2021関屋記念 回顧。


走破時計1:32.7    前半800m46.6     上り3F34.6 

まずは馬場状態ですが良馬場でした、雨は朝には上がり急速に乾いて行きましたね。10Rの三面川特別では良馬場に回復して、2勝クラスの1800mで1:48.0、上り3F最速は1着エイシンチラーの33.1なので、かなり乾いていました。ただ前半1000mは61.9なので、騎手の意識としては重い馬場を想定していたのかもしれません。新潟競馬場は水はけが非常に良いので、雨さえ上がれば急速に乾いていくことは憶えておきたいですね。

上のグラフはラップタイムをグラフにしたものです、レース映像と見比べると面白いと思います。ラップタイムがマイナスになっているのはグラフ製作上の都合ですのでお気になさらずに。青は今回、赤は今年の中京記念、緑は今年のNHKマイルCのグラフです。

勝ったロータスランドは3番手辺りを先行していました、レースラップとほぼ同じだと思うので、ギリギリ平均バランスを押し切ったレースです。この馬は前走の中京記念で切れ負けしてますね、それが赤のグラフですが、中緩みからの3F戦ではスピード負けしてしまうのでしょう。今回はマイスタイルがギリギリ平均で引っ張ったし、中緩みがなかったことでレースの上り3Fが34.6なので、求められたのは持続力でした。米子Sは重馬場でややハイペースバランス、得意の展開で1着。須磨特別は稍重でスローバランス、3F戦になり苦手な展開でしたが快勝しています、これは阪神の下り坂を利用できたので、トップスピードの質が誤魔化せたからでしょうね。この感じからは適性の幅の狭さを感じるので、展開的には1400mの方が相性は良さそうですね。

圧倒的な1番人気のソングラインはやっとこさ3着、NHKマイルCで見せた反応が見られませんでした。NHKマイルCではハイペースバランスで、L3からL2では11.4のまま、今回は0.2秒の加速をしているので、前の馬がばてていなかったのでしょう。今回は46.6-46.1で平均とは言え前半の方が遅いんですよ、特に2F目が大きく違うので、今回は前に行った馬に余力があったのでしょう。それでも51㎏で取りこぼしては印象が悪いですね。

逃げたのはマイスタイル、2番手にロータスランド、中段の前からミラアイトーン、アトミックフォース、中段やや前からクリスティ、パクスアメリカーナ。中段からアンドラステ、シャドウディーヴァ、中段やや後ろからグランデマーレ、カラテ、中段の後ろからベストアクター、ブランノワール。後方からソッサスブレイ、サトノアーサー、ラセット、ハッピーアワー、という並びでした。

逃げたのはマイスタイルでした、予想ではクリスティの騎手を斉藤騎手と間違えてしまい、逃げるのはクリスティとしましたが、ミルコなのでスタート遅いし無理やりには逃げませんね。ロータスランドはすんなり2番手、クリスティがマイスタイルと競り合っていたらどのポジションを取ったか・・・。外から2年4か月ぶりのパクスアメリカーナが中段のやや前を取れました、着はには繋がりませんでしたがまだまだやれそうで、今後が楽しみですね。

中段辺りになったのがシャドウディーヴァ、アンドラステ、ソングライン、そのやや後ろにカラテが居ました。アンドラステは昨年よりもやや後ろでした、岩田望騎手は何を考えて乗ったのか理解に苦しみますね。サトノアーサー、ラセット、ハッピーアワーはいつも通り後方からでした。

4コーナーです、マイスタイルが2馬身程離して、その後ろにロータスランドとミラアイトーン、中段では3コーナー入り口でアンドラステが下げて、ソングラインの後ろに入りました。シャドウディーヴァとソングラインの間に居て挟まれた感じでしたが、ここで下げてしまうと致命傷ですね。カラテは終始外々をスムースでした。

直線L2標識付近です、直線入り口からL3区間で外に広がりました、前の隊列は大きな変化がなく、この辺りでミラアイトーンとパクスアメリカーナが怪しくなりました。ハッピーアワーが最後方から、4コーナーで最内を回して中段まで上がりました。シャドウディーヴァ、ソングライン、カラテが直線の中目、この外に行ったのがアンドラステでした。ラセットとサトノアーサーは外に出しませんでしたね。

直線L1標識付近です、この辺りでマイスタイルをロータスランドが交わして先頭、マイスタイルも粘って4着でした。L2区間でソングラインの反応が見られなかったので、この辺りでも先頭から4馬身位はあったはず、カラテはそのすぐ外に居ました。この2頭は一緒に伸びてきましたが、持続力ではカラテが上回りましたね、ソングラインはL2区間で勝負を決めてしまわないと、L1で差されてしまう、これはNHKマイルCでシュネルマイスターに最後の最後に交わされたので、持続力はあるんですが瞬発力で勝負した方が良いのでしょう。

クリスティは11秒台前半には追走一杯、アンドラステはトップスピードの質で見劣りましたね。シャドウディーヴァはいつもの伸びが見られず、これは輸送の影響でしょう。ラセットとサトノアーサーは前が壁になって万事休す、特にラセットはワザとやっているのかと思う程、コース選択が悪かったですね。

では1頭ずつ見ていきます。

1着はロータスランド、マイスタイルがある程度のペースに引き上げてくれたので、トップスピードの質が問われず持続力が活きましたね。ラップグラフのところでも書いた通り、適性の幅が狭いのでスローバランスが予想されるときには要注意、阪神ならば下り坂を利用できるので何とかこなせると思いますが。今回は中緩みのない展開で、まぁまぁの心肺機能と持続力の高さを見せました、この事からも1400mで期待したいですね。

2着はカラテでした、終始中段やや後ろの外々をスムースでした、ソングラインをマークする形でしたが、ソングラインにはきっちり先着したが、もう一頭前に居たという感じでしょうか。2か月半の間隔を心配しましたがしっかり仕上げてきたし、菅原騎手も上手く乗っていましたね。今回56㎏で2着に好走しましたから、今後はこのクラスでも安定して好走しそうです。

3着はソングライン、調教の動きを見る限り休み明けが影響したとは思えないし、斤量51㎏を考えればこの3着は印象悪いですね。前半がやや遅かったし、Ⅼ2の11.2の地点では差を詰めていないことを考えると、トップスピードの質で見劣ったのかもしれませんね。今回良馬場まで回復しましたが、道悪の方が良かったかもしれません。

4着はマイスタイル、平均バランスで逃げて僅差4着、自分の形に持ち込めば強いですね。57㎏を背負っていたので4着でも高評価で良いでしょう、もう少し引き上げても良かったと思いますが、そうなるとソングラインを引き出してしまいますからね。Ⅼ2の11.2はこの馬のトップスピードの質でギリギリだったのでしょう、展開的には悪くはなかったが、ベストではなかったと思います。

5着はグランデマーレ、3,4コーナーで内に刺さるような動きがあったので、左回りの影響でしょうかね~。近2走は先行していたので、ポジションが後ろ過ぎましたね。右回りで先行出来そうな時に買いたい馬ですね。

クリスティは6着でクラス負けした感じ、7着のシャドウディーヴァは輸送でしょうか、新潟までは4時間以上かかるので、今後は滞在競馬か府中、中山で買いましょう。パクスアメリカーナは9着でしたが0.7秒差、一叩きされて一変してもおかしくないので次走注意ですね。ラセットのコース取りには目を覆いたくなりました。

馬券の方は無印のロータスランドに勝たれてしまい撃沈。来週は札幌記念で頑張ります。