2019年関屋記念 全頭評価。その2。

<ケイデンスコール>・心肺機能はやや低い、パワーはある、瞬発力はまぁまぁ。

・トップスピードの質は高く持続力もある。

・前半が速くなると後半苦しくなる。

“新潟2歳S”ではスローバランスを離れた追走集団の中段から、直線は大外をスムースに加速してトップスピードの質と持続力で差し切り。”朝日FS”ではスローバランスを後方から、追走一杯になってしまい凡走、休み明けの影響か。”毎日杯”ではスローバランスを中段やや後ろの最内から、直線は前が壁になるシーンもあったがジリジリ伸びて4着、800m48.7で最内を回せたことが大きかったか感じ、スムースに外を回したヴァンドギャルドに差されたのは進路取りの差。”NHKマイルC”ではハイペースバランスを中段の後ろから、直線はスムースに外に出して追い込むも2着まで、トップスピードの高さと持続力は見せた。

「関屋記念へ向けて」好材料:コース適正。悪材料:休み明け。

トップスピードの質、持続力自体は高い物を見せていて、NHKマイルCではハイペースバランスを中段の後ろから、2着まで持ってきた。新潟2歳Sと毎日杯で見せたトップスピードの質と持続力も破壊力十分、これを生かすためにも前半いかに無理をしないかが重要、瞬発力はあまり高くないようなので内枠で、直線捌けないようだと苦戦しそう。外目の枠から直線スムースに加速できた方がいいと思う。休み明けがどうもピリッとしない、ノーザンファーム生産馬だが3か月半の休み明けだった朝日FSが13着、3カ月強の休み明けだった毎日杯が4着と一叩きされた方がいい感じ。

好材料としてはトップスピードの質と持続力を生かしやすいコースであること、2歳未勝利戦、新潟2歳Sと新潟マイルは2戦2勝と相性抜群、新潟2歳Sは稍重馬場だったので万が一雨が降ってもこなせるはず。悪材料は休み明けで、朝日FSでは中段の後ろから、直線はスムースだったが後ろからエメラルファイトに並ぶ間もなく交わされている。毎日杯でも直線入り口でやや狭くなったが、中目に出してからジリジリ伸びて3着目前で、ヴァンドギャルドに差されてしまった。ノーザンファーム生産馬の割に、更にロードカナロア産駒の割に休み明けが良くないのはちょっと意外なんだけど、この2戦の敗因を考えると休み明けくらいしか考えにくいんだよね。なので、3カ月の休み明けは大きな不安材料になると思う。

<サラキア>・心肺機能は高いと思う。パワーはまぁまぁ、瞬発力は低い。

・トップスピードの質はまぁまぁ、持続力は高い。

”チューリップ賞”ではスローバランスを離れた追走集団の後方から、直線は外に出せるのにわざわざ狭い内へ行って、スムースに加速できずに4着まで。”白百合S”では離れた追走集団の中段から実質スローバラン、直線は外からスムースに加速してL1でバテ差し2着、この時の1着がメイショウテッコン。”ローズS”ではスローバランスを中段から、直線は外からスムースに加速して2着、この時の1着がカンタービレ。”秋華賞”ではやや離れた追走集団の中段最内から、4コーナーではスムースの外に出せたがL2まで追い出しを待ってしまい、アーモンドアイだけでなくカンタービレにも差され、瞬発力の無さを見せる。”2019年京都金杯”では平均バランスを中段馬群の中から、直線では包まれて全く追えずに凡走、脚を余しているので心肺機能は高そう。”2019年阪神牝馬S”ではスローバランスを中段最内から、直線は前に詰まって凡走。”2019年エプソムC”ではスローバランスを逃げて2着、ドスローからトップスピードと持続力を生かした、レイエンダにはマークされた分差された。

「関屋記念へ向けて」好材料:コース適正は良さそう、池添騎手ではないこと。悪材料:内に詰まった時の凡走不安。

この馬は瞬発力は低いが、トップスピードの質と持続力が高いので、直線詰まらなければ好走できるタイプ。今まで凡走したレースは殆ど直線で詰まっているか、追い出しを我慢してトップスピードに乗せきれないかのどちらかだった。ローズSでは直線スムースに外に出したがカンタービレは捕まえられなかった、直線まで待ってしまい瞬発力の無いこの馬は、トップスピードに乗るのに時間が掛かってしまった感じ。持続力は高いのでL1で一気に伸びては来ているが、秋華賞も含めて騎手とは手が合っていなかった。エプソムCでは稍重馬場を超スローバランスに持ち込み逃げ残り2着、2019年京都金杯で平均バランスを直線詰まったが、レースにはなっていたわけで、心肺機能は十分あるから逃げの手は悪くなった。もちろんスロー過ぎてレイエンダにトップスピードの質で見劣ったが、スムースな競馬をさせるという意味では悪くない騎乗だったと思う。東京の場合稍重位だと高速馬場で、スローに落とす必要はなかったんだけどね。ノーザンファーム生産馬なので休み明けは苦にしないと思う、2019年の京都金杯で十分走れているし、2か月強の間隔開けになった青島特別も勝ち切っているので休み明けでも走るタイプのはず。

好材料としては初の新潟になるが、コース適正が良さそうなこと。前走は稍重で超スローバランスという特殊なレースになたっが、左回りは問題なかったし長い直線でもトップスピードの質と持続力を生かして2着になっている。フローラSでも後方の最内から直線詰まりながら4着だったので、この馬の長所を生かしやすいコースだと思う。

悪材料としては内枠を引いて中段からになった時で、直線で詰まるようだと凡走の可能性が高くなる。これまでに池添騎手がさんざんやってきたことで、丸山騎手に乗り替わった理由もこの辺りにあると思う、これを丸山騎手が分かっていれば池添騎手と同じミスはしないはずなんだけど・・・。

<サンマルティン>・心肺機能はまぁまぁ、パワーは有る、瞬発力はまぁまぁ。

・トップスピードの質はまぁまぁ、持続力は高い。

・休み明けは良くない。

”2017年むらさき賞”ではスローバランスを中段のやや前から、直線はL2まで前に詰まりながらもL1で落とさず差し切り、トップスピードの質と持続力を見せた。”2017年小倉記念”ではハイペースバランスを中段のやや後ろから、L3から大外を回して直線で先頭に立ったが、内の経済コースを通ったタツゴウゲキにハナ差の2着に、心肺機能はまぁまぁ。”2017年福島記念”ではスローバランスを中段やや前から、L3で一杯になり凡走、この時が休み明け。”2018年都大路S”ではややスローバランスを最後方から、4コーナーで最内を回して中段に取り付き直線中目に出して差し切り、この時休み明け。”2018年小倉記念”ではスローバランスを後方から、L2で手応えが無くなり凡走、この時が休み明け。”2018年毎日王冠”ではスローバランスを中段の最内から、直線は伸びずに凡走、先着している馬はハイレベルなので、GⅡでは苦しい。”2019年中山金杯”ではややスローバランスを中段から、4コーナー最内を回して先団に取り付いたが直線伸びきれずに凡走、この時が休み明け。”2019年都大路S”ではほぼ平均バランスを中段の後ろから、直線伸びずに凡走、この時は休み明けで58㎏。

「関屋記念へ向けて」好材料:コース適正。悪材料:休み明け。

バランスの良い馬でどれか突出した能力があるわけではないが、全てをまぁまぁのレベルで持っている。だからだと思うがGⅢクラスまでなら大敗はしない、まぁGⅡの毎日王冠はさすがに相手が悪かったけど、中山金杯も9着だが0.3差だからね。2017年になるがむらさき賞でトップスピードの質と持続力の高さを、小倉記念で心肺機能の高さを見せてきた。ただハービンジャー産駒らしく休み明けが良くなくて、3-0-0-8と3勝はしているが全てOP以下でのも、休み明け2走目以降の方が信用できる。

好材料はコース適正で、新潟は新馬戦でマイルを1着、似たコース形態の東京でも2勝しているので、トップスピードの質と持続力を生かしやすいコースは合うと思う。悪材料は休み明けで、上記したようにピリッとしないどころか、ハッキリ悪いんだよね。丁度3カ月の休み明けになるし、今までの実績からしても狙うなら次かな~。