2019年函館スプリントS 全頭評価。その2。

<シュウジ>・心肺期のはやや低い、パワーは有る、瞬発力はやや低い。

・トップスピードの質は低く、持続力は高い。

”2016年函館SS”ではハイペースバランスを最内先行、直線粘って2着、この時の1着が50㎏のソルヴェイグでハナ差、自身は52㎏。”2016年キーンランドC”では平均バランスを逃げて2着、この時が53㎏。”2016年スプリンターズS”ではハイペースバランスを内から先行、逃げたミッキーアイル、先行のソルヴェイグと首-首差の4着、持続力は互角。”2016年阪神C”ではややハイペースバランスを中段の最内から、直線はスムースに外目に出して差し切り、この時は稍重でトップスピードの質を問われていない。”2018年ラピスラズリS”では平均バランスを中段から、直線は外目を回して伸びきれず4着まで、同じ位置から差し切ったダイメイフジにトップスピードで見劣り。”2019年千葉S”ではハイペースバランスを2番手先行、直線は楽に抜け出して圧勝、初ダートで適性を見せた。”2019年京葉S”ではハイペースバランスを2番手先行、直線は伸びきれず3着、この時は59㎏。

「函館SSへ向けて」3歳時にスプリンターズS4着があったが、斤量が55㎏でこの恩恵は大きかった。先行したのもあるがトップスピードの質が高くないので、持続力頼みになるが勝ち身に遅かった。阪神Cではまさにこの持続力が生きた格好で、稍重だったことでトップスピードの質を問われなかった、この時の2着がイスラボニータなのでこれは評価しないといけない。

ここから低迷してしまい凡走を続けてしまう、ラピスラズリSでは同じ位置からレースをした、ダイメイフジに明確にトップスピードで見劣った、トップスピードの質が低い持続力タイプなので前に行けないとどうしても苦しくなる、芝ではなかなか先行出来なくなったことで、ダートに矛先を替えたのが3走前の千葉Sで、いきなり1着と結果を出してきた。勝因はズバリ先行出来たことだろう、ハイペースバランスを先行して圧勝しているので、持続力の高さは健在。次の京葉Sでは先行できたが59㎏を背負って3着まで、さすがに59㎏は重かったと思うのでこの3着も好評価していいと思う。

なので芝に替わって先行できるかどうかは大きな不安材料、トップスピードの質が低いのは変わりないので、先行出来ないと脆いと思う。もう一つ連闘になること、2018年の東風Sが中1週で3着の実績があるが、さすがに連闘は初めてで不安材料だと思う。3歳時に2着しているレースだが、近走の感じからでは期待はしにくい。

<タマモブリリアン>・心肺機能はまぁまぁ、パワーはある、瞬発力は低い。

・トップスピードの質は低く持続力はある。

”2018年函館SS”ではハイペースバランスをスタートイマイチもジリジリリカバリーして先行、直線粘って5着、最内を先行出来たことで持続力を生かせた。”2018年バーデンバーデンC”では平均バランスを先行、直線外目から差し切って1着、この時が52㎏だった。”2018年キーンランドC”ではハイペースバランスを先行、直線入り口では一杯になり凡走、前半33秒台では苦しいのかも。

「函館SSへ向けて」イマイチ掴みどころのない馬で、OPに上がってからは1着は1回だけ、それがバーデンバーデンCで52㎏の軽ハンデだった、平均バランスですんなり先行出来たし恵まれた感が強い。トップスピードの質ははっきりと低いし、54㎏も苦しい。

ただ昨年の函館SSでは先行して粘って5着と格好は付けてきた、この時は前半が33.1なので心肺機能は十分ある、内枠から先行出来た時に好走する傾向があるので、ラチに頼った方が良いのかもしれない。それでもこのレースでどうこうなるかと言われると、相当な展開上のアドヴァンテージが無いと苦しいはず。

<タワーオブロンドン>・Raven’s Pass産駒、休み明けでも走る。

・馬群を割れるほどの闘志はない。

・心肺機能とパワーの両立型で瞬発力は低いがトップスピードの質はまずまず。

”NHKマイルC”では内枠から中段のインコースを追走、直線では前が狭くなり投げ出すように凡走。”キャピタルS””ではスローバランスを中段から直線スムースに外に出し、内優位の馬場を外から長くいい脚で伸びて2着、休み明けでフレッシュな状態で長く足を使ってきたが、坂での加速は平凡、内枠は良くない。”2019年東京新聞杯”では平均バランスをやや離れた中段の前から、直線狭くなって馬群を割れずに伸びきれなかった。2019年京王杯SCでは0.3のややスローバランスを中段の外から、直線は外からスムースに加速して1着、直線狭くならずにスムースだったことが好走要因。

「函館SSへ向けて」はっきりしているのは瞬発力は低いが、トップスピードの質はまずまずで持続力も高い、これらは好材料だが欠点もある、それが闘志の無さではっきりと馬群に怯む。これは凡走した全てのレースに見られることで、キャピタルSでは休み明けでも外々を回してスムースだったことで良く伸びた。よって不安材料は枠だけで、内枠なら大きく割引だろう。

ここまでは京王杯SCと一緒、で今回は初めての1200mでこれがどうか、正直安田記念に出てきてくれれば本命打つつもりだったんだけど、もちろん外枠ならね。まぁ外枠引いたらあの混乱に巻き込まれていたから一緒だけど。で、前走の京王杯SCの1200m通過タイムが1:07.6だった、このタイムで走れれば十分こなせると思います。最近の函館スプリントSで一番速かったのが、2年前の1:06.8なのでここまで速くなってしまうと未知数な部分はあるが、1分7秒台の決着なら十分チャンスはあると思う。もちろん再三書いてきた通り真ん中よりも外の枠、これが必要条件になります。

コメント

  1. 軍曹 より:

    みややさん、初めまして。
    いつも参考にさせていただいております。
    展開と脚質に基づいた過去走の振り返りは競馬暦の浅い自分にはとても役立っております。来週の重賞はスプリント戦は苦手なので、ユニコーンSを買おうと思うのですが、全頭評価する予定はありますか?

    • みやや より:

      軍曹さんコメントありがとうございます(〃’∇’〃)ゝビシッ!ユニコーンSは全頭評価の予定はありません、申し訳ないです。
      3歳のダート重賞でサンプル数も少なく、ワイドファラオに至っては初ダートですからね~。ざっと見た感じだとデアフルーグが危険な感じ、当日重馬場なら嫌な感じです。
      この時期なのでまだまだ隠し持っている武器がある馬も多く、難しいレースですよね~、ご武運をお祈り申し上げます!

  2. 軍曹 より:

    返信ありがとうございました!
    かなり難解っぽいので、もう少しオッズが上がるようならワイドファラオの単勝だけ買って、クロフネの夢を見るのもありかな?なんて思ったりもしてますw今後ともよろしくお願い申し上げます。