2021年阪神大賞典 全頭評価。その5。

下線は加筆・修正した箇所です。継続してお読みいただいている方は、下線の部分だけお読みください。

<ツーエムアロンソ>・心肺機能はやや低く、パワーは有る、瞬発力は低い。 

・トップスピードの質はやや低く、持続力は高い。

レース名 着順 内容
2020年垂水S 11着 ハイペースバランスを離れた追走集団の中段から、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。
2020年西宮S 10着 スローバランスを逃げて凡走、この時は高速馬場でスローからの4F戦にした、L2の11.0はこの馬のラップだが、ここで出し抜けていないし、L1で一気に減速しているので坂の可能性と11.0で一杯になった可能性の2通りが考えられる。
2020年グレイトフルS 8着 スローバランスを中段やや後ろから、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。トップスピードの質では勝負にならないことを見せた。
2021年寿S 1着 平均バランスを中段から、3,4コーナー中目を回して直線スムースに伸びて差し切り。この時54㎏、良馬場だったが馬場が荒れていたこともがマッチした感じ。
2021年関門橋S 7着 ハイペースバランスを中段から、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。自身も平均には入っていたので、心肺機能はやや低いはず。
総評
寿Sで荒れ馬場を差し切りOP入りした、この時は54㎏で恵まれていたが、馬場がドンピシャで嵌ったと考えた方がしっくりくる。トップスピードの質が低いことは再三見せていて、垂水Sと関門橋Sでは心肺機能がやや低いことも見せている。

「阪神大賞典へ向けて」好材料:・・・。 悪材料:クラス負けの危険。

好材料は見つけにくいが、2020年淡路特別で阪神2600m外回りを勝っているので、距離適性はあるかもしれない。この時は稍重だったので馬場が悪化した方が良いと思う。悪材料はクラス負けの危険で、前走初のOP関門橋Sで7着と勝負にならなかった、3勝クラスを勝った時が54㎏だったので重賞で勝負できるかが大きな不安材料。

適性:梅

<ディープボンド>・心肺機能はまぁまぁ、パワーは有る、瞬発力は不明。

・トップスピードの質は低く、持続力はまぁまぁ。

”新馬戦”ではややスローバランスを中段やや前から、3,4コーナー外目を回して直線スムースだったが3着まで。”未勝利戦”ではスローバランスを中段から、3,4コーナー外目を回して直線スムースに抜け出し押し切り。”福寿草特別”ではスローバランスを中段から、3,4コーナー外目を回して直線伸びずに凡走。”アザレア賞”ではスローバランスを2,3番手先行、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが差されて2着。”皐月賞”ではハイペースバランスをやや離れた追走集団の前から、3,4コーナー内目を回して直線伸びずに凡走。”京都新聞杯”ではハイペースバランスを離れた追走集団のやや前から、3,4コーナー中目を回して直線スムースにバテ差し。”ダービー”ではスローバランスを中段の前から、3,4コーナー中目を回して直線スムースに粘って5着。”2020年神戸新聞杯(中京)”では平均バランスを2,3番手先行、3,4コーナー中目を回して直線スムースに抜け出したが4着まで。”菊花賞”ではスローバランスをやや離れたメイン集団の先頭から、3,4コーナー外目を回して直線スムースだったが4着まで。”2021年中山金杯”ではスローバランスを中段から、3,4コーナー中目を回して直線狭くなり凡走。

「阪神大賞典へ向けて」好材料:距離適性。 悪材料:休み明け。

<心肺機能について>京都新聞杯でハイペースバランスを中段からで、自身は平均くらい。これをバテ差す形で差し切ったので、心肺機能はまぁまぁの評価でいいと思う。2020年神戸新聞杯(中京)では平均バランスを先行して4着、逃げ・先行勢では唯一の好走なので、心肺機能は見せてきた。

<パワーについて>アザレア賞で2着しているので一定の評価はしている、ただし阪神の場合L2まで下り坂なので、勢いは利用できることは考慮した方が良い。

<瞬発力について>現状では不明。

<トップスピードの質について>アザレア賞でも後ろから差されているし、未勝利戦では3馬身チギッタが、この日は距離は違えどドナウデルタが33.4を叩き出しているので、トップスピードの質は評価できない。

<持続力について>未勝利戦やアザレア賞で4F戦を好走しているので、評価できるだけのものを持っている、両レースともにL1でも顕著には落していないので、まぁまぁの評価でいいはず。ダービーでも中段の前から進めて、トップスピードの質では見劣ったが5着に粘っている。菊花賞では実質先行して4着に粘った、距離適性と持続力の高さを見せた。

<その他について>この馬はノースヒルズの外厩を使うはず、ノーザンFには見劣るので休み明けは不安だが、アザレア賞で2着があるので仕上がりは速いのかもしれない。皐月賞では内目を回したことで馬場も悪かったが、後ろからコルテジアにも差されているのでクラス負けもあったはず。京都新聞杯を勝ち切っているがハイペースバランスを離れた追走集団のやや前からで、自身は平均くらいのはず。これで持続力を生かして差し切ったので、持続力は見せたがトップスピードの質は見せていない。トップスピードの質が低い事は陣営も認識しているようで、スタートが良いこともあって先行策を徹底している。

2021年中山金杯ではスタート五分に出たがなぜか出して行かずに中段から、3コーナーで手応えが悪くなったし、直線でも狭くなって凡走した。この時は有馬記念で一旦仕上げた後でプラス8㎏、この辺りが3,4コーナーでの手応えの悪さに繋がった感じ。ただしスタート五分に出ながら出して行かなかったことは、試した可能性があり今後も不安を残す。

好材料は距離適性で、菊花賞4着でサトノフラッグとクビ差なので、長距離は合うと思う。悪材料は休み明けで、今回は2か月半の間隔。この馬は非ノーザンF生産馬でノースヒルズの馬、間隔空けるとピリッとしない面があって、福寿草特別が2カ月の間隔で6着、アザレア賞が3カ月の間隔で2着、神戸新聞杯が4カ月の間隔で4着と、勝ち切れていないのが印象悪い。前走と同じ和田騎手で再度中段からだと不安が増す、さすがに控えることはないと思うが・・・。

適性:竹