2019年セントウルS 全頭評価。その4。

<ファンタジスト>・心肺機能とパワーの両立型で瞬発力は?

・トップスピードの質は高く、持続力は高い。・休み明けでも走る。

・右回りが苦手な可能性がある。

”小倉2歳S”ではハイペースバランスを先行して押し切り、4コーナーで内に刺さる仕草がある。”京王杯2歳S”ではスローバランスを中段の最内から、直線では長くいい脚を使って1着、この時が2カ月の間隔開けで2着がアイルアウェイ。”朝日杯FS”ではスローバランスを中段から、L3の加速に一瞬置かれてL1でバテ差し4着、4コーナーで一瞬バランス崩す。”スプリングS”では平均バランスを中段の後ろから、4コーナー外からやや外に傾きながら伸びて2着まで。”皐月賞”では平均バランスを中段から凡走、直線入り口でやや左に傾きバランス悪い、距離の可能性もある。。”NHKマイルC”ではハイペースバランスを中段から、直線はケイデンスコール(2着)にトップスピードの質で見劣り13着、ハイペースバランスは良くない。”2019年北九州記念”ではハイペースバランスを最後方から、流れ込むだけで凡走、久々の1200で追走できなかった。

「セントウルSへ向けて」好材料:1200への慣れ。悪材料:前走凡走で1200に対応できるか、騎手弱化。

2歳時にマイルの朝日FSを好走をしたことで3歳春はクラシック路線に進んだ、スプリングSこそ2着に好走したが、その後は皐月賞で大敗してNHKマイルCへ挑んだが、最後方からになり凡走してしまった。休み明け3走目の疲労も考えられるが、京王杯2歳SからNHKマイルCまでを考えるとAT値が低い可能性がある。AT値は無酸素性作業閾値のことで無酸素運動へ入る心拍数の値のこと。この値が低いと追走で一杯になり凡走してしまう、この馬が好走した京王杯2歳S、朝日FS、スプリングSは前半4Fが47秒以上かかっている、逆に凡走した皐月賞、NHKマイルCは46.6と45.8とかなり速い。マイル以上では前半ゆったり入らないと苦しくなるんだと思う。

1200mについては新馬戦、小倉2歳Sで当然前半4Fは速く、46.6と45.1だが1着だったので1200mでは、AT値に達しても失速せずに我慢できるんだと思う。もちろん新馬戦でも小倉2歳Sでも先行してL1はかなり落としているので、後方からになると苦しくなる可能性が高いと思う。

好材料は古馬混合重賞の1200mが2戦目になるので、ペースに慣れる可能性がある。慣れる前走は春にマイルから2000mを使ったことでスタートもイマイチだったし、追走で苦労していた。乗り替りで先行出来るようなら期待できそう。悪材料は前走があまりにもひどい凡走で、同じように凡走してしまうリスクはあると思う。和田騎手への乗り替りは豊騎手からなので悪材料といっていいと思う、まぁ新人でもないし豊騎手はマテラスカイが先約みたいだったので、あまり気にしなくてもいいかな~。

<ペイシャフェリシタ >・心肺機能とパワーの両立型で瞬発力は低い。

・トップスピードの質はまぁまぁ、持続力もある。

”2018年キーンランドC”ではハイペースバランスを先行して3着、この時が2枠。”2018年CBC賞”ではハイペースバランスを中段から、2番人気で15着、この時8枠。”2018年春雷S”ではハイペースバランスを先行して1着、この時2枠。”2019年オーシャンS”ではハイペースバランスを中段やや後ろのインコースから4着、この時が2番枠。”2019年高松宮記念”ではハイペースバランスを中段から、直線は外からスムースだったが伸びずに凡走、この時が14番枠。”2019年函館SS”ではほぼ平均バランスを3番手から、L2でカイザーメランジェに出し抜かれて5着。”2019年キーンランドC”ではハイペースバランスを先行、前半が速過ぎて直線失速、2カ月強の間隔も良くなかった。

「セントウルSへ向けて」好材料:中1週のローテー、コース適正。悪材料:GⅡでのクラス負けの危険。

とにかく内枠での好走が多い馬で、OP入り後は顕著に成績に現れていて2枠よりも内だと1-1-1-3と好成績。昨年のキーンランドCが高評価で、2番手評価にして3連単を買っていた、首の上げ下げで3着になりやがりまして外れてしまった苦い思い出が・・・。2枠4番からダノンスマッシュをマークするように最内中段の前から、直線に入ってダノンスマッシュに並びかけてそのまま譲らずクビ差の3着だった、この時のダノンスマッシュは覚醒前の感じもあったし、稍重で自慢の瞬発力が削がれた感もあった。それでもダノンスマッシュは53㎏で、こちらは54㎏だったことを考えると好評価、やはり内枠では軽視してはいけない馬。

内枠ではオーシャンSでも4着とまずまず、この時は3着のダイメイフジのすぐ後ろに居たが、直線でダイメイフジがインをこじ開けるように伸びたのとは対照的に、中目に進路を取った分スピードが鈍った感じだった。キーンランドCの感じからも直線は進路変更をしない方が良いと思う、この辺りはハーツクライ産駒の特徴が良く出ている馬ですね。

好材料は中1週のローテーで休み明けはあまり良くないし、前走も間隔空けてピリッとしなかった。コース適正も阪急杯で0.1差5着があるし、中山の春雷Sを勝っているので坂上ゴールも不安はない。悪材料はGⅡが初めてでクラス負けの危険、GⅠの高松宮記念は外枠だったので度外視していいと思うが、2019年オーシャンSが4着とは言え0.8秒差は印象悪い。この馬に関しては外枠が良くないので、外枠を引くようなら割引。

<マテラスカイ>・心肺機能は高く、パワーもある、瞬発力はまぁまぁ。

・トップスピードの質は低く、持続力はまぁまぁ。

・関東への輸送は割引。

”2018年頌春賞”ではハイペースバランスを逃げ切り、稍重の割に後半の手ごたえは良くなかった。”2018年橿原S”ではハイペースバランスを逃げて圧勝、L2で後続を振り切って持続力の高さを見せた。”2018年花のみちS”ではハイペースバランスを逃げて圧勝、この時の2着がヴェンジェンスで圧倒した、海外帰りの休みけ。”2018年プロキオンS”では逃げて圧勝、不良馬場で1400mダートのレコード。”2018年JBCスプリント”ではハイペースバランスを逃げて2着、ウィンムートに執拗に絡まれて超ハイペースバランスになり、クビ差差された、ペースを考えれば高評価。”2019年根岸S”ではハイペースバランスを逃げて凡走、良馬場の1400では距離が長いことと輸送の影響だと思う。”2019年プロキオンS”では稍重でハイペースバランスを逃げて5着、残り100mまで先頭に居たが、そこで一杯になった。

「セントウルSへ向けて」好材料:Speightstownの産駒で芝でも走る可能性、スピードタイプの先行馬で開幕週。悪材料:久々の芝。

昨年のプロキオンSにおいて不良馬場だがダート1400mのレコードを叩き出した、L2で11.2のラップを刻んで他を寄せ付けなかった、このスパートに反応できる馬は少ないと思う。この馬は意外に瞬発力が良くて花のみちSでもL2で11.7を踏んで後続に決定的な差をつけてしまう、この時の2着がヴェンジェンスで3馬身以上引き離しているのでかなり強い内容だった。ただL1では12秒台に入るので持続力はまぁまぁと言ったレベルで決して高くはないと思う、JBCスプリントではウィンムートに執拗に絡まれたとはいえ、L1が13.0まで落ちてしまった。昨年のプロキオンSや花のみちSを見てもL3でやや緩めておいてから、L2で出し抜き決定的な差をつけてしまうのが良さそう、距離は違うがインティみたいな感じですね。

この馬は関東へに輸送で調子を崩すようで、関東圏では大井を含めて1-0-0-6、顕著におかしいと思ったのが頌春賞で勝ち切ってはいるが稍重の1200mで後半手応えがとても悪かった、L2での反応も悪かったしL1は13.4とかなり掛かっているから、輸送の影響はあるんだと思う。2018年プロキオンSを不良馬場で圧勝しているが、稍重でも1400mが長いのは2019年プロキオンSで見せているので、1200mがベストなのだろう。

好材料はSpeightstownの産駒で芝にも対応できる可能性がある、同産駒には短距離のスピード自慢モズスーパーフレア、ダートの全日本2歳優駿1着と芝のNHKマイルC2着があるリエノテソーロがいる。血統的には芝でも通用する可能性は十分あるし、2018年プロキオンSは不良馬場だったが1200m通過が1:07.5で通過している、このタイムは過去10年のセントウルSの走破時計で見ても十分通用する。悪材料は京王杯2歳S以来の芝で、こればかりは走ってみないと分からない。