2024年皐月賞 回顧。ジャスティンミラノはバランスが良い。

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走破時計1:571    前半1000m 57.5  上がり3F 35.8

まずは馬場状態ですが良馬場でした、朝の段階では含水率が変わっていませんが、クッション値が上がり、日中気温が上がったことで乾いたんでしょうね。レコードタイムが出るほどの高速馬場になっていました。内外フラットでしたが、後ろからでは届きませんでした。

上のグラフはラップタイムをグラフにしたものです、レース映像と見比べると面白いと思います。ラップタイムがマイナスになっているのはグラフ製作上の都合ですのでお気になさらずに。青は今回、赤は2024年毎日杯のグラフです。

まず期待したメイショウタバルです、グラフを見れば分かるように前半が速すぎます。スタートで出して行ったので、何がなんでも逃げるつもりだった感じですね。シリウスコルトを行かせて折り合うプランがなかったのか?この辺りは騎手に聞いてみないと分かりませんが、押して押して逃げているので、逃げることしか考えていなかった感じですね。

これで2F目は10.5秒で掛かってしまい自滅しました。まるで2022年の大阪杯を見ているようでした。赤のグラフは毎日杯で、前半ゆったり入ればL2で10.9を出せる馬ですから、1コーナーまでで勝負が決まってしまいました。

勝ったのはジャスティンミラノ、メイショウタバルが離して逃げたので、メイン集団は1000m通過地点で1秒強の差がありました。ジャスティンミラノの1000mが恐らく59.0くらい、なので自身は平均バランスで走り切ったことになります。3着のジャンタルマンタルは更に1頭分前に居たので、この2頭はまぁまぁの心肺機能を持っていますね。

スタートが早かった馬はいませんでした、ほとんどの馬が五分に出ましたが、ビザンチンドリームとサンライズアースが遅れました。逃げたメイショウタバルは五分から押して押して逃げ、離れたメイン集団の前からシリウスコルト、アレグロブリランテ、ジャンタルマンタル。中段の前からミスタージーティー、ジャスティンミラノ。中段のやや前からサンライズジパング、シンエンペラー。中段からコスモキュランダ。

やや間隔が空いて中段のやや後ろからホウオウプロサンゲ、中段の後ろからルカランフィースト、サンライズアース、アーバンシック、レガレイラ、ウォーターリヒト。後方からエコロヴァルツ、ビザンチンドリームという並びでした。

ジャンタルマンタルは自身の1000m通過が59.0くらい、そのすぐ後ろに居たジャスティンミラノも同じような通過タイムだったはずです。コスモキュランダの位置では59.5くらいでしょうか。シンエンペラーはジャスティンミラノのすぐ後ろでした。エコロヴァルツは意図的に下げた感じで、ペースが速かったのでバテ差しを狙ってきましたね。

4コーナーです、注目はレガレイラの位置取りです。向正面でアーバンシックに前に入られて、外にサンライズアース、ビザンチンドリーム、前にホウオウプロサンゲが居たことで、ここで待たされたんですね。これがルメール騎手との違いで、一番の勝負所で加速できなかったことが敗因ですね。ジャンタルマンタル、ジャスティンミラノが内から3頭目、その後ろにシンエンペラーが続きました。コスモキュランダは内からスムースに中目に出して、シンエンペラーを追走していきます。

直線L1標識付近です、メイショウタバルが一杯になり、シリウスコルトが先頭に立とうとするとこで、ジャンタルマンタルが抜け出します。ジャスティンミラノは直線入り口でジャンタルマンタルに一瞬離されますが、2馬身程の差で追走。シンエンペラーがジャスティンミラノの外で、コスモキュランダが外から伸びてきます。

ここからジャンタルマンタルが押し切り狙いでしたが、ジャスティンミラノが交わして先頭。ゴール前で猛追してきたコスモキュランダがジャンタルマンタルを交わしますが2着まで。ジャンタルマンタルが3着を確保。この3頭から0.3秒離れてアーバンシックが4着に突っ込んできます。シンエンペラーは前の3頭にはっきり見劣り、レガレイラは届かず6着でした。

では1頭ずつ見ていきます。

1着はジャスティンミラノ、新馬戦と共同通信杯はスローでしたが、今回は自身も平均以上のペースを求められているので、心肺機能も持っていますね。L1で差し切ったパワーと持続力も見せたし、バランスの良い能力を見せました。直線入り口で若干モタモタしましたが、これは初めてのペースに戸惑った可能性があり、この経験が次走以降に生きるでしょうね。

2着はコスモキュランダ、スタート決めたことで中段が取れたし、向正面では周りに馬がいない状態で、3,4コーナーで自分のコースをしっかり確保できました。これがモレイラ騎手の凄さですね。今回は流れたことでトップスピードの質が問われなかったので、パワーと持続力で2着まで持ってきましたね。

3着はジャンタルマンタル、前に行って3着に粘りましたから、心肺機能とパワー、持続力の高さを見せましたね。直線入り口でジャスティンミラノを上回っていたので、瞬発力も持っていますね。Ⅼ1で見劣ったので距離が1F長かったのかもしれませんね。

4着はアーバンシック、末脚は見せていましたから届くかどうかだけでしたが、今日の馬場では後ろからではわずかに届きませんでしたね。二の足がつかない感じでどうしても後ろからになってしまうのが、大きな弱点で克服は難しいかも。3コーナー入り口でレガレイラの前に入った動きは良かったですね。

5着はシンエンペラー、前に居たジャンタルマンタルとジャスティンミラノを差せず、後ろからコスモキュランダに差されて、上位3頭からやや離されてしまいました。現状はこれが精一杯という感じで、今後の成長待ちですね。

レガレイラは6着、向正面でもう少し押し上げられれば、もう少し着順は良かったかもしれませんね。直線入り口ではやや外に流れた感じもあったし、ルメール騎手からの乗り替りが悪い方に出てしまいましたね。

馬券の方はハズレ、上位に評価した2頭が飛んでは完敗です。次回はマイラーズCの予定です。