2024年キーンランドC 回顧。腹を括った豊騎手は怖い。

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走破時計1:07.9   前半600m  33.6  上がり3F 343

まずは馬場状態ですが良馬場でした、走破時計が1分7秒台で、このレースが良馬場で1分7秒台に入ったのは2012年まで遡らないといけません。良馬場でも1分9秒台の決着が多いので、馬場はやや高速でしたね。

上のグラフはラップタイムをグラフにしたものです、レース映像と見比べると面白いと思います。ラップタイムがマイナスになっているのはグラフ製作上の都合ですのでお気になさらずに。

注目すべきはL1で0.1秒ですがラップが上がっていることです、サトノレーヴはまだ余裕がありそうですね。L1標識まではエトヴプレが先頭でしたが、このL1標識で先頭がサトノレーヴに入れ替わりました。L1の11.4というラップは丸々サトノレーヴのものなので、L2区間のサトノレーヴのラップは11.2のはずです。VTRを見るとサトノレーヴが前との差を詰めたのは、直線に入ってから。このコースは直線266mですから、L1標識までの66mで一気に急加速したことになります。かなり高い瞬発力を見せてきました。

サトノレーヴは中段の前からレースをしていますから、前半3F33.9で入っています。ほぼ平均バランスで先行して、L2後半で鋭い瞬発力を使てくる。心肺機能もやや高いものを見せたし、この瞬発力があると、4コーナーからのコース取りも自由度が増しますね。しかもまだ余裕がありそうな感じでゴールしていますから、スプリンターズSも勝ちそうですね。

スタート早かったのはセッション、オタルエバー、ジュビリーヘッド。スタートやや早かったのがサトノレーヴ、エトヴプレ。五分に出たのがプルパレイ、ゾンニッヒ、ビッグシーザー、ダノンマッキンリー。やや遅かったのがエイシンスポッター、シュヴァルツカイザー。遅かったのがオオバンブルマイ、ナムラクレア、モリノドリーム、シナモンスティック、マテンロウオリオンという感じでした。

スタートやや早かったエトヴプレが先頭に立つところ、外からセッションが抑えに来ました。この2頭はほぼ並んで逃げていました。中段の前からサトノレーヴ、ビッグシーザー。中段のやや前からナムラクレア、プルパレイ、オタルエバー。中段からエイシンスポッター、シナモンスティック、モリノドリーム、ダノンマッキンリー。中段の後ろからゾンニッヒ、ジュビリーヘッド。後方からマテンロウオリオン、シュヴァルツカイザー、オオバンブルマイ。

エトヴプレが先頭に立ちますが、外からセッションが先頭に立ちました。2F目が10.4なので速く感じますが、実はこのレースは前後半が0.7秒のややハイペースくらい。2F目では前に居たサトノレーヴも同じようなラップを踏んでいるし、ビッグシーザーも前の2頭と同じようなラップだったはず。セッションの敗因はラップ推移よりも、8㎏増の体調面だった感じ。

ナムラクレアはスタート遅かったのですが、前が空いていたことでリカバリーできました。エイシンスポッターもスタートやや遅かったが、上手くリカバリーして中段でした。この位置取りが良かったですね。オオバンブルマイはスタート遅く、豊騎手もポジション取りは諦めていた感じで、後方で外へ出していました。

4コーナーです、この馬場でややハイペースバランスなので、ペース自体は速くなかったんですよね。なので馬群が凝縮してL2標識付近では先頭からオオバンブルマイまで10馬身なかった感じ。ナムラクレアは最内、その後ろからエイシンスポッターがスムースでした。

直線L1標識付近です、4コーナー出口でサトノレーヴが、外に居たビッグシーザーを張りながら進路確保。そのまま一気に加速してエトヴプレに並びかけています。エイシンスポッターも4コーナー出口で中目に出してスムース。直線入り口の地点ではサトノレーヴのすぐ後ろに居たエイシンスポッターですが、L1標識までの間にやや差が開きました。

ナムラクレアはコースが無くなり、内ラチに接触していました。これは浜中騎手のミスというしかないですね。上位2頭の騎手との差がはっきりと見えた瞬間でした。オオバンブルマイは大外からスムースに加速、一気に伸びてきます。

ここからサトノレーヴが抜け出し快勝、エイシンスポッターがサトノレーヴを追いかけますが、差が詰まらずに2着。外から猛烈に伸びてきたオオバンブルマイが3着。モリノドリームはエンジンの掛かりが遅かった感じで、L1標識まで加速できなかったようですね。

では1頭ずつ見ていきます。

1着はサトノレーヴ、スタートも良く先行して、直線もしっかりですから、非の打ち所がないですね。完勝だと思います。特に直線入り口でコースを確保できる瞬発力は大きな武器ですね。

2着はエイシンスポッター、さすがはモレイラ騎手というポジション取りでした。届く位置がどこなのかをしっかり見極めるペース認識の良さですね。サトノレーヴとの比較では瞬発力の差が出た感じで、本番ではサトノレーヴよりも早く仕掛けないと逆転は難しいですね。

3着はオオバンブルマイ、スタートが遅く二の足も遅い。もうこれは治らないようで、豊騎手も初手の位置取りは諦めていた感じですね。後方から向正面のうちに外に出して、届くかどうかのイチかバチかレースでした。自身の前半3Fが35.0なので、かなりゆったり入りました。ただこれでも先頭から10馬身程で、ギリギリ届く位置だったんですよね。なので展開に恵まれた3着という評価です。

4着はモリノドリーム、洋芝巧者でしたが、直線に入ってエンジンの掛かりが遅かった感じで、伸びては来ましたが届きませんでした。内で足を溜める感じのレースでしたが、4コーナーで外からショート捲りに行く方が脚質的に合っている感じですね。

5着はナムラクレア、直線で詰まったのはやっぱりなという感じでした。それ以上に不安なのはスタートが遅くなっていることですね。今回は内が空いていてリカバリーできましたが、外から最内を目指す馬が多くなると、中段よりも後ろからになりそうで、詰る可能性も高くなるし、単純に届かない可能性もあ高まりますね。

セッションは14着でした、逃げましたが前半33.6は馬場を考えると中途半端な印象。それ以上にプラス8㎏も影響した感じですね。

馬券の方はハズレ、オオバンブルマイというかまたしても豊騎手にやられました。次回はセントウルSの予定です。