2020年阪急杯 全頭評価。その4。

<サフランハート>・心肺機能は低い、パワーは有る、瞬発力はまぁまぁ。

・トップスピードの質は低く、持続力は高い。

・馬群を割る闘志がある。

”宇治川特別1400”では重馬場でハイペースバランスを中段の外から、直線バテ差しで2着まで。”阪神1000万条件1200m”ではハイペースバランスを中段最内から、直線最内を突いて1着、内がポッカリ空いて恵まれた感がある。”中秋S1400”ではややスローバランスをやや離れた追走集団の前目から、直線スムースだったがL1で落として7着まで、1400は長いかもしれない。”道頓堀S”ではややハイペースバランスを後方から、直線は馬群に突っ込んでL1バテ差し、馬群を割る闘志は見せたが、トップスピードの質は並。”2018年スワンS1400”ではハイペースバランスを中段の後ろ最内から、直線中目をスムースに回したが伸びず、距離。”2019年安土城S1400″ではややハイペースバランスを中段やや前の最内から、直線やや狭くなったが伸びずに凡そう。”2019年函館SS”では稍重でほぼ平均バランスを後方最内から、直線でも伸びずに殿負け。”2019年UHB賞”ではハイペースバランスを中段やや後ろから、直線は馬群の中からジリジリ伸びたが10着。”2019年キーンランドC”ではハイペースバランスを中段の後ろから、3,4コーナー最内を回して直線入り口で一杯になり凡走。”2019年ポートアイランドS”ではハイペースバランスを中段やや前から、3,4コーナー最内を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。”2019年信越S”ではハイペースバランスをやや離れた追走集団のやや前から、終始外を回して直線早々に一杯になって凡走。

「阪急杯へ向けて」好材料:・・・。 悪材料:クラス負けの危険。

この馬を理解する上で整理しておきたいのが距離、1400の宇治川特別で2着しているがその後1400ではことごとく凡走している。何が違ったのか、前半のペースで宇治川特別は35.2、仲秋S34.7、スワンS34.7、安土城S33.9なので心肺機能が足りないんだと思う。重馬場になった宇治川特別ではハイペースバランスとは言え35.2はかなり楽だったはずで、前半のポジションも中段だったので自身は平均くらいのはず。1400では前半が速くなると、後半の余力がなくなるんだと思う。 勝ち切ったのが阪神の1000万条件で走破タイム1:08.5で、1つ前のレースがチューリップ賞で1:33.4なので評価できない。これは1600万条件でもタイムが良くないし、上がりタイムもあまり高くないのでトップスピードの質は低い。持続力はあるがこのクラスになると、平均レベルでこれが武器になる程ではない。1400のペースでは時々先行することがあるんだけど、1400のペースで先行してしまうと距離もあって後半持たない、1200では道中のペースに追走で苦労して中段が精一杯、先行して持続力を生かしたいがそれが出来ないんだよね~。1200でこのクラスになると、重馬場になった時にトップスピードの質をごまかせると思うので、持続力勝負で好走する可能性はあると思う。

2019年キーンランドCでは稍重だったが前半33.2と追走一杯、2019年ポートアイランドSでは初めてのマイル戦で中段やや前から、追走は楽だったがトップスピードの質で見劣ってしまい凡走した。2019年信越Sではハイペースバランスで追走一杯になり凡走した。心肺機能、瞬発力、トップスピードの質が低く、パワーと持続力は高いので1200mで道悪ならチャンスがあるかもしれない。この馬は非ノーザンF生産馬なので休み明けは良くない。

好材料はなし、悪材料はクラス負けの危険で重賞はおろかOPクラスでも好走歴がない、良馬場では苦しいと思う。

<ニシノラッシュ>・心肺機能はまぁまぁ、パワーは有る、瞬発力は低い。

・トップスピードの質は低く、持続力は高い。

”2018年阪急杯”では平均バランスを先頭から3番手先行、終始最内を回して直線入り口で一瞬詰まってたが粘って4着。”2019年京阪杯”では平均バランスを2番手先行、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが一杯になり凡走、この時が長期休養明け。”2020年北九州短距離S”では重馬場でハイペースバランスを中段の前から、4コーナーで一杯になり凡走、この時が休み明け。

「阪急杯へ向けて」好材料:コース適性。 悪材料:特になし。

2018年の阪急杯が高評価で平均バランスを先頭から控えて3番手先行、直線入り口で一瞬詰まってから追い出し粘って4着、この時の2,3着がモズアスコットとレッドファルクスなのでスムースなら勝ち切っていた可能性もある。この後靭帯炎を患い長期休養に入る。2019年京阪杯で1年9か月ぶりに復帰、当然のように凡走したが先行は出来ていた。2020年北九州短距離Sではハイペースバランスを先行、4コーナーで一杯になってしまい凡走した、この時も休み明け。この馬は非ノーザンF生産馬なので休み明けは良くない。

2018年の阪急杯を見ても心肺機能はやや高い、パワーは有るし、持続力もある。トップスピードの質と瞬発力が低いので、いかに直線スムースに入れるかだと思う。

好材料はコース適性で2018年の阪急杯で僅差の4着、相手もモズアスコットとレッドファルクスなので高評価。今回は休み明け2走目で上積みが見込める。悪材料は特になく、2018年の阪急杯の結果からもクラス負けの不安はない。もちろん靭帯炎での長期休養もあったし、復帰後も休み明けで凡走しているのは不安になる。

<フィアーノロマーノ>・心肺機能とパワーの両立型で瞬発力は低い。

・トップスピードの質は高く持続力も高い。・休み明けでも走る。

・左回りは良くない可能性がある。

”2018年渡月橋S”では平均バランスを出遅れ最後方から、上がり32.9で追い込むも4着まで。”2018年ファイナルS”ではハイペースバランスを先行して押し切り。”2019年ダービー卿CT”ではハイペースバランスを先行、4コーナー中目を回して早目先頭から押し切り。”2019年安田記念”ではスローバランスを中段から、直線は全く伸びず、左回りの影響だと思う。”2019年マイルCS”ではスローバランスを2番手先行、直線L2まで踏ん張ったがL1で力尽きた、休み明けでプラス8㎏だったので仕上げ切れていない。”2019年阪神C”では平均バランスを中段から、3,4コーナー中目を回して直線はジリジリ伸びて2着まで。

「阪急杯へ向けて」好材料:コース適性。 悪材料:特になし。

左回りが苦手なようで、新潟含めて10、5、10、14着と全く良いところが無い、左回り以外の原因を探しても見つからないんだよね~。ダービー卿CTでハイペースバランスを先行してしっかり勝ち切った、ハンデ戦で2着のプリモシーンとは同斤量だったが、プリモシーンが次のヴィクトリアMでスーパーレコードをタイム差なしの2着だったので高評価でいい。ハイペースを先行して消耗戦を3,4コーナーで2頭分外から上がって行ってるし、強い勝ち方だったと思う。渡月橋Sでは出遅れてしまったが、1頭だけ強烈なトップスピードの質と持続力見せたので、どこで脚を使うかは重要ですね。消耗戦にも対応できるし、足を溜めれば高いトップスピードの質も見せられる。

お父さんのファストネットロックはオーストラリアの名スプリンターで、最優秀3歳馬、最優秀スプリンターを受賞している。日本ではメラグラーナ、ブラヴィッシモが重賞で活躍しているので、日本の馬場にも適応できている。ダービー卿CTを休み明けで勝ち切ったように休み明けを苦にしない、それもそのはずでこの馬は隠れノーザンなので、外厩でしっかりと仕上げられる。2019年マイルCSでは休み明けでプラス8㎏、さすがに苦しくなってL1で一杯になってしまったが、L2までは勝負になっていた。2019年阪神Cでは平均バランスを中段から、スミヨン騎手で先行しなかったことで直線もたついて2着まで、すぐ前に居た1着グランアレグリアに瞬発力とトップスピードの質で明確に見劣った。

好材料はコース適性で、阪神1400mは1-1-0-0と崩れていない、前走はスミヨン騎手が中段から進めてしまいトップスピードの質で見劣ったが、川田騎手へ乗り替わることで心肺機能と持続力を生かす乗り方を期待できる。これは2019年ダービー卿CTでハイペースバランスを先行して押し切っている、この時が休み明けでこの馬は隠れノーザンなので休み明けを苦にしない。悪材料は特になし。

<ベストアクター>・心肺機能はやや低く、パワーは有る、瞬発力は低い。

トップスピードの質はまぁまぁ、持続力は高い。

”2019年知多特別”ではややハイペースバランスを中段やや後ろから、3,4コーナー中目を回して直線前が壁になってから外に出しバテ差し3着。”2019年国立特別”では平均バランスを3番手先行、終始中目を回して直線スムースだったが5着まで。”2019年神奈川新聞杯”ではスローバランスを中段の前から、3,4コーナー中目を回して直線スムースに抜け出し圧勝。”2020年雲雀S”ではややハイペースバランスを後方から、3,4コーナー最内を回して直線馬群を縫って差し切り。

「阪急杯へ向けて」好材料:・・・。 悪材料:初輸送、クラス負けの危険。

2019年国立特別では平均バランスを先行したことで、直線でトップスピードの質が生かせず5着だった、心肺機能がやや低いために足を溜めた方が良い末脚を使える。2019年神奈川新聞杯ではスローバランスを中段の前から差し切り、この時も心肺機能は問われていない。2020年雲雀Sではややハイペースを後方から、直線は馬群を縫って差し切った、まぁこの時は豊騎手が抜群の手綱さばきを見せたし、まぁまぁのトップスピードの質と高い持続力を見せた。特にこの時はL1で12.1と全体が落とす程の消耗戦だったが、これを差し切った持続力は特に高評価。

好材料は見つけにくく距離適性が良いくらい、悪材料は関西圏への輸送が初めてな点。クラス負けの危険は当然あって初の重賞挑戦、心肺機能が高くないのでこのクラスでは追走で一杯になる危険がある。もちろん前走は豊騎手の好騎乗があったので、浜中騎手への乗り替りは悪材料。