2023年ヴィクトリアM 全頭評価。その5。

下線は加筆・修正した箇所です。継続してお読みいただいている方は、下線の部分だけお読みください。

<メイケイエール>・心肺機能は高い、パワーは高い、瞬発力は不明。

・トップスピードの質はやや高い、持続力は高い。・反動が出やすい。

”新馬戦”ではハイペースバランスを3番手先行、3,4コーナー中目を回して直線スムースに抜け出し持ったまま圧勝。”小倉2歳S”では重馬場でハイペースバランスを中段から、3,4コーナー外目を回して直線スムースに差し切り。”ファンタジーS(阪神)”ではややハイペースバランスを中段から、3,4コーナー中目を回して直線スムースに差し切り。”阪神JF”ではややスローバランスを中段の後ろから、3,4コーナー外目を回して直線スムースだったが4着まで。”チューリップ賞”では稍重でスローバランスを中段から、3コーナー手前で先頭に立ちスムースに押し切り1着同着。”桜花賞”ではややハイペースバランスをスタートで遅れてから大暴れしながら先頭に立ったが凡走。”2021年キーンランドC”ではハイペースバランスを逃げて凡走。”2021年スプリンターズS”では平均バランスを中段の後ろから、3,4コーナー外目を回して直線スムースだったが4着まで。”2022年シルクロードS”ではややハイペースバランスを中段の前から、3,4コーナー内目を回して直線スムースに抜け出し差し切り。”2022年高松宮記念”では重馬場でハイペースバランスを中段のやや前から、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったが5着まで。”2022年京王杯SC”では平均バランスを中段から、3,4コーナー中目を回して直線スムースに伸びて差し切り。”2022年セントウルS”ではハイペースバランスを中段のやや前から、3,4コーナー内目を回して直線スムースに抜け出し圧勝。”2022年スプリンターズS”ではハイペースバランスを中段のやや前から、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。 “2023年高松宮記念”では不良馬場で平均バランスをスタート五分に出て中段の前から掛かっている、3,4コーナー中目を回して直線前をカットされたが、それ以前にレースになっていなかった。

「ヴィクトリアMへ向けて」好材料:コース適性、距離適性。 悪材料:気性。

<心肺機能について>新馬戦、小倉2歳Sがハイペースバランス、ファンタジーSでもややハイペースバランス、これを中段から差し切っているので心肺機能はかなり高い。3走とも前半かなり掛かっているので、これで押し切ってしまうのは距離もあるが、心肺機能が高くないと説明が付かない。

<パワーについて>ファンタジーSが阪神開催でⅬ1の坂も克服して快勝している。小倉2歳Sで重馬場を快勝しているので、パワーは高いものを見せている。チューリップ賞でも阪神のL1でしっかり粘っているので、パワーは十分にある。

<瞬発力について>現状では不明。

<トップスピードの質について>阪神JFでは掛かりながらも外から一旦先頭まで出ている、L2は11.4なのでそれ以上は出しているはずでトップスピードの質は見せた。2022年シルクロードSではL2の11.2で先頭に立ったので、自身10秒台に入っていた可能性がありトップスピードの質を見せた。2022年高松宮記念では外枠で不利だったが、直線ジリジリ着て5着なので、トップスピードの質は悪くないと思う。2022年京王杯SCでは中段から、終始掛かっていたがL2で先頭に立ち押し切ったので、トップスピードの質を見せた。2022年セントウルSではハイペースバランスを中段のやや前から、上り32.9で差し切り圧勝なのでトップスピードの質はやや高いものを見せた。

<持続力について>心肺機能に関係していると思うが、とにかく先行してもバテないどころか、掛かりながらももう一足使ってくるので、持続力はかなり高い。もちろん現状では1400mしか経験していないので、マイル以上でも持続力を発揮できるかは未知数だが。チューリップ賞では3コーナー手前で先頭に立ち、11秒台を連発してL1は12.3迄落としたが、稍重を考えれば後半5F戦にしているので持続力は高い。

<その他について>新馬戦から掛かりまくっていて、2戦目の小倉2歳Sから手綱を取った豊騎手も、スタートはソロっと出していた。それでもレースが始まるとスイッチが入ってしまい、重馬場でもお構いなしに掛かっていたので、今後は距離とともに折り合いがカギになりそう。マイル以上では内枠が欲しい。阪神JFでも掛かりっぱなしで、L1で垂れてしまった。

チューリップ賞では内枠で前に馬を置いたが危険なほど掛かってしまい、3コーナーで先頭に立った。これで折り合えていたので、先頭に立つと落ち着くリーダー気質なんだと思う。桜花賞ではスタートで遅れてしまい、馬群の中で大暴れしてしまいそのまま先頭、直線入り口で力尽きて凡走。2021年キーンランドCではスタートイマイチだったが、押さえが効かずに逃げの手に出た、前半34.0なので先頭に立ってからは折り合いが付いている。これでL1失速しているので、プラス20㎏も含めて走れる状態ではなかった。

2021年スプリンターズSでは位置も通りスタートがやや遅れた、これでタイセイビジョンを吹き飛ばしながら外へ出して上がって行き、3,4コーナーも外目を回して伸びて4着、内前優位の展開と馬場だったのでこの4着は驚異的。2022年シルクロードSでは馬具を工夫して暴走を抑えられた、やや掛かったが許容範囲でトップスピードの質と持続力を見せた。2022年京王杯SCでは終始掛かりっぱなし、1400mで持ったがこれ以上伸びると大きな不安になる。

2022年スプリンターズSでは中段のやや前からスムースだったが伸びずに凡走。馬場バイアスも影響したが、この馬は連続好走しないので反動の影響だと思う。2023年高松宮記念では前半から掛かってしまい凡走、逃げた方が良いと思う。

好材料はコース適性で、1400mだが京王杯SCを勝っているので好相性。マイルもチューリップ賞を勝っているので問題なし。悪材料は気性面で、抑えて掛かって凡走することが多い。スタートは改善しているので、行く気に任せて逃げてしまえばいいと思うが、頑なに逃げを嫌っているので掛かって自滅する可能性がある。

適性:竹

ララクリスティーヌ 特性 ・心肺機能はまぁまぁ、パワーは有る、瞬発力はまぁまぁ。     

・トップスピードの質はやや高い、持続力は高い。

レース名

(ペース)

着順

(馬場

状態)

内容
1勝クラス

(ややハイペースバランス)

1着(良) スタート~道中 スタート五分に出て中段の前から。
3,4コーナー 内目をスムース。
直線 スムースに抜け出し差し切り。
2勝クラス

(平均バランス)

5着(良) スタート~道中 スタート五分に出て中段の前から。
3,4コーナー 中目をスムース。
直線 スムースだったが伸びずに凡走。
寺泊特別

(スローバランス)

1着(稍) スタート~道中 スタートやや早く中段の前から。
3,4コーナー 内目をスムース。
直線 スムースに伸びて差し切り。
壇之浦S

(スローバランス)

4着(良) スタート~道中 スタート五分に出て2番手先行。
3,4コーナー 内目をスムース。
直線 スムースだったが伸びずに4着まで。
雲雀S

(平均バランス)

1着(良) スタート~道中 スタート五分に出て中段の前から。
3,4コーナー 内目をスムース。
直線 スムースに抜け出し差し切り。
2022年朱鷺S

(ややハイペースバランス)

2着(良) スタート~道中 スタート早く中段のやや前から。
3,4コーナー 中目をスムース。
直線 スムースに伸びて2着。
2022年スワンS

(平均バランス)

2着(良) スタート~道中 スタート五分に出て中段から。
3,4コーナー 中目をスムース。
直線 スムースに伸びて2着。
2022年キャピタルS

(平均バランス)

1着(良) スタート~道中 スタートやや早く中段の前から。
3,4コーナー 内目をスムース。
直線 スムースに抜け出し差し切り。
2023年京都牝馬S

(スローバランス)

1着(良) スタート~道中 スタート五分に出て中段の前から。
3,4コーナー 内目をスムース。
直線 スムースに差し切り。
1勝クラスでは中段の前からスムースに抜け出し差し切り、L3で中緩みがあったのでレースレベルは高くない。2勝クラスでは平均バランスを中段の前から、直線スムースだったが伸びずに凡走、L1まで粘っているので持続力は見せたが、休み明けでトップスピードの質が下がった感じ。寺泊特別ではスローからの3F戦を中段の前から、L2の10.8には対応したが新潟なのでトップスピードの質は評価できない。ゴール前で差し切ったので持続力は見せた。

壇之浦Sではスローからの5F戦を先行、L1で差されているので休み明けでトップスピードの質が持続できなかった。雲雀Sでは平均バランスを中段の前から、L3の10.8にも対応したのでやや高いトップスピードの質は見せた。2022年朱鷺Sではスタート早く中段のやや前からで、直線スムースだったがトップスピードの質で見劣り2着まで。この時は休み明けプラス10kgだったが好走した。

2022年スワンSではスタート五分に出て中段から、3,4コーナー中目をスムースに回して、前に居たダイアトニックを目標に伸びて2着。トップスピードの質と持続力を見せた。2022年キャピタルSではスタートやや早く、二の足も速く先頭から引いて中段の前、直線スムースに抜け出して差し切り。L1の半ばで差し切っているので、スパッと切れるようなトップスピードの質ではないが、長くいい脚を使うイメージ。

2023年京都牝馬Sではスローからの4F戦を、中段の前から差し切り。ゴール前でのハナ差の差し切りなので、もう少し前半から流れた方が良さそう。

「ヴィクトリアMへ向けて」好材料:コース適性。 悪材料:特になし。

好材料はコース適性で、キャピタルSで同コースを勝っているので好相性。スワンSで同斤量のダイアトニックの0.2差2着も高評価。悪材料は特になく、休み明けでも走るのは前走見せたし、初めて56㎏を背負って対応できるかどうかだけ。

適性:松-

ルージュスティリア ・心肺機能は不明、パワーは有る、瞬発力は不明。  

・トップスピードの質はやや高く、持続力は高い。

レース名 着順 内容
チューリップ賞 6着 平均バランスをスタートで立ち上がり大きく出遅れ後方から、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが届かず。
フローラS 15着 平均バランスをスタートやや早く中段のやや前から、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。
1勝クラス 1着 スローバランスをスタート早く中段の前からやや掛かり気味、3,4コーナー内目を回して直線スムースに差し切り。
2勝クラス 1着 スローバランスをスタートやや早く中段の前から、3,4コーナー内目を回して直線スムースに差し切り。
長篠S 1着 スローバランスをスタート早く2番手先行、3,4コーナー内目を回して直線スムースに抜け出し快勝。
2023年阪神牝馬S 6着 稍重でスローバランスをスタート五分に出て中段から、3,4コーナー内目を回して直線前が壁になり凡走。
チューリップ賞ではゲートで立ち上がってしまい出遅れ後方ポツンから、直線スムースだったが届かず。フローラSでは中段のやや前からで、直線L2で苦しくなったので距離が長かった感じ。1勝クラスではスタート早く中段の前から、引いたことでやや掛かっていた。スローからの3F戦になりスムースに差し切り、L2の11.0では追走までだったので、持続力で差し切った。2勝クラスではスタート早く引いて中段の前から、前が速く間隔を空けて3番手でスムース。直線L2で一気に差を詰めているので、下り坂で10秒台を出してきた。

長篠Sではスローバランスだが中緩みが小さい展開で押し切り、持続力の高さを見せた。2023年阪神牝馬Sではスタート五分に出て中段から、3,4コーナー馬場の良い内目を回したが、直線で前が壁になり外に進路変更したが伸びずに凡走。休み明けで反応が悪かった。

「ヴィクトリアMへ向けて」好材料:距離適性。 悪材料:クラス負けの危険。

好材料は距離適性で、条件戦だがマイルで3勝しているので好相性。悪材料はクラス負けの危険で、前走OPに上がって凡走。この時は休み明けもあって反応が悪かった。一叩きされて上積みがあれば・・・。

適性:竹

<ロータスランド>・心肺機能はやや高い、パワーはある、瞬発力はやや良い。

・トップスピードの質はまぁまぁ、持続力はまぁまぁ。・L1で12秒台に入れば好走する。 

・前半が34秒台かつL1が12秒台が好走条件。

”新馬戦”ではスローバランスを2番手先行、L2から追い出して押し切り。”もみじS”では不良馬場でややハイペースバランスを2,3番手先行、直線L2から追い出して2着、外から勢いを付けてきたラウダシオンにトップスピードの質で見劣った。”2019年阪神JF”ではハイペースバランスを2番手先行、直線入り口で一杯になり凡走。”2021年2月1勝クラス”ではスローバランスを中段から、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが2着まで。”2021年3月1勝クラス”では稍重でややスローバランスを中段の前から、3,4コーナー内目を回して直線スムースに抜け出し快勝。”2021年須磨特別”では稍重でスローバランスを2,3番手先行、3,4コーナー内目を回して直線スムースに抜け出し快勝。”2021年米子S”では重馬場でややハイペースバランスを中段の前から、3,4コーナー中目を回して直線スムースに抜け出し快勝。”2021年中京記念(小倉)”ではスローバランスをやや離れた追走集団の前から、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったが5着まで。”2021年関屋記念”では平均バランスを2,3番手先行、3,4コーナー内目を回して直線スムースに抜け出し差し切り。”2021年富士S”ではややスローバランスを逃げて凡走。”2021年マイルCS”ではスローバランスを中段から、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。”2022年京都牝馬S”では平均バランスを2番手先行、3,4コーナー内目を回して直線スムースに抜け出し1着。”2022年高松宮記念”では重馬場でハイペースバランスを中段の前から、3,4コーナー内目を回して直線スムースに抜け出し2着。”2022年安田記念”ではスローバランスを中段から、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。”2022年スワンS”では平均バランスを中段の前から、3,4コーナー外目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。”2022年マイルCS”ではややスローバランスを2番手先行、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。”2022年阪神C”ではハイペースバランスを中段の前から、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。”2023年京都牝馬S”ではスローバランスをスタートやや遅く後方から、3,4コーナー内目を回して直線スムースに伸びて3着。“2023年高松宮記念”では不良馬場で平均バランスをスタートやや早く中段から、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。

「ヴィクトリアMへ向けて」好材料:なし。 悪材料:コース適性。

サンプルが少なく不明な点が多いが、それも2戦とも福永競馬をしているので持続力が高いのかどうかが分からないんだよね~。もみじSで不良馬場をややハイペースバランスで先行して2着だから、持続力は高そうだけど上がり3Fが36.0ではなんとも・・・。血統的には父系も母系もアメリカ型なので、ダートや芝でも短距離で良さが出そうだけど、これもやってみないと分からない。2019年阪神JFではハイペースバランスを2番手先行、直線入り口で一杯になっているのでこの距離では心肺機能が持たないと思う、1200で見直しかも。

2021年2月阪神1勝クラスではスタート良かったが下げて中段から、直線ではL2で逃げ馬に引き離されたが、L1でジリジリ伸びてきたので、パワーと持続力を見せた。2021年3月1勝クラス稍重でトップスピードの質が問われず、パワーと持続力で快勝した。この時は中段の前から進めたことも良かったはず。須磨特別では稍重だったが高速馬場、2番手先行から3F戦を抜け出し下り坂を利用してトップスピードの質を誤魔化せた。

2021年米子Sでは重馬場でややハイペースバランス、自身は平均くらいで心肺機能の高さを見せたし、持続力とパワーも見せた。2021年中京記念(小倉)で弱点を曝け出してしまった、この開催の小倉は異様な高速馬場で、スローバランスを容認した騎手のペース認識の悪さに足を引っ張られた。これでL4から11秒台の半ばを連発する展開になり、トップスピードの質で見劣った。特に下り坂がなかったことでスピード負けした格好で、L1でもバテていないので距離適性は1800mまで持つはず。

2021年関屋記念ではスロー気味の平均バランスを先行して押し切り、前優位の流れだったがクラス負けの危険も覆して快勝した。トップスピードの質は見せていないが、持続力の高さは見せた。2021年富士Sでは逃げて凡走、前哨戦でプラス10㎏なので仕上げて来なかった。2021年マイルCSでは高速馬場でスローバランス、L2で10秒台に対応できずに凡走した。2022年京都牝馬Sでは平均バランスを先行押し切り、L1が12.1迄落ちて持続力が活きた。

2022年高松宮記念ではL1が12秒台迄落ちる展開で2着、パワーと持続力を見せた。2022年安田記念ではスローバランスを中段から、ミルコに乗り替わってスタートがイマイチだった。スローからの3F戦で流れ込むだけ、L1が11.4では対応できななかった。2022年スワンSでは中段の前から、4コーナーで馬場の悪い外目を回したし、L1が11.9だったので対応できなかった。

2022年マイルCSでは2番手先行から、スローのL2最速戦を容認してしまい、L1が11秒台で凡走。2022年阪神Cではハイペースバランスで前半33.4を先行、3,4コーナーも馬場の悪い中目を回す謎騎乗で凡走。2023年京都牝馬Sではスタート意図的に出さずにやや遅く、内を狙って切り込み後方から。直線内からスムースに伸びて3着。この時はL1が11.6で好走条件から外れているが、前半無理をしなかったことで足が持った感じ。使える脚が短いイメージ。2023年高松宮記念ではスタートやや早かったが中段に下げてしまい届かず、もう少し前に居れば・・・。

好材料はなし、悪材料はコース適性で、この馬は足の使いどころが難しい馬で、L1が12秒台に落ちる展開で好走する。もしくは京都牝馬Sのように前半無理をせず足を溜めるか。府中のマイルで良馬場ならL1が12秒台に落ちることはまずないし、前半無理をせず足を溜めると届かないリスクが大きい。

適性:梅