2021年中山記念 全頭評価。その1。

下線は加筆・修正した箇所です。継続してお読みいただいている方は、下線の部分だけお読みください。

<オウケンム―ン>・心肺機能は不明、パワーはまぁまぁ、瞬発力はまぁまぁ。

・トップスピードの質はまぁまぁ、持続力はまぁまぁ。

”3歳500万条件”ではスローバランスを中段やや前から、3,4コーナー中目を回して直線スムースに抜け出し1着。”共同通信杯”ではややスローバランスを中段のやや前から、3,4コーナー最内を回して直線スムースに抜け出し1着。”皐月賞”では稍重でハイペースバランスを離れた追走集団の中段の後ろから、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。”ダービー”ではスローバランスを中段のやや後ろから、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。”セントライト記念”ではスローバランスを後方から、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが届かず5着。”菊花賞”ではスローバランスを後方から、3,4コーナー内目を回して直線では追わずに殿負け。”2020年オールカマー”ではスローバランスを後方から、3,4コーナー中目を回して直線全く伸びずに凡走。”2020年オクトーバーS”では稍重でハイペースバランスをバラケタ中段から、3,4コーナー内目を回して直線スムースにバテ差し離れた3着。”2020年中日新聞杯”ではスローバランスを中段の後ろから、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。”2021年白富士S”ではスローバランスを中段やや後ろから、3,4コーナー内目を回して直線詰まってしまい凡走。

「中山記念へ向けて」好材料:・・・。 悪材料:クラス負けの危険。

<心肺機能について>現状では不明。

<パワーについて>共同通信杯でL2の坂で加速しているので、まぁまぁの評価。

<瞬発力について>共同通信杯のL2は自身10秒台に入っていたはずで、L3からは坂でかなり加速している、府中だしスムースだったのでまぁまぁの評価で良いと思う。2021年白富士Sでは直線で前が壁、空いてからは悪くない伸びは見せたので、瞬発力はまぁまぁの物を見せた。

<トップスピードの質について>共同通信杯でL2で10秒台に入っていて、33.5を出しているが、ゴーフォザサミットが33.2なので高いとは言えない。皐月賞、ダービー、セントライト記念でも後方から全く届かなかったので、トップスピードの質はまぁまぁ。2020年中日新聞杯では中段の後ろから、直線スムースだったが全く伸びていない、このレースでは多くの馬が上がり3F33秒台を出している中、自身は34.3なのでトップスピードの質では勝負できないことを見せた。

<持続力について>現状では3F戦でしか結果を出していないので、まぁまぁの評価まで。2020年オクトーバーSでは.ハイペースバランスを離れたメイン集団のやや前辺り、この位置ではややスローバランスだったはずで心肺機能は問われていない。これで3F戦になっていて自身はL4で差を詰めているので、4F戦に持ち込む形でバテ差し3着だった。ただしL1はレースラップが12.6迄掛かっているし、前の2頭とは差を詰めていないので持続力を評価することはできない。

<その他について>共同通信杯を勝っているが、下した相手がイマイチで2着サトノソルタスは金鯱賞2着、3着エイムアンドエイドは2020年9月現在条件戦で苦しんでいる。4着のゴーフォザサミットは青葉賞こそ勝ったが、古馬になってピリッとしない。菊花賞後に長期の休養で2年弱実戦から離れている、菊花賞の直線入り口で騎手が後肢を気にしていたので、脚部不安かもしれないが詳しい情報は無し。2020年オールカマーでは長期休養明けで追走一杯、全くレースにならず参考外。2021年白富士Sでは直線詰まって凡走したが、空いてからは悪くなかったので復調気配を感じる。

好材料はなし、悪材料はクラス負けの危険で、骨折休養明け以降はOPのオクトーバーSで3着が1度だけ、そのレースも2着から離された3着で、このクラスでは大きな不安。ただし前走は復調を感じさせる内容だったので、相手次第ではチャンスがあるかもしれな。

適性:梅

<クラージュゲリエ>・心肺機能とパワーの両立型で瞬発力は少ない。

・トップスピードの質はまぁまぁで持続力は高い。

”札幌2歳S”ではかなり重い馬場で中段やや後ろから掛かり気味、コーナーで外から加速したがジリジリで届かず3着。”京都2歳S”では中段で折り合いに専念、L3から目視11.0→11.2→11.6と長くいい脚を使って1着。軽い馬場で本領を発揮した感じだが、タイム自体は平凡で2着のブレイキングドーンもホープフルSで5着とレースレベルには疑問も。”共同通信杯”ではスローペースバランスを中段から、直線は瞬発力で見劣りバテ差し3着。”皐月賞”では平均バランスを中段から、直線は流れ込んで5着。”ダービー”では離れた追走集団の中段やや前から、4コーナーで外目を回してしまい伸びきれず6着。”2020年カシオペアS”では平均バランスを中段から、3,4コーナー外目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。”2020年アンドロメダS”では平均バランスを中段から、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが2着まで。”2021年日経新春杯”ではスローバランスを中段やや前から、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったが3着まで。

「中山記念へ向けて」好材料:コース適性。 悪材料:特になし。

この馬は好走した時と凡走した時で条件がはっきりしていて、それがコーナーの数。好走凡走の定義がややこしいので、ここで定義しておくと、好走は皐月賞(5着)、ラジニケ賞(1着)、新馬戦(1着)、凡走は共同通信杯(3着)、札幌2歳S(3着)。コーナーが4つあることでペースが緩んだ皐月賞、ラジニケ賞で好走しているようにコーナーで息を入れられることが好走要因かなと。もちろんコーナー2回でも前半緩めば問題はないけど、距離も1800までになってしまうので緩むことは少ないはず。

2019年ダービーでは離れた追走集団のやや前から進め、よく粘って6着だった、後ろからヴェロックス、サートゥルナーリア、ニシノデイジーに差されているので、トップスピードの質は高くないが、持続力は発揮している。共同通信杯でもダノンキングリーとアドマイヤマーズには瞬発力で見劣ったが、持続力はゴール前まで良く伸びていたので高いものを見せた。ただ直線入り口ではダノンキングリーと同じ位置に居たので、トップスピードの質と瞬発力では大きく見劣ってしまった。もう一点気になるのが2歳時になるがラジニケ杯2歳S、この時は次の12Rが1000万条件のマイル戦で1:33.5が出る高速馬場だった、クラージュゲリエの上りは33秒台を出しているが、物足りなさはある。

2020年カシオペアSでは平均バランスを中段から、直線全く伸びていないのでトップスピードの質で見劣っているが、京都1800mでワンターンなのも影響した感じ。2020年アンドロメダSでは中段からスムースに抜け出したが、後ろからアドマイヤビルゴに差されて2着まで、この時は斤量2㎏重かった。2021年日経新春杯では中段やや前からスムースだったが3着まで、この時に先着された2頭は軽ハンデだったので、斤量を考えれば好走という評価で良いはず。

好材料はコース適性で、皐月賞で5着だが上位はそうそうたるメンバーだし、2走前のアンドロメダSが阪神内回り2000mで2着なので、中山コースとの相性は良いはず。もちろんコーナー4つであることも、大きな好材料だと思う。悪材料は特になく、前走の日経新春杯で斤量背負って3着しているので、クラス負けの危険もない。ルメール騎手への乗り替りも期待大。

適性:松

<ウィンイクシード>・心肺機能は高く、パワーは有る、瞬発力は低い。

・トップスピードの質は低く、持続力は高い。

”2019年TVh賞”では平均バランスを中段から、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったがトップスピードの質で見劣り3着まで。”2019年オールスターJ”では稍重で平均バランスを2番手先行、3,4コーナー内目を回して直線スムースに抜け出し1着。”2019年福島記念”ではハイペースバランスを中段の前から、3,4コーナー内目を回して直線粘ったが4着。”2019年ディセンバーS”ではスローバランスを中段の前から、終始最内を回して直線入り口でやや前に詰まりスムースさは欠いたが2着。”2020年中山金杯”ではややスローバランスを中段の前から、3,4コーナー内目を回して直線スムースに抜け出し2着、5Fロンスパになりトップスピードの質が問われなかった。”2020年日経賞”ではスローバランスを中段の前から、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったがL1で失速して凡走、この時が休み明け。”2020年福島民報杯”では重馬場でハイペースバランスを離れた追走集団の中段やや前から、3,4コーナー中目を回して直線スムースに伸びて3着。”2020年七夕賞”では重馬場で平均バランスをやや離れた2番手先行、3,4コーナー最内を回して直線スムースだったが5着まで。”2020年札幌日経OP”ではスローバランスを2,3番手先行、3,4コーナー最内を回して直線スムースだったが8着。”2020年福島記念”では平均バランスを離れた中段のやや前から、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったが伸びずに5着。”2020年ディセンバーS”ではスローバランスを中段から、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが伸びずに5着。”2021年中山金杯”ではスローバランスを2番手先行、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが3着まで。

「中山記念へ向けて」好材料:コース適性。 悪材料:微妙な間隔。

<心肺機能について>2019年TVh賞、オールスターJが平均バランスで悪くない競馬、特にオールスターJでは先行して押し切っているので、稍重だったことも含めて心肺機能はまぁまぁ。2019年福島記念が4着だったが良いレースだった、ハイペースバランスを中段の前から進めて直線粘った、この時は休み明けだったので4着でも高評価だと思う。2019年中山金杯でも後半5Fのロンスパで、シッカリと2着を確保した、心肺機能を生かしてのロンスパ対応だと思う。2020年日経賞ではガタガタの消耗ラップを中段の前から、L1で一杯になっているので一定ペースで走った方が良いタイプだと思う。2020年福島民報杯ではハイペースバランスを離れた追走集団の中段やや前から、自身平均バランスくらいのはずで3着に好走しているので、ここでも心肺機能は見せている。 

<パワーについて>中山コースでの好走歴があるので、パワーは有る。 

<瞬発力について>2019年ディセンバーSではスローバランスを中段の前から、直線入り口でスムースさを欠いて2着だった、立て直してからの加速は良くなかったので、瞬発力には期待できない。 

<トップスピードの質について>トップスピードの質は低く、2019年TVh賞では差せず差されるで中段からでは勝負にならないことを見せた。2020年ディセンバーSではスローバランスをスタート出たが中段まで下げてしまい、直線スムースだったが当然伸びずに凡走した、三浦騎手のペース認識の悪さが出てしまったので、改めてトップスピードの質が低いことを見せた。 

<持続力について>心肺機能と被るが2019年中山金杯が好内容で、5Fロンスパをしっかりと2着に好走した。2021年中山金杯ではスローバランス2番手先行、4F戦になり直線スムースだったが3着まで、1,2、4着馬が軽ハンデで自身よりも2㎏以上軽かったので、3着でも高評価だと思う。 

<その他について>スタートが上手なので枠に関係なく楽に先手を取れるのは長所。休み明けはピリッとしない、この馬は非ノーザンF生産馬なので外厩はどうしても弱い、2019年福島記念は中段の前から、ハイペースバランスで心肺機能を生かせたが4着、この時はハンデ戦で54㎏だったが57.5㎏のステイフーリッシュ、58.5㎏のミッキースワローにも差されているので、2か月半の間隔空けの影響だと思う。2019年五稜郭Sでも3か月半の休み明けで凡走している。2020年日経賞でも休み明けでピリッとしなかった、かなり厳しい消耗戦を先行しているので悪くはないが、L1で一気に垂れているのは休み明けの影響もあったと思う。2020年七夕賞は休み明けで5着だった。2020年福島記念でも3カ月強の休み明けで5着、平均バランスを中段やや前からなので、展開は合っていたがピリッとしなかったのは休み明けの影響だと思う。

意外な闘志を見せたのが2019年ディセンバーSで直線入り口でスムースさを欠いたが、外のアンノールトを弾いてコース確保、そこから立て直してジリジリ伸びていた。この地点でレースを投げ出してもおかしくなかったので、マンハッタンカフェ産駒の割には揉まれ弱くはない。2020年福島民報杯では舌を出していながら3着、集中していれば1着もあったのか、それとも舌を出していても関係ないのか。2020年札幌日経OPでは休み明け2走目で走り頃だったが、57㎏が堪えたのかL1で一杯になってしまった。実は駒ケ岳特別で同コースを3着していて、53㎏の斤量で1.2秒速い走破時計だったので、斤量負けの可能性が高いと思う。

2021年中山金杯ではL1で軽ハンデの馬に一気に交わされてしまった、マンハッタンカフェ産駒なので、2000mは1F長かったかもしれない。

好材料はコース適性で、中山コースは1800,2000mで好走多数、前走も中山金杯で3着と斤量を考えれば高評価。GⅡでは日経賞8着で結果が出ていないが、この時は2500mの距離が合わなかった可能性もあるし、3カ月弱の間隔も影響したはずなので度外視。他力本願になるがバビットやパンサラッサが出走予定なので、スローペースになりそうもない事も好材料。もちろん横山武史騎手で先行できればの話だが。悪材料は2カ月弱の間隔でこれは微妙ですね、2019年立山特別が2カ月の間隔で2着しているので、悪くはないんだけど次走両国特別が中1週で圧勝なので、嫌な間隔で出走してきたな~という感じはある。

適性:松