2021年秋華賞 回顧。競馬に絶対はない。

走破時計2:01.2    前半1000m61.2     上り3F36.5


まずは馬場状態ですが良馬場でした、土曜日から日曜日の朝にかけて合計で11㎜の雨が降りました。朝の時点では稍重でスタートし、5Rの新馬戦では良馬場に回復しました。9RのもみじSでは1400mで、レースの上り3Fが35.7でした。10Rの西宮Sでは3勝クラスの1800mで、走破時計1:46.1、レースの上がり3Fが34.2でした。内回りと外回りで1.5秒の差があるので、クラスの差を考えても内回りの方が重い馬場になっていましたね。秋華賞の上り3F最速はファインルージュで35.5も掛かっていますから、4F戦ですしパワーと持続力が問われるレースになりました。

上のグラフはラップタイムをグラフにしたものです、レース映像と見比べると面白いと思います。ラップタイムがマイナスになっているのはグラフ製作上の都合ですのでお気になさらずに。青は今回、赤は2021年ローズSのグラフです。

今回は3着のアンドヴァラナウトについて見ていきます。秋華賞とローズSは前半1000mの通過が全く同じ61.2、前日が雨という共通項までありますから、比較にはちょうど良いですね。予想の段階でもアンドヴァラナウトの持続力には疑問符が付くと書きましたが、馬群の外を回したファインルージュに見劣っていますから、持続力は高く評価できません。もちろんエイシンヒテンは相手にしていないので、並の馬ではないことは確かです。ただこの馬の最大の武器は瞬発力なので、L2から減速に入った今回は適性的には合わなかったはずです。

なのでコーナー区間で加速を強いられる阪神の内回りや中山よりも、府中や中京の方がパフォーマンスを上げてくるでしょうね。2走前の新潟出雲崎特別でL2標識まで前が壁になり、L2区間だけでスムースに逃げていたダノンドリーマーを交わしています、自身のL2区間のラップは10.5くらいのはずなので、とんでもない瞬発力とトップスピードの質を持っていますね。これはローズSでも同じような感じでした。

逃げたのはエイシンヒテン、やや離れてソダシ、中段の前からアールドヴィーヴル、スルーセブンシーズ。中段のやや前からアンドヴァラナウト、アカイトリノムスメ、中段からクールキャット、サルファーコスモス、アナザーリリック。中段のやや後ろからスライリー、ファインルージュ、中段の後ろからステラリア、ミスフィガロ。後方からエンスージアズム、ユーバーレーベン、ホウオウイクセルという並びでした。

逃げたのはエイシンヒテンでしたが、ソダシがやや間隔を空けたので意外にもペースは落ち着きましたね。前半61.2の後半60.0なのでスローバランス、スローからの4F戦でしたね。ソダシが2番手につけてその後ろにアールドヴィーヴル、その内にスルーセブンシーズでした。その後ろで中段のやや前だったのがアカイトリノムスメとアンドヴァラナウトでした。アンドヴァラナウトはスタート良かったのですが、外のアールドヴィーヴルが行く気を見せたので、一歩引きましたね。アカイトリノムスメは外目の枠でしたが、怖がらずに出して行っていいポジションを取りました。

逆にファインルージュは外を回すのを嫌ったのか、内を意識した感じで切れ目を探して中段やや後ろから、この初手の位置取りで勝負が決まりましたね。スタートでちょっと遅れたのがユーバーレーベンで、ポジションを取りに行かなかったので、展開待ちの危険が出てしまった感じ。ホウオウイクセルはスタート練習の甲斐なく出遅れ、後方からになりました。

3コーナーです、エイシンヒテンが先頭でソダシが並びかけますが、ソダシの手応えが悪かったですね。その後ろからアールドヴィーヴルとアカイトリノムスメがスムース。アンドヴァラナウトも内からスムースで、ファインルージュはアナザーリリックの外を回して距離ロスがありましたね。サルファーコスモスは若干狭かったのですが、大きな不利はなかったと思います。ユーバーレーベンは後方で動けず。

直線L1標識付近です、エイシンヒテンが粘って、ソダシが一杯になり後退。ソダシの内からアンドヴァラナウトが抜けてきて、外からアカイトリノムスメとファインルージュが伸びてきました。L4から11秒台に入ってL3までで全体が消耗してしまった感じ、これが内回りと外回りの差でしょうね。減速に入ったL2で12.3になり、完全な持続力勝負になりました。エイシンヒテンが4着に粘ったことは驚きましたが、馬場の影響でトップスピードの質が問われなかったことが大きかったんでしょうね。

5着に入ったスライリーは前半のポジションが後ろ過ぎ、ユーバーレーベンは伸びてきても良い展開でしたが、全く伸びなかったので休み明けの影響が出てしまった感じですね。

では1頭ずつ見ていきます。

1着はアカイトリノムスメ、オークスでは1番強いレースをしていますから、不利無く走れば当然の1着ですね。ただしソダシのアクシデントが有ってのことですが。持続力とパワーを発揮しての勝利、トップスピードの質も持っていますから、バランスの良い馬で大崩れしないでしょうね。

2着はファインルージュ、ルメール騎手らしい初手の位置取りでしたね。コーナー4つで小回りですから、外々を回すロスを嫌ったのでしょう、結果的に4コーナーでロスが大きくなりましたが、これは枠順の影響が大きかったので仕方なし。この馬もパワーと持続力の高さを見せたし、距離も2000mまでは持つので、今後も安定した成績を出しそうです。

3着はアンドヴァラナウト、グラフのところで書いた通り、今回は適性的に苦しかったですね。それでも福永騎手がロスなく乗ったことで、しっかりと3着を確保したので、パワーは見せたし、持続力もまぁまぁの評価必要だと思います。

4着はエイシンヒテン、逃げて4F戦に持ち込み粘りましたね。ローズSと同じような馬場状態だったと思うので、ラップからもトップスピードの質が問われずに粘れた感じ。パワーと持続力は評価しないといけませんね。

5着はスライリー、フローラSで2着がある馬ですが、その時は2番手先行でした。その後はオークスで中段のやや後ろからで凡走、これに懲りたのか前走紫苑Sでは2番手先行で凡走しました。紫苑Sの凡走理由が前に行ったことだと考えたんでしょうね、ではフローラS好走の理由は?この辺りが石川騎手と陣営の考えを理解できない部分ですね。紫苑S凡走の理由は休み明けでしょう、この馬は非ノーザンF生産馬ですから、休み明けの赤松賞で凡走しています。速い上がりは使えませんが、今回のようにトップスピードの質が問われない展開を先行できればチャンスはあるでしょうね。

ソダシは10着でした、待機所からゲート裏へ向かう時も動かず嫌がっていた感じで、ゲートの中でも落ち着きがありませんでした。その際に歯が折れたそうで、これではまともに走れませんね。お母さんのブチコがゲートで大暴れしていましたから、悪い面が出てしまったとすると、矯正できるかどうか大きな不安ですね。ユーバーレーベンは13着、展開的には直線外から伸びてきても良さそうですが、全く伸びなかったのは休み明けの影響でしょうね。

馬券の方はハズレ、ソダシの1頭軸にして撃沈でした。府中牝馬Sもですが、”競馬に絶対はない”ってことですね。来週は富士Sと菊花賞の予定です。