2022年東京新聞杯 全頭評価。その3。

下線は加筆・修正した箇所です。継続してお読みいただいている方は、下線の部分だけお読みください。

<ケイデンスコール>・心肺機能はやや低い、パワーはある、瞬発力はまぁまぁ。

・トップスピードの質はやや高い、持続力もある。

・前半が速くなると後半苦しくなる。

“新潟2歳S”ではスローバランスを離れた追走集団の中段から、直線は大外をスムースに加速してトップスピードの質と持続力で差し切り。”朝日FS”ではスローバランスを後方から、追走一杯になってしまい凡走、休み明けの影響か。”毎日杯”ではスローバランスを中段やや後ろの最内から、直線は前が壁になるシーンもあったがジリジリ伸びて4着、800m48.7で最内を回せたことが大きかったか感じ、スムースに外を回したヴァンドギャルドに差されたのは進路取りの差。”NHKマイルC”ではハイペースバランスを中段の後ろから、直線はスムースに外に出して追い込むも2着まで、トップスピードの高さと持続力は見せた。”2019年関屋記念”ではややスローバランスを中段の後ろから、3,4コーナー外を回して直線スムースだったが伸びず。”2019年キャピタルS”では不良馬場で平均バランスを中段の後から、直線スムースだったが全く伸びずに殿負け。”2020年東京新聞杯”では平均バランスを中段から、直線スムースに外目に出したが伸びずに凡走。”2020年金鯱賞”ではスローバランスを中段から、3,4コーナー最内を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。”2020年新潟大賞典”ではややハイペースバランスを中段やや後ろから、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。”2020年ポートアイランドS”ではややハイペースバランスを後方から、3,4コーナー内目を回して直線詰まって凡走。”2020年信越S”では平均バランスを後方から、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったが届かず5着まで。”2020年オーロC”ではややスローバランスを中段やや後ろから、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが伸びずに6着まで。”2021年京都金杯(中京)”ではややスローバランスを中段やや前から、3,4コーナー内目を回して直線1回進路変更したがスムースに伸びて1着。”2021年中山記念”では平均バランスを離れた追走集団の中段の前から、3,4コーナー内目を回して直線スムースに伸びて2着。”2021年マイラーズC”ではハイペースバランスを離れた追走集団の中段のやや後ろから、3,4コーナー内目を回して直線スムースに伸びて差し切り。”2021年安田記念”ではスローバランスを中段の後ろから、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。”2021年毎日王冠”では平均バランスをバラケタ中段のやや前から、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。”2021年マイルCS”ではスローバランスを中段のやや後ろから、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが届かず凡走。”2021年阪神C”ではややハイペースバランスを後方から、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。

「東京新聞杯へ向けて」好材料:距離適性 悪材料:クラス負けの危険。

トップスピードの質、持続力自体は高い物を見せていて、NHKマイルCではハイペースバランスを中段の後ろから、2着まで持ってきた。新潟2歳Sと毎日杯で見せたトップスピードの質と持続力も破壊力十分、これを生かすためにも前半いかに無理をしないかが重要、瞬発力はあまり高くないようなので内枠で、直線捌けないようだと苦戦しそう。外目の枠から直線スムースに加速できた方がいいと思う。

休み明けがどうもピリッとしない、ノーザンファーム生産馬だが3か月半の休み明けだった朝日FSが13着、3カ月強の休み明けだった毎日杯が4着と一叩きされた方がいい感じ。2019年関屋記念ではややスローバランスを中段の後ろからスムースに直線に入ったが、全く伸びずに凡走。同じ位置で直線に入った1着ミッキーグローリーにはっきりとトップスピードの質と持続力で見劣り、後ろからロードクエストにも差されている、この時が休み明け。2019年キャピタルSでは不良馬場が影響したのか、休み明けなのか分からないが殿負けだった。両方が影響した可能性が高いと思うが。

母系を見るともう少し長い距離の方が良いのかもしれない、叔父にフェイムゲームが居るくらいなので、もしかしたら中長距離の方が良いのかも。2020年東京新聞杯でも中段から進めて伸びなかった、トップスピードの質で見劣っただけでなく休み明けも良くなかったはず。2020年金鯱賞では中段から進めて凡走、休み明け2走目で距離延長と変わり身を見せられるかと思ったが、この条件で伸びなかったことを考えると成長力に疑問符が付く。

2020年ポートアイランドSではややハイペースバランスを後方から、直線詰まるまではいい脚を見せたので、バテ差しで台頭しそうな気配を見せた。2020年信越Sではややハイペースバランスを後方から、スムースだったが届かず5着だったので、トップスピードの質はまぁまぁまで。2020年オーロCではややスローバランスを中段やや後ろから、3,4コーナー内目を回して直線入り口では中段やや前まで上がったが、ここからの伸びがイマイチだった、すぐ隣に居たイベリスを交わせなかったので、ここでもトップスピードの質が高くないことを見せた。

2021年京都金杯(中京)では中段やや前から、岩田騎手は何度も乗ってトップスピードの質が高くないことが分かったんだと思う、これで3,4コーナー内を回して直線入り口では中段の前、直線で1回進路変更をしたが流れた中での進路変更で瞬発力が問われなかった。ペース的には前半ゆったりで中緩みがなかったことで、後方の馬が取り付けずに押し切れた感じ。2021年中山記念では離れた追走集団の中段からで自身はスローバランス、直線しっかり伸びたので1800mへの適性も見せたし、後半のロンスパにも対応した。

2021年マイラーズCでは直前に岩田騎手の不祥事で古川吉騎手ヘ乗り替わり、終始馬群の外に居てスムースなレースが出来て快勝。自身の位置ではスローバランスだったので、心肺機能は見せていない。2021年安田記念ではスローバランスになってしまい伸びなかった、道中すぐ内に居たグランアレグリアに大きく見劣ったので、展開には条件が付く可能性と、斤量58㎏でポートアイランドSを凡走しているので、斤量負けの可能性もある。2021年毎日王冠では平均バランスをバラケタ中段のやや前から、中緩みが有っての3F戦でトップスピードの質で見劣り、特にL1が11秒台なので対応できなかった。2021年マイルCSではスローからの3F戦で届かず凡走、トップスピードの質が高くないことを見せた。2021年阪神Cでは後方からで届かず、トップスピードの質で見劣り。

好材料は距離適性で、マイラーズCを勝っているし、昨年は京都金杯も勝っているので好相性で良いと思う。悪材料はクラス負けの危険で、GⅡを勝っている馬にクラス負けの危険を指摘するのは無礼だが、そのマイラーズCが相手が弱い、2着アルジャンナはその後鳴かず飛ばず。3着のカイザーミノルも京王杯SCで3着だが、上位2頭には離されている。毎日王冠で前目に行って凡走したことで、再度後ろからに拘り凡走続なので、後ろからだとまた届かない可能性が高い。

適性:竹

<シュリ>・心肺機能はまぁまぁ、パワーは有る、瞬発力はまぁまぁ。  

・トップスピードの質はやや高く、持続力はやや高い。

レース名 着順 内容
佐渡特別 5着 重馬場で平均バランスを中段やや前から、3,4コーナー外目を回して直線スムースだったが伸びずに5着まで。休み明けで汗が目立っていたことと、道悪は良くない感じを見せた。
納屋橋S 1着 ややハイペースバランスを中段やや前から、3,4コーナー中目を回して直線スムースに抜け出し快勝。
リゲルS 1着 スローバランスを中段やや前から、3,4コーナー内目を回して直線スムースに伸びて1着。L2最速戦で10.8だが、この地点では差を詰めていないのでトップスピードの質はやや高いくらい。
2021年京都金杯 5着 ややスローバランスを中段やや前から、3,4コーナー内目を回して直線進路変更を強いられたが、大きな不利はなく伸びなかった。差せずに差されているのでトップスピードの質で見劣った感じ。
2021年谷川岳S 1着 スローバランスを逃げ切り。L1で12.5迄落しているので休み明けの分持続力が鈍った感じ。
2021年エプソムC 14着 ややスローバランスを出遅れ中段の後ろから、3,4コーナー外目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。
2022年京都金杯 10着 ややハイペースバランスを出遅れ後方から、3,4コーナー内目を回して直線前が壁になり凡走。
総評
納屋橋Sではややハイペースバランスで中段のやや前から、自身も平均バランスには入っていて心肺機能はまぁまぁ、L2最速11.4を2馬身程後ろから2馬身引き離しているので、自身のL2は11.0くらいは出してるはず、まぁまぁの瞬発力とやや高いトップスピードの質、持続力の高さも見せた。2021年リゲルSではスローバランスを差し切り、このレースはL2最速戦で10.8,この地点では前のサトノフェイバーとの差は殆ど詰まっていないので、自身も10.7くらいのはずで下り坂を考慮すれば、トップスピードの質はやや高いというレベルで良いと思う。L1で引き離しているので持続力の高さは見せた。

2021年京都金杯ではややスローバランスで中段やや前から、ここでは直線入り口ですぐ外に居たピースワンパラディに見劣ったので、トップスピードの質は高くはないことを見せた。特にスローバランスだと届かない可能性が高くなる。2021年エプソムCではスタートで躓き中段の後ろから、ジリジリ上がったが中緩みのない展開で外からだったので、消耗してしまったように直線で失速した。2022年京都金杯ではスタート出遅れて後方から、直線でも前が壁になり凡走。

「東京新聞杯へ向けて」好材料:距離適性。 悪材料:クラス負けの危険。

好材料は距離適性で、マイルは4-0-0-3と1着か着外の極端な成績。前走は前が壁になったので度外視して良いと思う。悪材料はクラス負けの危険で、重賞では結果が出ていない。スタートが悪くなっていることも不安で、届かない可能性もある。

適性:梅

<ディアンドル>・心肺機能は高い、パワーも高い、瞬発力は不明。

・トップスピードの質はまぁまぁ、持続力は高い。

”2019年クリスマスローズS”ではハイペースバランスを2番手先行、直線坂で一気に引き離して快勝、心肺機能とパワーを見せた。”マーガレットS”では平均バランスを3番手で中段から、直線外からスムースに伸びて圧勝、まぁまぁのトップスピードの質と持続力を見せた。”2019年葵S”では平均バランスを中段の前から、直線スムースに伸びて1着、トップスピードの質では2着のアスターペガサスに見劣り。”2019年北九州記念”ではハイペースバランスを中段やや前から、直線スムースに抜け出し2着、外からダイメイプリンセスに差されたが、序盤から前に居た馬の中では最先着で、心肺機能と、持続力を見せた。”2019年スプリンターズSではハイペースバランスを中段から、3コーナー入り口でバランスを崩し凡走。”2020年シルクロードS”ではハイペースバランスを中段の前から、4コーナーで一杯になり凡走。”2020年京都牝馬S”では重馬場でスローバランスを中段から、3,4コーナー中目を回して直線外からスムースだったが伸びずに凡走。”2020年ポートアイランドS”ではハイペースバランスを逃げて凡走。”2021年愛知杯”ではハイペースバランスを逃げて凡走。”2021年小倉大賞典”ではややハイペースバランスをやや離れた2番手先行、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが3着まで。”2021年福島牝馬S”ではスローバランスを逃げ切り。”2021年ヴィクトリアM”ではスローバランスを中段の前から、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったが4着まで。”2021年中京記念”ではスローバランスを逃げて凡走。”2021年福島記念”ではハイペースバランスを離れた3番手から、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。”2022年京都金杯”ではややハイペースバランスを中段から、3,4コーナー中目を回して直線全く伸びずに凡走。

「東京新聞杯へ向けて」好材料:コース適性。 悪材料:近走の不振。

一貫して1200mを使ってきた馬でクリスマスローズS、北九州記念とハイペースバランスを好走して、心肺機能と持続力の高さを見せた。特に北九州記念では3番手で先行したモズスーパーフレアをしっかりとらえたし、1,3着は後方で足を溜めた馬なので、古馬相手でも心肺機能の高さは十分通用する。休み明けではあるが自身52㎏と斤量面では恵まれたし、モズスーパーフレアは休み明けでプラス26㎏だったのは考慮しておくべき。スタートが上手い馬でスッと先行していい位置を取れるので、直線でコースが無くならない限りは凡走のリスクは低いと思う。ルーラーシップの産駒だがノーザンF生産馬なので、間隔空けてもしっかりと走ってくる。

2019年スプリンターズSでは凡走した、中段やや後ろからになり直線入り口でも前がやや狭くなりスムースではなかった。2020年シルクロードSの凡走が不可解で、この馬はルーラーシップ産駒だがノーザンF生産馬で休み明けから好走できるのは北九州記念で見せている。コース適正も葵Sを勝ち切っているので問題ないが、走破時計が1:09.0で葵Sの時よりも1秒遅い。ここから推測するに軽い高速馬場でこその馬で、力の要る馬場は合わないのかもしれない。2020年京都牝馬Sでも重馬場で凡走している。

2020年ポートアイランドSではハイペースバランスを逃げて凡走。2021年愛知杯では逃げて凡走、ペースが速過ぎた感じもあるが、この時は2カ月弱の間隔でプラス12㎏だった。マイル以上では前半速くなった時に苦しくなってしまう。2021年小倉大賞典ではハイペースバランスをやや離れた2番手で、自身ややハイペースバランスだったはず、これで3着に粘っているので心肺機能は見せたが、最軽量タイの53㎏だったので高評価までは出来ない。2021年福島牝馬Sではスローバランスを逃げ切り、中緩みも大きく3F戦だったので高評価は出来ない。

マイル以上のレースでは2000mはハッキリ1F長いと思う、その上で前半4Fを比較するとポートアイランドSが46.0で10着、小倉大賞典が46.7で3着、福島牝馬Sが48.2で1着。前半が速くなってしまうと後半が苦しくなってしまう感じ。2021年ヴィクトリアMでは前半がゆったりしたスローバランス、これで後半まで持続力が持って4着に好走した。2021年中京記念では小倉でスローからの4F戦、L1の手前で一杯になっている。2021年福島記念では1頭大逃げになり難しいペースだったが、離れた3番手からスムースにもかかわらず全く伸びなかった。2022年京都金杯では中段から、直線挟まれて凡走したが、そもそも全く伸びる気配がなく挟まれたというよりも、伸びないことで後ろから交わされて狭くなっているので、反応していない。

好材料はコース適性で、ヴィクトリアMで4着に好走しているのでコース適性は良いはず。悪材料は近走の不振で、福島記念は仕方ないが、中京記念や京都金杯では全く良いところがないし、反応が悪過ぎてレースになっていない。ここで復活する可能性は低いと思う。

適性:梅