<ダノンスマッシュ>・心肺機能は高い、パワーはやや低い、瞬発力は高い。
・トップスピードの質は高く持続力はまぁまぁ。
・休み明けでも走る。
”2019年シルクロードS”ではハイペースバランスを中段やや前、直線前が詰まってL1だけで11.1で圧勝。”2018年京阪杯”ではほぼ平均バランスを先行して内から圧勝、L1は11.4で瞬発力抜群。”2019年高松宮記念”ではハイペースバランスを中段の前から、直線追い出しを待った分だけ伸びずに4着、3コーナー入り口で内に切れ込み制裁。”2019年キーンランドC”ではハイペースバランスを中段から、4コーナー外を回して直線スムースで1着、稍重馬場だったことと薬物問題でローテの狂いがあり、イマイチな内容だった。”2019年スプリンターズS”ではハイペースバランスを中段から、3,4コーナー内目を回して直線入り口で待たされてしまい3着まで。”2020年オーシャンS”ではハイペースバランスをスタートでやや遅れてリカバリーして中段やや前から、3,4コーナー内目を回して直線スムースに抜け出し1着。”2020年高松宮記念”では重馬場で平均バランスを中段から、3,4コーナー中目を回したが直線伸びずに凡走。
「京王杯SCへ向けて」好材料:前走凡走でフレッシュ。 悪材料:・・・。
NHKマイルCや高松宮記念を見ていると、上り坂で苦労している。NHKマイルCでは1列後ろに居たギベオンに、L2の坂部分で一気に抜かれた、ただこれでズルズル下がるわけではなくL1の平坦部分では互角のスピードだった。これは高松宮記念でも上り坂の途中まで追い出しを待ってしまい、この馬にとって一番苦手な坂の途中から「行け!」と言われても・・・。なのでパワー不足の可能性は現状では否定できないと思う。
それ以上に強烈な瞬発力とトップスピードの質を持っていて、シルクロードSや京阪杯で直線詰まりながらも、こじ開けてからの加速は他を圧倒していた。シルクロードSではハイペースバランスを先行しているので自身もハイペースバランスだった、これでⅬ1の強烈な瞬発力とトップスピードの質を見せたのは、高い心肺機能のなせる業だろう。勝ったとはいえやや物足りなかったのが2019年キーンランドCで、この時は稍重だったことと薬物問題でローテーが狂った影響だと思う、2018年のキーンランドCも稍重で2着だったので、稍重では自慢の瞬発力が鈍る可能性はあると思う。
2019年スプリンターズSでは直線内枠で待たされたが、登坂で加速が鈍り3着まで、坂上では再度盛り返したので東京や中京は大丈夫なはず。坂に差し掛かった地点で明確にタワーオブロンドンに引き離されてしまったので、坂はやや割引。2020年オーシャンSではスタートでやや出遅れた、前が開いていたのでリカバリーできたが印象は良くない。中段やや前で進め最内を回して直線スムース、坂上でナックビーナスを交わしているので、坂は苦手なんだろう。2020年高松宮記念では直線全く伸びずに凡走、前走海外帰りの休み明けを勝ってしまった反動の可能性が高い。
好材料は前走凡走したことでフレッシュなこと、ロードカナロア産駒らしく2走前のオーシャンSを圧勝した反動で前走は凡走した感じだし、ストレスが抜けて走り頃。悪材料は特になく1400mは久々だがNHKマイルCを見ると距離は問題なさそう、前走はさすがに負け過ぎの感があって、特に不利もなかったが全く伸びなかった、この馬はロードカナロア産駒なのでキンカメ系、5歳になるので蓄積疲労の不安はそろそろ出てくる。レーン騎手に乗り替わることはプラスの評価でいいと思う。
<ドーヴァー>・心肺機能とパワーの両立型で瞬発力は低い。
・トップスピードの質はやや低く、持続力は高いバテ差し型。
”2017年中山1000万条件”ではスローバランスを2番手先行、L2で11.0のラップを踏んで⒉馬身ほど出し抜いて押し切り。”2018年奥多摩S”では平均バランスを中段から、L1まで前に詰まってのバテの差しで1着、1:20.4はまぁまぁ。”2019年ニューイヤーS”では”超ハイペースバランスを中段から、バテ差し1着。”2019年ダービー卿CT”ではハイペースバランスを中段から、直線外に出して追い込むも伸びず。”2019年京王杯SC”では平均バランスを中段から、トップスピードの質で見劣り8着。”2019年キャピタルS”では不良馬場でハイペースバランスを離れた追走集団の中段の後ろから、終始最内を回して直線スムースにバテ差し1着。”2020年京都金杯”では平均バランスを中段から、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったがトップスピードの質で見劣り凡走。”2020年東京新聞杯”では平均バランスをやや離れた追走集団の後方から、3,4コーナー外目を回して直線外からスムースだったが凡走。”2020年ダービー卿CT”ではハイペースバランスを中段の後ろから、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったが伸びずに6着まで。
「京王杯SCへ向けて」好材料:コース適性、距離適性。 悪材料:クラス負けの危険。
アドマイヤムーン産駒らしくハイペースバランスや道悪での消耗戦を得意としている、それが顕著に出たのが2019年キャピタルSでこの時は不良馬場、しかもハイペースバランスで消耗戦になっている。これを中段の後ろから進めてバテ差し1着、トップスピードの質が問われない展開で好走した。良馬場で好走したのが2018年奥多摩Sでこの時は平均バランスを押し切った、同日のオーロCと内容を比べると見劣りする。次の2019年ニューイヤーSが超ハイペースバランスで圧勝している、ここでも上り3F34.6とトップスピードの質が問われていない。
逆にトップスピードの質で見劣り凡走したのが2019年京王杯SC、2020年京都金杯だった。ハイペースバランスの消耗戦で凡走したのが2019年ダービー卿CTで、3,4コーナー外を回して直線伸びなかった。2か月半前のニューイヤーSと自身の走破タイムで0.3秒速く、上り3Fで0.4秒速かった、これでも凡走しているのでクラス負けの結果だと思う。2020年東京新聞杯では平均バランスで中緩みのある展開、これを後方から進めて当然のようにトップスピードの質で見劣った。
好材料はコース適性で奥多摩Sを勝っているし、マイルだがキャピタルSでも勝っている。悪材料はクラス負けの危険で重賞では結果が出ていない。同じコースの奥多摩Sと昨年の京王杯SCで大きく着順が違う。どちらも中段からだったが京王杯SCだとトップスピードの質で見劣り届かなかった。もちろん道悪でトップスピードの質が問われなければ、アドマイヤムーンの持続力が炸裂する、かな~。
<ナランフレグ>・心肺機能はやや低く、パワーはやや低い、瞬発力は不明。
・トップスピードの質はやや高く、持続力はやや高い。
”2019年セプテンバーS”では平均バランスを中段の前から、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったが伸びずに5着。”2019年奥多摩S”ではスローバランスを中段やや後ろから、3,4コーナー中目を回して直線外からスムースだったが届かず7着。”2020年浜松S”ではややスローバランスを中段の後ろから、3,4コーナー中目を回して直線外からスムースに伸びて差し切り。”2020年シルクロードS”ではハイペースバランスを後方から、3,4コーナー外目を回して直線外からスムースに追い込み3着。”2020年春雷S”ではややハイペースバランスを中段のやや後ろから、3,4コーナー外目を回して直線スムースだったが伸びずに6着。
「京王杯SCへ向けて」好材料:・・・。 悪材料:コース適性、クラス負けの危険。
<心肺機能について>春雷Sではややハイペースバランスを中段のやや後ろから、自身も平均バランスくらいに入っていて、直線スムースだったが伸びがイマイチ、後ろから一気に交わされているので心肺機能はあまり高くないと思う。
<パワーについて>中山ではダートを含めて3走して全て凡走しているし、奥多摩SでもL2の坂では前に付いて行くのがやっと、L1が坂上でここでジリジリ差を詰めているので、パワーはやや低いと思う。浜松Sは中京でL3が下り坂なので、勢いを付けられれば克服できそう、なので阪神は問題ないと思う。
<瞬発力について>
<トップスピードの質について>奥多摩SのL3,L2のレースラップが10.9でこれに追走しているので、高くはないが低くもないと思う。この時は1400では珍しい程のスローバランスだったし、浜松Sでも1200でややスローバランスなので、流れた時に速い上がりを使うには後方に位置しないとダメ。これがシルクロードSで後方からだったので、この馬のトップスピードの質では届かなかった。
<持続力について>シルクロードSでは自身ややスローくらいのはずなので、あまり高い評価はできないがシッカリとL1まで伸びてはいるので、やや高いという評価で良いと思う。
<その他について>新潟、中京、京都での好走歴から、恐らく坂を苦手にしている。
好材料は無し、悪材料はコース適性で府中は奥多摩Sで届かず凡走している、上り坂で加速できない感じなので、勢いを付けられない府中は苦しいと思う。シルクロードSで3着はあるが、1着のアイルアウェイが高松宮記念11着なので、レースレベルを考えてもこのクラスでは苦しいと思う。