2019年阪神牝馬S 全頭評価(枠順確定前)。

このレースは2016年に1400m内回りから、1600m外回りに変更されています。過去5年複数回3着以内に来ている種牡馬はディープインパクト8回(5頭)、ステイゴールドが2頭です。過去3年でもディープ5回(4頭)、ステゴ2回です。ディープ産駒と非常に相性の良いレースでリピータの3頭はいずれもディープ産駒でした、2014年は3頭出走して2頭、2015年は3頭出走して1頭、2016年は3頭出走して2頭、2017年は4頭出走して2頭、2018年は3頭出走して1頭が連絡み、今年は6頭のディープ産駒が出走します。キンカメ産駒はそもそも出走数も少なく過去5年で4頭しか出走していません、連絡みは0です。

では1頭ずつ見ていきます。

<アマルフィコースト>・心肺機能とパワーの両立型で瞬発力は少ない。

・トップスピードの質は低く前半から飛ばして消耗戦に持ち込むのが好走条件。    

2019年石清水Sではスタート良く3番手追走から、稍重でかなり馬場が重く前半800m46.4のペースで直線失速、逃げ・先行勢が総崩れなのでペースが速過ぎ。2018年渡月橋Sでは3番手から前半800m46.9でスローバランス、直線ではトップっスピードの質で見劣り2着まで。2018年みちのくSでは3番手追走から前半600mを33.3で入って後半34.4で纏めたところをカルヴァリオに33.2で差し切られる。2019年京都牝馬Sでは平均バランスのスローペースを先行して、L2最速戦を粘り込んで3着、L3が緩むL2最速戦で先行して上手く出し抜けた。

<カンタービレ>・心肺機能とパワーの両立型で瞬発力は低い。

・トップスピードの質はまぁまぁで持続力は高い。   

フラワーCではスローバランスを中段の前から、直線スムースに外に出してバテ差し、2着がトーセンブレスでクビ差まで迫られたのはトップスピードの差。オークスでは実質ややスローバランスを離れた4,5番手追走から2F戦になり、トップスピードの質で見劣り凡走。ローズSではスローバランスを2番手から、L2で出し抜き押し切り。秋華賞ではスローバランスを中段の後ろから、直線アーモンドアイの直後から伸びるが、瞬発力で見劣りジリジリ3着まで。2018年エリ女ではスローバランスを中段の前から、L2最速戦の瞬発力勝負で見劣って6着、休み明け3走目の疲労も。

<クロコスミア>・パワーと瞬発力の両立型で心肺機能は低い。

・トップスピードの質は高いが持続力が低い。スローからのL2最速戦が好走条件。

2018年エリ女ではスローバランスを逃げてL2最速戦に持ち込み粘り込み。2018年府中牝馬Sでは実質スローバランスを離れた第二先行で4F戦になり凡走。2017年エリ女ではスローバランスを2番手からL2最速戦に持ち込み粘って2着。2019年中山牝馬Sではほぼ平均バランスを中段の内から、L2最速戦で一瞬反応したがL1で息切れ、休み明けの影響。

<サトノワルキューレ>・心肺機能とパワーの両立型で瞬発力は低い。

・トップスピードの質は高く持続力も高い。

・直線で前に詰まると再加速に手間取る。・休み明けでも走るが3走目は疲労が出る。  

2018年ローズSではスローバランスを最後方から、直線前が壁になってから追い出してバテ差し、伸びたが6着まで。2018年オークスでは離れた追走集団の中段で実質スローバランスを、直線外から追ったが伸びきれず、この時が休み明け3走目。2018年フローラSではスローバランスを後方から、直線大外をスムースに加速して圧勝。

<サラキア>・心肺機能とパワーの両立型で瞬発力はない。

・トップスピードの質はまぁまぁで持続力は高い。

・疲れやすく休み明け3走目以降は注意。   

白百合Sでは平均バランスを中段の後ろから、直線まで待って追い出し2着まで、この時の1着がメイショウテッコン。ローズSではスローバランスを中段の後ろから、直線ジリジリで2着まで、1着カンタービレの出し抜きに対応できない。秋華賞ではスローバランスを中段から、直線はジリジリで4着まで、アーモンドアイに瞬発力、トップスピードの質で見劣り。2019年京都金杯では平均バランスを中段内から、直線前が詰まって全く追えず凡走。

<ダイアナヘイロー>・心肺機能とパワーの両立型で瞬発力はない。

・トップスピードの質が低く粘り込みタイプ。

・休み明け良くなく、2走目が狙い目。

・2018年阪急杯後に転厩して一時低迷。

2018年阪神Cでは稍重で平均バランスを逃げ切り、内伸び馬場で速い上がりが問われなかったため。2018年京阪杯では良馬場だが時計が掛かる馬場で平均バランスを2番手から、直線粘って3着、瞬発力の差で切れ負け。この時は休み明けだが3着以下のメンバーから評価はできない。2018年阪急杯では平均バランスを逃げて押し切り、休み明け2走目でこの時の2,3着が2か月ぶりのモズアスコットと休み明けのレッドファルクスで自身54㎏も味方した。2019年阪急杯は2か月の間隔開けで、昨年とほぼ同じラップで走るも6着、間隔空けの影響。

<ベルーガ>・心肺機能が低いので前半がハイペースになると良くない。

・トップスピードの質は高いが2Fくらいまで。

・スタート悪く後方から。

2017年ファンタジーSではスローバランスを後方から、L2から加速してL1で一気に詰めて差し切り、目視のL3からのラップは11.4、11.3、11.2位で前半が遅ければ高いトップスピードを引き出せる。2018年タンザナイトSではハイペースバランスを後方から、直線はジリジリとしか伸びず5着。

<ミエノサクシード>・心肺機能が低いパワー型で瞬発力は低い。

・トップスピードの質は高く持続力も高い。

・ハイペースバランスでは苦しくなる。   

2019年京都金杯では平均バランスを中段から、直線ではパクスアメリカーナの後ろから一緒に伸びて3着まで。2018年ターコイズSではハイペースバランスを中段の後ろから、4コーナー大外を回して0.4差9着、コースロスが痛い負け方でこの時がハイペースバランス。2018年ポートアイランドSではスローバランスを中段から、トップスピードと持続力で差し切り。

<ミッキーチャーム>・心肺機能とパワーの両立型で瞬発力は低い。

・トップスピードの質は低く持続力は高い。   

2018年秋華賞ではスローバランスを逃げてロンスパL3最速戦に持ち込み2着。2018年藻岩山特別ではハイペースバランスを逃げて圧勝。2019年中山牝馬Sではほぼ平均バランスを2番手から、終始掛かってレースにならず、この時が休み明け、初輸送。

<メイショウオワラ>・心肺機能とパワーの両立型で瞬発力は低い。

・トップスピードの質は低く持続力はある。・重馬場は得意だがマイルだと長い。   

うずしおSでは平均バランスを中段から、L1バテ差しで1着、馬場が重く上がりが掛かった。

<ラッキーライラック>・心肺機能がやや低く使える脚が短いタイプだったが心肺機能が上がってきた。

・トップスピードの質は低いが瞬発力が高く一瞬はいい脚を使う。

・L2最速戦が得意で、3F戦ではやや落ちる。

・休み明け3走目以降は疲労が出る。

2018年チューリップ賞ではスローバランスをやや離れた3番手からL2最速戦で圧勝。阪神JFではややスローバランスを中段から、L2最速戦でリリーノーブルを差し切り。桜花賞では平均バランスを3番手追走から自身は直線に入ってから追い出して、外から勢いを付けたアーモンドアイに差されて2着。オークスでは実質ややスローバランスを離れた4,5番手追走から2F戦になりジリジリまで3着。この時が休み明け3走目。2019年中山記念では離れた2番手追走から実質平均バランス、3F戦にして2着に粘り込み、トップスピードの質は低かったが長く足を使ってきた。

<リバティハイツ>・心肺機能とパワーの両立型で瞬発力は少ない。

・トップスピードの質は低くバテ差し、先行粘り込みタイプ。

・休み明けは良くないが2カ月ほどの間隔なら走る。

・直線で左に寄れやすいので左回りの方がスムース。    

2018年ターコイズSではハイペースバランスを中段の前から追走して、直線でバテ差し、やや左に寄れた。2018年ポートアイランドSではややスローバランスを少頭数の後方から、直線で馬群を縫って伸びてきたがバテ差し3着まで、ここでも口向きは左だった。2019年京都牝馬Sでは平均バランスを中段の後ろから直線伸びず、+12㎏で仕上がっていない。

<レッドオルガ>・心肺機能とパワーの両立型で瞬発力は程々。

・トップスピードの質はまぁまぁで持続力は高い。

・休み明けでも走るが疲れやすい。・直線は一本調子に加速した方が良いが瞬発力多少は。

2018年ターコイズSは休み明け3走目で前走1着の反動、出遅れ外から追い込んだが届かず。紅葉Sでは内で詰まったが外に出してからL1でバテ差し、湘南Sではドスローを先行して4F戦に持ち込みL3最速のギヤチェンジも克服して押し切り。2019年東京新聞杯では稍離れた中段から、実質ややスローバランスを直線伸びて2着、インディチャンプには瞬発力で見劣り。

<ワントゥワン>・心肺機能とパワーの両立型で瞬発力は低い。

・トップスピードの質は最高レベルで持続力も非常に良い。

・コーナーでは加速が鈍いので直線の長いコースで。

・牝馬限定戦では良さが出ないタイプ。・間隔空けると良くない。    

2018年富士Sでは平均バランスを後方から、直線ではトップスピードの質と持続力で2着まで強襲。2018年京成杯AHではややハイペースバランスを後方から、コーナーで加速できずに直線でトップスピードに物を言わせて2着、坂でもしっかり。2018年ヴィクトリアMではややスローバランスを後方から、直線で前が壁になりL2過ぎから追い出すも伸びきれず、瞬発力のなさを見せた。2019年京都牝馬Sでは平均バランスのスローペースを後方から、L2最速戦に対応しきれず6着。

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