2021年有馬記念 全頭評価。その4。

下線は加筆・修正した箇所です。継続してお読みいただいている方は、下線の部分だけお読みください。

<タイトルホルダー>・心肺機能はまぁまぁ、パワーは有る、瞬発力はまぁまぁ。

・トップスピードの質はまぁまぁ、持続力はまぁまぁ。

”新馬戦”ではスローバランスを逃げ切り圧勝。”東スポ杯2歳S”ではスローバランスをやや離れた追走集団の前から、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったが2着まで。”ホープフルS”ではスローバランスを中段の前から、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったが4着まで。”弥生賞”ではスローバランスを逃げ切り。”皐月賞”では平均バランスを2番手先行、3,4コーナー内目を回して直線スムースに抜け出して2着。”ダービー”ではスローバランスを3番手先行、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。”2021年セントライト記念”ではややスローバランスを中段の前から、3,4コーナー内目を回して直線詰まって凡走。”2021年菊花賞”ではややスローバランスを逃げ切り圧勝。

「有馬記念へ向けて」好材料:コース適性。 悪材料:特になし。

<心肺機能について>皐月賞では平均バランスを先行して2着、5F戦になったので心肺機能は見せた。

<パワーについて>新馬戦では逃げ切り圧勝、中山だったがL1の坂もしっかり粘ったので、パワーは十分にある。ホープフルSではL1の坂も粘っていたのでパワーは見せた。弥生賞では逃げて快勝、L1の坂でもしっかり粘っていたので、パワーの高さを見せた。

<瞬発力について>東スポ杯でやや離れた追走集団の前からだったが、直線L2で0.9の加速に対応しているので、まぁまぁの評価で良いと思う。弥生賞でスローバランスを逃げ切り、L2でわずかに出し抜いたので、まぁまぁの瞬発力は見せた。

<トップスピードの質について>東スポ杯でやや離れた追走集団の前からだったが、直線ダノンザキッドに差されて2着だった、この時のダノンザキッドはプラス24㎏で汗も目立っていて明らかに太目残し、これに差されてしまっただけでなく0.2秒離されたのは印象が悪い。ダービーではL2の10.8に対応できなかったので、トップスピードの質はまぁまぁまで。菊花賞ではL2で出し抜き勝負を決めている、下り坂なので瞬発力は問われていないが、まぁまぁのトップスピードの質は見せた。

<持続力について>東スポ杯でやや離れた追走集団の前からだったが、L2でトップスピードの質で見劣っただけでなく、L1で引き離されているので持続力もまぁまぁまで。ホープフルSではL1で見劣り、後ろからヨーホーレイクにも差されているので、持続力はまぁまぁまで。皐月賞では5F戦で2着と持続力の高さを見せた。菊花賞では中緩みからの4F戦に持ち込み快勝、持続力の高さを見せた。

<その他について>ホープフルSではスタート出たが控えたことで行きたがっていた、ここでやや掛かったことがゴール前に響いたのかもしれない。

好材料はコース適性で、皐月賞2着からもこのコースとの相性の高さが分かる。再三書いているが皐月賞好走馬は有馬記念を好走する馬が多いので、データ的にも追い風。菊花賞を圧勝しているので距離は問題ないし、菊花賞からこのレースを好走したサトノダイヤモンド、ワールドプレミア、ゴールドシップ、オルフェーブル等々、ローテーション的にも好材料。悪材料は特になし、横山和騎手へ乗り替りが若干不安ですが、弟からレクチャーを受けると思うし、お父さんからもアドバイスを受けるはずなので、大きな不安はないと思うが・・・。

適性:松-

<ディープボンド>・心肺機能はまぁまぁ、パワーは有る、瞬発力は不明。

・トップスピードの質は低く、持続力はまぁまぁ。

”新馬戦”ではややスローバランスを中段やや前から、3,4コーナー外目を回して直線スムースだったが3着まで。”未勝利戦”ではスローバランスを中段から、3,4コーナー外目を回して直線スムースに抜け出し押し切り。”福寿草特別”ではスローバランスを中段から、3,4コーナー外目を回して直線伸びずに凡走。”アザレア賞”ではスローバランスを2,3番手先行、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが差されて2着。”皐月賞”ではハイペースバランスをやや離れた追走集団の前から、3,4コーナー内目を回して直線伸びずに凡走。”京都新聞杯”ではハイペースバランスを離れた追走集団のやや前から、3,4コーナー中目を回して直線スムースにバテ差し。”ダービー”ではスローバランスを中段の前から、3,4コーナー中目を回して直線スムースに粘って5着。”2020年神戸新聞杯(中京)”では平均バランスを2,3番手先行、3,4コーナー中目を回して直線スムースに抜け出したが4着まで。”菊花賞”ではスローバランスをやや離れたメイン集団の先頭から、3,4コーナー外目を回して直線スムースだったが4着まで。”2021年中山金杯”ではスローバランスを中段から、3,4コーナー中目を回して直線狭くなり凡走。”2021年阪神大賞典”では重馬場でややスローバランスを中段やや前から、3,4コーナー中目を回して直線スムースに伸びて圧勝。”2021年天皇賞(春)”ではハイペースバランスを3,4番手先行から、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったが2着まで。

「有馬記念へ向けて」好材料:・・・。 悪材料:海外帰り。

<心肺機能について>京都新聞杯でハイペースバランスを中段からで、自身は平均くらい。これをバテ差す形で差し切ったので、心肺機能はまぁまぁの評価でいいと思う。2020年神戸新聞杯(中京)では平均バランスを先行して4着、逃げ・先行勢では唯一の好走なので、心肺機能は見せてきた。2021年天皇賞(春)では3,4番手先行で2着、ハイペースバランスだったので心肺機能の高さを見せた。

<パワーについて>アザレア賞で2着しているので一定の評価はしている、ただし阪神の場合L2まで下り坂なので、勢いは利用できることは考慮した方が良い。

<瞬発力について>現状では不明。

<トップスピードの質について>アザレア賞でも後ろから差されているし、未勝利戦では3馬身チギッタが、この日は距離は違えどドナウデルタが33.4を叩き出しているので、トップスピードの質は評価できない。

<持続力について>未勝利戦やアザレア賞で4F戦を好走しているので、評価できるだけのものを持っている、両レースともにL1でも顕著には落していないので、まぁまぁの評価でいいはず。ダービーでも中段の前から進めて、トップスピードの質では見劣ったが5着に粘っている。菊花賞では実質先行して4着に粘った、距離適性と持続力の高さを見せた。2021年阪神大賞典では超ロンスパを中段やや前から圧勝した、重馬場でパワーと持続力の高さを見せた。

<その他について>この馬はノースヒルズの外厩を使うはず、ノーザンFには見劣るので休み明けは不安だが、アザレア賞で2着があるので仕上がりは速いのかもしれない。皐月賞では内目を回したことで馬場も悪かったが、後ろからコルテジアにも差されているのでクラス負けもあったはず。京都新聞杯を勝ち切っているがハイペースバランスを離れた追走集団のやや前からで、自身は平均くらいのはず。これで持続力を生かして差し切ったので、持続力は見せたがトップスピードの質は見せていない。トップスピードの質が低い事は陣営も認識しているようで、スタートが良いこともあって先行策を徹底している。

2021年中山金杯ではスタート五分に出たがなぜか出して行かずに中段から、3コーナーで手応えが悪くなったし、直線でも狭くなって凡走した。この時は有馬記念で一旦仕上げた後でプラス8㎏、この辺りが3,4コーナーでの手応えの悪さに繋がった感じ。ただしスタート五分に出ながら出して行かなかったことは、試した可能性があり今後も不安を残す。

好材料は見つけにくく、天皇賞(春)を2着しているがこの時はⅬ1が13.0まで落ちる消耗戦、阪神大賞典も重馬場でL1が12.9。菊花賞ではL1が12.2で4着、2着のアリストテレスからは0.7差なので、馬場と展開次第に注文が付く。悪材料は海外帰りになる点で、この馬はノースヒルズ生産なので、海外帰りで上手く調整できるかどうかが不安ですね。

適性:竹-

<パンサラッサ>・心肺機能は高い、パワーはある、瞬発力は低い。

・トップスピードの質は低く、持続力は高い。

”新馬戦”ではスローバランスを中段から、3,4コーナー馬群の中から中目を回して、直線スムースだが伸びず。”阪神未勝利戦”ではスローバランスを2番手先行、直線スムースだったがトップスピードの質で見劣り2着。”京都未勝利戦”では不良馬場でハイペースバランスを2番手先行、4コーナーで先頭に立ち大差で圧勝、道悪適性を見せた。”エリカ賞”ではスローバランスを2番手先行、4コーナーで先頭に並ぶも直線では垂れてしまい凡走。”2019年ホープフルS”では平均バランスを逃げて6着、L1手前までは踏ん張ったが良馬場では距離が長かった感じ。”2020年神戸新聞杯”では平均バランスを逃げて凡走。”2020年オクトーバーS”では稍重でハイペースバランスを逃げて2着。”2020年アンドロメダS”では平均バランスをやや離れた2番手先行、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが4着まで。”2021関門橋S”ではハイペースバランスを中段の前から、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったが2着まで。”2021年中山記念”では平均バランスを離れた追走集団の中段から、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。”2021年マイラーズC”では直前に出走取り消し。”2021年オクトーバーS”ではややハイペースバランスを逃げ切り。”2021年福島記念”ではハイペースバランスを逃げ切り。

「有馬記念へ向けて」好材料:・・・。 悪材料:クラス負けの危険。

京都の未勝利戦で大差で圧勝した馬で、この時は不良馬場だった。最初の2F目以外は一度も11秒台のラップを踏まなかったうえに、その後は12秒台後半のラップを連発する消耗戦でL1は14.2もかかっている。 この馬はロードカナロア産駒で母の父はモンジュー、その父がSadler’s Wellsなので母系はパワー型のヨーロッパ血統、父系もキングカメハメハ系なのでパワーに特化したタイプだと思う。心肺機能の低さは再三見せていて11秒台のラップを連発してしまうと息切れしてしまうタイプ、 現状ではレベル云々言える話ではないがサトノクラウンやクリンチャーのようなタイプです。エリカ賞を見てもトップスピードの質と良馬場での持続力に関しては全くあてにならない。 2019年ホープフルSでは平均バランスを逃げて6着、同厩舎のコントレイルの為のラビットだった可能性が高く、良馬場でこのペースでは苦しかった。

2020年神戸新聞杯では平均バランスを逃げて凡走、L2標識付近で一杯になっているので距離かもしれない。2020年オクトーバーSではハイペースバランスを逃げて2着、稍重で前半59.1なので心肺機能は見せたが、1着テリトーリアルが57㎏に対してこちらは54㎏だったので、高評価までは出来ない。2020年アンドロメダSでは平均バランスをやや離れた2番手で、自身はややスローくらいだったはず。当然のように直線はスピード負けしたので、騎手のペース認識の悪さが出た。2021年関門橋Sではハイペースバランスを中段の前からで、自身もハイペースバランスだった、これで2着に粘ったので心肺機能と持続力を見せた。2021年中山記念では離れた追走集団の中段から、伸びずに凡押すしたのでトップスピードの質が低いことを見せた。

2021年オクトーバーSでは離して逃げて押し切り、ややハイペースバランスだが中緩みがあっての3F戦で、2着とは首差なのでトップスピードの質は評価できない。2021年福島記念では逃げ切り圧勝、道中すぐ後ろに居たコントラチェックが15着に惨敗しているので、心肺機能と持続力は見せた。ただコントラチェックは距離適性もあったし、メイン集団の前に居たのがフェアリーポルカ三浦騎手とヒュミドール吉田豊騎手なので、仕掛が遅れた可能性もあり額面通りには受け取れない。

好材料はなし、前走の福島記念を圧勝したが、メイン集団の仕掛けが遅れた可能性があり、額面通りには受け取れない。お兄ちゃんにエタンダールが居るので、距離は持つと思うが。悪材料はクラス負けの危険で、重賞での好走は3歳時のラジオNIKKEI賞と前走の福島記念で、ともにローカル重賞だけ。特に前走の福島記念は秋華賞の裏開催で、一線級の騎手が不在だったことは大きいと思う。さすがに1頭で逃げさせてもらえても苦しいと思うが。

適性:梅