2022年スワンS 回顧。痛恨の紐抜け。

走破時計1:19.8    前半600m34.1   上がり3F 34.6

まずは馬場状態ですが良馬場でした、土曜日に散水していますが含水率は若干悪化してた程度でした。8Rの2勝クラス1400mが1:20.8、前半600m34.0なので先週に比べて若干時計が掛かっている感じでした。クラスが上がったスワンSでは後半の減速が少なく、中目を回した馬が上位に来ているので、内は荒れてきているのかもしれません。外もマテンロウオリオンが伸びなかったので、内と外が良くない感じでした。

上のグラフはラップタイムをグラフにしたものです、レース映像と見比べると面白いと思います。ラップタイムがマイナスになっているのはグラフ製作上の都合ですのでお気になさらずに。青は今回、赤は2022年京都牝馬S、緑は2022年阪急杯のグラフです。

ロータスランドは今回6着、京都牝馬Sの時と同じ休み明けでした。違いは2点、今回は平均ややハイのラップで中緩みがありませんでした、それでもL1は11秒台で纏めています。一方京都牝馬Sでは中緩みからL3、L2で加速している点、L1が12秒台迄落ちている点ですね。ただこのラップはヴァトレニのものなので、ダイアトニック以下は中緩みからの2F戦のような展開、ロータスランドにとっては好都合なラップ推移でしたが、伸びなかったのは他に原因がありそう。それが馬場ですね、4コーナーでダイアトニックに外へ張られているので、馬場の悪い外を通したことが凡走の理由ではないかと。

ダイアトニックは自身が勝った阪急杯と同じようなラップで快勝、前後半のラップ推移もほぼ一緒だし、持続力の高さだけでなく、L2でヴァトレニに並んだトップスピードの質も見せました。このL2でもう一足使うところが、1400mでこれだけの好走を記録するんだと思います。この感じだとマイルCSよりも阪神Cですかね~。

このグラフは当然ヴァトレニのものです、一見すると消耗戦に見えますが、勝ったダイアトニックはL2で3,4馬身の差を一気に詰めているので、自身のL2ラップは11.0位のはず、なのでダイアトニック以下は中緩みからの2F戦のような展開でした。このラップ推移が顕著にみられたのが3コーナーから4コーナーで、馬群が凝縮していました。後方ポツンと追走していたマテンロウオリオンと、ルプリュフォールが馬群に取り付いていました。こうなるとトップスピードの質が問われてしまい、中目を回してトップスピードの質を持っている馬が上位に来ました。

逃げたのはヴァトレニ、2,3番手先行がホウオウアマゾン、ダイアトニック、ミッキーブリランテ。中段の前からアイラブテーラー、ロータスランド、中段のやや前からララクリスティーヌ、中段からキングオブコージ、キャプテンドレイク、メイショウミモザ。中段のやや後ろからレイモンドバローズ、スカイグルーヴ、中段の後ろからベステンダンク、サブライムアンセム、後方からケイデンスコール、ルプリュフォール、マテンロウオリオンという並びでした。

スタートが速かったのはダイアトニックで、ヴァトレニはスタート五分から促して逃げ体勢。ダイアトニックが控えて先行、ロータスランドもスタート五分で前に居ました。外からミッキーブリランテが上がり、スタートで遅れたホウオウアマゾンがリカバリーして前に来ました。ミッキーブリランテとアイラブテーラーが前に来れたのは、1F目のラップが12.5と遅かったからでしょうね。

スタートがやや遅かったのはマテンロウオリオン、ルプリュフォール、サブライムアンセムで、ルプリュフォールは向正面では外目を追走していました。スカイグルーヴは外からで、中段のやや後ろ辺りで中途半端な位置取りでした。

4コーナーです、この地点の位置取りが着順に大きく影響した感じで、ダイアトニックはアイラブテーラーの外に出して中目、ララクリスティーヌがダイアトニックに追走して中目、ルプリュフォールは3コーナーで中目に切り込み、4コーナーでは中目をスムースでした。そしてここから直線入り口でララクリスティーヌの後ろに取り付きます。

ロータスランドはダイアトニックの外で、内から5頭目あたりでした。メイショウミモザ、レイモンドバローズ、スカイグルーヴは全く伸びずに凡走。ホウオウアマゾン、トゥラヴェスーラが最内を回して凡走しているので、この地点のコース取りが着順に大きく影響がありました。

直線L1標識付近です、ヴァトレニが最内をスムースに回して先頭でしたが、直線入り口で3,4馬身後ろに居たダイアトニックが並びかけています。なのでダイアトニックのL2ラップは11.0くらい、もしくは10秒台に入っていたはず。直線入り口から内に寄れたのでヴァトレニに合わせる格好でした。

1列目から2馬身程遅れてホウオウアマゾンが追走、トゥラヴェスーラが一瞬伸びて、アイラブテーラーは苦しくなり後退。キングオブコージは4コーナーで中目に出してジワっと伸びました。ロータスランドがダイアトニックに出し抜かれ、その内にララクリスティーヌが伸びてきました。ルプリュフォールがララクリスティーヌの後ろからスムースなコース取りでした。

ここからダイアトニックが押し切り快勝、ララクリスティーヌが間を割って伸びて2着、その後ろからルプリュフォールがロータスランドの外に出しての3着でした。直線はどこを通してもフラットでしたね。

では1頭ずつ見ていきます。

1着はダイアトニック、このコースの主ですね。特にⅬ2でもう一足使うトップスピードの質が最大の武器で、1200mだと前半ちょっと速いんでしょうね。マイルでも大丈夫だとは思いますが、阪神Cですかね~。

2着はララクリスティーヌ、前走の朱鷺S1,2着馬が今回の3,2着なので、前走はレースレベルが高かったんですね。その朱鷺Sは前半34.3から中緩みがあってL2で11.1なので、今回のメイン集団のラップと一緒なんですね。2勝クラスで中緩みがなかった時は5着に凡走しているので、消耗戦になると苦しくなりそうです。

3着はルプリュフォール、この馬も前走が朱鷺Sで最後方から差し切っていました。今回も中緩みで上手く取り付き、スムースに伸びているのでこの展開が大きく影響しましたね。勿論中目をスムースに通した豊騎手のコース取りも抜群でした。この馬も3,4コーナーで中緩みを利用して、前を射程圏に入れた時が好走パターンですね。

4着がトゥラヴェスーラ、2着した阪急杯と同じよなラップ推移でしたが、今回は内が荒れていたのか、3,4コーナーで内を回した馬は全滅でした。その中で4着なのでよく頑張ったと思います。

5着はキングオブコージ、4コーナーでダイアトニックが外に出したスペースを使ったのがこの馬で、このコース取りで上位に来た感じですね。この馬が掲示板を確保していることからも、3,4コーナーでのコース取りが大きく影響したんでしょうね。

マテンロウオリオンは7着、ゲート内で左を向いていてタイミングが遅れました。なのでこの癖は治りそうもないですね。3,4コーナーも外目を回したし、休み明けもあったのでしょう、次走に期待ですね。

馬券の方はハズレ、あれだけダイアトニックを推していましたが、痛恨の紐抜けでした。単勝勝負に行けなかったことを反省しています。