2020年京都記念 全頭評価。その1。

下線は加筆・修正した箇所です。継続してお読みいただいている方は、下線の部分だけお読みください。

<サトノルークス>・心肺機能まぁまぁ、パワーは高い、瞬発力は低い。

・トップスピードの質はやや低く、持続力は高い。

”すみれS”ではスローバランスを先行、L2最速戦にして押し切り、後半58.9でまぁまぁ。”500万条件”では平均バランスを中段から、直線前が壁になるがバテ差しで1着。”皐月賞”では平均バランスを後方からになり凡走。”ダービー”では離れた追走集団の先頭から実質スローバランス、直線は伸びず。”セントライト記念”では重馬場で平均バランスを中段から、直線狭くなったが馬群をこじ開けて伸びて2着、持続力とパワーを見せた。”2019年菊花賞”ではスローバランスを中段から、3,4コーナー外目を回して直線スムースに伸びて2着。”2020年鳴尾記念”では平均バランスを後方から、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。”2020年小倉記念”ではハイペースバランスを中段から、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。”2020年アルゼンチン共和国杯”ではややハイペースバランスを中段やや前から、3,4コーナー外目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。

「京都記念へ向けて」好材料:コース適性。 悪材料:クラス負けの危険。

心肺機能とパワー、持続力は結構高い物を見せていて、すみれSではL4から11秒台に入れて押し切っているし、500万条件でも平均バランスを中段の前から押し切っている、さすがにL2以降12秒台に落としているが、息の入らない流れを押し切った心肺機能は高く評価しないといけない。現状ではトップスピードの質は見せていない、先行して押し切るレースを続けているので溜めれば斬れる可能性はあるが、お姉ちゃんのタッチングスピーチやお兄ちゃんのムーヴザワールドも、どちらかというとトップスピードの質は高くなかった。皐月賞の大敗は初輸送と、何を思ったか後方からの競馬をしたことが原因だと思うし、ダービーも休み明け3走目で短期間に2度の関東輸送で疲労が原因の可能性がある、ディープインパクト産駒なので疲労には弱いはずだからね。休み明けのセントライト記念で直線馬群を割る闘志を見せたのは驚いたが、坂でザダルを差し切ったのはパワーと持続力の高さ故だと思う。

2019年菊花賞では中段から進めて3,4コーナーは外目を回して2着まで伸びた、上り35.7なのでトップスピードの質は問われていないが、持続力の高さは見せた。この馬は母系にSadler’s Wellsが入っているので、トップスピードの質は期待できないが、パワーと持続力は大きな武器になると思う。2019年菊花賞後に骨折。2020年鳴尾記念はスタート出たが外枠で後方からになり、外々を回されて凡走した、骨折長期休養明けだったので度外視していいが、これが続くようだと伸び悩みそう。

2020年小倉記念では中段から、スムースだったが伸びなかったのはハイペースバランスというよりも、高速馬場でスピード負けした感じ。2020年アルゼンチン共和国杯では舌を出していて、レースに対して集中していない感じ。

好材料はコース適性で、2歳時だがすみれSで同コースを勝っている、中山の2200mセントライト記念でも2着があるので、コース適性は高い。悪材料は骨折以降は結果が出ていないこと。元々トップスピードの質が高くないので、差しに行っても届かないが、近走のレース振りを見ると直線で全力疾走できていない感じがする。前走は大野騎手へ乗り替わっているし、厩舎も期待していない感じが出ている。

適性:梅

<ジナンボー>・心肺機能は不明、パワーは低い、瞬発力は低い。

・トップスピードの質はまぁまぁ、持続力は高い。

・スタート良くない。坂は良くない。

”2018年南部特別”ではスローバランスを中段の前から、前半から掛かりまくって向正面で2番手に、直線は一杯になり凡走。”2019年冨里特別”ではスローバランスを中段の前から、3,4コーナー外を回して直線抜け出し圧勝、L4から11秒台に入る展開で持続力の高さを見せた。”2019年府中S”ではスローバランスをスタートで寄られて最後方から、L4から捲って行ったが前が止まらず6着まで。”2019年ジューンS”では不良馬場でスローバランスをスタート悪かったがリカバリーして逃げ、直線L1で突き放して圧勝。”2019年新潟記念”では平均バランスを中段やや前から、直線スムースに伸びて2着、ユーキャンスマイル1着とタイム差無しは高評価。”2019年ジャパンC”では重馬場でややハイペースバランスを中段から、終始外を回して直線で一杯になり凡走。”2020年小倉大賞典”では平均バランスを中段のやや前から、3,4コーナー中目を回して4コーナーで早目先頭で3着。”2020年大阪杯”ではスローバランスを先行、終始1頭分外を回して直線スムースだったが伸びずに凡走、この時が初輸送。”2020年七夕賞”では重馬場で平均バランスを中段の後ろから、3,4コーナー外目を回して直線スムースだったが伸びきれずに凡走。”2020年新潟記念”ではスローバランスを逃げて僅差2着。”2020年天皇賞(秋)”ではスローバランスを中段から、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったが伸びずに7着まで。

「京都記念へ向けて」好材料:なし。 悪材料:コース適性。

ディープインパクトにアパパネという夢の配合で生まれた2頭目で、新馬戦を快勝後にザ石で1年4カ月の休養、復帰戦をしっかり勝ち切った。これで軌道に乗るかと思いきや南武特別では掛かりまくってレースにならなかった。理由としては初めてのスタンド前発走などあると思うが、アパパネも煩い方だったし持って生まれた気性なのかも。これまでのところトップスピードの質が高いという程ではなく、持続力で勝ち上がってきた感じで、冨里特別でも先行して折り合いさえ付けば、条件戦に居る馬ではないことを見せた。続く格上げ戦の府中Sではスタートで寄られてしまい最後方から、L4から捲ったが前が止まらない馬場ではどうしようもなく凡走したので、これは仕方ないかな。ジューンSで不良馬場を逃げ切っているが、この時もスタートで遅れているので、スタート不安は今後も付き纏うと思う。

2019年新潟記念では平均バランスを中段の前からで、直線もユーキャンスマイルにはやや見劣ったが悪くない末脚を見せてきた、心肺機能と持続力だけでなくレースレベルが上がってまぁまぁのトップスピードが生きてきた。この時が3カ月弱の休み明けで、間隔空けても走るのはノーザンF生産馬ならでは。2019年ジャパンCではスタートでエタリオウに競られて先行出来ずに中段から、終始外を回して凡走した。

2020年小倉大賞典では平均バランスを4コーナー早目先頭で3着、心肺機能と持続力で勝負出来たのでレース内容は高評価。この時は休み明けでプラス20㎏だったが、この馬はノーザンF生産馬で休み明けを苦にしないことを再度見せた。もちろんローカルGⅢでヴェロックスは居たが、相手は弱かったことは考慮すべき。2020年大阪杯では初輸送の影響が出た可能性がある、クラス負けだった可能性もあるが先行して終始1頭分外を回す謎騎乗もあり、結論を出すのは早計だと思う。2020年七夕賞では重馬場で平均バランスを、スタートのタイミングが合わず中段の後ろから、3,4コーナーから馬場の良い外を通して直線も外から、L1で明確に落としてしまい凡走した。L1標識までは勢いがあったが坂で失速しているので、パワーがやや低い可能性がある。

”2020年新潟記念ではスローバランスを逃げて2着、この時もスタートで遅れてしまい後方まで下がってしまう、そこから内が空いていたのでリカバリーして逃げ体勢、直線ではよく粘って2着を確保した。まずスタートが不安定になっていて遅れが目立つのは今後に不安。もう一点は2年連続で新潟記念を2着していること、小倉大賞典でも3着と平坦コースでの好走が目立つので、大阪杯や七夕賞の内容からも坂が良くない可能性が高い。2020年天皇賞(秋)では中段からスムースだったが、L2の坂で加速が鈍ってしまい7着。L3の10秒台にはギリギリ反応できているので、坂だけだと思う。

好材料はなし、悪材料はコース適性で、この馬は前走も見せたように坂が苦手、好走しているのは新潟と小倉なので、阪神は合わない可能性が高い。ノーザンFしがらきが外厩先なので休み明けの不安はない。

適性:梅