2022年鳴尾記念 全頭評価。その3。

キングオブドラゴン 特性 心肺機能とパワーの両立型 ・心肺機能は高い、パワーは有る、瞬発力は不明。  

・トップスピードの質はやや低く、持続力は高い。

   レース名   (ペース) 着順(馬場状態) 内容
1勝クラス(スローバランス)
1着(良)
スタート~道中
五分に出て逃げ態勢、絡まれずに自分のリズムでスムース。
3,4コーナー
スムースに最内。L4からスパート。
直線
スムースに押し切り。
尾張特別(スローバランス) 2着(良) スタート~道中 五分に出て二の足で逃げ体勢、絡まれずにマイペース。
3,4コーナー スムースに最内。L4からスパート。
直線 スムースだったがL1で差されて2着。
フォーチュンC(スローバランス)
1着(良)
スタート~道中
五分に出て二の足で逃げ体勢、早目にプレッシャー掛けられ6F戦。
3,4コーナー
最内をスムース。
直線
スムースに押し切り。
迎春S(スローバランス) 2着(良) スタート~道中 五分に出て押して押して逃げ体勢、絡まれずにマイペース。
3,4コーナー 最内をスムースで4F戦。
直線 スムースだったが差されて2着。L2で差されている。
湾岸S(ハイペースバランス)
1着(良)
スタート~道中
五分に出てやや促して先頭に出たが、絡まれてメイン集団を離して2番手先行。
3,4コーナー
L3で先頭に立ち内目を回してスムース。
直線
スムースに押し切り。
2022年阪神大賞典(スローバランス) 6着(良) スタート~道中 五分に出て促して先頭、かなりのスローに落として5F戦。向正面で手応えの悪くなる部分があった。
3,4コーナー 内目を回してスムース、L3の11.6には対応。
直線 スムースだったがL1標識付近で一杯になり6着。
1勝クラスでは逃げ切り、斤量でハンデ背負っていたが、かなりズブイ感じ。Ⅼ2で11.0が出ているが下り坂を利用できたので誤魔化せた感じ。尾張特別では逃げて2着、L1で差されているので持続力で若干見劣った。フォーチュンCでは逃げ切り、スローからの6F戦で持続力の高さを見せている。ただ尾張特別と比べると坂で誤魔化せている可能性がある。迎春Sでは逃げて2着、Ⅼ2で差されているのでトップスピードの質で見劣り。

湾岸Sでは絡まれて2頭で大逃げ、ハイペースバランスで押し切ったので心肺機能は相当高い。2022年阪神大賞典で逃げて6着、かなりのスローバランに持ち込んだが、L1で一杯になっているので距離がやや長かった感じ。

「鳴尾記念へ向けて」好材料:コース適性。 悪材料:クラス負けの危険。

好材料はコース適性で、中京では0-4-1-0で条件戦だが全て好走。この馬は社台F生産馬だが休み明けでも好走歴があり、逃げ・先行ならば休み明けは苦にしない感じ。悪材料はクラス負けの危険で、阪神大賞典で初重賞0.7差6着、長距離で特殊なレースなので参考にならないが、重賞で通用するかは未知数。

適性:竹+

<サンアップルトン>・心肺機能はまぁまぁ、パワーは有る、瞬発力は低い。

・トップスピードの質はまぁまぁ、持続力は高い。

”2019年ゆりかもめ賞”ではスローバランスを2番手先行、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが3着まで。”2019年水仙賞”ではハイペースバランスを中段の後ろから、3,4コーナー外を回して直線スムースだったが2着まで。”2020年早春S”では平均バランスを離れた追走集団のやや前から、3,4コーナー内目を回して直線は馬群を捌いて2着。”2020年サンシャインS”ではややスローバランスを中段やや後ろから、3,4コーナー外目を回して直線スムースに押し切り。”2020年日経賞”ではスローバランスを後方から、3,4コーナー外目を回して直線バテ差し4着。”2020年オールカマー”ではスローバランスを中段から、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。”2020年アルゼンチン共和国杯”では平均バランスを中段から、3,4コーナー外目を回して直線スムースだったが3着まで。”2021年AJCC”では不良馬場でスローバランスを後方から、3,4コーナー外目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。”2021年中山記念”では平均バランスを離れた追走集団の中段の後ろから、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。”2021年メトロポリタンS”ではスローバランスを3番手先行、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが4着まで。”2021年目黒記念S”ではスローバランスを離れた追走集団の後方から、3,4コーナー外目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。”2022年阪神大賞典”ではスローバランスを後方から、3,4コーナー外目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。”2022年メトロポリタンS”ではスローバランスを中段の後ろから、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。

「鳴尾記念へ向けて」好材料:なし。 悪材料:距離適性、クラス負けの危険。

<心肺機能について>2019年の水仙賞がハイペースバランスで2着に好走、ただ中段の後ろからだったので流れてはいたが、自身は平均ややスローくらいのはずで高いものは見せていない。

<パワーについて>中山での好走歴が多くパワーは非常に高いと思う。2020年日経賞でバテ差し4着まで差し込んできた、L1の坂でグイグイ迫っているのでパワーは高い。

<瞬発力について>2020年早春Sで直線やや狭くなり、捌いてからの加速で手間取り、ボスジラに差されてしまった。この感じから瞬発力は低いと思う。

<トップスピードの質について>レース選択を見てもトップスピードの質が低い事を陣営も理解している感じ、特に2020年早春Sでは直線狭くはなっているが、ボスジラに見劣ったのは印象が悪い。2020年アルゼンチン共和国杯では中段から進めてのバテ差し、レースのL1が12.4まで落ちているので平均バランスで上りが掛かっている、ラストドラフトとの比較ではL1の後半でジリジリ差を詰めているので、トップスピードの質で3着に来たというよりも、持続力を評価すべきだと思う。2021年中山記念では中段の後ろから、スムースだったが伸びずに凡走したので、トップスピードの質が高くないことを見せた。2021年メトロポリタンSでは3番手先行、スローからの3F戦でL1見劣り、速いラップを連発すると末が甘くなる感じ。2022年メトロポリタンSではスローバランスで、前残りの展開になり届かず、トップスピードの質では勝負できない。

<持続力について>この馬の武器は持続力の高さで、2020年サンシャインSではL5から11秒台に入るロンスパ戦を、3,4コーナー外を回して力でねじ伏せてきた、高い持続力を見せつけたレース。 2020年日経賞でバテ差しを決めている、3,4コーナー外目を回しているしL5から11秒台に入っているので、持続力の高さは見せた。2020年アルゼンチン共和国杯で平均バランスをバテ差し、この持続力は高く評価すべきだと思う。

<そのほかについて>この馬は非ノーザンF生産馬だが、早春Sで2着に入っているので、休み明けを苦にしない。ただしプラス20㎏だった駒ケ岳特別で凡走、厩舎が1流ではないので安定感が無いのかもしれない。2020年オールカマーでは両足の剥離骨折明けで半年ぶり、馬体重も大幅に増えていて走れる状態ではなかった。2020年AJCCでは休み明け、不良馬場でトップスピードの質が問われない馬場だったが、後方からで届かなかった。

2021年目黒記念S後に骨折。2022年阪神大賞典では骨折休養明けで凡走、距離は未知数。

好材料はなし、悪材料は距離適性で、2000m以下では好走歴がない。脚質的にもパワーと持続力を生かした方が良いはずで、高速馬場でトップスピードの質が問われるのは良くない。クラス負けの危険もあって、アルゼンチン共和国杯3着があるがハンデ戦、OPも含めて若干足りない感じなので、展開が嵌らないと苦しいはず。

適性:梅