2020年阪神大賞典 予想。逃げれば圧勝も差しに回ると不安もある。


まずは馬場状態ですが土曜日は良馬場で行われました、11R若葉Sでは前半1000m59.9で1:58.6とかなり速い時計が出ています。1着のアドマイヤビルゴの上り3Fが33.6なので高速馬場と言っていいと思います。日曜日は16時頃から弱い雨が降る可能性がありますが、レースへの影響はないと思いますので、引き続き高速馬場で行われる可能性が高いと思います。

◎キセキ

○ドレッドノータス

▲ユーキャンスマイル

△トーセンカンビーナ 

★ボスジラ

☆ムイトオブリガード

Xタイセイトレイル

三連複 ⑨=③④⑤⑦⑧⑩=③④⑤⑦⑧⑩ 15点

三連単 ⑨ー⑧ー⑩ 1点

逃げるのはキセキ、2番手にドレッドノータス、タイセイトレイル、ムイトオブリガード、レノヴァール、ボスジラと続いてここまでが中段。後方からメロディーレーン、ユーキャンスマイル、メイショウテンゲン、トーセンカンビーナという並びを想定。 

3000mの長丁場なので縦長の一本棒になると思います、各々間隔をあけつつ前半はゆったりしたペースで進むと想定しています。ムーア騎手から川田騎手へ手が戻るキセキが逃げる可能性が高いと思っています。外枠に入ったことでスタートの悪さもリカバリーしやすく、他にどうしても逃げたい馬がいないので行く気になれば楽に逃げられると思います。先行脚質のドレッドノータスですがキセキを追いかけるように2番手から、無理にキセキの前でレースをしようとすれば苦しくなると思うので、前半は無理をせずキセキをマークする形で進めると思います。

タイセイトレイル、ムイトオブリガード、レノヴァールあたりは出たなりの位置、ボスジラは先行することもできますが、前走豊騎手で中段のやや後ろから進めて快勝しているので、前半は無理にポジションを取りに行くことはないと思います。 メロディーレーン、ユーキャンスマイル、メイショウテンゲン、トーセンカンビーナはスタートが遅いのでいつも通り後方からのレースになると思います。

キセキが逃げないパターンも考えられます、その場合押し出されるようにドレッドノータスが逃げ態勢に入るかもしれません。タイセイトレイル、ムイトオブリガード、レノヴァールは中段から進め、キセキが中段の後ろあたりからになると思います。キセキが逃げなかった時は向正面あたりでレース全体のスイッチを入れるように上がって行くと思います、キセキが早めの捲りを打つようならばボスジラがそれに続き上昇するはず。ユーキャンスマイルは早めに足を使うよりも、溜めて直線勝負に持ち込むことを選択するのではないでしょうか。

ただしキセキが逃げない可能性は低いと思っています、川田騎手が騎乗していた時は逃げて結果を出しているので、ヨーロッパと前走の有馬記念で差す競馬をしていますが、結果が出ていないことからも、再度逃げの手で久しぶりの勝利を目指すのではないでしょうか。差しに回るようならば川田騎手に手を戻す必要はないので、スタート次第のところはありますが次走の天皇賞(春)を見据えて、逃げて結果を出したいと考えていると思います。

4コーナーから直線入り口です、キセキ、ドレッドノータス、タイセイトレイル、ムイトオブリガードあたりは変わらず直線に入ってくると思いますが、 ボスジラは外から捲り追い込みの形で、タイセイトレイルの外あたりまで上がってこられると思います。これにユーキャンスマイルが続く形で、メロディーレーンやトーセンカンビーナ、メイショウテンゲンはやや遅れて直線に入ってきそう。

L4からキセキの川田君はペースを引き上げるはずで、11秒台のラップに入ってくると思います。 コーナーで11秒台を連発されてしまうと、1頭分外を回すボスジラには苦しい展開になりそうです、ボスジラが動かなければペースを引き上げずに前で決まってしまうレースになるので、ボスジラは嫌でも動かざるを得ないと思います。ボスジラが外から上がって行ってくれれば、それに乗る形でユーキャンスマイルは楽に直線に入って来られそうです。これよりも外を回すとかなり苦しくなりそうで、トーセンカンビーナやメイショウテンゲンはコース取りが難しくなりそうです。

直線L1標識付近です、キセキが後続を出し抜き逃げ切り態勢に入ります、これにドレッドノータスがやや離れながらもしっかりと追走できると考えています。タイセイトレイルよりもムイトオブリガードの方がトップスピードの質は上だと思うので、タイセイトレイルはムイトオブリガードに交わされてしまう可能性があります、トップスピードの質をごまかすために早めにスパートすれば問題ありませんが、福永騎手なので溜め差しになってしまうと、中段よりも後ろに居る組に一気に交わされてしまうと思います。かなり軽い馬場状態なので、前がなかなか止まらないのは土曜のレースでも再三見られました、中段よりも後ろから差してくるには34秒台前半の末脚が求められ、3000mのレースでこの末脚を使えそうなのはユーキャンスマイル、初めて長距離戦に出走する不気味なトーセンカンビーナぐらいだと考えています。

では1頭ずつ見ていきます。

◎キセキ ・心肺機能とパワーの両立型で瞬発力は低い。・トップスピードの質はまぁまぁ、持続力は化け物レベル。・休み明けはやや良くなく、使い減りしない。好材料:距離適性、コース適性。 悪材料:無し。栗東w38.4-11.8、単走持ったまま、バランス良い。

菊花賞を勝っているので3000mの距離に不安は全くありません、ヨーロッパと前走の有馬記念では中段からの競馬になり結果が出ませんでした。2018年毎日王冠から2019年宝塚記念まで逃げ・先行で結果を出してきたのは 川田騎手ですから、ここで川田騎手に手が戻るということは逃げて結果を出すことが期待されていると思います。今回は休み明けになりますが昨年の大阪杯、宝塚記念と休み明けで2着に好走しているので万全とは言えませんが、8割9割の仕上げにはなっていると思います。 調教も非常に良く実績もこの中ではダントツなので一番手の評価で良いと思います。一点だけ不安があるとすれば差しに回った時に届かない事が不安材料です、土曜の馬場を見ていても前残りの高速馬場なので、前走のような位置取りでは届かない危険が増します。宝塚記念でもスタートが悪くリカバリーしてなんとか逃げ体制を築いていたので、スタートの遅さは懸念材料ですが、今回は外枠に入ったためにリカバリーはしやすいはずです。後は川田君がどこまで逃げにこだわるかでしょう。

○ドレッドノータス ・心肺機能はまぁまぁ、パワーは有る、瞬発力は低い。・トップスピードの質は低く、持続力は高い。・休み明けは良くない。好材料:休み明け2走目。 悪材料:特になし。栗東坂路39.4-12.8、持ったまま併入、バランス良い。

昨年の京都大賞典を人気薄で勝ち切って以降、続けて凡走していますが天皇賞(秋)は完全に適性外のレースですし、前走の京都記念は休み明けだったので度外視していいと思います。京都大賞典ではL4から11秒台を連発するロンスパ戦を先行して押し切る好内容でした、今回も楽に2番手を取れるメンバー構成ですし、キセキが逃げてくれるならばL4から11秒台に入るロンスパに持ち込むはずです、京都大賞典の時と同じような展開が望めるので、休み明け2走目の上積みも含めて2番手の評価です。

▲ユーキャンスマイル ・心肺機能特化型でパワーはやや少ない、瞬発力は低い。・トップスピードの質はまぁまぁ。・休み明けでも走る。・左手前では直線外に向いてしまう。好材料:距離適性。 悪材料:右回り。栗東w37.8-11.6、やや強め併入、左傾が目立つ。

2018年の菊花賞3着、2019年万葉S2着、ダイヤモンドS1着、天皇賞(春)5着と長距離戦で適性を見せています、昨年の秋は長距離戦がなかったので中距離のレースで好走しました。ただしすべて左回りだったので右回りに対する不安は消えていません。この馬は右回りの直線入り口で手前を変える時に左に寄れる癖があり、立て直してから再加速するため届かない危険がつきまといます。調教でも直線入り口で左に寄れる仕草がありました、外に馬が居たために大きく左に斜行することはありませんでしたが、騎手が修正する仕草をしていましたので、右回りで内回りの今回は届かない可能性が十分にあります。今回は休み明けですがこの馬はノーザンF生産馬なので休み明けを苦にしません、 岩田騎手は手が合うとは言い難いのですが長距離戦で好成績を上げている騎手なので、3番での評価でいいと思います。

△トーセンカンビーナ  ・心肺機能はまぁまぁ、パワーは有る、瞬発力は低い。・トップスピードの質はまぁまぁ、持続力は高い。好材料:・・・。 悪材料:クラス負けの危険。栗東w38.7-11.6、やや強め1馬身先着、バランス良い。

オープン入りして初めての重賞挑戦が初めての3000mの距離というのはやや不安がありますが、末脚は確かなものがあるので3着ぐらいに来る可能性はあると思っています。この馬はスタートが非常に悪くどうしても後方からになってしまうため、末脚自体は悪くないのですが届かない危険がつきまとってしまいます。藤岡康太騎手ということで仕掛けのタイミングがずれてしまうと、大敗の可能性は十分にあると思います。

★ボスジラ ・心肺機能は低い、パワーは有る、瞬発力は低い。・トップスピードの質はやや低く、持続力は高い。好材料:・・・。 悪材料:初輸送、クラス負けの危険。美浦坂路36.5-12.4、単走強め、バランス良い。

この馬もオープン入りして最初の重賞挑戦が初めての3000mの距離というのはやや不安があります、 ただし札幌で2600mを勝ち切っているように長距離適性は見せているので、トーセンカンビーナよりも不安は少ないと思います。問題はトーセンカンビーナよりも末脚が期待できない点で、前走中段やや後ろから進めて上り3Fは34.1で差し切っていますが、当日の12R2勝クラス1800m戦では2着ダディーズマインドが33.1で上がっているので、末脚は評価できるものではありません。

この馬はお母さんがミスパスカリでポポカテペトルやマウントロブソンの全弟になります、いわゆる切れないディープ産駒でトップスピードの質で勝負するのではなく、パワーと持続力で勝負するタイプなので、中段よりも後ろから進めてしまうと切れ負けしてしまう可能性が高いと思います。

☆ムイトオブリガード ・心肺機能とパワーの両立型で瞬発力は低い。・トップスピードの質はまぁまぁ高く、持続力も高い。・軽い高速馬場の方が合うかもしれない。好材料:・・・。 悪材料:特になし。栗東w37.1-11.8、一杯3馬身先着、バランスは良い。

2年前は1勝クラスを勝ち上がったばかりで重賞に挑戦してきました、結果は8着でしたがその後条件戦を連勝してOP入り、アルゼンチン共和国杯では2着1着と2年連続で結果を出してきました。軽い高速馬場でスローバランスの方が良さそうなので、 展開と馬場状態は合うかもしれません。この馬はルーラーシップの産駒ですがノーザンF生産馬で休み明けを苦にしません。

Xタイセイトレイル ・心肺機能はまぁまぁ、パワーはまぁまぁ、瞬発力低い。・トップスピードの質は低く、持続力はまぁまぁ。好材料:・・・。 悪材料:休み明け3走目。栗東坂路38.0-12.5、一杯併入、バランスはまぁまぁだが見劣り。

昨年のアルゼンチン共和国杯で2着に好走し今年になって日経新春杯、ダイヤモンドSを4着5着と好走しています。長距離適性の高さを見せているので、距離適性は好材料ですがハーツクライ産駒でやや使い詰めのきらいがあります。トップスピードの質と瞬発力は低いので、福永騎手へ乗り変わることは決してプラスではないと思います、溜め差しに行ってしまうと当然切れ負けしますし、3コーナーあたりから早めにスパートできる騎手ではないので、押さえ迄です。

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