2019年京都牝馬S 全頭評価。

過去5年と言っても2016年にマイルから1400に短縮されました、コースは引き続き外回りを使用しています。傾向を見ても2018年は良馬場、2017年は稍重、2016年は重馬場とバラバラでなかなか難解です。一応過去5年で複数回3着以内に来ている種牡馬は、ディープ3回、キンカメ2回、マンカフェ2回、ダイワメジャー2回とこれもバラバラですね。展開は重馬場になった2016年以外はL2最速戦になっています。

大きく荒れたのは2015年で、1番人気のウリウリがヴィクトリアMの前哨戦仕上げで凡走、2番人気キャトルフィーユは重馬場の愛知杯を2着した反動で凡走、3番人気のダンスアミーガは間隔空けると良くない特性がモロに出て7着と、結構はっきりした敗因で負けています。ヴィクトリアMや高松宮記念へ向けて賞金を加算したい組がメイチで仕上げてくるので、逆転があるとしたら賞金が低い権利狙いの馬でしょう。

では1頭ずつ見ていきます。

<ディメンション>・心肺機能は高いがパワーがやや低い。

・瞬発力はまずまず有りトップスピードの質も低くない。

2018年ターコイズSではハイペースバランスを中段やや前から外を回して伸び掛けたが坂で失速。2018年トルマリンSではハイペースバランスを中段から中緩みで12秒台に入ったL2最速戦を外からバテ差し。2018年三面川特別ではスローバランスを中段から直線前が壁になりL2まで我慢、L2最速戦になり抜け出したがウラヌスチャームに急襲されハナ差の辛勝。

<ベルーガ>・心肺機能が低いので前半がハイペースになると良くない。

・トップスピードの質は高いが2Fくらいまで。

・スタート悪く後方から。

2017年ファンタジーSではスローバランスを後方から、L2から加速してL1で一気に詰めて差し切り、目視のL3からのラップは11.4、11.3、11.2位で前半が遅ければ高いトップスピードを引き出せる。2018年タンザナイトSではハイペースバランスを後方から、直線はジリジリとしか伸びず5着。

<ハーレムライン>・心肺機能が低くパワー型。

・トップスピードの質が低く瞬発力もない。

・重馬場で時計が掛かる時に。

2018年ターコイズSではハイペースバランスを先行してバテる。

<リバティハイツ>・心肺機能とパワーの両立型で瞬発力は少ない。

・トップスピードの質は低くバテ差し、先行粘り込みタイプ。

・休み明けは良くないが2カ月ほどの間隔なら走る。

・直線で左に寄れやすいので左回りの方がスムース。    

2018年ターコイズSではハイペースバランスを中段の前から追走して、直線でバテ差し、やや左に寄れた。2018年ポートアイランドSではややスローバランスを少頭数の後方から、直線で馬群を縫って伸びてきたがバテ差し3着まで、ここでも口向きは左だった。

<レーヌミノル>・心肺機能とパワーの両立型で瞬発力はない。

・トップスピードの質は低くバテ差しか、ハイペースの先行粘り込みで。   

2017年桜花賞では稍重ハイペースバランスを先行して粘り込み1着。2017年フィリーズレビューではハイペースバランスを中段から、バテ差しに持ち込むもトップスピードの質でカラクレナイに見劣り2着。2018年阪神Cでは平均バランスを2番手先行してL3で一杯。心肺機能が下がってきた感じでこれ以上は苦しい。

<オールポッシブル>・心肺機能は低くパワー型。

・瞬発力は低くトップスピードの質も低い。

・1200がベストで1400は高速馬場で。    

2018年京阪杯では3番手追走から直線ではトップスピードの質で見劣り大敗。2018年佐世保Sでは逃げて前半34.1からL2最速戦に持ち込み逃げ切り、前半33秒台では苦しくなりそうでOP以上では苦戦しそう。

<キョウワゼノビア>・心肺機能が低くパワーはまぁまぁ。

・トップスピードの質はまぁまぁだが前半が速くなると息切れして失速。   

2018年ターコイズSでは前半のハイペースに付きバテして徐々に後退して凡走。2018年府中牝馬sでは平均バランスを先行して直線一杯。

<ライトフェアリー>・心肺機能が低いパワー型。

・前半速いと後半息切れする。

<エイシンティンクル>・心肺機能とパワーの両立型で瞬発力はない。

・トップスピードの質は低い。

・前半から飛ばして後続の脚を削いで粘り込むタイプ。

・マイルがベストで、1800は高速馬場で。    

2018年関屋記念では高速馬場で平均バランスの逃げになり、直線ではトップスピードの質で見劣り3着。2018年豊明特別では重馬場でハイペースバランスを4番手追走から、直線外から伸びて粘り込み。2018年小豆島特別ではややスローバランスから緩めることなくL3で10秒台に入れての減速戦、インディチャンプの強襲を受けるもアタマ差しのぎ切る。

<デアレガーロ>・心肺機能が低く前半速いと失速する。

・トップスピードの質はまぁまぁ。

・休み明けは良くないが2カ月ほどなら走る。    

2018年京都牝馬sではスローバランスを後方からL2最速戦をトップスピード持続で2着。2018年TVh杯では平均バランスを先行して押し切り。2018年スワンsではややハイペースバランスを後方から、直線で前が壁になり投げ出し凡走。

<ワントゥワン>・心肺機能とパワーの両立型で瞬発力は低い。

・トップスピードの質は最高レベルで持続力も非常に良い。

・コーナーでは加速が鈍いので直線の長いコースで。    

2018年富士Sでは平均バランスを後方から、直線ではトップスピードの質と持続力で2着まで強襲。2018年京成杯AHではややハイペースバランスを後方から、コーナーで加速できずに直線でトップスピードに物を言わせて2着、坂でもしっかり。2018年ヴィクトリアMではややスローバランスを後方から、直線で前が壁になりL2過ぎから追い出すも伸びきれず、瞬発力のなさを見せた。

<アル―シャ>・心肺機能とパワーの両立型で瞬発力は高くない。

・トップスピードの質は高く持続力もなかなか。

・3歳時は掛かることもあった。    

2018年ユートピアSでは3,4番手追走から直線L2まで我慢して、なかなかの瞬発力でトップスピードに乗せてL1もさほど落とさずしのぎ切った。この時の2着がリカビトスでトップスピードの質は高いので高評価。2018年豊栄特別では強烈な前傾ラップを2番手追走から直線ではさすがにやや落としたが後続の強襲をしのいで1着。東京500万条件ではスタートイマイチで出遅れたが、3コーナーまでに外からリカバリーして2番手、直線では馬なりで先頭からL2で追い出し圧勝。

<アマルフィコースト>・心肺機能とパワーの両立型で瞬発力は少ない。

・トップスピードの質は低く前半から飛ばして消耗戦に持ち込むのが好走条件。    

2019年石清水Sではスタート良く3番手追走から、稍重でかなり馬場が重く前半800m46.4のペースで直線失速、逃げ・先行勢が総崩れなのでペースが速過ぎ。2018年渡月橋Sでは3番手から前半800m46.9でスローバランス、直線ではトップっスピードの質で見劣り2着まで。2018年みちのくSでは3番手追走から前半600mを33.3で入って後半34.4で纏めたところをカルヴァリオに33.2で差し切られる。

<ミスパンテール>・心肺機能とパワーの両立型で瞬発力もまぁまぁ。

・トップスピードの質は高くないが持続力はある。

・L3で緩まないことが好走条件。

・休み明けは良くないが2カ月の間隔空けは走る。

・マイルまで。    

2018年ターコイズSではハイペースバランスを中段からL1バテ差し。2017年ターコイズSではややスローバランスを中段からL1バテ差し。

<リテーナ>・心肺機能と瞬発力の両立型でパワーが少ない。

・トップスピードの質は高い。

・間隔空けても走る。    

2018年ターコイズSではハイペースバランスを中段の内で追走、直線は坂で明確に減速して7着まで。2018年白秋Sではスローバランスを中段の後ろイン側追走から、直線ではL2で先団にジワッと取り付きL1爆発的に伸びて圧勝、目視の3Fは11.1、10.8、10.5位でトップスピードを持続させつつL1での瞬発力見せたがL2の坂では加速していない。

<クリ―ンファンキー>・心肺機能は低くパワーも程々、トップスピードの質は低くバテ差し型。

<カラクレナイ>・心肺機能は低くパワー型。

・トップスピードの質は高いが持続力が低く仕掛け所が難しいタイプ。   

2019年カーバンクルSではハイペースバランスを中段やや後ろから外々回してバテ差し、前半速く後半は余力がなかった。2018年ラピスラズリSでは平均ペースを後方から上がり1番時計で追い込むも6着。

<カイザーバル>・心肺機能とパワーの両立型で瞬発力は低い。

・やや高いトップスピード持続を生かしてのバテ差しが得意。

・1400がベストでマイルでは時計が掛からないと苦しい。   

2018年ターコイズSではハイペースバランスを中段の外々追走から4コーナー大外を回して力尽き大敗。渡月橋Sではスローバランスから後半緩めず11秒台連発のL3最速の減速戦でバテ差し。
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