2022年スプリンターズS 全頭評価。その2。

下線は加筆・修正した箇所です。継続してお読みいただいている方は、下線の部分だけお読みください。

<ジャンダルム>・心肺機能はまぁまぁ、パワーは有る、瞬発力はやや高い。

・トップスピードの質はまぁまぁ、持続力はまぁまぁ。

・距離は短い方がいい。

”2017年デイリー杯2歳S”ではスローバランスを中段やや後ろから、L2で瞬発力を見せて抜け出し1着。”ホープフルS”ではハイペースバランスを中段の後ろから、4コーナー外を回して直線は先頭に立つもL1でタイムフライヤーに差されて2着。”弥生賞”ではスローバランスを中段やや前から、直線はL1でワグネリアンに刺され3着、距離適正が出てきた感じ。”皐月賞”では離れた追走集団の中段やや後ろから実質スローバランス、直線はⅬ1で一杯になり凡走。”2018年富士S”では平均バランスを中段の後ろから、直線はL1で一杯になり凡走。”2018年マイルCS”ではスローバランスを最後方から、レースに参加できずに流れ込むだけ。”2019年東京新聞杯”ではややハイペースバランスを後方から、全くレースにならずに凡走。”2019年京成杯AH”ではハイペースバランスを離れた追走集団のやや前から、直線は粘って3着、超高速馬場で1F長いはずの距離を克服できた。”2019年富士S”では稍重でスローバランスを中段の前から、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったがL2で一杯になり凡走。”2020年ニューイヤーS”では稍重でややハイペースバランスを中段の前から、3,4コーナー中目を回して直線スムースに抜け出し1着。”2020年東風S”では稍重でハイペースバランスを中段から、3コーナーで外から先頭に並びかけて直線L1で一杯になり凡走。”2020年ダービー卿CT”ではハイペースバランスを中段の前から、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。”2020年関屋記念では平均バランスを中段やや後ろから、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったがL2で一杯になり凡走。”2020年京成杯AH”ではややハイペースバランスを中段の前から、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが4着まで。”2020年信越S”では平均バランスを中段の前から、3,4コーナー中目を回して直線スムースに抜け出し押し切り。”2020年阪神C”では平均バランスを中段やや前から、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったが伸びずに7着まで。”2021年阪急杯”では平均バランスを中段の前から、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが3着まで。”2021年春雷S”ではハイペースバランスを中段の前から、3,4コーナー中目を回して直線スムースに抜け出し圧勝。”2021年北九州記念”では稍重でハイペースバランスを中段の後ろから、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったが届かず凡走。”2021年セントウルS”ではハイペースバランスを後方から、3,4コーナー中目を回して直線スムースに伸びたが4着まで。”2021年スプリンターズS”では平均バランスを中段のやや後ろから、3,4コーナー外目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。”2022年シルクロードS”ではややハイペースバランスを2番手先行、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。”2022年オーシャンS”ではハイペースバランスを中段のやや前から、3,4コーナー内目を回して直線スムースに差し切り。”2022年高松宮記念”では重馬場でハイペースバランスを2番手先行、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったがL1で一杯になり凡走。”2022年北九州記念”ではハイペースバランスを中段のやや前から、3,4コーナー外目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。

「スプリンターズSへ向けて」好材料:距離適性。 悪材料:クラス負けの危険。

お母さんがビリーブで適性距離は1400までだと思う、2歳時は2000mのホープフルSで2着があるが、それでもL1でタイムフライヤーに差されているので、距離適正の短さは徐々に見せてきた。年明け3歳になり弥生賞ではハッキリとⅬ1で垂れていて、ワグネリアンに差されている。古馬になってからは更にはっきりした感じで、東京新聞杯ではもうレースになっていない。”2019年中京記念”では平均バランスを中段から、直線中目からジリジリ伸びて6着、L1で一杯になったので距離の可能性が高い。

”2019年京成杯AH”ではハイペースバランスを離れた追走集団のやや前から、直線は粘って3着だった、超高速馬場で1F長いはずの距離を克服できたんだと思う。スーパーレコードが出る程の軽い馬場だったので、1F粘れた感じだが本質的には短距離馬だと思う。改めてラップを見てみると、L1では離して逃げたトロワゼトワルと距離が詰まっていない、つまりこの超高速馬場でもL1はトロワと同じくらいかやや速いくらいで恐らく11.8くらい、前半の貯金と後続の心肺機能が削がれる展開も、マイルまで持った要因だと思う。

2019年富士Sが稍重だったがいつもの府中、中段の前から進めたがスローバランスで凡走、後半に速いラップを求められるとマイルでは失速するんだと思う。2020年ニューイヤーSでマイル戦を勝っているが、この時は稍重でややハイペースバランス、これを中段の前から進めて押し切った。ラップを見れば分かるが11秒台前半のラップを踏んでいないので、マイルでも持ったんだと思う。2020年東風Sでは2.9秒の超ハイペースバランスを中段から、直線までジっとしていればいいものを3コーナーで外から先頭に並びかける謎騎乗、さすがにL1で一杯になり凡走した。2020年ダービー卿CTではスタートで遅れてリカバリー、ここで脚を使ったからかスムースなレースをしたが直線早々に失速した。2020年関屋記念では距離適正が出た感じでL2辺りで一杯、前夜の雨で良馬場でも重かったことも影響した感じ。

2020年京成杯AHではややハイペースバランスを中段の前からで、自身は平均バランスだったはず。3,4コーナー内目を回してロスなくスムースだったが、すぐ前に居たボンセルヴィーソに明確に見劣って4着までだったのでは、距離適性が最後に出てしまった感じ。2020年信越Sでは距離適性が良い方に出て快勝、平均バランスを中段の前で自身も平均バランスだった、これを押し切っただけでなく軽ハンデの2着カリオストロに0.2差を付けたので、改めて1400mベストを見せた。2020年阪神Cでは中段やや前からスムースだったが伸びずに7着、クラスの壁を感じさせたので、ローカル重賞でハンデに恵まれた時に。2021年阪急杯では先行粘り込みで3着、スタート前に行けたが、4コーナーでレシステンシアの外を回した分だけ直線で粘り切れなかった。

2021年春雷Sでは初の1200ⅿで圧勝、ハイペースバランスを中段の前で先行出来たし、L1まで11秒台を持続して走破時計1:07.3も優秀。当日は決して高速馬場ではなったし、2着のマリアズハートは53㎏に対してこちらは57㎏だったことも高評価。2021年北九州記念では中段の後ろからで届かず凡走、まずこの時は休み明けでプラス8㎏、この馬は非ノーザンf生産馬でノースヒルズの生産馬なので休み明けは良くない。スタートのタイミングが良くなかった感じで中段の後ろからになった、これで直線スムースで上がり3F2位の脚だったが、稍重の馬場も合って伸びなかった。

2021年セントウルSではスタート出遅れて後方から、上がり最速で僅差の4着まで持ってきたので、1200mでは展開不問で能力を発揮できるところを見せた。2021年スプリンターズSでは平均バランスを中段のやや後ろから、スタート出たが前に行かなかったので展開合わず。2022年シルクロードSでは2番手先行したが、L2で一杯になり凡走、この時が休み明け。2022年オーシャンSではハイペースバランスを中段のやや前から、L3で先頭に取り付き楽に差し切り、持続力の高さを見せた。2022年高松宮記念では重馬場を2番手先行してL1標識で一杯、心肺機能で見劣ってしまった。

好材料はコース適性で、中山1200mは2-0-0-1、マイルでもニューイヤーS1着、京成杯AH3着と好相性。悪材料はクラス負けの危険で、昨年のスプリンターズSで11着、今年の高松宮記念で11着と凡走。前走の負け方が気になる点で、58㎏を背負って3,4コーナー外を回していたが、直線入り口で自分から辞めている感じだった。休み明けで馬体重がマイナスだったことも印象が悪く、7歳で一気に衰えた可能性も。

適性:竹-

シュネルマイスター ・心肺機能はまぁまぁ、パワーは有る、瞬発力はまぁまぁ。

・トップスピードの質は高く、持続力は驚異的に高い。

レース名 着順 内容
新馬戦 1着 スローバランスを中段やや前から、3,4コーナー中目を回して直線スムースに抜け出し押し切り。スローバランスだがL2で0.8の加速をしているので、まぁまぁの瞬発力を見せた。
ひいらぎ賞 1着 ややハイペースバランスを中段から、3,4コーナー内目を回して直線スムースに抜け出し圧勝。4コーナーでやや狭くなったが、しっかり自分のコースを主張した闘志を見せたし、L2最速戦を持ったまま先頭に並びかけたので、やや高いトップスピードの質、やや高い瞬発力を見せたし、パワーも見せた。
弥生賞 2着 スローバランスを2番手先行、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが2着まで。前半が遅過ぎて良さが出なかった。
NHKマイルC 1着 ハイペースバランスを中段から、3,4コーナー中目を回して直線スムースに伸びて差し切り。前半の位置取りだけでなく、直線でソングラインを風除けにしたコース取りも完璧、持続力は驚異的。
2021年安田記念 3着 スローバランスを中段から、3,4コーナー中目を回して直線スムースに伸びたが3着まで。持続力の高さは見せたが、トップスピードの質で若干見劣った。
2021年毎日王冠 1着 平均バランスを後方から、3,4コーナー内目を回して直線スムースに差し切り。エアレーションの影響でパンパンの良馬場でなかったことがマッチした感じ。
2021年マイルCS 2着 スローバランスを中段から、3,4コーナー内目を回して直線壁になったように見えたが流れていたのでスムース、2着まで差してきた。
2022年安田記念 2着 スローバランスを中段のやや後ろから、3,4コーナー中目を回して直線入り口でやや詰まってから伸び2着。
ひいらぎ賞がややハイペースバランスで自身も平均には入っていたはず、これで中緩みがあたっとはいえ圧勝したので、心肺機能も見せている。パワーと持続力にまぁまぁのトップスピードの質も見せているので、レースレベルが上がった方が良さが出そう。NHKマイルCではハイペースを確認して中段から、収支ソングラインを見る位置で進め、風除けにしながら差し切り、自身は11秒台の半ばを連発しているので驚異的な持続力を見せた。

2021年安田記念では中段からでスムース、斤量は恵まれていたが初古馬戦でトップスピードの質では若干見劣った。2021年毎日王冠では平均バランスを後方から、まず出遅れてしまったのでスタートは今後に不安を残した。その上で安田記念で先着されたダノンキングリーに対して斤量差が2㎏縮まったが、逆転した要因は安田記念の時よりもエアレーションの影響があった馬場だと思う。パンパンの良馬場よりも軟らかい馬場の方が力が出せる感じ。

2021年マイルCSでは直線L2まで前が壁になっているように見え、進路変更しているがL2は10秒台で流れていたので詰まっていない。L2の10秒台に対応しているのでトップスピードの質は高いものを見せた。2022年安田記念ではスローバランスで、中段から直線入り口で一瞬詰まってから伸び2着、トップスピードの質を見せた。

「スプリンターズSへ向けて」好材料:・・・。 悪材料:距離適性。

好材料は見つけにくく、悪材料は距離適性、お父さんkingmanで1400mでは勝ち鞍があるが、産駒は中距離で良さを見せている。お母さんに至ってはドイツオークス馬で、血統的にスプリント適性があるかは大いに疑問。もちろん休み明けは問題ないし、クラス負けの危険もないが信用できるかとなると不安。このレースは内枠が優位だが、この馬は瞬発力が高い訳ではなく詰まると良くないので、外からスムースに差し切れるかどうか。

適性:竹+

<ダイアトニック>・心肺機能とパワーの両立型で瞬発力もまぁまぁ。

・トップスピードの質は高く、持続力もある。・直線で外に寄れることがある。

”2018年三鷹特別”では離れた追走集団の中で実質平均バランスから、3F戦で11.0、11.0、11.2のトップスピード持続で2着、右に寄れて伸びきれなかった。”2019年斑鳩S”ではスローバランスを中段から、L2最速戦をトップスピード持続で押し切り。”2019年ダービー卿CT”ではハイペースバランスを最後方から追い込んで4着まで、この時が休み明け3走目。”2019年安土城S”では平均バランスを中段から、直線入り口で前が壁になったが外目に出してから伸びて1着。”2019年スワンS”では平均バランスを中段やや後ろから、直線入り口で大きく外に寄れたが修正して差し切り、トップスピードの質と持続力を見せた。”2019年マイルCS”ではスローバランスを中段の後ろから、直線は外に出したが伸びずに10着、この時が休み明け2走目。”2020年京都金杯”では平均バランスを中段から、3,4コーナー最内を回して直線スムースににけて2着、この時は休み明けでプラス12㎏でトップハンデ。”2020年阪急杯”ではややハイペースバランスを中段の前から、3,4コーナー最内を回して直線強引なコース取りで抜け出し2着だったが3着に降着。”2020年高松宮記念”では重馬場で平均バランスを3番手先行、3,4コーナー内目を回して直線クリノガウディ―に寄られて4着入線3着繰り上げ。”2020年函館SS”ではややハイペースバランスを2番手先行、3,4コーナー最内を回して直線スムースに差し切り。”2020年キーンランドC”では重馬場でややハイペースバランスを中段から、3,4コーナー中目を回して直線入り口で一杯になり凡走。”2020年スプリンターズS”ではハイペースバランスを中段やや前から、3,4コーナー中目を回して直線狭くなって凡走。”2021年キーンランドC”ではハイペースバランスを中段の前から、3,4コーナー内目を回して直線早々に失速。”2022年京都金杯”ではややハイペースバランスを中段から、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが4着まで。”2022年阪急杯”では平均バランスを2番手先行、3,4コーナー内目を回して直線スムースに抜け出し快勝。”2022年高松宮記念”では重馬場でハイペースバランスを後方から、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。”2022年安田記念”ではスローバランスを2,3番手先行、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。

「スプリンターズSへ向けて」好材料:距離適性。 悪材料:特になし。

ロードカナロア産駒の特徴が良く出ている部分が疲労で、ダービー卿CTでは休み明け3走目で出遅れ後方からになってしまった、疲労により出遅れたと馬としては今年のダービーでサートゥルナーリアも一緒、やはりロードカナロア産駒は肉体的疲労よりも精神的ストレスが大きく影響するんだと思う。2カ月休んだ安土城Sを直線入り口で前が壁になりながらあっさり勝ち切ったように、休み明けでフレッシュの方がパフォーマンスが高いタイプなんだと思う。

2019年ダービー卿CTは大きく離れた後方からで直線までに取り付き、バテ差しになったが4着まで上がってきた、この時の2着がプリモシーンで0.2差なので高評価。2019年スワンSはスタート五分に出てから中段まで下げる操縦性の良さを見せた、直線で大きく外に寄れたが、スミヨン騎手が鞭を持ち替えてすぐに修正したので、この修正が出来れば問題はないはず。トップスピードの質と持続力の高さは再三見せているので驚かないが、かなりロスの多い競馬でスムースならもっと着差があったはず。

2019年マイルCSでは外枠から最内を取るロスの無い騎乗だったが、直線は外に出して伸びなかった、ロードカナロア産駒の休み明け2走目で反動の可能性もある。2020年京都金杯ではスムースなレースで2着、この時はプラス12㎏でやや重かったことと、ハンデ戦でトップハンデだったことで差し切れなかった。この時の1着が53㎏のサウンドキアラで4㎏差は可哀想だった。2020年阪急杯ではややハイペースバランスを中段の前から、直線で一旦外に出そうとしてから再度内へ行き進路妨害で2着入線も降着で3着。先行したことでまぁまぁの心肺機能を見せたし、ゴール前でコースが空いてからもう一伸びしたので、持続力も高いものを見せた。

2020年高松宮記念ではスタート良く3番手先行、直線クリノガウディ―に寄られて大きな不利を受け、4着入線で3着に繰り上がり。前走厳しい競馬をしていた割に、2着入線で負けていたためか反動が無かった。2020年函館SSでは高速馬場を2番手先行、折り合いも付きスムースに差し切り圧勝した。この時は58㎏だったが全く問題なく、今後も斤量を気にする必要はない。2020年キーンランドCでは前走の反動だけでは説明が付かない凡走、重馬場適性が影響したはずで、2020年高松宮記念では重馬場を好走したが、馬場表記が信用できないことを証明するような凡走だった。今後は馬場表記ではなく直前のレースタイムなどを参考にした方が良い。

2020年スプリンターズSではハイペースバランスを中段のやや前から、直線狭くなってしまい凡走したが、この夏2走使った疲労の影響もあったはず。この馬は安田隆厩舎の2頭出しで通常通りの調教だった、この影響もあったはずで今後は反動の不安はないと思う。2021年キーンランドCでは骨折休養明けで凡走、マイナス2㎏の馬体重からも筋肉量が落ちているような負け方。

2022年京都金杯ではややハイペースバランスを中段から、直線入り口ですぐ後ろに居たザダル((同斤量)にL2区間で交わされてしまったので、トップスピードの質で見劣った。L1まで垂れなかったので、持続力は健在。2022年阪急杯では2番手先行、直線狭い最内を抉じ開けて伸びたので、闘志の高さを見せた。2022年高松宮記念では本馬場入場時に観客の大声に驚きバランスを崩した、これが影響したようでスタートで遅れてレースにならなかった。カメラマンに驚いたらしい。2022年安田記念では先行したが、かなりのスローバランスで掛かってしまい自滅。

この馬は酒井牧場生産だが外厩はノーザンFしがらきを使う隠れノーザン。2019年スワンS、2020年京都金杯で休み明けを好走している。右第1趾節種子骨骨折。

好材料は距離適性で、2年前の函館SSで1着、高松宮記念で不利を受けながら3着と好相性。休み明けは隠れノーザンなので問題なく、高松宮記念で不利を受けながら3着があるので、クラス負けの危険もない。悪材料は特になく、近走凡走が続いているが、高松宮記念ではレース前にアクシデントがあたたし、安田記念では外枠で掛かってしまったの度外視して良いと思う。

適性:松