2022年大阪杯 全頭評価。その5。

下線は加筆・修正した箇所です。継続してお読みいただいている方は、下線の部分だけお読みください。

ポタジェ ・心肺機能はやや高く、パワーはやや低い、瞬発力はやや低い。

・トップスピードの質はまぁまぁ、持続力は高い。

レース名 着順 内容
プリンシパルS 2着 スローバランスを中段から、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが2着まで。L2まではレースラップと同じだったので、トップスピードの質はやや高いくらいだが、L1で自身11.4位を持続しているので高い持続力を見せた。
1勝クラス 2着 スローバランスを中段から、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったが2着まで。L1標識で1着アルサトワに追いついたが、坂で引き離されたのでパワーはあまりないかもしれない。
生田特別 1着 重馬場でハイペースバランスをやや離れた追走集団の前から、3,4コーナー中目を回して直線スムースに抜け出し押し切り。L1が12.8なので坂で速いラップを求められなかった。この時は自身も平均バランスだったはずで、まぁまぁの心肺機能は見せている。
西部日刊スポーツ杯 1着 平均バランスを中段から向う正面で中段の前へ、3,4コーナー中目を回して直線スムースに抜け出し快勝。自身も平均バランスに入っていて心肺機能は見せたし、平坦コースで5F戦で持続力の高さを見せた。
岸和田S 1着 平均バランスを中段から、3,4コーナー中目を回して直線スムースに差し切り。平均バランスでL1が12.6迄落ちたので差し切ったが、坂不安は消えなかった。
2021年白富士S 1着 スローバランスを中段やや前から、3,4コーナー内目を回して直線狭くなったが、空いてから伸びて差し切り。L1で差したので持続力は見せた。
2021年金鯱賞 3着 重馬場でややスローバランスを中段の前から、3,4コーナー中目を回して直線スムースに粘った。重馬場適性を見せたし持続力も見せた。
2021年新潟大賞典 2着 ハイペースバランスを離れた追走集団のやや前から、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが2着まで。持続力は見せた。
2021年毎日王冠 3着 平均バランスをバラケタ中段の前から、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが3着まで。
2021年天皇賞(秋) 6着 スローバランスを中段の前から、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが6着まで。トップスピードの質で見劣り。
2021年AJCC 5着 スローバランスを中段から、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったが再加速に手間取り5着まで。
2022年金鯱賞 4着 スローバランスを中段の後ろから、3,4コーナー中目を回して直線スムースに伸びたが届かず4着。
総評
ルージュバックの半弟で瞬発力よりも、まぁまぁのトップスピードの質と高い持続力で勝負するタイプ。坂では苦労していてプリンシパルSでも坂では差を詰められなかったし、1勝クラスでは坂で差を広げられてしまったので、坂は良くないと思う。2021年金鯱賞では重馬場で道悪適性を見せたし、中緩みの無い展開で持続力も見せた。2021年新潟大賞典では超ハイペースバランスを離れた追走集団の中段やや前から、これで自身もハイペースバランスだったので心肺機能は見せた。1着サンレイポケットは1㎏軽く差馬身後ろからクビ差だったので、互角の評価で良いと思う。

2021年毎日王冠では平均バランスをバラケタ中段の前から、中緩みからの3F戦で上位2頭のトップスピードの質に見劣った。2021年天皇賞(秋)では中段の前からで、直線ではすぐ後ろに居たサンレイポケットにトップスピードの質で見劣り。2021年AJCCでは中緩みのない消耗戦で、3コーナーで無理をせずやや下げた。ここからの再加速に手間取り5着まで、展開が向かなかった。2022年金鯱賞ではスタート五分に出たがなぜか出して行かずに中段の後ろから、直線伸びたが届かず4着まで。キレッキレのトップスピードの質を持っていないので、届くわけもなく謎騎乗だった。

「大阪杯へ向けて」好材料:コース適性。 悪材料:クラス負けの危険。

好材料はコース適性で、条件戦だが岸和田Sを勝っているのでコース適性は良い。距離も2000mは好相性というか、2000mがベストだと思う。悪材料はクラス負けの危険で、昨年の天皇賞(秋)で0.8差6着、このクラスでは1着は期待できない。前走トップスピードの質で見劣り、天皇賞(秋)と毎日王冠を比べるとトップスピードの質で見劣っているので、ペースが上がった方が良いはず。

適性:竹

<マカヒキ>・心肺機能特化型で瞬発力は年齢とともに落ちてきた。走りに無駄が無く長距離向き。

・トップスピードの質はまぁまぁ、持続力は高い。

”2017年天皇賞秋”は不良馬場で持続力を問われる展開になり、高い心肺機能で5着に好走。”2017年ジャパンC”では距離が伸びて4着に好走。 ”2018年札幌記念”では稍重馬場で前半からハイペースになり、消耗戦の持続力勝負を外からねじ伏せて2着。”2017年大阪杯、2018年有馬記念”では坂上ゴールで失速。”2019年京都記念”ではスローバランスを中段の後ろから、直線は外からジリジリ伸びて3着まで、L1でバテ差して来たので持続力は見せた。”2019年大阪杯”ではスローバランスを後方の最内から、直線中目に出してⅬ1でバテ差し4着まで、前日の雨で良馬場だが時計が掛かっていたのでトップスピードの質を問われなかった。”2019年宝塚記念”ではスローバランスを最後方から、直線も伸びずに凡走。”2019年天皇賞(秋)”ではスローバランスを後方から、ユーキャンスマイルと同じ位置から直線に入ったが、トップスピードの質で見劣り凡走、この時が休み明け。”2019年ジャパンC”ではややハイペースバランスを最後方から、3,4コーナー最内を回して馬群に取り付き直線半ばで外に出し追い込んだが4着まで。”2020年大阪杯”ではスローバランスを後方から、3,4コーナー外目を回して凡走。”2020年ジャパンC”ではハイペースバランスを離れた追走集団の後方から、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。”2021年天皇賞(春)”ではハイペースバランスを中段のやや後ろから、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが8着まで。”2021年京都大賞典”ではスローバランスを中段から、3,4コーナー内目を回して直線スムースに伸びて1着。”2021年ジャパンC”ではスローバランスを中段のやや後ろから、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。”2022年京都記念”では稍重でスローバランスを中段の後ろから、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。

「大阪杯へ向けて」好材料:コース適性。 悪材料:届くかどうか。

3年前にダービーを勝ってから3年、GⅠでは掲示板はあるが馬券には絡まないレースが続いている。同じディープ産駒で1歳下のアルアインが大阪杯を勝ち2つ目のGⅠタイトル獲得、ディープ産駒牡馬は2つ目のGⅠ獲得に苦労しているが、アルアインがそれを破ったので、これに続きたいところ。

2019年になって3着、4着と調子を上げているように見えるが、京都記念は相手が弱いし、大阪杯では後方から別のレースをしてのもので好評価をしていいのかどうか・・・。まず京都記念ではスローバランスからL2最速戦、馬場も重くトップスピードの質を問われなかった、相手もダンビュライトとステイフーリッシュに負けてしまっていて高評価は出来ない。大阪杯も終始最内の後方からロスなく進めた割には4着までで、4コーナーで外から勝負に行ったブラストワンピースに比べて相当楽をしている。

心肺機能と持続力は元々高いがトップスピードの質は程々、瞬発力は年齢とともに下がってきた感じ。逃げたり先行できればいいのだが、スタートも良くなく中段より後ろからになり届かないというのが現状の評価。道悪で周りが苦しくなった時に台頭したのが、2017年天皇賞(秋)と2018年札幌記念で、心肺機能と持続力が問われるような展開ならばまだまだ好走する可能性はあるが、スタートが悪くなってしまったので展開が向いても届かなくなってしまった。2020年ジャパンCでは離れた追走集団の後方からで、メイン集団はスローバランス、4コーナーで内目を回して直線スムースだったが凡走、この時が休み明け。2021年天皇賞(春)では中段やや後ろからだったが、直線は流れ込むだけ、休み明けの影響だと思う。

この馬はノーザンF生産馬の割に休み明けがピリッとしない、2018年の札幌記念こそ2着だったが、この時は稍重でトップスピードの質を問われていないし、この時の3着が休み明けは全く走らない非ノーザンF生産のハービンジャー産駒モズカッチャンだった、これで同タイムだから休み明けは全く評価できない。2019年の宝塚記念も11着とその前の大阪杯4着からは見る影もない着順だった。2019年天皇賞(秋)も直線トップスピードの質で見劣り凡走だった。

2019年ジャパンCでは2400mへの延長で心肺機能と持続力が生きて最後方から追い込んで4着、重馬場で消耗戦になったことで最後方から追い込めたことと、道悪適性も見せた。2020年大阪杯では後方から3,4コーナー外目を回して当然のように凡走した、この時が休み明けなのでそれも影響しているはず。2021年京都大賞典では8Fの超ロンスパ消耗戦、無駄のない走法が生きてバテ差し1着。2021年ジャパンCではスローバランスになり出番なし。2022年京都記念ではスローからの5F戦を中段の後ろから、トップスピードの質で見劣り凡走。

好材料はコース適性で、2017年と2019年のこのレースで4着なのでコース適性は良い。悪材料は届くかどうかで、前走後方から届かず、岩田望騎手の継続騎乗なので、余程のハイペース消耗戦にならないと届かないと思う。距離もちょっと短いと思う。

適性:梅

<レイパパレ>・心肺機能はまぁまぁ、パワーは有る、瞬発力はまぁまぁ。

・トップスピードの質はまぁまぁ、持続力は高い。

”新馬戦”では平均バランスを2,3番手先行、3,4コーナー内目を回して直線スムースに抜け出し圧勝。”3歳以上1勝クラス”では平均バランスを中段から、3,4コーナー内目を回して直線前が壁になったがこじ開け差し切り。”2020年糸魚川特別”ではスローバランスを中段の前から、3,4コーナー内目を回して直線前をこじ開けて差し切り。”2020年大原S”ではややスローバランスを逃げ切り。”2020年チャレンジC”ではスローバランスを2番手先行、3,4コーナー内目を回して直線スムースに抜け出し押し切り。”2021年大阪杯”では重馬場でハイペースバランスを逃げ切り圧勝。”2021年宝塚記念”ではスローバランスを2番手先行、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが3着まで。”2021年オールカマー”ではスローバランスを2番手先行、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったがL1で垂れて4着。”2021年エリザベス女王杯”ではハイペースバランスを中段のやや前から、3,4コーナー内目を回して4コーナーで一瞬狭くなりバランス崩す、直線はスムースだったがL1で失速。”2021年香港C”ではスローバランスを中段から、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。”2022年金鯱賞”ではスローバランスを4番手先行、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったが2着まで。

「大阪杯へ向けて」好材料:コース適性。 悪材料:特になし。

<心肺機能について>新馬戦では平均バランスを先行しているが、全体時計が遅くあまり評価できない。3歳1勝クラスも平均バランスだったが中段からで、自身はややスローくらいだが、L1以外全て11秒台なので、まぁまぁの評価で良いと思う。大原SでもスローバランスだったがL1以外すべて11秒台を逃げているので、まぁまぁの評価。2021年大阪杯では重馬場でハイペースバランス逃げ切り圧勝、高い心肺機能を見せた。

<パワーについて>3歳1勝クラスで阪神の坂をものともしないで差し切り、L1手前まで狭かったので、坂での減速率も低く、パワーは十分にある。

<瞬発力について>糸魚川特別でL3から0.5の加速をしている、新潟なので高い評価はできないが、まぁまの評価で良いと思う。

<トップスピードの質について>3歳1勝クラスで直線スムースではなかったが、L2で11.2(推定)を叩き出して先頭に並んでいる。大原Sでは逃げてL2が11.4なのでトップスピードの質はまぁまぁで良いと思う。2020年チャレンジCでは4F戦でL3最速11.1、これは自身のラップなのでトップスピードの質もまぁまぁで良いと思う。2021年宝塚記念ではスローバランスを2番手先行、スムースだったがスローからの4F戦でクロノジェネシスにトップスピードの質で見劣っている。2021年香港Cではスローバランスに巻き込まれて、トップスピードの質で見劣った。

2022年金鯱賞では4番手先行、高速馬場でスローからのロンスパになりトップスピードの質で見劣った。

<持続力について>大原Sで逃げ切っているし、糸魚川特別で4F戦で押し切っているので、持続力は高いはず。2020年チャレンジCではスローバランスからの4F戦、L4過ぎから先頭に並び直線入り口では早目先頭で押し切り、かなり高い持続力を見せた。

<その他について>チャレンジCでは前半行きたがっていたので、気性難が出てきたかも。2021年大阪杯では重馬場でハイペースバランスを逃げ切り、これだけでも心肺機能の高さを見せたが、驚くべきことにL2最速11.6を叩き出してきた、この0.5の加速は驚異的。チャレンジCで掛かっていた気性難は、重馬場だったからか折り合いが付いていた。単騎でスムースにマイペースだたことで折り合えたのかもしれないので、気性難は今後も注意。

2021年宝塚記念では残り100mでユニコーンライオンに差し返されたので、距離適性は2000mまでだと思う。距離適性がはっきりしたのが2021年オールカマーで、先行したが残り100mから減速率が大きくなり失速して4着。小柄な牝馬で58㎏相当では苦しいかもしれない。2021年エリザベス女王杯では4コーナーで狭くなり一瞬バランス崩したが大きな影響はないと思う、残り100mで失速したので距離適性が出た感じ。

好材料はコース適性で、昨年重馬場だったが1着だし、良馬場の宝塚記念でも3着なので、馬場に拘わらずコース適性は高いと思う。前走はジャックドールに対して同斤量で、実質2㎏重かったことを考えれば2着でも高評価で良いと思う。悪材料は特になし、川田騎手が前走の2着をどう考えるかですね。ジャックドールのペースでも勝負になると考えるか、勝ちに行ってハイペースに持ち込むかどうか。

適性:松-

レッドジェネシス ・心肺機能はまぁまぁ、パワーは有る、瞬発力は不明。 

・トップスピードの質はまぁまぁ、持続力は高い。

レース名 着順 内容
阪神未勝利戦 1着 スローバランスを中段から、3,4コーナー中目を回して直線スムースに差し切り。L2の10.9では追走まででL1の12.1で差しているので、トップスピードの質はまぁまぁ、パワーと持続力を見せた。
フリージア賞 6着 ややスローバランスを2番手先行、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。L2でトップスピードの質で見劣り。
ゆきやなぎ賞 1着 稍重でスローバランスを後方から、向正面で中段の前まで上がり、3,4コーナー中目を回して直線スムースに抜け出し圧勝。
京都新聞杯 1着 ややスローバランスを中段やや後ろから、3,4コーナー内目を回して直線スムースに差し切り。L5から11.4に入るロンスパ戦で、L1の12.6で差し切っているので心肺機能と持続力の高さを見せた。
ダービー 5着 スローバランスを後方ポツンから、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。3,4コーナーで中段まで取り付いたが直線も伸びていない。
神戸新聞杯 2着 不良馬場でスローバランスを中段のやや後ろから、3,4コーナー内目を回して直線スムースに抜け出したが2着まで。
菊花賞 13着 ややスローバランスを離れたメイン集団の後方から、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。3,4コーナーで追走一杯。
2022年京都記念 13着 稍重でスローバランスを後方から、向正面で中段の前まで上がり、3,4コーナー中目を回したが失速。AT値の低さを見せた。
総評
阪神未勝利戦を勝ち切った時にトップスピードの質が高くないことを見せた、L2の10.9では追走までで差を詰めていない、この区間は下り坂なので10秒台のラップは評価できない。フリージア賞でもL2で交わされているので、トップスピードの質はまぁまぁまで。ゆきやなぎ賞では後方から、向正面で3番手まで上がっているので12.0くらい、もしくは11秒台の後半に入るラップを踏んだはず、3コーナーで一旦緩めてL3から11秒台に入れているので、持続力の高さだけでなく心肺機能の高さも見せた。このレースは稍重だったのでトップスピードの質が問われなかったことが大きかった。

京都新聞杯では高速馬場だったのでタイム自体は評価できないが、L5から11.4-11.5-11.5-12.0-12.6とロンスパ戦になっているので、持続力の高さを見せた。神戸新聞杯では不良馬場で2着、内からスルッと抜けたがステラヴェローチェに差されたのは力負けだと思う。サドラーの血が入っていることから、道悪適性は高い。菊花賞ではL4からペースが上がった中で押し上げられず、すぐ前に居たステラヴェローチェに大きく見劣った。この地点は11秒台のラップを踏んでいるので、ここでスピード負けしている。2022年京都記念では向正面で捲り、ペースが上がっているにもかかわらず外から強引に上がって行き失速した。速いラップを踏むと一杯になるので、AT値が低いことを見せた。

「大阪杯へ向けて」好材料:・・・。 悪材料:馬場状態。

好材料はなし、クラス負けの危険はないと思う、神戸新聞杯で同タイムのステラヴェローチェが、有馬記念で4着なので展開が合えば通用するはず。悪材料は馬場状態で、神戸新聞杯の好走を見ても道悪でこその馬。母系のサドラーズウェルズを考えても、超が付く消耗戦になればチャンスはあるはず。

適性:竹