2019年プロキオンS 全頭評価。その3。

<サクセスエナジー>・心肺機能は高く、パワーはまぁまぁ、瞬発力は低い。

・トップスピードの質は低く、持続力は高い。

・芝スタートの方が行き足が付く。

”2018年プロキオンS”ではハイペースバランスを中段の最内から、直線は中目に出してジリジリ伸びたが、後ろからインカンテーションに差されてトップスピードの質で見劣った。”2018年霜月S”ではハイペースバランスを後続を離して2,3番手先行、L1まで粘ったが0.1差5着、前半が速過ぎ。”2019年すばるS”ではハイペースバランスを先頭並走で逃げ、L2で後続を振り切って圧勝。”2019年フェブラリーS”ではややスローバランスを3番手の最内から、L3後半でインティの出し抜きに反応できずに瞬発力の低さを、L2以降でトップスピードの低さを見せて凡走。

「プロキオンSへ向けて」好材料:57㎏の斤量(訂正しました)。松山騎手への乗り替わり。芝スタート。コース適正。悪材料:使い詰め。

好材料から、57㎏はかなり恵まれた、この馬はウィンムートと3回一緒に走っていて昨年のプロキオンS、兵庫ゴールドT、さきたま杯。それぞれの斤量と着順、着差を見るとプロキオンSではサクセスエナジー58㎏4着、ウィンムート56㎏3着、クビ差。兵庫ゴールドTではサクセス57㎏2着、ウィン57㎏1着、アタマ差。さきたま杯ではサクセス57㎏2着、ウィン56㎏1着、2・1/2差。この結果を見るとウィンムートとの評価では、同斤量なら同格と見て良さそう。今回はウィンムート58㎏に対してサクセスエナジー57㎏という斤量はかなり優位。

松山騎手への乗り替りについては、松山騎手での複勝率700に対して、松山騎手以外では444とかなりの差があります。芝スタートでは行き脚が付くのはすばるSやフェブラリーSで見せていて、逆に霜月Sでは2番手で先行していますが、スタートから押して押してやっとこさ先行していました。このスタートで無理やり先行してことで、L1で垂れてしまいましたね。コース適正はプロキオンS4着だけでなく、3歳500万条件で圧勝しているので問題はないはず。

悪材料はあまりないのですが、昨年の東京盃競争10月から長期の休みを挟まないまま、使い続けている点くらいですね。黒船賞とさきたま杯の間隔が2か月強なので、これでリフレッシュできたかどうかですね。

<サンライズノヴァ>・心肺機能は低く、パワーは有る、瞬発力は低い。

・トップスピードの質は高く、持続力は高い。

”2017年グリーンチャンネルC”ではほぼ平均バランスを中段の後ろから、直線スムースに外から加速して差し切り、トップスピードの質と持続力の高さを見せた、この時は3歳で54㎏。”2017年武蔵野S”ではスタートが偶々出てしまい、ハイペースバランスを中段馬群の中から、馬群に流され前半で11秒台のラップを踏まされてしまい、直線も狭くなって凡走、心肺機能と瞬発力の低さを見せた。”2018年根岸S”ではハイペースバランスを後方から、直線入り口で一瞬内から外へ体勢を変えた分だけスピードが乗り切らずに、後ろからノンコノユメに差され2着。”2018年フェブラリーS”ではスタート良くハイペースバランスを中段からになりやや足を使った、4コーナーで外からゴールドリームに来られて瞬発力の差で一気に引き離され4着、後方からノンコノユメに差されているので心肺機能と瞬発力の低さを見せた。”2018年オアシスS”ではややハイペースバランスを後方から、前半が遅かったことと58㎏の斤量で届かず2着、トップスピードの質と持続力の高さは見せた。”2018年欅S”ではややスローバランスを後方から、前半の800mが48.0と遅く先行したドリームキラリを捉えられず2着、この時も58㎏。”2018年武蔵野S”ではハイペースバランスを後方で溜めるだけ溜めて直線スムースに外に出して追い込み一気で1着、この時が56㎏。”2018年チャンピオンズC”ではスローバランスを後方から、直線はスムースだったが伸びきれず、1800mは長い。”2019年根岸S”ではハイペースバランスを中段の後ろから、直線スムースだったが伸びず、540㎏になったことが影響しているのか上がり3F順位も3着以内を外した。”2019年フェブラリーS”ではややスローバランスを中段の後ろから、直線は外からスムースだったが伸びずに凡走、ここでも上がり3F順位3位以内を外している。

「プロキオンSへ向けて」好材料:1400mの距離適正。休み明け2走目。悪材料:騎手弱化。近走着順が悪いだけでなく、上がり3F順位も3位以内を外している。

この馬は強烈なトップスピードと持続力を持っている馬で、ハイペースバランスを後方から差し切るのが必勝パターン。2018年の春にオアシスSから2着2着1着1着1着と東京でトップスピードの質と持続力を存分に発揮した、2着の2回は58㎏だったことを考えても高評価。

心肺機能の低さを見せたのが2017年の武蔵野S、2018年フェブラリーSで中段からになると末脚が鈍ってしまう。瞬発力の低さを見せたのが2018年の根岸Sで、直線入り口で内外を迷ったのか一瞬バランスを崩した、これでトップスピードに乗せきれずに2着だった。もう一つ大きな不安が調子落ちで、まだ5歳なので加齢による衰えとは思えない。2018年のチャンピオンズCから馬体重を増やし続けて546㎏まで増えた、これが影響しているのか自慢の末脚が繰り出せずに凡走しているだけでなく、上がり3F順位3位以内を外しているのが深刻だと思う。

前走は地方交流競走のさきたま杯で、マイナス6㎏と絞ったが540㎏で4着だった。この時は休み明けだったし体も絞り切れていなかった可能性が高いので、当日530㎏台前半まで絞れていないと不安は増す。更に今回は2017年夏以降ずっと乗ってきた戸崎騎手から乗り替わり、それが松若騎手でこの馬には2,3歳時に乗っているのでテン乗りではない。ただ両者の実力は明らかで、これをプラスには取れない。実績を考えれば1番人気でもおかしくないはずだし、勝ち切って当然のレースだが、不安材料が多過ぎて重い印を打ちにくいというのが現状の評価ですね。

<ダノングッド>・心肺機能は高く、パワーは有る、瞬発力はまぁまぁ。

・トップスピードの質は低く、持続力は高い。

”2016年高瀬川S”ではハイペースバランスを2番手先行、直線もしっかり持続力を発揮して1着。”2016年安芸S”ではハイペースバランスを中段のやや前から、直線はバテ差しで1着、心肺機能と持続力を見せた。”2016年プロキオンS”ではハイペースバランスを中段やや前から、4コーナーで手応えが怪しくなり直線になって盛り返したが6着。”2017年夢見月S”ではハイペースバランスを中段から、コーナーで遅れて直線で盛り返したが6着まで、左周りは良くないかも。”2017年コーラルS”ではハイペースバランスを中段の外から、直線はジリジリしか伸びず凡走、1着のスマートアヴァロンに後ろから並ぶ間もなく交わされているので、トップスピードの質は低い。2017年大沼S”ではハイペースバランスをやや離して逃げ、1着テイエムジンソクには離されたが心肺機能と持続力を見せた。”2018年京葉S”ではハイペースバランスを後方から、超ハイペースバランスになり後方から届いた、持続力は見せたが稍重なのでトップスピードの質は評価できない。”2018年プロキオンS”ではハイペースバランスを最後方から、4コーナー最内を回したが差が詰まらず、直線伸びてはいるが8着まで。”2019年バレンタインS”ではややハイペースバランスを中段から、3,4コーナーで中緩みがありここで遅れなかったことで直線伸びて2着、直線L2までナムラミラクルが溜める謎騎乗でL2最速戦になり、外からスムースに先頭に立たが、サングラスにトップスピードの質で屈して2着。”2019年ポラリスS”ではハイペースバランスを中段の前から、直線はバテて8着、前半600m33.8を中段の前からでは苦しい。”2019年オアシスS”ではハイペースバランスを3番手先行、コーナーで遅れて直線もいっぱい、マイルでハイペースバランスだと心肺機能が持たない感じ。

「プロキオンSへ向けて」好材料:1400m。悪材料:左回り。3流騎手。

まず前走1600mのハイペースバランスでL2辺りで一杯になってしまった、左回りでコーナーで遅れたのもあるが、高齢になり心肺機能がやや落ちてきた可能性はあると思う。なので距離は短い方がいいはず、出来れば後方からバテ差しに徹した方がいいと思う。

悪材料としては左回りで0-1-0-7、東京でも中京でも3,4コーナーで置かれてしまう、昨年のプロキオンSでも離れた最後方から、3,4コーナーで最内を回しているのに馬群に取り付けなかった。今年のバレンタインSは東京で2着に好走しているが、3,4コーナー地点のL4,L3で緩んでいたので遅れずに済んでいる、これが大きかったようで左回りで唯一好走したレースだった。今回はレースを作るのが豊騎手になるはずで、コーナーで緩めてくれる可能性はあるが重馬場以上に悪化していれば、緩めても12秒台には入らないはずなので、11秒台でコーナーを回れるかどうか。鮫島騎手も重賞では39レースに騎乗して2着1回、3着1回の成績でこのクラスでは買いにくいですね。

コメント

  1. 匿名 より:

    サクセスエナジーは57キロですよ。