2022年安田記念 全頭評価。その2。

下線は加筆・修正した箇所です。継続してお読みいただいている方は、下線の部分だけお読みください。

カフェファラオ ・心肺機能は高い、パワーは有る、瞬発力は不明。  

・トップスピードの質は不明、持続力は高い。

レース名 着順 内容
2021年函館記念 9着 ハイペースバランスをやや離れた追走集団の中段から、3,4コーナー内目を回して直線やや狭くなって凡走。
ダートだがユニコーンSとフェブラリーSでハイペースバランスを快勝、この時は先行して押し切る内容なので、心肺機能とパワー、持続力は高いはず。2021年函館記念では芝に挑戦、直線で狭くなったこともあり凡走した。ただ4コーナーからの反応も悪く、直線で寄られた相手のアイスバブルに、反応で見劣っていたので芝は良くないかも。

2022年フェブラリーSでは重馬場で平均バランスを中段前から、この時は芝スタートで前に行けた。前半46.8で上がり3F34.3で纏めているので、スピード能力を見せた。前半3F34.5は近年の安田記念の前半3Fと同等なので、心肺機能も見せている。

「安田記念へ向けて」好材料:コース適性。 悪材料:特になし。

好材料はコース適性で、府中の芝マイルは初めてだが、前走のフェブラリーSで府中ダート重馬場を快勝、府中のマイルダートは4戦4勝。芝スタートのコースでスタートも速かったので、芝への対応も問題ないと思う。同じアメリカンファラオ産駒のリフレイムが、芝で好走しているので対応できると思うが。悪材料は特になし、福永騎手の継続騎乗も良いし、前に行けるので不利を受ける心配も少ない。

適性:松

<カラテ>・心肺機能はまぁまぁ、パワーは有る、瞬発力は不明。

・トップスピードの質はまぁまぁ、持続力はやや高い。

”2020年八丈島特別”では不良馬場でハイペースバランスを中段から、3,4コーナー外目を回して直線スムースに差し切り。”2020年柏崎特別”では重馬場でハイペースバランスを離れた追走集団の中段やや後ろから、3,4コーナー外目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。”2020年神奈川新聞杯”では平均バランスを後方から、3,4コーナー外目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。”2020年2勝クラス”では稍重でスローバランスを中段から、3,4コーナー中目を回して直線スムースに伸びて差し切り。”2021年若潮S”では平均バランスを中段やや前から、3,4コーナー外目を回して直線スムースに伸びて1着。”2021年東京新聞杯”ではややスローバランスを中段の前から、3,4コーナー内目を回して直線L1まで前が壁だったが、空いてから伸びて差し切り。”2021年安田記念”ではスローバランスを後方から、3,4コーナー内目を回して直線全く伸びずに凡走。”2021年関屋記念”では平均バランスを中段やや後ろから、3,4コーナー外目を回して直線スムースに伸びて2着。”2021年京成杯AH”ではややハイペースバランスを中段から、3,4コーナー外目を回して直線スムースだったが5着まで。”2022年ニューイヤーS”では稍重で平均バランスを中段から、3,4コーナー中目を回して直線スムースに差し切り。”2022年東京新聞杯”では平均バランスを中段のやや後ろから、3,4コーナー中目を回して直線スムースに伸びて3着。”2022年中山記念”ではハイペースバランスを離れたメイン集団の中段から、3,4コーナー中目を回して直線スムースに伸びて2着まで。“2022年マイラーズC”では稍重でハイペースバランスを中段から、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。

「安田記念へ向けて」好材料:コース適性。 悪材料:クラス負けの危険、初輸送。

<心肺機能について>2020年八丈島特別では不良馬場でハイペースバランス、自身は中段からだったがこれでもハイペースバランスに入っていて、上がり最速で差し切りは心肺機能が悪くないことを見せた。2021年東京新聞杯では中段の前から差し切り、このレースは中緩みの無い一本調子のペースで、L1まで前が壁だったが流れていたために差し切った。

<パワーについて>2020年中山2勝クラスではL1の坂で差し切り、トゥザグローリー産駒らしいパワーを見せた。

<瞬発力について>現状では不明。

<トップスピードの質について>2020年神奈川新聞杯では平均バランスを後方から、自身はスローバランスで心肺機能は問われていないが、直線全く伸びていないのはトップスピードの質が低いからだと思う。2021年関屋記念では中段からスムースに伸びて2着、L2の11.2の地点でも差を詰めているので、やや高いトップスピードの質を見せた。2022年東京新聞杯では押して押して促していたが中段のやや後ろから、直線はスムースだったがトップスピードの質では見劣っている。

<持続力について>2020年若潮Sでは中緩みの無い平均バランスを、中段やや前から押し切り圧勝している、ただL1は12.4まで落としているので持続力はやや高い。2021年京成杯AHでは中段から、直線スムースだったがすぐ後ろに居た1㎏軽いグレナディアガーズに差されているので、持続力の差が出てしまった。2022年ニューイヤーSでは平均バランスで中緩みのない展開をバテ差し、Ⅼ1が12.5まで落ちているので持続力の高さを見せた。2022年中山記念では離れたメイン集団の中段から、大逃げ馬を追いかけて2着までだったが、持続力の高さを見せた。

<その他について>非ノーザンF生産馬で外厩は期待できない上に、1流厩舎ではないので休み明けは良くない。2020年柏崎特別では休み明けで凡走。トゥザグローリー産駒らしく中山適性が高い。2021年東京新聞杯では1400mのような中緩みの無いペースを差し切り、消耗戦になっていないので前に居た分だけ楽だったはずで、恵まれた感が強い。2021年安田記念では休み明けで凡走、中間アクシデントもあったようで力を出せず。

2022年マイラーズCでは直線伸びずに凡走、まず転厩初戦だったこと、落鉄していたこと、3,4コーナーで内から3頭目を回したこともあって、敗因は色々ありそう。2021年関屋記念ではスタートで左に、2022年東京新聞杯では右に、2022年マイラーズCでは左に寄れているので、スタートでどちらかに寄れるリスクがある。

好材料はコース適性で府中マイルは東京新聞杯で1,3着、条件戦だが八丈島特別でも不良馬場で1着と、馬場状態問わず好相性。悪材料はクラス負けの危険で、GⅡで2着があるので大きな不安はないが、相手が微妙だった。今回は初輸送になる、元々美浦所属だったが栗東に転厩していて、関東への輸送は初めてと言うか、長距離輸送が初めてなので、対応できるか未知数。

適性:竹

<サリオス>・心肺機能は高い、パワーは有る、瞬発力はまぁまぁ。

・トップスピードの質は高く、持続力も高い。

”新馬戦”ではスローバランスを中段の後ろから、3,4コーナー外を回して直線は持ったまま圧勝。”サウジアラビアRC”ではスローバランスを中段から、直線はL1の持続力でクラヴァシュドールを突き放して1着、この時が休み明け。”2019年朝日杯FS”ではハイペースバランスを3,4番手先行、直線中目からスムースに抜け出し圧勝、心肺機能と持続力の高さを見せた。”皐月賞”ではハイペースバランスをやや離れた追走集団の中段やや前から、3,4コーナー内目を回して直線馬群を割って伸びたが2着。”ダービー”ではスローバランスを中段から、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったが2着まで。”2020年毎日王冠”では稍重でハイペースバランスを中段のやや前から、3,4コーナー内目を回して直線スムースに伸びて圧勝。”2020年マイルCS(阪神)”ではスローバランスを中段の後ろから、3,4コーナー外目を回して直線スムースだったが5着まで。”2021年大阪杯”では重馬場でハイペースバランスを3番手先行、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが伸びずに5着まで。”2021年安田記念”ではスローバランスを中段やや後ろから、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。”2021年マイルCS”ではスローバランスを中段の前から、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。”2022年高松宮記念”では重馬場でハイペースバランスを中段のやや前から、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。

「安田記念へ向けて」好材料:コース適性。 悪材料:近走の不振。

新馬戦では持ったまま圧勝してしまったのであまり参考にならないが、トップスピードの質と持続力の高さは見せてる。サウジアラビアRCではスローバランスを3番手から、直線ですぐ後ろに居たクラヴァシュドールに並ばれたがL1で突き放して快勝、トップスピードに乗るのにもたもたした感じに見えるが、ラップを見るとL3で11.2、L2で10.8とシッカリと加速しているのでこれはクラヴァシュドールが強い。その上でL1だけで1馬身半程突き放したのは持続力が勝っていたから、L1で11.5なのでクラヴァシュドールは11.7のはず。走破時計も1:32.7とレコードタイムだが当日は超高速馬場で、1勝クラスの1400mで1:20.4が出ている程なのでそこは考慮すべき。

2019年朝日杯FSではかなりのハイペースバランスを3,4番手で先行して押し切った、2着タイセイビジョンに2馬身半の差を付けていることからも圧勝と言ってよい、心肺機能と持続力の高さを見せた。この時は初輸送だったが堀厩舎は外厩がノーザンFしがらきなので関西圏への輸送は慣れていたし、大型馬で時期的に絞れない分を1往復半の輸送で絞るという工夫をしてきた。皐月賞では中段のやや前から進め、直線中目から先頭に立ったが、馬場の良い外を通したコントレイルの捲り追い込みに屈して2着だった、高い持続力を見せたので高評価。ダービーではスタート五分だったが枠が悪く内に切り込めず中段の外から、直線では前に居たコントレイルに圧倒されて2着まで、それでも3着のヴェルトライゼンデは相手にしなかった。

2020年毎日王冠ではL2で11秒台前半のラップを叩き出して圧勝、変にスローに落とすよりも総合力が問われた方が良さが出る感じ。2020年マイルCS(阪神)ではスローバランスを中段の後ろから、前残りのレースの中で上がり最速を叩き出しているので能力は見せている。2021年大阪杯では重馬場で馬場の悪い最内を進んだ、これの影響か全く伸びずに凡走した。

2021年安田記念ではスムースだったが伸びずに凡走、早熟説が真実味を持ってきた。2021年マイルCSでは先行しているが残り100mで失速、L2の10秒台には対応しているので距離適性が短くなってきた可能性がある。2022年高松宮記念では重馬場でハイペースバランスを中段のやや前からスムース、初の1200mで対応できなかった感じで伸びなかった。

ハーツクライだけでなくジャスタウェイの産駒も含めて、2,3歳の早い時期に活躍してしまうと、古馬になって伸び悩んでしまう。ヴェロックスが苦しんでいるし、古馬になって活躍するハーツ系の馬は、2,3歳時には目立った活躍をしなかった馬が大半なので、朝日杯FSを勝ち皐月賞・ダービーで2着したことで、古馬になっての成長に懸念がある。

好材料はコース適性で、府中マイルは2-0-0-1、昨年の安田記念8着だが0.7差なので悪くはない。悪材料は近走の不振で、前走の高松宮記念15着だし、昨年のこのレースも8着。2走前の香港マイルでは逃げて3着だったが、1着のゴールデンシックスティに3馬身半も離されたし、前残りの馬場だったので恵まれている。ただこの時に乗っていたレーン騎手が騎乗するので、再度逃げてしまえばチャンスはあるかも。

適性:竹