2023年中山記念 全頭評価。その5。

下線は加筆・修正した箇所です。継続してお読みいただいている方は、下線の部分だけお読みください。

<モズベッロ>・心肺機能はやや低く、パワーは有る、瞬発力はやや低い。

・トップスピードの質はやや低く、持続力は高い。

”若葉S”では稍重でスローバランスを後方から、3,4コーナー外目を回して直線スムースだったが届かず5着。”京都新聞杯”ではややスローバランスを中段から、向正面で2番手に上がり3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが凡走。”白百合S”ではスローバランスを中段の前から、3,4コーナー中目を回して直線外目から2着。”セントライト記念”では重馬場で平均バランスを後方から、3,4コーナー外目を回したが全く手応えが無く凡走、この時が休み明け。”2019年高雄特別”ではハイペースバランスを大きく離れた中段から、自身ややスローバランスくらいで3,4コーナー外目を回して直線スムースに差し切り。”2019年グレイトフルS”ではスローバランスを中段やや後ろから、3,4コーナー中目を回して直線入り口でやや狭くなったがバテ差し4着まで。”2020年日経新春杯”ではスローバランスを中段やや前から、3,4コーナー内目を回して直線外目からスムースに差し切り、この時が52㎏。”2020年日経賞”ではスローバランスを中段の後ろから、3,4コーナー外目を回して直線外からバテ差し2着、直線でミッキーに寄られる不利。”2020年天皇賞(春)”ではスローバランスを中段の前から、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。”2020年宝塚記念”では稍重でハイペースバランスを中段のやや後ろから、3,4コーナー中目を回して直線スムースに伸びて3着。”2020年有馬記念”ではスローバランスを後方から、3,4コーナー内目を回して早々に一杯になり凡走。”2021年AJCC”では不良馬場でスローバランスを後方から、3,4コーナー外目を回して直線ジリジリまでで5着。”2021年京都記念”では平均バランスを後方から、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。”2021年大阪杯”では重馬場でハイペースバランスを中段の後ろから、3,4コーナー外目を回して直線スムースにバテ差し2着。”2021年宝塚記念”ではスローバランスを中段のやや後ろから、3,4コーナー外目を回して直線スムースだったが届かず凡走。”2021年京都大賞典”ではスローバランスを後方から、追走一杯で凡走。”2021年天皇賞(秋)”ではスローバランスを中段の後ろから、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。”2021年ジャパンC”ではスローバランスを後方から、3,4コーナー外目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。”2021年有馬記念”ではハイペースバランスを中段の後ろから、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。

「中山記念へ向けて」好材料:なし。 悪材料:長休明け、届くかどうか。  

<心肺機能について>京都新聞杯では0.5秒のややスローバランスを中段から、何を思ったのか向正面で2番手まで上がり、直線では早々に後退して凡走した。これは心肺機能だけでなく持続力も低いためだと思う。 

<パワーについて>2019年グレイトフルSでバテ差し4着まで来ているので、坂は苦にしていない。 2020年日経賞でもバテ差しで2着だったので高いパワーを見せた。

<瞬発力について>グレイトフルSで直線入り口でやや狭くなった、そこで一瞬減速している感じはあるので、あまり高くはないと思う。 

<トップスピードの質について>若葉Sで後方から進めて届かなかったので、トップスピードの質は低い、これは白百合Sでも2着だったが直線後ろからレッドアネモスに差されている。2019年グレイトフルSでも中段の後ろからになり、直線入り口でやや狭くなったが届かなかった。 2021年宝塚記念ではスローバランスを中段のやや後ろからで、3,4コーナー外目を回したが直線スムースでも届かずなので、良馬場ではトップスピードの質で勝負にならない。2021年天皇賞(秋)では4コーナーまでは良かったが、直線でトップスピードの質で見劣り凡走した。2021年ジャパンCでは後方から伸びずに凡走。2021年有馬記念ではバテ差しの展開になったが、中段の後ろからで届かず、この馬のトップスピードの質では捲らないと届かない展開だった。

<持続力について>京都新聞杯ではL2過ぎから明確に垂れてしまった、2019年高雄特別では3F戦でシッカリと押し切っているので、4Fになってしまうとやや長いんだと思う。2020年日経新春杯では3Fをスムースに押し切って1着だった、平坦コースで上手くスピードに載せられた。2020年日経賞ではL5から11秒台に入るロンスパ戦を外から2着しているので、持続力の高さを見せた。2020年天皇賞(春)ではL4から11秒台に入る4F戦で凡走、特にL2からスピードで見劣った。 2021年AJCCではL1までジリジリ伸びているので持続力は見せている。2021年大阪杯では重馬場で3コーナー手前でコントレイルに続き上がって行き、直線スムースにバテ差しを極めて2着と持続力の高さを見せた。

<そのほかについて>この馬は非ノーザンF生産馬で休み明けは良くない、セントライト記念では後方から全く反応しなかった。2020年日経賞では直線でミッキースワローに寄られる不利があったが、パワーと持続力の高さを見せて2着を確保した。2020年の天皇賞(春)でL4からの4F戦を凡走した、L2の手前まですぐ前のスティッフェリオに付いて行ったが、L2で明確にトップスピードで見劣り差されている。L1でバテたのではなくL2からのトップスピードを持続する能力で見劣っているので、4F戦は1F長いはずだし軽い高速馬場も合わない可能性が高い。道悪適性を見せたのが2020年宝塚記念で、稍重表記だが重馬場並みの馬場で消耗戦、これを中段やや後ろで溜めて溜めて3着だった。4コーナーでクロノジェネシスとキセキの上昇に対応できなかったのは印象悪いが、直線でサートゥルナーリアを競り落としたのは持続力の高さだと思う。

2020年有馬記念では後方から凡走、この時は裂傷の影響で休み明け、仕上がっていなかった。2021年AJCCでは5着、馬場状態と展開的には良かったが、調教タイムからも完調ではなったはず。2021年京都記念では後方から伸びずに凡走、良馬場ではトップスピードの質が決定的に足りないことを見せた。加えて向正面でジナンボーが上がったのを、見送って動かなかったことは三浦騎手の大きなミスだと思う。2021年大阪杯では重馬場で11秒台前半のラップを求められなかったことで、持続力を生かせた。3コーナー手前で上がって行った池添騎手の好判断。2021年京都大賞典では8Fの超ロンスパ消耗戦、適性ど真ん中の展開だが、調教も良くなく追走一杯だった。

好材料はなし、悪材料は長休明けで、どうも怪我をしたようで1年以上休んでいた。個人馬主の馬なので詳しい事は不明だが、さすがに休みが長すぎる。元々この馬は休み明けが良くないので、回復具合も含めてここでは手を出しずらい。届くかどうかも大きな不安材料で、後ろからになるので展開待ちになってしまう。1800mだと11秒台を連発する展開になるはずで、道悪にならないとこの馬のスピードでは対応できないと思う。

適性:梅

ラーグルフ ・心肺機能は不明、パワーは有る、瞬発力は不明。 

・トップスピードの質はまぁまぁ、持続力は高い。

レース名 着順 内容
新馬戦 9着 スローバランスを中段のやや後ろから、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。
未勝利戦 1着 稍重でスローバランスを2,3番手先行、3,4コーナー内目を回して直線スムースに差し切り。まぁまぁの持続力を見せた。
芙蓉S 1着 ハイペースバランスを中段から、3,4コーナー中目を回して直線スムースに差し切り。パワーと持続力を見せた。
ホープフルS 3着 平均バランスをやや離れた中段のやや前から、3,4コーナー内目を回して直線スムースに伸びて3着。
弥生賞 11着 スローバランスを中段から、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。この時休み明け。
皐月賞 8着 ややスローバランスを中段の後ろから、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。
月岡温泉特別 1着 スローバランスをスタート五分に出て少頭数の中段の後ろから、3,4コーナー内目を回して直線スムースに差し切り。
セントライト記念 5着 稍重でスローバランスをスタート五分に出て中段から、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。
甲斐路S 1着 ハイペースバランスをスタート五分に出て少頭数で離れたメイン集団の中段から、3,4コーナー中目を回して直線スムースに伸びて差し切り。
2023年中山金杯 1着 スローバランスをスタート五分に出て中段から、3,4コーナー外目を回して直線スムースに差し切り。
新馬戦では中段の後ろからで直線伸びずに凡走、トップスピードの質が高くないことを見せた。未勝利戦では稍重でスローからの3F戦を先行差し切り、L1で差しているのでトップスピードの質はまぁまぁまで、持続力もまぁまぁ。芙蓉Sではハイペースバランスを中段からで、自身はややスローくらい。L1で差を詰めているので、パワーとまぁまぁの持続力を見せた。ホープフルSでは中段のやや前からで、ジャスティンパレスと同じ位置だったがL1で見劣り3着までだった。パワーと持続力で若干見劣ったが、悪くない内容だった。

弥生賞では中段からスムース、4コーナーで手応えが悪くなり下がり、直線では全く伸びずに凡走。この時は休み明けでマイナス10㎏。皐月賞ではややスローバランスを中段の後ろから、直線スムースだったが届かず凡走。月岡温泉特別ではスタート五分に出て少頭数の中段の後ろから、直線最内からスムースに抜けて差し切ったが、スローからの3F戦の割に最速11.2のラップなので、トップスピードの質はあまり高いものを見せていない。

セントライト記念ではスタート五分に出て縦長の中段から、4コーナーですぐ前に居た3着ローシャムパークに直線で離されているので、トップスピードの質で見劣った。甲斐路Sではスタート五分に出て、メイン集団の中段から。この時は2頭が離して逃げてハイペースバランスだったが、自身はスローバランスで目視手動計測だが4F戦にして差し切り、上がり3F34.0なのでトップスピードの質は高くはないはず。

2023年中山金杯ではスローから5F戦を差し切り、スタート五分に出て中段からになり、4コーナーで外目に出して直線スムース、持続力とパワーの高さを見せた。

「中山記念へ向けて」好材料:コース適性。 悪材料:クラス負けの危険。

好材料はコース適性で、中山コースは2-0-1-3と好相性。悪材料はクラス負けの危険で、前走中山金杯を勝ったが2着クリノプレミアムに1㎏貰っていた、これでタイム差無しのハナ差だと、メンバーが揃うGⅡでは危ないかもしれない。

適性:竹-

リューベック ・心肺機能はまぁまぁ、パワーは有る、瞬発力は不明。

・トップスピードの質はやや高く、持続力は高い。

レース名 着順 内容
若駒S 1着 スローバランスをスタート早く並んで逃げて押し切り。
弥生賞 6着 スローバランスをスタートやや早く逃げ体勢、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったがL1で一杯になり凡走。
ニュージーランドT 3着 平均バランスをスタート早く中段のやや前から、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったが3着まで。
壇ノ浦S 2着 重馬場で平均バランスをスタート五分に出て3番手先行、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが2着まで。
但馬S 1着 スローバランスをスタートやや早く中段の前から、3,4コーナー内目を回して直線スムースに抜け出し押し切り。
若駒Sではスタート早く2コーナーまで並んで逃げ、向正面で単騎逃げに持ち込み、直線L2で一旦前に出られたが、L1で差し返している。L2の11.3で前に出られているので、トップスピードの質は高くないが、差し返した持続力はやや高いものを見せた。弥生賞では逃げて凡走、スローからの4F戦でL1苦しくなったので、持続力で見劣った感じ。ニュージーランドTではスタート早く中段のやや前から、直線スムースだったが道中すぐ後ろに居た2着マテンロウオリオンにトップスピードの質で見劣り。

壇ノ浦Sではスタート五分に出て3番手先行、重馬場で平均バランス、中緩みが小さく11秒台の前半に入らなかったことで、2着に粘った感じ。但馬Sではスタートやや早く中段の前から、スローからの4F戦でL2最速11.1で差を詰めているので、やや高いトップスピードの質と高い持続力を見せた。

「中山記念へ向けて」好材料:距離適性、コース適性。 悪材料:クラス負けの危険。

好材料は距離適性で、1800~2000mまで勝っているので、1800mは好相性。ニュージーランドTで0.3差3着しているのでコース適性も問題ない。悪材料はクラス負けの危険で、前走条件戦を勝ったばかりだし、世代限定戦の重賞ではニュージーランドTの3着だけなので、いきなりメンバーが揃うGⅡで通用するかどうか。

適性:竹

<ナイママ>・心肺機能はまぁまぁ、パワーは有る、瞬発力はやや低い。

・トップスピードの質は低く、持続力は高い。

”2020年五稜郭S”ではスローバランスを2番手先行、3,4コーナー内目を回して直線スムースに抜け出し1着。”2020年札幌日経OP”ではスローバランスを中段やや前から、3コーナー手前で先頭に立ち、内目を回して直線スムースだったが3着まで。”2020年丹頂S”では平均バランスを2番手先行、3コーナーで先頭に立ったが4コーナーで一杯になり凡走。”2020年太秦S(ダート)”では不良馬場でややハイペースバランスを中段の後ろから、3,4コーナー外目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。”2020年アンドロメダS”では平均バランスを中段やや後ろから、3,4コーナー中目を回して直線全く伸びずに凡走。”2020年チャレンジC”ではスローバランスを中段の前から、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。”2021年AJCC”では不良馬場でスローバランスを中段から、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったが凡走。”2021年日経賞”ではスローバランスを中段の後ろから中段まで上がり、3,4コーナー中目を回してL3で一杯になり凡走。”2021年巴賞”ではスローバランスをスタート早く中段のやや前から、3,4コーナー外目を回して直線スムースに伸びたが3着まで。”2022年関越S”ではややスローバランスをスタートやや早く中段から、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。”2022年小倉日経OP”ではハイペースバランスをスタート五分に出て大きく離れたメイン集団の中段のやや前から、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったが4着まで。”2022年ケフェウスS”ではスローバランスをスタート五分に出て少頭数の中段やや前から、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。”2022年ディセンバーS”では稍重でハイペースバランスをスタート早く中段の前から、3,4コーナー内目を回して直線入り口で詰まってしまい凡走。”2023年関門橋S”ではハイペースバランスをスタート早く離れたメイン集団の中段やや前から、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。

「中山記念へ向けて」好材料:距離適性。 悪材料:クラス負けの危険。

<心肺機能について>札幌2歳Sでハイペースバランスを捲ってニシノデイジーの2着、ただ後半も12秒台なので心肺機能が武器になるかは微妙。2020年五稜郭Sで1着だったが、2020年丹頂Sでは凡走している、前半のペースが速くなってしまうと後半が苦しくなる感じで、心肺機能はやや低い。2022年ディセンバーSではハイペースバランスを中段の前からで、直線詰まったので凡走したが心肺機能は見せた。2023年関門橋Sでは前半11秒台の前半を連発して凡走、AT値の低さを見せた。

<パワーについて>2020年スピカSで先行から僅差4着、L1の坂でも踏ん張っていたので、パワーは十分にある。

<瞬発力について>2020年スピカSでL2最速11.6にしっかり対応しているので、瞬発力はまぁまぁ。2022年ディセンバーSでは中段の前から直線入り口で詰まってしまい、再加速に手間取り凡走。

<トップスピードの質について>共同通信杯でL2の11.0に全く付いて行けずに凡走、トップスピードの低さを見せた。2020年アンドロメダSで中段のやや後ろから全く伸びなかった。トップスピードの質が低く武器にはならない。2020年チャレンジCでは中段の前から、直線スムースだったが全く伸びず、トップスピードの質で完全に見劣り。2022年関越Sではスタートやや早かったがなぜか引いてしまい凡走、直線入り口ですぐ後ろに居た2着キングストンボーイに並ぶ間もなく交わされている。2022年ケフェウスSでは中段のやや前から伸びずに凡走、トップスピードの質で見劣り。

<持続力について>2020年五稜郭S,札幌日経OPで後半ロンスパを好走している、特に札幌日経OPではL5から11秒台に入っているので、持続力の高さは見せた。2021年AJCCでは向正面で動き自身は6F戦にしてしまい凡走。2021年巴賞ではスローからの5F戦を中段のやや前から3着、持続力の高さを見せた。2022年小倉日経OPでは大きく離れたメイン集団の中段やや前からで、メイン集団は6F戦になりL1で見劣り4着、差せずに差されているので6F戦まで行くと苦しくなる。

<その他について>2020年太秦Sでダートの挑戦したが、スタートで全く勢いが付かず先行出来なかった。2020年チャレンジCではスローバランスだったが、トップスピードの質で完全に見劣り、心肺機能が低くトップスピードの質も低いので、適性の幅が狭い。2021年AJCCが勿体ないレースで、不良馬場でスローバランスと適性は合っていたはずだが、L6から自分で動いてしまいL1手前で一杯になってしまった。動くべき時に動かず、動いてはいけないところで動くという騎手の悪い部分が出てしまったレース。2021年日経賞ではL3で一杯になったので、距離適性が出た感じ。

好材料は距離適性で、1800mは好走歴があるので好相性。悪材料はクラス負けの危険で、重賞では全く勝負にならないし、AT値が低いので良馬場だとなお更苦しいと思う。

適性:梅