2020年金鯱賞 全頭評価。その5。

<マイネルファンロン>・心肺機能は低い、パワーはある、瞬発力は低い。

・トップスピードの質は低く持続力は高い。

”2018年習志野特別”ではスローバランスを中段から、1000m過ぎから先頭に立ち押し切り圧勝、この時はモレイラ騎手。”2018年ノベンバーS”ではスローバランスを離れた追走集団の先頭から、直線はトップスピードの質で見劣り3着まで。”2019年アメジストS”ではスローバランスを先行、トップスピードの質で見劣って5着。”2019年但馬S”では平均バランスを中段から、なぜかL5から動き始めて一旦先頭に立つもL1で息切れ凡走。”2019年湾岸S”ではスローバランスを逃げて、後半58.2で纏めて逃げ切り。”2019年巴賞”ではハイペースバランスを中段やや前から、L2で一杯になり凡走。”2019年函館記念”では平均バランスをやや離れた2番手先行、直線で一旦先頭に並んだが差し返されて2着、L2の11.6には反応できた。”2019年毎日王冠”ではスローバランスを中段やや前から、3,4コーナー中目を回して直線早々に一杯になり凡走、この時が休み明け。”2019年福島記念”ではハイペースバランスを中段の前から、3,4コーナー中目を回して直線入り口で一杯になり凡走。

「金鯱賞へ向けて」好材料:・・・。 悪材料:クラス負けの危険、休み明け、どこか壊れた?

習志野特別でモレイラ騎手が勝たせた時が、後半58.2で稍重馬場を考えるといいペースだった、これを圧勝しているのでメイショウテッコンのようなタイプなのかもしれない。スローバランスからのロンスパで良さが出るタイプなんだと思う。同じように2走前にスローバランスから後半58.2で纏めて、アクート相手に勝ち切っているからね。

函館記念の2着も平均バランスをやや離れた2番手先行、自身はややスローバランスくらいだが、後半59.0くらいで纏めている、マイスタイルには差し返されたが持続力は見せた。トップスピードの質を問われない時に台頭するのは明白で、もちろん瞬発力もないが持続力だけなら異様に高い。これを生かすには前半はややスローであまり無理をしない方が良い、後半は緩めずにロンスパに持ち込めば好走が見込める。

2019年毎日王冠は休み明けで凡走、この馬は非ノーザンF生産馬なので休み明けは良くない。2019年福島記念はハイペースバランスを先行して直線入り口で一杯、心肺機能の低さを見せてしまった。直線入り口で騎手が左後肢を気にしていたので、どこか痛めた可能性も。

好材料は距離適性くらいで、それもローカル重賞の函館記念の2着なので、そこまで好材料とは言えないかな~。悪材料はクラス負けの危険で、今回もローカル重賞だが結構メンバーが揃ったので危うい感じ。休み明けは良くなく毎日王冠で凡走している。前走の福島記念の直線入り口で、騎手が左後肢を気にしていたのが不安ですね。

<ラストドラフト>・心肺機能とパワーの両立型で瞬発力は低い。

・トップスピードの質は低く持続力は高い。  

“新馬戦”ではスローバランスを中段の内から、直線前が壁になり抜け出すのに手間取ったが何とか1着、トップスピードの質と瞬発力で見劣り。”京成杯”ではスローバランスを2番手から、出し抜けないが坂で粘って1着。”弥生賞”では重馬場の平均バランスを逃げて凡走、前半消耗した感じ。”皐月賞”では平均バランスを中段から、終始中目を回して直線はジリジリまでで7着、平均バランスだが上位には楽なペースの割に伸びがイマイチ。”2019年オクトーバーS”ではスローバランスを後方から、直線は外からスムースだったが伸びずに凡走、この時が休み明け。”2019年中日新聞杯”ではスローバランスを中段から、直線入り口で一瞬待たされたがL1で抜け出し2着。”2020年AJCC”ではスローバランスを中段やや後ろから、3,4コーナー外を回してアクシデントの影響は最小限、直線外からスムースだったが3着まで。

「金鯱賞へ向けて」好材料:コース適性。 悪材料:騎手弱化。

新馬戦では中段から差して1着だが、京成杯では2番手から先行して抜け出し、中山の急坂をしっかり登って一着だった、パワーと持続力の高さを見せているがトップスピードの質はあまり期待できない。 弥生賞では重馬場を逃げたが直線でいっぱいになってしまい凡走、重馬場が合わなかった可能性が高い。皐月賞では平均バランスを中段から進めたが、直線では伸びがイマイチで7着に終わっている。この時は平均バランスだが上位の馬には楽な流れで、同じ位置から直線に入ったサートゥルナーリアにはトップスピードの質、瞬発力、持続力で大きく見劣った。

2019年オクトーバーSではスローバランスを後方からになり全く勝負にならなかった、前残りの展開だったことで 展開が噛み合わなかったこともあるが、そもそもこのクラスで通用しない可能性もある。この時は休み明けで本来の力を出せなかったのかも・・・、この馬は社台F生産馬なので休み明けは良くない。2019年中日新聞杯ではスローバランスを中段から、直線入り口で待たされてしまったが、前が空いてから抜け出しまぁまぁの瞬発力とまぁまぁのトップスピード、高い持続力を見せた。流石にトップスピードの質では見劣ったがマーフィー騎手騎乗で新味を見せた。2020年AJCCでは4コーナーでアクシデントの影響がややあったが、直線外から3着まで、稍重だったこともあるがトップスピードの質では見劣り2着からは離されている。

好材料はコース適性で昨年の中日新聞杯2着なので相性は良いはず。この時はL3最速戦で持続力勝負になったことが大きかった。悪材料はマーフィー騎手から吉田隼騎手へ乗り替りで、大幅な騎手弱化になる。好材料で上げた中日新聞杯2着時もマーフィー騎手なので、この時点で好材料が帳消しになる可能性もある。もう一点気になるのが2カ月弱の休み明けで、この馬は社台F生産馬なので間隔空けてどうかが未知数。もちろん休み明けというわけではないので、この点で大きく嫌う必要はないと思うが。

  

<ロードマイウェイ>・心肺機能は高く、パワーはも高い、瞬発力は低い。

・トップスピードの質はまぁまぁ、持続力は高い。

”2019年国分寺特別”ではスローバランスを3番手で中段の前から、直線中目からスムースに伸びて1着、まぁまぁのトップスピードの質と高い持続力を見せた。”2019年八ヶ岳特別”では平均バランスを逃げて圧勝、3F戦に持ち込んで折り合いもしっかり。”2019年長岡S”ではスローバランスを3番手先行、直線中目からスムースに伸びて圧勝、ただトップスピードの質はまぁまぁのレベル。”2019年ポートアイランドS”ではハイペースバランスをやや離れた追走集団の前から、自身ややハイペースバランスくらい、追い出しがやや遅くサトノアーサーに迫られたが押し切って1着。”2019年チャレンジC”ではスローバランスを中段の後ろから、3,4コーナー外を回して直線外からスムースに伸びて1着、トップスピードの質と持続力の高さを見せた。

「金鯱賞へ向けて」好材料:距離適性。 悪材料:休み明け。

若駒Sで大きく負けてしまいクラシック路線には乗れなかったが、2019年の春を休んだことで成長した感じ。国分寺特別から3連勝でOP入りしたその足でOPもあっさりと勝ってしまった、この時の2着がサトノアーサーなので重賞でも目途を立てたと見て良いと思う。

スタートが安定したことで先行出来るようになり、しっかり勝ち切れるようになった。国分寺特別で3番手先行から圧勝、八ヶ岳特別では逃げて圧勝と折り合いもしっかりと付いたので、展開の幅が広がったのは1着以上の収穫だったと思う。ただ2019年長岡Sを勝ったが直線のトップスピードの質ではまぁまぁの部類であることを見せたので、トップスピードの質を問われる展開では凡走の危険は常にはらんでいる。走っている時の体の使い方、特に前脚が非常に柔らかいので距離延長はむしろ歓迎だと思う。2019年チャレンジCではスローバランスを中段の後ろから進めて、3,4コーナー外を回しての捲り追い込みに行き1着、トップスピードの質と持続力の高さを見せたし、直線スムースだったことが好走要因。

好材料は距離適性で前走2000mを勝ち切っている、この時は格上げ初重賞で斤量はやや恵まれたが、外から強い勝ち方だった。中京は初コースになるが東京や新潟で左回りはクリアしているので問題ないはず。悪材料は休み明けで、今回は3か月半の休み明けになる。ケイアイF生産馬なのでノーザンFの外厩程は信頼できないが、先週ダノンスマッシュが海外帰りの休み明けで勝ち切ったので、そこまで不安視することはないかな~。ルメール騎手からの乗り替りだが川田騎手なら問題はない。

<ジュンヴァルカン>・心肺機能はまぁまぁ、パワーは有る、瞬発力は低い。

・トップスピードの質は低く、持続力は高い。

”2017年松籟S”ではスローバランスを2番手先行、4コーナーで先頭に立ち押し切り。”2017年日経賞”ではややスロバランスをスタート出遅れ後方から、3,4コーナー外を回して直線伸びずに凡走。”2017年新潟大賞典”ではややスローバランスをスタート出遅れて後方から、3,4コーナー内目を回して直線内からスムースだったが伸びずに凡走。

「金鯱賞へ向けて」好材料:無し。 悪材料:芝替わりでスピード負けの危険、クラス負けの危険。

2017年松籟Sではスタート決めて2番手先行、4コーナーで先頭に立ちL3,L2で11.2を連発して後続を突き放して圧勝した、トップスピードの質は高くはないが持続力は十分見せた。2017年日経賞はスタートで遅れて最後方から、3,4コーナー外を回したこともあり全く伸びなかった。2017年新潟大賞典でも出遅れ後方から、3,4コーナー最内を回して馬群に取り付き直線スムースだったが全く伸びず、トップスピードの質が低い事を露呈している。

心肺機能の高さを見せたのが2017年三田特別で、この時は高速馬場だったこともあり前半60.0でもスローバランス、これを後半5Fで11秒台を連発するロンスパで押し切った、L1こそ12.0だったが長くいい脚を使える心肺機能の高さと持続力の高さを見せたレースだった。

好材料はなし、悪材料は芝替わりでスピード負けの危険が有ること、三田特別や松籟Sで持続力勝負を押し切っているが、日経賞以降スタートが悪くこれはダートでも改善されていない、後方からではトップスピードの質が足りないために届かないことは新潟大賞典で見せている。ダートでもOP特別で苦労していて、3着に好走したのはローカルの小倉だけとクラス負けの危険は大いにある。