2021年秋華賞 全頭評価。その4。

下線は加筆・修正した箇所です。継続してお読みいただいている方は、下線の部分だけお読みください。

<スライリー>・心肺機能は不明、パワーは有る、瞬発力は低い。 

・トップスピードの質はまぁまぁ、持続力はまぁまぁ。

レース名 着順 内容
赤松賞 7着 スローバランスを少頭数の中段から、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。直線入り口ですぐ後ろに居たアカイトリノムスメにトップスピードの質で見劣り。
菜の花賞 1着 スローバランスを中段やや前から、3,4コーナー外目を回して直線スムースに伸びて差し切り。スローからの2F戦になっている割に、上り3F34.4でレースレベルは疑問、パワーは見せた。
クイーンC 10着 平均バランスを中段から、3,4コーナー内目を回して直線詰まって凡走。前走1着で味を占めたように中段まで下げた謎騎乗。
フローラS 2着 スローバランスを離れた追走集団の前から、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったがL2過ぎまで待ってしまい2着。L2過ぎまで待ってしまう謎騎乗だったが、追い出してから加速していないので、瞬発力の低さを見せた。
オークス 12着 平均バランスを中段から、3,4コーナー外目を回して直線スムースだったがL1で失速凡走。L4で外から上がって行ったので、距離ロスが大きく持続力で見劣った。
紫苑S 15着 スローバランスを2番手先行、3,4コーナー内目を回して直線入り口で一杯になり凡走。5F戦になり持続力で見劣った。
総評
デビューから石川騎手が乗っていて、菜の花賞では勝っているが、レースレベルに疑問符が付く内容だった。クイーンCでは前走差して勝ったことで中段まで下げている、これで直線内に詰まった。フローラS2着で結果だけ見れば14番人気なので高評価だが、Ⅼ2標識過ぎまでなぜか追い出さなかったのは謎、外からクールキャットに並びかけられて追い出しているので、ここでも謎騎乗を見せた。このレースでは瞬発力の低さを見せたし、トップスピードの質が高くないことは再三見せている。オークスではL4で外から上がって行ったので、L1で失速して凡走した、L4のレースラップは12.1なのでここで11秒台を踏んだのは大失態だと思う。紫苑Sではスローからの5F戦を先行したが、L3辺りで手応えが怪しくなり直線入り口では一杯、持続力で見劣ってしまった。

「秋華賞へ向けて」好材料:距離適性、休み明け2走目。 悪材料:初輸送、展開。

好材料は距離適性で、フローラSで2000mを2着している。今回は休み明け2走目、非ノーザンF生産馬で上積みはあるはず。悪材料は初輸送で、関西圏への輸送をこなせるかどうか。展開的にも4F戦以上では持続力が足りなくなるので、阪神内回りは良くないかもしれない。

適性:梅

<スルーセブンシーズ>・心肺機能は不明、パワーは有る、瞬発力は不明。 

・トップスピードの質はまぁまぁ、持続力は高い。

レース名 着順 内容
新馬戦 1着 スローバランスを中段やや後ろから、3,4コーナー外目を回して直線スムースに伸びて差し切り。
1勝クラス 3着 ハイペースバランスを中段の後ろから、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが届かず3着。自身はややスローくらいだったので、トップスピードの質が高くないことを見せた、パワーと持続力は見せている。
ミモザ賞 1着 重馬場でハイペースバランスを離れた追走集団の中段から、3,4コーナー外目を回して直線スムースに差し切り。重馬場でハイペースバランスだったので、バテ差しが効いた。
オークス 9着 平均バランスを中段やや後ろから、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。L1で伸びが鈍ているので、距離適性が出た感じ。
紫苑S 2着 スローバランスを中段から、3,4コーナー内目を回して直線前が壁になり空いてから伸びて2着。
総評
新馬戦からミモザ賞迄スタートが悪く、前半はポジションを取れない。1勝クラスではトップスピードの質が高くないことを見せたが、重馬場のミモザ賞ではパワーと持続力を見せている。紫苑Sでは持続力の高さを見せてきた、中段から最内を回して直線ではL1標識まで前が壁、空いてからジワっと上がって2着は確保している。このレースはスローからの5F戦で、L2最速11.4には対応できたし、L1で差を詰めたことは持続力の高さとパワーを見せた。

「秋華賞へ向けて」好材料:距離適性、コース適性。 悪材料:初輸送、クラス負けの危険、騎手不安。

好材料は距離適性で、2000mは前走の紫苑Sを含めて1-1-1-0と好相性。中山で2-1-1-0の成績なので阪神内回りは合うはず。悪材料はまず初輸送で、一度も関西圏へ輸送されていないことは大きな不安材料。クラス負けの危険も大いにあって、前走の紫苑Sでは2着だったが、ファインルージュには0.3秒離されている。直線で前が壁になったが終始最内を回すロスの無い競馬だったし、直線スムースでもファインルージュには届かなかった感じなので、このクラスでは苦しいと思う。騎手も大野騎手の予定なので不安、紫苑Sの直線での詰まりを見ると、決して安心できる騎手ではない。

適性:梅

<ソダシ>・心肺機能はやや高い、パワーは高い、瞬発力はまぁまぁ。

・トップスピードの質はまぁまぁ、持続力は高い。

”新馬戦”ではスローバランスを2番手先行、3,4コーナー内目を回して直線スムースに抜け出し圧勝。”札幌2歳S”ではハイペースバランスを中段の前から、3,4コーナー中目を回して直線スムースに抜け出し押し切り。”アルテミスS”ではスローバランスを2,3番手先行、3,4コーナー内目を回して直線スムースに抜け出し圧勝。”阪神JF”ではややスローバランスを中段のやや前から、3,4コーナー内目を回して直線スムースに伸びて1着。”桜花賞”ではややハイペースバランスを中段の前から、3,4コーナー内目を回して直線スムースに抜け出し快勝。”オークス”では平均バランスを中段の前から、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。”2021年札幌記念”では平均バランスを2番手先行、3,4コーナー内目を回して直線スムースに抜け出し快勝。

「秋華賞へ向けて」好材料:距離適性。 悪材料:なし。

<心肺機能について>札幌2歳Sではハイペースバランスを中段の前から、このレースは1.9のハイペースだったので、自身でもハイペースバランスに入っている。これで押し切っているので心肺機能の高さを見せた。桜花賞ではややハイペースバランスを中段の前からで、自身のギリギリややハイには入っていたはずで、快勝したことから心肺機能の高さを見せた。

<パワーについて>アルテミスSでL2の坂部分で加速して引き離している、加速自体は0.3だが、ラップは10.9と悪くなかったので、パワーの高さを見せた。

<瞬発力について>アルテミスSでL2の加速が0.3と、坂部分であることを考えればまぁまぁの評価で良いと思う。

<トップスピードの質について>これもアルテミスSでL2が10.9と悪くはないが、この日は10RのキタサンブラックMで走破タイム1:32.8、上がり最速33.3が出ているので馬場が速かった。そこを考えると高評価は出来ないが、L2で後続を突き放したしまぁまぁの評価で良いと思う。

<持続力について>札幌2歳Sでハイペースバランスを中段の前から押し切ったし、アルテミスSでも3F戦を押し切っている。ただアルテミスSはL1で11.9迄落としているので、まぁまぁの評価で良いと思う。どちらかというと速いラップを持続するよりも、まぁまぁのトップスピードを長く維持する能力が高そう。阪神JFでは直線だけ含水率が上がった馬場で、パワーと持続力が活かせた格好で1着、2着サトノレイナスとはハナ差で運がある馬だと思う。桜花賞ではややハイペースバランスを中段の前から押し切り、持続力の高さを見せた。2021年札幌記念では平均バランスを2番手先行、後半4Fを全て11秒台で揃えて押し切ったので、持続力を見せた。

<その他について>札幌2歳SでもアルテミスSでも前半掛かっている、スタートは良いので位置取りの自由度はあるはずなので、折り合いの為にも内枠の方が良さそう。オークスでは直線入り口から伸びが悪く、L1で一気に失速したので距離適性が出てしまった。

好材料は距離適性で、前走の札幌記念で2000mを快勝、52㎏だったが正攻法のレースで押し切った内容は良かった。オークスはさすがに長かったので2000mなら不安はない。もちろんクラス負けの危険もないし、吉田隼騎手の継続騎乗も好材料、手の内に入れている感じだし、自分で展開を作れる馬なのでこの点も好材料。悪材料はなし、2カ月の間隔空けもノーザンF生産馬で問題ないし、当然クラス負けの危険もない。

適性:松

<タガノパッション>・心肺機能はやや高い、パワーは有る、瞬発力はやや高い。

・トップスピードの質は高く、持続力はやや高い。

レース名 着順 内容
2021年3月未勝利戦 3着 スローバランスを出遅れ後方から、3,4コーナー内目を回して直線スムースに伸びたが3着まで。下り坂だったがL3から10秒台を2連発したはずで、トップスピードの質は高そう。
2021年4月未勝利戦 1着 重馬場でややハイペースバランスを中段の後ろから、向正面で2番手まで上がり3,4コーナー内目を回して直線スムースに抜け出し押し切り。向正面から12秒台の前半を連発しているので、心肺機能も見せたし持続力も見せた。
スイトピーS 1着 ハイペースバランスを中段やや後ろから、3,4コーナー外目を回して直線スムースに伸びて差し切り。L2で自身10秒台を出しているはずで、トップスピードの質と瞬発力を見せた。
オークス 4着 平均バランスを後方から、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったがフラフラしてしまい4着まで。後方に下げてしまい届かず。
ローズS 12着 スローバランスを中段の後ろから、3,4コーナー中目を回して直線狭くなったこともあり伸びずに凡走。この時は休み明け。
総評
デビュー戦、2戦目とスタートが遅かった。2戦目では向正面から12秒台前半を連発するロング捲りで、心肺機能と持続力を見せたし、重馬場でパワーも見せた。スイトピーSではL2で自身10秒台を出したはずで、瞬発力とトップスピードの質も見せている。オークスではスタート出たが後方まで下げてしまい届かず、4コーナーでも動かなかったので雑なレースメイクだった。距離適性と持続力は見せた。ローズSでは休み明けでプラス14㎏、直線狭くなったこともあり伸びずに凡走した。

「秋華賞へ向けて」好材料:コース適性、休み明け2走目。 悪材料:届くかどうか。

好材料はコース適性で、重馬場だったが未勝利戦を勝っているコースだし、オークスで0.3差4着なので2000mは好相性のはず。前走は休み明けでプラス14㎏、この馬は非ノーザンF生産馬なので休み明けでの凡走は仕方ない。今回は絞れれば上積みが期待できる。悪材料は届くかどうかで、スタートは悪くないが出して行かないので、どうしても後ろからになってしまう。阪神内回りで後ろからだと届かない可能性が高い。

適性:梅