2022年皐月賞 全頭評価。その4。

下線は加筆・修正した箇所です。継続してお読みいただいている方は、下線の部分だけお読みください。

デシエルト 特性 ・心肺機能は高い、パワーは有る、瞬発力はまぁまぁ。  

・トップスピードの質はまぁまぁ、持続力はやや高い。

   レース名   (ペース) 着順(馬場状態) 内容
新馬戦(スローバランス)ダート 1着(稍) スタート~道中 五分に出て逃げ体勢、1コーナーまでフラフラしたが折り合いは付いた。
3,4コーナー 内目をスムース。
直線 L2で出し抜き圧勝。
1勝クラス(ハイペースバランス)ダート 1着(良) スタート~道中 五分に出てやや外へ行き番手先行、後続をやや離す。
3,4コーナー 中目を回してスムース、4コーナーで先頭。ここでも掛かり気味。
直線 スムースに押し切り。
若葉S(スローバランス) 1着(稍) スタート~道中 五分に出て逃げ体勢、掛かり気味。
3,4コーナー スムース。
直線 4F戦に持ち込みスムースに押し切り圧勝。
新馬戦ではダートを逃げ切り、スローからの2F戦にしてL2で出し抜き、まぁまぁの瞬発力を見せた。1勝クラスではダートでハイペースバランス、スタート五分に出てやや外へ行ったので、キックバックを警戒した騎乗なのかもしれない。この時は2番手からの先行だったが、やや掛かり気味で先頭に出るまで折り合えなかった。L1が13.2まで落ちているが、1馬身引き離して逃げ切ったので、持続力の高さと心肺機能の高さを見せた。

若葉Sではスローからの4F戦、やや掛かり気味で逃げ切り。前半60.8で稍重であることを考えると、これで掛かっているということは持っているスピード能力はかなり高そう。

「皐月賞へ向けて」好材料:コース適性。 悪材料:初輸送。

好材料はコース適性で、前走の若葉Sが阪神の内回り2000m、中山コースとは相関性があるのでコース適性は良いはず。このレースの3着がフィデルで0.6秒差を付けている、フィデルはホープフルSで0.5差4着なので、これを物差しにするとキラーアビリティよりも0.1秒前に居ることになるので、クラス負けの危険はないと思う。悪材料は初輸送で、関東への輸送は初めて。中京まで輸送しているので大きな不安はないが。

適性:竹+

トーセンヴァンノ 特性 ・心肺機能は高い、パワーは有る、瞬発力は低い。   

・トップスピードの質は低く、持続力は高い。

   レース名   (ペース) 着順(馬場状態) 内容
京成杯(ややスローバランス) 13着(良) スタート~道中 スタートやや遅れて後方から。
3,4コーナー 内目をスムース。
直線 スムースだったが全く伸びずに凡走。
きさらぎ賞(ややスローバランス) 7着(稍) スタート~道中 やや遅れて後方から。
3,4コーナー 内目をスムース。
直線 スムースだったが伸びずに凡走。
すみれS(スローバランス) 6着(良) スタート~道中 スタート五分に出て少頭数の中段から。
3,4コーナー 内目をスムース。
直線 スムースだったが伸びずに凡走。
スプリングS(スローバランス) 13着(稍) スタート~道中 スタート五分に出て中段のやや前から。
3,4コーナー 中目をスムース。
直線 スムースだったが全く伸びずに凡走。
京成杯ではスタートでやや遅れている、ゲートが開いた瞬間に前脚が足踏みするような感じで、進んで行かなかった。後方からスムースだったが全く伸びなかったので、トップスピードの質で見劣り。きさらぎ賞でも同じようなスタートで後方から、ここでもスムースだったがトップスピードの質で見劣り。すみれSではスタート五分に出て少頭数の中段、4F戦になりL3からの11秒台前半に追走一杯になり凡走。スプリングSではスタート五分、中段のやや前からスムースだったが、L2最速11.3に対応できずに凡走した。瞬発力とトップスピードの質が低く、AT値が低いために速いラップを踏むと一気に足に来る感じ。   

この馬は心肺機能と持続力が高い馬で、トップスピードの質や瞬発力を問われると良くない。コスモス賞を勝った時はハイペースバランスで、2,3F目以外は全て12秒台のラップを先行して押し切り、心肺機能と持続力を見せている。問題は騎手と厩舎がこの馬の強みを全く理解していないところで、騎手についてはペース認識の悪さがあるためか、スローバランスを容認してしまう。道悪で平均以上に流れた時に先行すれば激走しそう。

「皐月賞へ向けて」好材料:なし。 悪材料:騎手不安、厩舎不安。

好材料はなし、悪材料は騎手不安と厩舎不安で、上記したようにこの馬のストロングポイントを全く理解していない。道悪になって展開が向けばチャンスはあるが、スタート不安もあるし、何より使い過ぎ。

適性:梅

ドウデュース ・心肺機能はまぁまぁ、パワーは有る、瞬発力は不明。 

・トップスピードの質はやや高く、持続力はまぁまぁ。

レース名 着順 内容
新馬戦 1着 スローバランスを中段のやや前から、3,4コーナー外目を回して直線スムースに押し切り。
アイビーS 1着 ハイペースバランスを中段のやや前から、3,4コーナー内目を回して直線スムースに差し切り。
朝日杯FS 1着 ハイペースバランスを中段から、3,4コーナー中目を回して直線スムースに差し切り。
弥生賞 2着 スローバランスを中段のやや前から、3,4コーナー中目を回して、4コーナーで狭くなり下がる、直線もやや狭くなり2着まで。
新馬戦ではスローからの3F戦だが、L1が11.1なので前半が遅過ぎて参考外のレース。外からショート捲りに行っての押し切りなので、持続力はまぁまぁ。アイビーSでは前半ハイペースだったが、13秒台迄中緩みがあってからの3F戦、L2の11.2は自身のラップで馬場状態を考えれば、トップスピードの質はやや高いという評価。前半速かったわりにやや掛かてちたのが気になる点だが、中緩みでは折り合っていたので操縦性は良さそう。

朝日杯FSではL1でセリフォスを競り落としているので、トップスピードの質よりも持続力で勝った感じ。弥生賞ではスタート五分で中段のやや前から、4コーナーに入るところで挟まれてしまい下がる、ここがL2区間の入り口でブレーキしたので、直線で外から押圧されたこともあり伸びきれなかった。瞬発力が高くないことを見せた。

「皐月賞へ向けて」好材料:コース適性、休み明け2走目。 悪材料:特になし。

好材料はコース適性で、前走の弥生賞が同コース2着、4コーナーで挟まれる不利もあったので2着でも高評価で良いと思う。今回は休み明け2走目で、この馬はノーザンF生産馬だが、前走はプラス8㎏だったので太目残しの可能性があった。悪材料は特になし、朝日杯FSを勝っているのでクラス負けの危険もないし、豊騎手の継続騎乗も好材料でしょう。

適性:松

ビーアストニッシド 特性 ・心肺機能は不明、パワーは有る、瞬発力はまぁまぁ。 

・トップスピードの質はまぁまぁ、持続力はまぁまぁ。

   レース名   (ペース) 着順(馬場状態) 内容
京都2歳S(スローバランス) 2着(良) スタート~道中 スタート良く逃げ体勢。
3,4コーナー 内目をスムース。
直線 スムースだったが2着まで。
シンザン記念(平均バランス) 4着(良) スタート~道中 スタート五分に出て中段のやや前から、折り合いは付いている。
3,4コーナー 内目をスムース。
直線 スムースだったが4着まで。トップスピードの質で見劣り。
共同通信杯(スローバランス) 3着(稍) スタート~道中 スタート良く逃げ体勢。
3,4コーナー 内目をスムース。
直線 スムースだったが3着まで。
スプリングS(スローバランス) 1着(稍) スタート~道中 スタート五分に出て逃げ体勢。
3,4コーナー 内目をスムース。
直線 スムースに出し抜き逃げ切り。
京都2歳Sでは逃げて2着、スタート良くスムースだったが、ゴール前で差されてしまったが持続力で見劣ったというよりも、3F戦で引き付け過ぎた感じ。シンザン記念では平均バランスを中段のやや前から、直線ではすぐ前に居たマテンロウリオンに見劣り4着まで。共同通信杯ではスローバランスを逃げて3着、L2でトップスピードの質で見劣り並ばれて、L1でもスピードの持続力で見劣り3着までだった。スプリングSではスローからのL2最速戦を逃げ切り、L2で11.3を出して出し抜いたのでまぁまぁの瞬発力を見せた。

「皐月賞へ向けて」好材料:コース適性。 悪材料:騎手不安。

好材料はコース適性で、前走のスプリングSを逃げ切り、阪神内回り2000mの京都2歳Sでも2着しているので、コース適性は高いと思う。その京都2歳Sでは1着ジャスティンロック(皐月賞2着)と0.1差、3着のフィデル(皐月賞4着)には同タイムだが先着したので、クラス負けのの危険もあまりない。悪材料は騎手不安で、前走は岩田康騎手が上手く乗ったので、和田騎手への乗り替りは大きな不安材料。

適性:竹