続騎乗は好材料で良いでしょう。菊花賞から3カ月の休み明けになるが、この馬はノーザンF生産馬で休み明けを苦にしない、セントライト記念でも休み明けで2着だし、弥生賞も2カ月の間隔で1着と国枝厩舎らしくしっかり仕上げている。悪材料はクラス負けの危険で、古馬混合は初めてなので未知数、菊花賞でコントレイルから離されたし、他の同世代馬を物差しにしてもこのクラスへの目途は立っていない。

適性:松